JP2022117626A - 和洋室兼用の間仕切り - Google Patents
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Abstract
【課題】既存のフスマに置き換えて使用できる和洋室兼用の間仕切り等の建具の提供。【解決手段】厚紙、ダンボール、木材等の軽量板材からなるフスマ本体1の両側端および両面に縦方向の凸条3が形成され、この凸条部がフスマの引き手3となっている、軽量板材を使用し、凸状3の縦框2を取っ手とすることで、建付け時に取っ手の位置を考慮しながら作業しなくてよく、さらにフスマの建付け順および表裏を注意しなくてよく、熟練を要せずに容易に建付け作業ができるフスマ。【選択図】図2
Description
日本家屋において部屋と部屋を仕切るために古来より木製のフスマあるいは障子が使用されている。本発明はその木製フスマ等に代わる軽量板材を使用した和洋室兼用の間仕切り等の建具に関するものである。
フスマは、隣り合う二つの部屋の間仕切りとして使用するもので、部屋間の間口の大きさに合わせて、通常、図4に示すように2枚立(イ)、3枚立(ロ)、4枚立(ハ)のように複数のフスマが使用される。なお、押入れの場合は、1本引き(二)あるいは2枚立となっている場合が多い。
間口の幅に合わせて複数のフスマが建付けられ、開閉時には、フスマをスライドさせる。この時、フスマ同士が重なり合ってすれ違うので、すれ違うフスマの間隔、および閉めた時の召し合わせ部、言い換えると縦框同士が重なる部分に生じる隙間の大きさが重要となる。この隙間が大きいと両部屋間の防音、保温調湿機能および遮光性が失われる。
そのため従来のフスマの召し合わせ部は、図5に中央部分を省略して横断面で示すように、フスマを閉めた状態で、縦框が重なり合う部分(召し合わせ部)15に気密性が要求され、そして走行時には、すれ違うフスマ同士の表装紙17が擦れ合って擦り傷がでないように、縦枠12,12のすれ違う側12a、12a(マス)を、フスマ本体11の表面幅(ドブ)より少し突出させてあり、両者間の隙間を無くすことで、フスマ間の気密性が失われないようにしてある。
また、従来のフスマは、引いてスライドさせる際に、フスマを引く方向寄りに、手の指を掛けるための凹状の取っ手13が埋め込まれている。フスマは見た目の整いおよび使い勝手も考慮され、さらにフスマの枚数、鴨居敷居の溝数、マスとドブの関係などの他に、取っ手13の位置も利便性等を考慮して、古来よりフスマの所定位置に埋め込まれている。その所定位置とは、各フスマの片面の一側に寄った位置であり、フスマの本数に応じて取っ手13が配置されている。
例えば、図5に示す3枚立の場合では、主室(和室)から見て、右側端のフスマには右側寄りに、他の2枚のフスマには左側寄りに取っ手13が配置されている(図4ロ)。そして主室の裏側からは、中央のフスマのみ対称位置、すなはち左右反対側寄りに取っ手13が付けられ、両サイドのフスマは、同じ位置の裏側にそれぞれ取っ手が埋め込まれ、中央のフスマの取っ手のみが表側と対称に配置されていることになる。
従来、複数のフスマを建付けする場合、フスマの並ぶ順番(正組、逆組)が決められており、その順番および表裏が相違すると、取っ手の位置あるいは縦框の召し合わせが一致しなくなり、フスマを閉めた状態では、重なり合うフスマ間の隙間が大きくなると気密性が悪くなり、また隙間が小さくなると、すれ違うフスマの表装紙同士がすれ合って擦り切れてしまうおそれがある。
以上のように従来のフスマは、建付けられるフスマの本数とフスマを並べる順番(正逆)によって、取っ手の左右位置が決められており、その配置する順番を間違えたり、また表裏逆にするとフスマの納まりが悪くなってしまう。したがって、フスマの建付けにはかなりの熟練性が要求される。
さらに、従来の紙製のフスマは、反りを生じ易いので、縦枠のすれ違う内側突出部(マス)同士が当たり、フスマを閉じることができなくなることがある。そして無理にふすまを閉じようとすると、フスマ本体と縦枠との固定が離れて壊れる恐れもあった。さらに取っ手のデザインの選択肢が限定され、部屋のイメージのバリエーションに制約を受けていた。
そこで本発明は、縦框の材料に、プラスチック、鉄あるいはアルミ等の軽量金属を使用し、そして縦框を取っ手と兼ねるように形成することで、従来の凹型の丸形状の取っ手を無くし、かつフスマを左右対称および表裏同一に作成し、建付け時に従来の凹型取っ手の位置を気にしながら作業しなくてよく、さらにフスマの建付け順および表裏に注意しなくてもよく、さらには上下桟の位置に注意する必要なく上下逆転させての建付けも可能である。したがって、熟練工でなくても容易に建付け作業ができるフスマを提供するものである。
さらに製作が容易であり、取っ手がなくなるのでデザインの幅が広くなり、また縦框そのものを引き手として構成したことで、引きやすく、引手位置の高さも縦框に応じて上端部から下端部まで可能であり、かつ、つかみやすくなっている。さらに上下の桟は従来のフスマと同様の構成であるから、従来の既設のフスマの鴨居及び敷居の溝を利用できる。
本発明は、既設のフスマの鴨居、敷居の溝をそのまま利用でき、建付け作業時に取っ手の位置およびフスマの正逆に対応したドブマスの組合せに注意する必要がなく、また、フスマの建付け順および表裏を気にする必要もなく、さらに上下の桟も同一に形成してあるので、上下反転も可能であり、熟練性を必要とせずに容易に建付け作業ができるフスマとなっているものである。
従来の取っ手と異なり、本発明の引き手は、上下どの高さ位置でもつかめ、かつ、つかみやすく、引きやすく、さらにフスマは一枚板からなるので、従来のフスマに比し格段に製作が容易であり、従来の凹状取っ手をなくしたのでデザインがよく、また縦框が引き手であるので引きやすくかつ持ちやすくなっている。さらにまた縦框を金属製にすることによりそりの防止を図れる。
本発明のフスマは、厚紙、ダンボール、木材、発泡系材料のプラスチック、ポリエチレン、ポリウレタン等の軽量成型板にてフスマ本体1を形成し、その両側端には、プラスチック製、および鋼製、鉄、アルミ等の金属製の横断面ハット状の縦枠2を取り付け、その縦枠の両側に沿って上下方向に凸条(3)を形成してハット状の縦枠とし、その凸条部分を引き手3とするものである。
本発明のフスマの構成は、左右対称となるので、引き手の左右取付け位置、フスマの建付け時の順番あるいは表裏を気にせず、さらには上下反転も可能であることにより、容易に建付け作業ができ、さらにフスマの製作も容易であり生産性が圧倒的に向上する。また従来のように埋め込まれる凹状の取っ手13がなくなるので、デザイン性がよく、また引き手3が縦枠2となるので、引き手のコスト削減に加え、簡単に把持でき、引きやすいフスマとなっている。
フスマ本体1は、厚紙、ダンボール、木材、プラスチック、ポリエチレン、ポリウレタン等の軽量板材にて作成し、図3に示すように、両側端に断面ハット状の縦枠2を係合してある。その縦枠2の断面ハット状の型材のひさし部分4は、さらに内側に逆L字状に折曲げられ、外側にコ字状に突出した引き手3が形成されている。したがって、図2に2本引違いの場合で示すように、左右方向および表裏両面のどちら方向にも引き手3が形成されるので、フスマの開閉に便利である。
さらに断面ハット状としたフスマの両端部分の引き手3と端部7との間にはスペース6が設けられている。フスマが閉じられて柱Aに当接している時でも、前記スペース6に指を入れてフスマを引くことができる。このスペース6の幅は10mm程度あることが望ましい。
図2の3本引違いの場合のフスマを閉じた状態を示す断面図に従って説明する。
3本のフスマ1を閉じた際に、前後に隣り合うフスマ1の凸条部分すなわち引き手3同士が接近し、召し合わせ5が密接し、両者間の隙間が適正となる。これによりフスマ同士の気密性が保たれるので、両部屋間の防音、保温調湿機能、そして遮光性が得られる。
3本のフスマ1を閉じた際に、前後に隣り合うフスマ1の凸条部分すなわち引き手3同士が接近し、召し合わせ5が密接し、両者間の隙間が適正となる。これによりフスマ同士の気密性が保たれるので、両部屋間の防音、保温調湿機能、そして遮光性が得られる。
また、本発明のフスマの構成は、縦枠すなわち引き手3が左右および表裏対称であり、しかも上下の桟も対称としてあり、上下の区別も存在しない、換言すれば、すべてのフスマが同一であるので、フスマを建付ける際に、左右のフスマの順序、表裏、ならびに上下の正逆も関係なく行えるので、熟練工でなくても容易に建付け作業ができる。その効果はフスマの本数が増える4本引きになればより大きなものとなる。またフスマの構造が簡単であるので、生産性が良く、さらに従来の凹状の取っ手13が不要なので、デザイン性が良くなる。さらにまた、縦枠を金属製としてあるので長尺なフスマもそりの恐れなく製作可能である。
本発明のフスマは、厚紙、ダンボール、木材、プラスチック、ポリエチレン、ポリウレタン等の軽量板材で製作するので、薄い軽量なフスマの制作が可能であり、長尺かつ幅広のフスマの制作も可能となる。これに応じて走行溝を狭くすることが可能となると共に、部屋のデザイン性もよくでき、またフスマが軽量であるところから薄い走行溝も可能となるのでバリアフリーに適したものも製作可能である。
また、本発明のフスマは、軽量であり、デザイン性もあることで、茶だんす等の建具の扉等としても利用できる。
また、本発明のフスマは、軽量であり、デザイン性もあることで、茶だんす等の建具の扉等としても利用できる。
Claims (5)
- 軽量板材からなるフスマ本体の両側端に断面ハット状の金属製の型材のひさし部分が、さらに内側に逆L字状に折曲げられ、外側にコ字状に突出した凸条部分が上下方向に形成され、このコ字状部分が、左右両側面に形成されて引き手3が形成されてなるフスマ。
- 前記フスマの縦枠すなわち引き手が、フスマの左右および表裏面に対称に形成されており、さらに上下の桟も対称であることを特徴とする請求項1に記載のフスマ。
- 前記縦枠が、鋼製、鉄、アルミ等の金属製であることを特徴とする請求項1あるいは2に記載のフスマ。
- 前記フスマ本体が、厚紙、ダンボール、板材、プラスチック、ポリエチレン、ポリウレタン等の軽量成型板にて作成されていることを特徴とする請求項1、2あるいは3に記載のフスマ。
- 前記フスマの取っ手と端部との間にスペースが設けれており、フスマが閉じられて柱に密接している時に、フスマを引くための指を入れることができるスペースとなっていることを特徴とする請求項1、2、3あるいは4に記載のフスマ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021014222A JP2022117626A (ja) | 2021-02-01 | 2021-02-01 | 和洋室兼用の間仕切り |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2021014222A JP2022117626A (ja) | 2021-02-01 | 2021-02-01 | 和洋室兼用の間仕切り |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2022117626A true JP2022117626A (ja) | 2022-08-12 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2021014222A Pending JP2022117626A (ja) | 2021-02-01 | 2021-02-01 | 和洋室兼用の間仕切り |
Country Status (1)
Country | Link |
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2021
- 2021-02-01 JP JP2021014222A patent/JP2022117626A/ja active Pending
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