JPS6038771Y2 - コンクリ−トブロツク - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は道路や宅地造成地等の擁壁、或は農業用水路や
道路側溝等の施工に用いて有用な継手構造を備えたＬ型
又はＵ型形状のコンクリートブロックに関するものであ
る。

一般に、Ｌ型ブロックやＵ型ブロック（以下、ブ陥ツク
という）は、通常、特別な継手構造を採らずに連結して
擁壁や水路、側溝等を施工していたが、これでは施工後
、地盤の沈下や軟弱地盤に起因する不等沈下が発生した
場合に、ブロック相互の連結が不充分なために、ブロッ
クが個々に分離して脱落したり傾斜したりする等の不都
合が生じていた。

そこで、最近では、第１図乃至第３図に示すような継手
構造を具えたブロックが用いられている。

このブロックは、その両端面に、一側にボルト孔１を設
は他側にアンカーボルト２を設けた無蓋箱形の連結金具
３を２乃至数個埋設して構成され、施工の際にブロック
Ａ、 Ａ’相互の連結金具３．３をボルト４締めにより
結合した後、目地溝５にモルタルを詰込むと共に連結金
具３，３にもモルタルを充填してブロックＡ、Ａ’相互
を強固に連結するようにしたものである。

然し乍ら、前記連結金具３は特別に加工製作し、然もア
ンカーボルト２を確実に溶接しなければならないので、
高価につくばかりでなく、一般に農業用水路を施工する
場合、農閑期である冬期に施工されることが多く、その
ため、目地モルタルの代りに軟質目地止木材を使用する
ことがあるが、上記ブロックでは、ブロック端面の目地
溝５に接着された軟質目地止木材はブロック相互の締付
けによって圧着されるが、連結金具２，２の部では開放
されているために圧着されず、モルタルを充填して水漏
れを防止しなければならないので、冬期の施工が困難で
あるという難点がある。

本考案は上述のような従来のブロックにおける難点をす
べて解決することができる継手構造を具えたコンクリー
トブロックを提供することを目的としてなされたもので
、その構成は、端面がＬ型又はＵ型形状で両端面の内面
に目地溝を設け、一側には内面又は外面に２乃至数個の
凹陥部を設けると共に該凹陥部から端面に達する貫通孔
を貫設し、他側にはその前記貫通孔に対応する部にアン
カー付ナツトを埋設して戒ることを特徴とするものであ
る。

次に本考案の実施の一例を図に拠り説明する。

第４図乃至第５図において、Ｂは端面がＬ型形状の本考
案コンクリートブロックの一例で、両端面の内面に目地
溝６を設け、一側にはその水平内面及び垂直内面の適宜
の箇所に凹陥部７を設けると共に該凹陥部７から端面に
達するボルト挿通用の拡開状の貫通孔８を貫設し、他側
にはその、前記貫通孔８に対応する部にアンカー付ナツ
ト９を埋設しである。

尚、図中、９ａはアンカー付ナツト９のアンカー、１０
は端面からアンカー付ナツト９の前面に設けた先細円錐
状の凹陥部であり、その端面側端部は貫通孔８の端面側
端面部と同じ大きさに形成するものとする。

而して、上記のように構成されるコンクリートブロック
を連結する場合は、ブロックＢ、Ｂ’の異なる端面を第
５図に示すように突合せてアンカー付ナツト９と貫通孔
８を対向させ、ボルト１１に座金１２を嵌付けて該ボル
ト１１を凹陥部７から貫通孔８を通し、凹陥部１０を通
してアンカー付ナツト９に緊締することにより両ブロッ
クＢ。

Ｂ′を強固に接合した後、目地溝６に目地モルタルｍ又
は軟質目地止木材を詰込むと共に凹陥部７にもモルタル
ｍを充填することによって、継ぎ目からの水漏れのおそ
れなく、強固に連結できるのである。

尚、上記のブロックの連結時、アンカー付ナツト９を埋
設した側の端面から該ナツト９の前面にかけて設けた先
細円錐状の凹陥部１０は、ブロック相互間に多少のずれ
れがあっても、凹陥部７から貫通孔８にボルト１１を挿
込めば、貫通孔８は拡開状即ち末広がり状で凹陥部１０
と連通するので、一旦ボルト１１の先端部が凹陥部１０
内に入れば、該先端部は自然に該凹陥部の中心に向い、
アンカー付ナツト９に螺合できるようになるので、容易
に両ブロックを締付けることができる。

また、凹陥部７は外面が開放されているので、モルタル
の充填作業が容易である。

更に、アンカー付ナツト９とボルト１１は市販品を使用
できるので、ブロックを低廉に作製提供できると共に容
易且つ確実にブロックの締付、連結を行うことができる
し、一方、冬季の施工に際して、目地溝６の詰込みにモ
ルタルを用いずに、軟質目地止木材を使用しても、目地
溝６の全周に亘って該止水材を装着でき、従来の連結金
具の部分で途切れるようなことはないので、継ぎ目から
の水漏れはむよそ皆無である。

上記実施例においては、凹陥部７を内側面に設けたが、
この凹陥部７は外側面に設けてもよく、また、凹陥部１
０は、特にこれを設けずにアンカー付ナツト９を埋設す
るようにしてもよいが、設けた方が、前述のように、連
結作業時にボルト１１のナツト９への螺合を容易に行な
うことができて便利である。

本考案は上述の通りであるから、擁壁や農業用水路、道
路側溝の施工に用いるコンクリートブロックとして好適
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の継手構造付のＬ型ブロックの端面図、第
２図は同正面図、第３図は同じく継手部分の断面拡大図
、第４図は本考案の一例のＬ型コンクリートブロック正
面図、第５図は同じく連結した状態の継手部分の断面拡
大図、第６図は同じく連結した状態の正面図である。 Ｂ・・・・・・コンクリートブロック、６・・・・・・
目地溝、７・・・・・・凹陥部、訃・・・・・貫通孔、
９・・・・・・アンカー付ナツト、１０・・・・・・凹
陥部、１１・・・・・・ボルト。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 端面がＬ型又はＵ型形状で両端面の内面に目地溝を
   設け、一側には内面又は外面に２乃至数個の凹陥部を設
   けると共に該凹陥部から端面に達する貫通孔を貫設し、
   他側にはその前記貫通孔に対応する部にアンカー付ナツ
   トを埋設して成ることを特徴とするコンクリートブロッ
   ク。 ２ アンカー付ナツト埋設側の端面とアンカー付ナツト
   前面との間に先細円錐状の凹陥部を設けた実用新案登録
   請求の範囲第１項に記載のコンクリ−ドブ吊ツク。