JPS6041297Y2 - 金型の取付装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、プレス機械、熱成形機、トリミング機等が備
える金型取付板に金型を取換え自由に圧接して固定する
ようにした金型の取付装置に係り、金型取付板に、該板
の板面に交換可能に接合する金型を圧接する締付はフッ
クを設け、該フックを締付は方向への小移動自由に軸支
し、かつ該フックに締付は方向と反対に作用する締付開
放ばねを設けると共に、該フックに第一リンク１０を連
結し、その第一リンク１０の自由端の軸１１を前記金型
取付板に軸１６により軸着したシリンダ１４のピストン
ロッド１５の先端に軸１８によって連結した第２リンク
１２の自由端を連結し、前記の第１０ツド１０の軸１１
を斜めの案内長孔１３に移動自由に通し、さらに前記の
軸１１を案内長孔１３の下端方に押す作用の圧縮ばね２
１を設けたことを特徴とするものである。

フックの揺動によって金型を金型取付板に締付けて固定
する在来の金型取付装置は、前記のフック、を金型取付
板に単純に軸支しているものである。

このため、フックの揺動により締付けたり、該締付けを
開放される金型のフック保合部の厚みを、どの金型につ
いても同じになるような精度を出して置く必要があり、
もしその規定の厚みより厚ければ取付は固定が不安定に
なり、薄ければフックによる締付けが不足して微浮動を
生ずる欠点をもつ。

本考案はかかる欠点を根本的に改良し、金型のフック係
合部の厚みに多少の不揃いがあっても、強力な締付は固
定の作用を生ずる構成にすることを目的とするものであ
る。

本考案の一実施例を添付図面について説明する。

図中１は、プレス機械、樹脂シート熱成形機、プレスタ
イプのトリミング機械等の金型取付板であって、該板１
に装着する金型２には締付部３を有する。

金型取付板１には、その側部、裏面などに装置片４を設
け、該片には前記取付板１の厚さ方向の長孔５に軸８を
小移動可能に嵌めたフック６を軸支する。

フック６は第２図と第３図の揺動を自由としかつ第３図
の揺動時には締付は顎７を金型２の締付部３に図のとお
りに係合したものであつて、締付は方向を反対に作用す
る締付開放ばね９を設ける。

フック９は軸８の取付部分さら直角状に曲げたＬ形とし
、該直角状部に第一リンク１０を連結する、該リンク１
０の自由端の軸１１には第二リンク１２の一端を連結し
、装置片４には軸１１の端部を移動自由に通した斜め方
向の案内長孔１３を設ける。

該長孔１３は斜めの上端を第２，３図のとおりに内方に
したものである。

１４は装置片４に軸１６によって揺動可能に取付けたシ
リンダであって、ピストンロッド１５をほぼ水平方向に
伸縮するようにしてあり、ロッド１５の先端に固定した
叉状の軸支片１７に、第二リンク１２の他端を通して軸
１８によって軸支する。

また、前記の軸１１に対向させた軸１９によりばね鞘２
０を軸支し、そのばね鞘２０の内部には皿ばねを対向さ
せ、その対向皿ばねの組を重ねた圧縮ばね２１と、該各
ばねの中心に遊挿して圧縮作用を生じさせるようにした
摺動杆２２とを嵌め、摺動杆２２の外端を軸１８に対し
て第二リンク１２と共に軸連結する。

本実施例は、第２図に示すようにピストンロッド１５を
収縮し、軸支片１７により軸１８を第２図の右方に引く
と、第１０ツド１０に軸１１を下方に移動する圧縮ばね
２１が働いても、軸１１を案内長孔１３内で図のとおり
に上方に移動させるので、軸１１，１８．１９は三角配
置となり、同時にフック６が締付開放はね９によってロ
ッド開放方向に揺動し、締付は顎７を金型２の締付部３
から浮上がらせてロックを緩め、金型２の取外しを自由
にする。

また、新たな金型２と入れ換えてからシリンダロッド１
５を伸長すると、軸１８が軸１１．１９と結ぶ線分りに
移動するが、それと同時に第１リンク１０と第２リンク
１２とを連結している軸１１が第１，３図のとおりに案
内長孔１３の下方に移動し、第１リンク１０は締付ばね
２１の介助の下に、フック６を揺動する。

フック６は締付開放ばね９の弾力に抗して揺動し、締付
は顎７を金型２の締付部３上に接近する。

シリンダロッド１５がさらに伸長し、軸１８が前記の線
分りに入ると同時に、締付は顎７による金型２がロック
され、そのロック作用は前記ロッド１５の伸長と圧縮ば
ね２１とにより保持される。

締付部３の厚さが規定寸法より僅かに厚いときには、フ
ック６の締付開放ばね９に抗する方向の移動量が僅かに
減少し、それに連れて揺動角度も僅かな違いを生ずるが
、ロック作用は第１リンク１０、第２リンク１２、圧縮
ばね２１等により保持されてロックの緩みを生ずること
がない。

締付部３の厚さが規定寸法より僅かに薄いとシリンダロ
ック１５の伸長により軸１８が前記の線分りを少し越え
る移動を生じ、理論上では軸１１は案内長孔１３内で一
旦下方に下がってから僅かに上昇するが、圧縮ばね２１
が軸１１を案内長孔１３内で却って下方に下げ、第１リ
ンク１０の揺動を第１，３図の場合より僅かに増加する
から締付は顎７による金型２のロック作用は変わらない
。

圧縮はね２１を第１リンク１０の第２，３図の右方から
作用させるときでも、軸１１を長孔１３内で下方に押す
作用は同じである。

本考案は前記した説明により明らかにしたように、金型
２３のフック６（締付は顎７）に対応する締付部３の厚
さに多少の不揃いがあっても、フック６の揺動のみてロ
ックするものでなく、該フックを第１、第２リンク１０
，１２、圧縮ばね２１により揺動し、かつ締付は開放は
ね９の弾力に抗してロックを生じさせるものであり、し
かも該ロックは圧縮はね２１により第１リンク１０の軸
１１を案内長孔１３内で下方に押してロック作用を保持
するものであるから、金型２の締付部３の厚さに多少の
違いがあってもロックの緩みを全く生じさせない効果を
もつ。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本考案の一実施例を示腰第１図は側面図、第
２図はその一部を拡大してロック開放の状態を示した側
部の断面図、第３図は同ロック状態を示した側部の断面
図である。 １・・・・・・金型取付板、２・・・・・・金型、６・
・・・・・フック、９・・・・・・締付開放はね、１０
・・・・・・第１リンク、１２・・・・・・第２リンク
、１４・・・・・・シリンダ、１５・・・・・ピストン
ロッド、２１・・・・・・圧縮バネ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 金型取付板に、該板の板面に交換可能に接合する金型を
   圧接する締付はフックを設け、該フックを締付は方向へ
   の小移動自由に軸支し、かつ該フックに締付は方向と反
   対に作用する締付開放ばねを設けると共に、該フックに
   第一リンク１０を連結し、その第一リンク１０の自由端
   の軸１１を前記金型取付板に軸１６により軸着したシリ
   ンダのピストンロッド１５の先端に軸１８によって連結
   した第２リンク１２の自由端を連結し、前記の第１０ン
   ド１０の軸１１を斜めの案内長孔１３に移動自由に通し
   、さらに前記の軸１１を案内長孔１３の下端方に押す作
   用の圧縮ばね２１を設けたことを特徴とする金型の取付
   装置。