JPS60645B2 - モアレ効果を利用した暗証形成物 - Google Patents

モアレ効果を利用した暗証形成物

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JPS60645B2
JPS60645B2 JP51102846A JP10284676A JPS60645B2 JP S60645 B2 JPS60645 B2 JP S60645B2 JP 51102846 A JP51102846 A JP 51102846A JP 10284676 A JP10284676 A JP 10284676A JP S60645 B2 JPS60645 B2 JP S60645B2
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文俊 佐藤
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Toppan Inc
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Toppan Printing Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はモアレ効果を利用した暗証形成物に関する。
形成の方法は印刷、転写、複写あるいは光学的方法等の
いずれの方法によっても良く、被形成体も透明又は不透
明の紙、シート、プラスチックフィルム、セロハンある
いは立体成型物等いずれでも良く、好ましくは二次元物
質則ち紙、シート「プラスチックフィルム、セロハン等
である。従来から規則的な配列を持った2種のパターン
を重ねて見ることにより、モアレと呼ばれる副次的なパ
ターンが生じることはデザイン、印刷、写真等に関与す
る者には広く知られていた。モアレは同一又は異なる二
種のパターンの施された二枚の光透過性の二次元物質を
重ねることによって生ずるために、一説には光の回折に
起因する干渉縞であるともいうが、同一平面上に同一又
は異なるパターンの施した二次元物質においても生ずる
ために必らずしも光の回折のみに根拠を求めることがで
きない。
また二種のパタ−ンの配列の仕方によって、パターンの
完全に重なる部分と不完全に重なる部分が周期的にでき
、よって周期的なモアレのパターンが生ずるとの説もあ
るが、重ね方によって複雑なモアレ・パターンが生ずる
こともあって、充分な解明は得られていない。原理的に
は2種のパターンを同時に見る時にはモアレはあらゆる
場合に生ずるのである。即ち、パターンが規則的に配列
されているか否かに係わらず、またパターンの大小に係
わらず、副次的なパターンが可視化されるのである。し
かしながら学問上から、あるいは経験上から、モアレが
誰の眼にも明らかに生ずる場合と、実質的に判別できな
い場合とが存在することが分かっている。即ちパターン
が細かな点又は線等の微細な構成要素より成っている時
にはっきりしたモアレが生じ、大きな面あるいは間隔が
広い点や線等から成っている時には実質的にモアいま生
じない。またモアレがはっきりと生ずるか否かについて
は、重ねられた二重のパターンのなす角度が関与するこ
とが知られている。
即ち細かな平行線より成る、通称方線と呼ばれるパター
ンを2枚重ねる時には、二種の方線が交叉する角度が小
さいほど明瞭なモアレを生じ、45度の角度で交叉する
よう重ねられた時最も小さなモアレを生ずる。角度0度
で、即ち完全にパターンが他方のパターンに一致するよ
うに重ねられた時には無限大のモアレを生ずるはずだが
、この場合には一枚のパターンを見るのと変わらない。
またパターンが2種の直角に交叉する平行線群に従って
配列された点より成るパターン、通称スクエア・ドット
・スクリーンと呼ばれる製版用のスクリーンに類似した
パターンを2枚重ねる時には、2種のパターンが小さな
角度で交叉する時機も明瞭なモアレが生じることは方線
の場合と同様であるが、30度あるいは60度で交叉す
るよう重ねられた時最も小さなモアレが生ずる。この根
拠については充分な解明が与えられておらず、経験的に
知られているのみである。またその他の場合においても
経験的に交叉する角度とモアレに関する関係が確められ
ている例があるが、その根拠について充分な解明が与え
られているものは少ない。また一種のみの微細な構成要
素より成るパターンにおいて例えば同一の波線を多数繰
返して成るパターンにおいて、パターン自体に与えられ
ていない起状や線が感知されることがあり、これを視覚
器管に起因するモアレであると主張する説もあるが、本
発明ではこれを含まない。
時によるとモアレ‘ま印刷物や写真に容易ならない影響
を与えることがあり、モアレによる意匠上の特殊な効果
を狙ったパタ−ン形成物を別とすれば、写真技術上、あ
るいは印刷技術上忌避すべきものとされている。即ち上
記したモアレの原理に従ってモアレ、を回避すべ〈スク
リーンの角度を決定し、製版し、印刷することを原則と
している。本発明は上記の原理に従って新規な暗証形成
物を提供することを目的とする。本発明は、パターン形
成物に施されたパターンにおいて、このパタ−ンは点、
点線、綾等を構成要素とする少なくとも一つの像とバッ
ク・グランドを持ち、この像の構成要素はバック・グラ
ンドの構成要素の持たない規則的な配列を持ち、このま
までは視覚的に検出不可能だが、適当な模様の施された
可視化補助体を重ねることにより、前記像の部分のみモ
アレを生じて、前記像とバック・グランドがはっきり対
照して現われるようにしたことを特徴とする、モアレ効
果を利用した暗証形成物である。
本発明においては可視化補助体を適当な位置に重ねた時
モアレを生ずる部分を嫁又は潜像と呼び、生じない部分
をバック・グランドと呼んでいるのであって被印刷面に
おいて占める面積の大小や形成されている像の形態によ
るものではない。従って後記するように一種の像にモア
レ・パターンを生ずると同時に、他の適当な位置、角度
に可視化補助体を重ねた時にバック・グランドにモアレ
を生ずる場合や、また相互に異なった位置、角度に可視
化補助体を重ねた時相互に異なった複数の像が可視化さ
れる場合をも含むものである。次に図面に従って本発明
を詳細に説明する。
図面は本発明の実施例を示す説明図である。第1図aは
平行な線13を構成要素とするバック・グランド11と
、この線13に適当な角度を成す平行線12を構成要素
とする港像14より成る原稿であり、あるいはこのまま
で暗証形成物として使用し得るものである。潜像14の
外周を示す点線は説明の便宜のために記したものであっ
て実際には存在しない。また図では像14は文字Aを示
しているが、勿論これに限定されるものではない。像及
びバック・グランドは共に平行な線によって構成されて
いるが、本発明の趣旨より、これらの線の代わりに、こ
れらの線に従って配列された点、あるいは点線によって
像及びバック・グランドを構成してもよい。
像とバック・グランドが平行線に従う線、.点線点等に
よって構成されている場合には、これらの構成要素が従
う2種の平行線は上記の原理に従って45度であること
が好ましく、、像とバック・グランドが直交する2種の
平行な線群に従って配列された点等の構成要素によって
構成されている場合には、構成要素の従う規則性、即ち
像とバック・グランドの構成要素の従っている仮想的な
2種の平行線は30度又は60度の角度をなすことが好
ましいが、線の場合でも点の場合でも少なくとも10度
の角度をなせば、実質的に可視化補助体によって分割可
能な像とバック・グランドが得られる。
その他の構成要素の場合には可視化補助体を重ねて見る
という簡単な実験によって明瞭な対照の現われる位置を
確認すべきである。平行線の線数は多い方が望ましい。
線が多く、細いほど像12とバック・グランド11とは
このままでは、即ち可視化補助体なしでは区別し難いも
のとなり、また可視化補助体を適当な位置、角度で重ね
た時、像と可視化補助体に施された模様との重なった部
分に明瞭なモアレ・パターンを生じてはっきり像がバッ
ク・グランドから対照して現われるようになる。第1図
aを示すパターンをそのまま暗証形成物として使用して
も良いし、更に適当な処理を加えても良い。
その例を第1図bを用いて説明する。第1図aから第1
図bで示す砂目スクリーンを用いて第1図cに示す暗証
形成物を得る。得る方法は光学的な写真技術によっても
良いし、更に製版し、印刷することによっても良いし、
転写や複写の技術によってもよい。
被形成体も透明又は不透明の紙、シート、プラスチック
フィルム、セロハン等の二次元物質、立体成型物のいず
れでもよい。第1図a及びbで示す暗証形成物において
、像及びバック・グランドは微細な線又点より構成され
ているので、このままでは像は視覚的に検出することが
できない。
しかしこのバック・スクリーンを構成する構成要素16
は第1図aにおける平行線13に従って配列し、像を構
成する構成要素141は平行線14に従って配列してい
るので、第2図で示すような、適当な平行線28を施し
た可視化補助体27を、平行線28が構成要素17が従
っている規則性、即ち第1図aにおける平行線14に小
さな角度をなして交叉するように重ねると、像14と可
視化補助体の平行線28の重なった部分26に明瞭なモ
アレ・パターンが生じ、バック・グランドからはっきり
対照して現われる。検出の方法は肉眼によっても良いし
、光を照射して暗証形成物可視化補助体、あるいは別の
面等の被投影面に投影しても良い。この実施例において
はバック・グランドが平行線13に従う構成要素131
によって構成されているので、可視化補助体に施された
平行線28が平行線13に小さな角度で交叉するように
重ねた時にはバック・グランド‘こモアレ・パターンが
生ずるが、像14の占める面積が小さい場合には肉眼に
よって像とバック・グランドを区別するのは容易ではな
い。
この実施例では平行線を施した可視化補助体を示したが
、上記の原理に述べたように任意のパターンを施した可
視化補助体が使用可能であり、この実施例に限定される
ものではない。
好ましくは像を構成する構成要素の従う平行線の線数と
同線数の、又は整数倍、もしくは整数分の一の線数を有
する方線及び点線あるいは像を構成する構成要素の従う
平行線の線数と同線数の、又は整数倍の、もしくは整数
分の一の線数を有する線上に配列された点より成るパタ
ーンをそのパターン中に含む可視化補助体である。可視
化補助体は透明又は不透明の紙、シ−ト、プラスチック
フィルム等の二次元物質、あるいは立体成型物等のいず
れでもよいが、少なくとも可視化補助体と暗証形成物と
を重ねて生ずるモアレ・パターンを、肉眼による方法、
光を照射して可視化補助体〜暗証形成物、あるいは別の
面等の被投影面に投影する方法等によって可視化できる
ものでなくてはならない。
即ち、可視化補助体と暗証形成物のどちらかが実質的に
光透過可能であることがただ一つの要求される事柄であ
る。第3図及び第4図は第1図aの代りに用いることの
できる原稿又は暗証形成物を示している。第3図におい
ては像32は平行線34と平行線33かから構成されて
おり、平行線33はバック・グランド31を構成する線
でもある。従って可視化補助体27を、平行線28が平
行線33と小さな角度で交叉するようにこの原稿より得
られた暗証形成物に重ねた時には、暗証形成物全面にモ
アレが生じる。第4図においてはバック・グランドを構
成する線、点線、点等が存在しないので、この原稿より
得られた暗証形成物にいかなる角度で可視化補助体を重
ねた時も、バック・グランドにはモアレが生じない。
また本発明によれば、相互に異なった位置、角度に可視
化補助体を重ねた時相互に異なった複数の像が可視化さ
れる暗証形成物を得ることもできる。
第5図は第1図aの代わりに用いて、相互に異なった位
置、角度に可視化補助体を重ねた時相互に異なった像が
可視化する、本発明に係わる原稿を示したものである。
第5図に示した原稿には平行線544より構成された像
521と平行線542より構成された像522とが存在
している。
平行線542と平行線544とは互にある角度をなすよ
うに存在しており、更にこの両者はバック・グランド5
1を構成する平行線53とある角度をなしている。像5
21は可視化補助体29に施された平行線210が平行
線544と小さな角度をなして交叉するように可視化補
助体を重ねた時モアレ・パタ.ーンを生じ、像522は
平行線542と小さな角度で交叉するように重ねた時モ
アレ・パターンを生じて可視化する。このような像は、
各各の像及びバック・グランドの構成要素が互に少なく
とも10度の角度を成す平行線に従って配列された線、
点線、点である時に可能であり、非常に多くの異なった
像を一平面上に形成できるのである。また更に、可視化
補助体を暗証形成物に重ねて相体的に回転することで連
続的に像の変化する暗証形成物も可能である。
この時暗証形成物と可視化補助体の少なくともどちらか
一方は連続的に角度の変化する線、点線、配列された点
等より成るパターンを持っていなくてはならない。その
例を第6図に示す。第6図に示す物品は第1図aに示す
原稿の代わりに用いるものであり、あるいはこのまま暗
証形成物として使用しても良い。即ち像62は放射状の
線64より構成されているために、平行線より成る可視
化補助体を回転させることによって、モアレ・パターン
の生ずる部分が連続的に移動するのである。なお、可視
化補助体を重ねた時には常に像の一部分がモアレ・パタ
ーンを生じて可視化するために、バック・グランド61
を規則的に配列された線、点線、点等で構成することは
できないが、デザイン上の好みによって構成することも
勿論可能である。更にまた第7図に示すように、デザイ
ン上の好みによって可視化支持体77に施される模様を
曲線、曲線に従って配列された点線、点等によって構成
することも可能であり、一層精妙美麗なモアレ・パター
ンを得ることができる。
本発明に係わる暗証形成物の配列された線、点線「点等
の構成要素を部分的に大きく、また小さくすることによ
って、可視化補助体ないこ肉眼で可視な模様を付与する
こともまた可能である。
即ち通常の平版印刷、もしくは凸版印刷、あるいは凹版
印刷における一方法等では、線の太細、点の大小等によ
って濃淡を表現し、模様を付与しているが、本発明にお
いてもこれを妨げるものは何らな〈、構成要素の大きさ
を部分的に変化させることによって、本発明に係わる潜
像とは別の模様、写真等を表現することができるのであ
る。あるいは多色によって模様の付与された物質におい
て、この模様を構成する1色又は数色に対して本発明に
係わる潜像を付与し、他の色には付与しないことも可能
である。例えばシアンとイエローで緑の模様を表現した
物質において、シアンによる模様が、配列された線、点
線、点等の構成要素から構成された少なくとも一つの本
発明に係わる潜像とバック・グランドを持つ場合には、
可視化補助体を用いない時にはこの浴像は実質的に可視
不可能だが、可視化補助体を重ねた時にはシアンによる
モアレ・パターンが像上に生じ、可視化し、更に他の色
、この場合にはイエローと混合して、美麗な像を形成す
る。また更に可視化補助体が、暗証形成物において潜像
を形成する色彩と別の色を持っていれば、生じるモアレ
・パターンは両者の混合した色彩を持ち、一層美麗な像
を形成する。以上詳細に説明した如く、本発明はモアレ
を利用した暗証形成物であり、その変法は多岐に渡って
存在する。
また用途も、殊に偽・贋造防止を必要とする有価証券類
、くじ、教育用資材、玩具、ディスプレイ、アィ・キャ
ッチャー、あるいは包装用資材等非常に広いものである
。図面の簡単な説明第1図から第7図は本発明の実施例
を示す説明図である。
1 1,2 1,3 1,4 1,5 1……ノぐンク
・グランド、12,22,32,42,521,522
,62・・・・・・像あるし、は潜像、13,131,
33,53・・・・・・バック・グランドの構成要素、
14,141,34,44,544,542,64・・
・・・・像の構成要素、15・・・・・・砂目、26・
・・・・・モアレ・パターンを生じた後、27,77・
・・…可視化補助体、28,78・・・・・・可視化補
助体に施された模様。
第1図 第2図 第3図 第4図 第5図 第6図 第7図

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 パターン形成物に施されたパターンにおいて、この
    パターンは、点、線、点線等を構成要素とする潜像と前
    記点、線、点線等とは大きさが異なる点、線、点線等を
    構成要素とする模様とバツク・グランドとを持つか、あ
    るいはある色相の点、線、点線等を構成要素とする潜像
    とバツク・グランドと他の色相の点、線、点線等を構成
    要素とする模様とを持ち、かつこの潜像の構成要素はバ
    ツク・グランドの構成要素の持たない規則的な配列を持
    ち、このままでは前記潜像は前記バツク・グランドから
    視覚的に検出不可能だが前記模様は検出可能で、適当な
    模様の施された可視化補助体を適当な位置、角度で重ね
    ることにより、前記潜像の部分のみモアレを生じて、前
    記潜像とバツク・グランドがはっきり対照して現われる
    ようにしたことを特徴とする、モアレ効果を利用した暗
    証形成物。
JP51102846A 1976-08-28 1976-08-28 モアレ効果を利用した暗証形成物 Expired JPS60645B2 (ja)

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