JPS6029593Y2 - 雨戸装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は雨戸装置に関し、特に、戸袋が鏡板を有しない
構造とされる雨戸装置に関するものである。

鏡板を有しない戸袋、即ち、上皿板と下皿板で構成され
、その上皿板と下皿板との間に戸板が直接重合状に収納
される構造の戸袋は構造が簡単で低コストで提供し得る
長所がある反面、戸袋内に収納状態にある戸板が風圧等
により湾曲して戸袋内から飛び出してしまう虞れがあり
、且つ前後複数枚の戸板が踊って騒音を発するという問
題点があった。

本考案は以上のような点に鑑み、戸袋を構成する上皿板
及び下皿板の前側板及び後側板と、これと対応する雨戸
の上框３及び下框の前後の対応壁面に、その略全幅に亘
って、互いに上下方向に係合する係合片と被係合片とを
突設させることにより、戸袋に収納されている戸板の風
圧等による飛び出しと戸袋内における踊りによる騒音の
発生を防止することを目的とするものである。

次に、本考案の第１の実施例を図面の第１，２図につい
て説明する。

第１図は本考案に係る雨戸装置の要部を示す斜視図であ
り、第２図は同断面図である。

図において１は、金属あるいはプラスチック製の戸板で
、この戸板１はパネル板部２と、このパネル板部２の上
下縁部に嵌着される、断面略Ｈ形の押出成型等の連続形
状とした上下框３，４と、下框４の底面に固設される転
車５と、左右縦框６等とにより形成されているｉ 上記戸板１は、窓部７の上下辺に設けられた雨戸レール
８，９内にその上下框３，４が遊挿されており、側方に
滑走することにより、窓部７を開閉する構成とされ、上
記雨戸レール８，９は夫々連続状に戸袋部３０を構成す
る上皿板１０と下皿板１１と接続されている。

この上皿板１０と下皿板１１は互いに対象の形状とされ
、夫々止め金具１２．１３により窓部７の側方位置にお
ける建造物の壁面１４に固着されている。

詳述すると、上記上皿板１０と下皿板１１は、開口部を
対向方向とした断面路コ字形状とされており、上皿板１
０は該上皿板１０の上面１０ａにＬ字状とされる上皿板
止め金具１２の水平部１２ａが固着されると共に、その
上皿板止め金具１２に垂直部１２ｂがスクリュウ釘１５
等により建造物の壁面１４に固着されることにより取り
付けられている。

また下皿板１１の下面１１ａにはその下皿板１１の長さ
方向と平行して前後三箇所に水切板１６，１７が突出形
成されており、この水切板１６，１７を介して下皿板１
１にはＬ字状とされる下皿板止め金具１３の水平部１３
ａが固着され、この下皿板止め金具１３の垂直部１３ｂ
はスクリュウ釘１５等により建造物の壁面１４に固着さ
れている。

一方、上記上皿板１０及び下皿板１１における後側板１
０ｂ、ｌｌｂの端縁は対称に上下方向に鉤形に折曲され
て後部被係合片１８．１９が形成され、前側板１０ｃ、
ｌｌｃの端辺はＬ字状に内側に折曲されて前部被係合片
２０．２１形威されており、前記上框３と下框４との内
側壁面３ａ。

４ａには上記後部被保合片１８．１９と係合する対向上
下方向に鉤形に折曲された後部係合片２２．２３が形成
され、またその上框３と下框４との外側壁面３ｂ、４ｂ
には上記前部被係合片２０．２１と係合する前部係合片
２４．２５が突設されている。

２６は、上下框３，４の内側及び外側壁面の一部に貼着
されるプラスチック等の緩衝部材である。

次に、以上説明した構成による雨戸装置の作用を説明す
る。

上述した構成による雨戸装置の戸板１が上皿板１０と下
皿板１１との間に収納された状態において、戸板１に強
い風圧が加わり、該戸板１が外方に湾曲した場合、その
上下框３，４が上皿板１０と下皿板１１から外方に離脱
せんとするのであるが、この湾曲時に、前部係合片２４
．２５とこれと対応する前部被係合片２０．２１が互い
に上下方向に係合した、戸板１の飛び出しは確実に阻止
されることになる。

また奥部の戸板１は、その後側壁面の鉤形の後部係合片
２２．２３と戸袋部３０の上下皿板１０，１１の後部被
係合片１８，１９とが係合されることから、前後方向へ
の踊りが阻止され騒音の発生が防止される。

次に、本考案の第２の実施例を図面の第３，４図につい
て説明する。

尚、上記第１の実施例と同様の箇所には同等の符号を付
しその説明を省略する。

この第２の実施例における下框４０は前記第１の実施例
における下框４と同様に押出成型等による断面略Ｈ形状
とされているが、この下框４０の下部側開口は、その基
部側が上部側開口の幅より狭く、先端側が段状に拡げら
れて上部側開口の幅と略同等とされている。

然して上記下框４０の外側壁面側における上記段状の部
分が係合片２５とされている。

また上記下部側開口の一部には戸車５０が取り付けられ
ており、この戸車５０は略長方体状に成形された戸車枠
体５１を有し、この戸車枠体５１の外側部形状は上記下
框４０の下部側部開口の形状と略一致する形状とされて
いる。

この戸車５０は大径の主転車５２と小径の補助転車５３
とを有しており、この主転車５２と補助転車５３はそれ
ぞれの回転軸が互いに略直交するように取り付けられる
と共に、補助転車５３の外周面の下端位置は主転車５２
の外周面の下端位置より下方に位置せしめられている。

一方、雨戸レール９内から下皿板１１に連続状として上
記補助転車５３と対応する凹みレール部６０が形成され
ており、この凹みレール部６０により戸板１が雨戸レー
ル９内を移動する際には主転車５２だけが働き、また戸
板１が下皿板１１内を平行に移動する際には今度は補助
転車５３だけが働くことになるので戸板１の操作は極め
て容易なものとなる。

以上説明したように、本考案によれば戸袋部３０を構成
する上皿板１０及び下皿板１１と、これと対応する雨戸
の上框３及び下框４の前部の対応壁面に、互いに上下方
向に係合する前部保合片２４．２５と前部被係合片２０
．２１とを、上記上下皿板並びに上下框の略全幅に亘り
突設させた構成としたので、上皿板と下皿板との間に収
納されている戸板１が風圧等により湾曲しても、上記上
下縁部における略全幅に亘る係合構造により、雨戸の飛
び出しを確実に防止出来るという効果がある。

また上記係合片と被係合片とは上下框の略全幅に亘って
突出形成されてるところから上下框等の押出成型時に一
体に形成出来さらに戸袋に鏡板の必要がなく、それだけ
低コストで雨戸装置を堤供することができる効果がある
。

さらに、上記のように戸板が湾曲しても上皿板と下皿板
との間から飛び出す虞がないので風圧の影響を受は易い
比較的薄い戸板を雨戸として使用することができ、また
戸板面の補強を特に行う必要がないので、軽量で取扱性
の良い雨戸を堤供することができる効果がある。

さらに本考案の戸袋部３０は、その上下皿板１０．１１
の後側板１０ｂ、ｌｌｂに、戸板の上下框の後側壁面に
突設した鉤形の後部係合片２２゜２３と係合する鉤形の
後部被係合片１８．１９を突設させるようにしたので、
戸袋内に収納される複数枚の戸板のうち後部の戸板が風
圧等により戸袋内で踊るということがなく、戸袋内の戸
板のガタッキとこれによる前後戸板の衝突に基づく騒音
の発生を防止させることが出来るという実用上優れた効
果がある。

また、前記戸板１の上下框３，４の前面に突設される前
部係合片２４．２５は、上下框の上下方向の中間部に突
設されてその突設位置が戸板１の比較的中央寄りとなっ
ているところから、該前部保合片２４．２５と係合する
前部被係合片２０゜２１を先端縁に有する上下皿板１０
，１１の前側板１０ｃ、１１ｃの上下幅も比較的長くす
ることが出来、この種鏡板のないタイプの戸袋の強度的
安全性と外観性を向上させることが出来る効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る雨戸装置の第１の実施例における
要部を示す斜視図、第２図は同断面図、第３図は第２の
実施例における下框を示す分解斜視図、第４図は同下皿
板の断面図である。 １・・・・・・戸板、３・・・・・・上框、４・・・・
・・下框、３ｂ。 ４ｂ・・・・・・外側壁面、１０・・・・・・上皿板、
１１・・曲下皿板、２０．２１・曲・被係合片、２４，
２５・・曲係合片。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 上下に対向して設けられ且つ前後に重合状として複数枚
   の戸板１が収納される上皿板１０と下皿板１１で構成さ
   れた鏡板のない戸袋部３０を有する雨戸装置であって、 上記戸板１１の上下に嵌着される上框３を下框４の外側
   壁面の上下方向の中間部にはその略全幅に亘って前部保
   合片２４．２５が突設されると共に該上框３と下框４の
   内側壁面の上下縁部にはその略全幅に亘って先端縁を対
   向内方向に鉤形に折曲させた後部保合片２２．２３が突
   設され、上記上皿板１０と下皿板１１の前側板１０Ｃ９
   ｌｉｅにはその略全幅に亘って上記前部保合片２４．２
   ５と係合する前部被係合片２０．２１が突設されると共
   に該上皿板１０と下皿板１１の後側板１０ｂ、ｌｌｂに
   はその略全幅に亘って上記後部係合片２２．２３と係合
   する先端部を上下反対方向に折曲させた後部被係合片１
   ８．１９が突設されていることを特徴とする雨戸装置。