JPS603599Y2 - フラツトケ−ブル固定具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、電子機器にフラットケーブルを配線すると
き、このフラットケーブルを電子機器の箇所々々で固定
し保持するための固定具に関するものである。

従来のケーブルの固定具としては、当該ケーブルに巻回
して機器にねじ止めする固定金具やプラスチック製の帯
が使用されていた。

特にフラットケーブルの固定は第１図のように固定金具
でねじ止めされていた。

このような固定具を使用する場合、安定に固定するため
には、筐体１の配置に応じたフラットケーブル２の配線
方向変換の前後に固定金具４が必要であり、この固定金
具４は各々２本のねじ５で固定されるものであるため、
多くの固定金具４とねじ５が必要となるばかりでなく、
組立時間も多く要していた。

３は電気接続用のコネクタで、図示してない相手方のコ
ネクタに接続するものである。

この考案は、これら従来の問題点に鑑みてなされたもの
で、フラットケーブルの配線装着を容易にし且つ安全に
保持することを目的とするものであり、略Ｕ字断面形状
を有する固定具のこのＵ字の片側にフラットケーブルを
挿通ずる切欠と、両側部と上部がフラットケーブルを挿
通できる巾で開口したカバ一部と、他方に取付部と折離
可能な切離部を設けることにより、これらの目的を遠戚
しようとするものである。

以下、この考案の実施例に基づいて説明する。

第２図はこの考案の一実施例を示す正面図であり、第３
図は第２図のＡ−Ａ’断面拡大図である。

６は固定具、７は電子機器に取付けるための取付部、９
はフラットケーブルを保持するため両側部と上部がフラ
ットケーブルを挿通できる巾で開口されフラットケーブ
ル巾以上の産出および横巾で区分されたカバ一部、８は
取付部７とカバ一部９を接続する曲部であり、これらの
取付部７と曲部８およびカバ一部９の断面形状が略Ｕ字
を威している。

１０はフラットケーブルが容易に脱抜しないようにカバ
一部９の上端部に設けた鉤部、１１は取付部７に設けた
取付孔、１２はフラットケーブルを挿入し保持するため
フラットケーブル巾以上の長さとフラットケーブル厚よ
り稍広い巾で設けられカバ一部９の側部開口部分を威す
スリット状の切欠、１３は固定具６を必要分だけ切離す
ため折離可能に取付部７に設けた切離部としての切断用
の薄肉部である。

第４図は第２図の実施例を実際に使用した状態を示す斜
視図であり、適当な長さにした固定具６を用いて、コネ
クタ３と接続したフラットケーブル２の配線方向を任意
に変更し固定保持するものである。

フラットケーブル２を固定具の鉤部１０の斜面部に当接
し押圧すれば、カバ一部９が撓み鉤部１０と取付部７間
が押し広げられてフラットケーブル２が挿入され、取付
部７と曲部８およびカバ一部９とで囲まれるＵ字形の袋
部１４に納まって保持されて、通常の外力では鉤部１０
によりフラットケーブル２が外れることはない。

フラットケーブル２を直角方向に畳み込んだまま袋部１
４に圧入することにより、９０度の配線方向変換ができ
、さらにカバ一部９上端に沿って折曲ければ垂直方向へ
の変換ができる。

このとき、鉤部１０がフラットケーブル２の折曲部分に
当接し保持を確実にする。

また、袋部１４に挿通したフラットケーブル２の片方を
切欠１２に挿通ずれば垂直方向の変換となる。

フラットケーブル２を取り外す際は、カバ一部９を引き
鉤部１０と取付部７間を広げて容易に外すことができる
。

以上はこの考案の一実施例である第３図の断面をもつ固
定具での説明であるが、第５図乃至第６図のように、フ
ラットケーブルの脱落防止および確実な固定保持のため
に、押え部１５を設けてカバ一部９の弾性力を利用した
固定具６ａや、ねじ１６を設けた固定具６ｂでもよいこ
とは勿論である。

このような固定具でフラットケーブル２を筐体に固定保
持するには、第４図のような２本のねじ５を用いるだけ
でよい。

また、第７図のように取付孔１１にもねじ１６を挿入す
ることにより、筐体１に取付固定用ねじ５を兼ねること
もできる。

さらに取付具６乃至６ｃの少なくとも取付部を可撓性の
ある材料にすれば、凹凸のある筐体面上にも無理なく取
付固定することもできる。

この考案は以上のような構成であるから、ねじ止めを少
なくシ、フラットケーブルを容易に着脱することができ
るだけでなく、Ｕ字断面形状であるのでフラットケーブ
ルの保護をも兼ねることができる、極めて有効なフラッ
トケーブル固定具である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のフラットケーブル固定具の使用状態を示
す斜視図、第２図はこの考案の実施例の正面図、第３図
は第２図のＡ−Ａ’断面拡大図、第４図は第２図乃至第
３図の固定具の使用状態を示す斜視図、第５図乃至第７
図はこの考案の他の実施例の断面図である。 １・・・・・・電子機器の筐体、２・・・・・・フラッ
トケーブル、６，６ａ、６ｂ、６ｃ・・・・・・固定具
、７・・・・・・取付部、８・・・・・・曲部、９・・
・・・・カバ一部、１２・・・・・・切欠。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電子機器の配線時にフラットケーブルを保持するため電
   子機器への取付部を有する固定具において、略Ｕ字断面
   を有し、該Ｕ字の対向部分の一方には、フラットケーブ
   ル巾以上の長さとフラットケーブル厚より稍広い巾から
   なるスリット状の少なくとも１つの切欠と、該切欠によ
   りフラットケーブル巾以上の産出と横巾で区分され両側
   部と上部がフラットケーブルを挿通できる巾で開口され
   るカバ一部を有し、対向する他方には、電子機器への取
   付部と、前記切欠に対向する該取付部に折離可能な切離
   部とを有し、該取付部とカバ一部でフラットケーブルを
   包んで保持することを特徴とするフラットケーブル固定
   具。