JPS6038347Y2 - コンバインにおける穂先搬送装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は刈取殻稈の稈長を検出して扱深さ調節するコン
バインの穂先搬送装置に関する。

従来の扱深さ調節装置付コンバインは刈取殻稈を第６図
に示す如く株元部を挟持して搬送する株元搬送体と茎部
を係止して搬送する茎部搬送体とにより脱穀装置に向け
て搬送する中途に穂先検出器を設けて稈長を検出してい
た。

そして、殻稈の穂側は重量が大きい糖部を有し穂首部の
近傍は株元部や中間部よりも柔軟であるため移送遅れを
生ずる。

この移送遅れが一定ならば、これを見込んで扱深さ調節
すればよいが殻稈の剛性は品種により異なるばかりでな
く、同一品種でもその作柄又は起立しているか倒伏して
いるか等の諸条件により異なるため、稈長を的確に検出
することができず、適正な扱深さを得難かった。

本考案は殻稈の品種、作柄その他の諸条件の如何に拘ら
ず常に適正な稈長検出をなし得て扱ぎ残し又は扱胴に対
する過負荷等を生ずることを防止し得るコンバインにお
ける穂先搬送装置を提供せんとするものであって、搬送
される穀稈の糖部を強制搬送して穂先位置を検出するよ
うにしたことを特徴とするものである。

以下図面に示す実施例について更に詳細に説明すると、
１はコンバインの機台上に供給口１ａを前位となして搭
載した脱穀装置であって、扱口に沿ってフィードチェー
ン３ａと挟扼レール３ｂとが並設してあり、該脱穀装置
１の前方には刈刃４、分草体５・・・、掻込輪６・・・
及び殻稈引起体等よりなる刈取装置７が設けである。

８は刈刃４の一側上方から合流部９のや）後部にわたっ
て張設した株元搬送チェーンであってその上方には終端
が前記供給口１ａに臨むラグ付の茎部搬送帯１０が設け
てあり、刈刃４の他側上方から合流部９にわたる株元掻
込チェーン１１の上方にはラグ付の茎部掻込帯１２が張
設されており、茎部搬送帯１０と茎部掻込帯１２の中間
には機内の中間部で刈取られた殻稈を茎部掻込帯１２側
へ掻き送って後送するラグ１３付の搬送帯が設けである
。

また、挟持レールと搬送チェーンとからなる扱深さ調節
体１４は始端を前記合流部９の近傍に傾動可能に軸支し
、その終端部はフィードチェーン３ａの始端部に受継関
係を保つように臨んでおり、始端を中心として稈身方向
に傾動する。

そして、前記合流部９と供給口１ａとの間の糖部移動経
路上には穂先検出器１５が設けてあり、ラグ１６ａ・・
・を有する穂先搬送チェーン１６はその始端が前記合流
部９近傍における茎部搬送帯１０の上方に近接した部位
に臨み、中間部は前記穂先検出器１５の直下を通り、終
端は供給口１ａの糖部挿入位置に臨んでいる。

また、穂先検出器１５を前処理枠から立設した支持杆１
７に取付けた場合は第２図に示すようにラグ１６ａが穂
先検出器１５の軸片１５’、１５′の間を通過するよう
に穂先搬送チェーン１６を配設すると良い。

更に扱深さ調節体１４を例えば第１図に実線と鎖線で示
すように傾動した場合、穂先は扱深さ調節体１４と平行
に移動するので、穂先検出器１５の下方で穂先が一定の
位置を通過しても供給口１ａにおいては穀稈の長短によ
り挿入位置が変動する。

このような欠点を改善すべく第５図に示すように穂先検
出器１５に揺動アーム１９を突設し、この揺動アーム１
９の中間部を機枠に装着した支軸１８にて回動自在に支
持し、上端部をロッド２０により扱深さ調節体１４の保
持枠の中間部に連結して穂先検出器１５を扱深さ調節体
１４と逆方向に移動するように構成すると、穂先検出器
１５の上側の軸片１５′が第２図に示す位置からラグ１
６ａの移動経路を横切って下降したり又は図示の位置へ
戻ったりするので該軸片１５′が損傷することがある。

第５図に示す例は穂先搬送チェーン１６の下面に摺接せ
しめた案内レール１６ｂの穂先検出器１６の下方部分を
切除したものであって、この切除部前部及び後部ではラ
グ１６ａ・・・は案内レール１６ｂにより起立している
が穂先検出器１５の下方が案内レール１６ｂによって規
制されないので前方へ向けて傾伏し、軸片１５′はラグ
１６ａによって損傷することがない。

なお図面中２１は案内板である。

前述の装置において刈取装置７によって刈取られた殻稈
は株元搬送チェーン８、茎部搬送帯１０、株元掻込チェ
ーン１１及び茎部掻込帯１２等により後送されて合流し
、株元部は扱深さ調節体１４に受は継がれて後送され、
茎部は茎部搬送帯１０により更に後送される。

そして、糖部は合流部９の近傍から穂先搬送チェーン１
６のラグ１６ａに係止されて移送するが穂先搬送チェー
ン１６は後部に至るにつれて茎部搬送帯１０及び扱深さ
調節体１４から次第に離れるようになっているので遅れ
て搬送される糖部は梳き伸し作用を受は穂先検出器１５
に到達した時は略直線状となって第２図及び第３図に示
すように軸片１５に接触し稈長が検出される。

この検出信号に基づいて手動又は自動的に扱深さが調節
される。

本考案は前述のように殻稈搬送経路中に株元搬送装置と
茎部搬送装置とを設けて扱深さ調節を行なうようにした
コンバインにおいて、前記茎部搬送装置より穂側の糖部
移動経路に穂先検出器を臨設し、該穂先検出器の軸片を
搬送面に向けて垂下させ、穂先検出器の前方からそれに
対面する部位を通過する穂先搬送体を設け、該穂先搬送
体の搬送突起を前記軸片に向けてその長さ方向から対向
させて突出せしめたので、穂先搬送体は搬送面に向けて
垂下した穂先検出器の軸片に接触せんとする穂先を強制
的に搬送することとなり、その結果穂先に移送遅れを生
ずることがなく、穂先検出器と対面する部位を通過する
時、穂先は略真直に伸びた状態となり、殻稈の性状、作
柄等の如何に拘らず常に的確な稈長検出を行なうことが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はコンバインの正面図、第２図は要部の断面図、
第３図は同上斜視図、第４図は同上側面図、第５図は他
の例の側面図、第６図は従来例の正面図である。 １・・・・・・脱穀装置、１ａ・・・・・・供給口、１
・・・・・・刈取装置、８・・・・・・株元搬送チェー
ン、１０・・・・・・茎部搬送帯、１４・・・・・・扱
深さ調節体、１５・・・・・・検出器、１６・・・・・
・穂先搬送チェーン。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）穀稈搬送経路中に株元搬送装置と茎部搬送装置と
   を設けて扱深さ調節を行なうようにしたコンバインにお
   いて、前記茎部搬送装置より穂側の糖部移動経路に穂先
   検出器を臨設し、該穂先検出器の触片を搬送面に向けて
   垂下させ、穂先検出器の前方からそれに対面する部位を
   通過する穂先搬送体を設け、該穂先搬送体の搬送突起を
   前記触片に向けてその長さ方向から対向させて突出せし
   めたことを特徴とするコンバインにおける穂先搬送装置
   。
2. （２）前記穂先搬送体の搬送突起を搬送爪て構成腰穂先
   検出器と対向する部位で倒伏するように構成した実用新
   案登録請求の範囲第１項記載のコンバインにおける穂先
   搬送装置。