JPS6023826B2

JPS6023826B2 - 保健飲料の製造方法

Info

Publication number: JPS6023826B2
Application number: JP56206387A
Authority: JP
Inventors: 均長岡
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1981-12-21
Filing date: 1981-12-21
Publication date: 1985-06-10
Also published as: JPS58107159A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は、保健飲料の製造方法に関する。

さらに詳しくは、バカスを基材とする固体培地上で椎茸
菌などの担子菌類を増殖させて得られる菌糸体を含む固
体培地からの各種有効成分を含有する保健飲料の製造方
法に関する。椎茸などの担子類菌糸体に関する薬効につ
いては広く研究されており、また椎茸菌子体から薬効成
分あるいは栄養的に価値ある有効成分を抽出する方法に
ついては、種々の方法が提案されている。たとえば特公
昭５１一１９０１３号公報には、鋸屑に米糖などを加え
てなる固体培地に椎茸種菌を倭種し、常法により菌糸体
を増殖せしめた後、子実体発生直前又は直後の培地を粉
砕して水を加え、ｐＨを５．０に調整して容器中に密封
し３０〜５守０に加温して菌糸体酵素及び代謝産物の代
謝を促進させ、更に酵素反応を十分行わしめた後、この
懸濁液を炉週せしめたことを特徴とする椎茸の固体培養
菌糸体から薬効成分を抽出する方法が開示されている。
また、特公昭５３一２３３９２号公報には、落花生表皮
またはバカスを基材とし、これに必要に応じて米糠を添
加してなる固体培地に、椎茸菌を接種し、菌糸体を増殖
せしめた後に、菌糸体を含む培地を粉砕してＰＨを調節
した水を加え、容器中に密封し、３０〜５５ｑ０程度に
加溢して菌糸体の代謝を促進するとともに酵素反応を十
分行わしめた後に、得られる懸濁液を炉週せしめたこと
を特徴とする保健飲料剤の製造方法が開示されている。
ところが、特公昭５１一１９０１３号公報に開示された
方法では、鋸居中に含まれるリグニン、夕ンニンなどが
得られる液剤中に移行して含有されるため、苦味が強く
、飲料としては不適当であるという欠点があった。また
特公昭５３−２３３９２号公に開示された方法では、椎
茸菌糸体を含む固体培地から有効成分を抽出する際に、
ｐＨの調整をする必要があり、しかも３０〜５ず○の温
度に長時間保つ必要があるため、工程管理が複雑で時間
がかかるという欠点があった。さらに、固体培地として
用し、られたバカスは、繊維素が固いため有効成分を含
有するにもかかわらず、その利用がはかられず廃棄せざ
るを得ないという欠点があった。本発明はこのような欠
点を解決しようとするものであり、椎茸菌糸体などの延
子菌類菌糸体を含有するバカスを基材とする園体培地か
ら、薬効成分あるいは栄養的に価値ある成分を含有する
保健飲料を、ｐＨを調整することなく、しかも短時間で
得ることができ、かつ副生物であるバカス繊維を主成分
とする固形残査の肥料、飼料あるいは食料への有効利用
を図ることのできる保健飲料の製造方法を提供すること
を目的としている。

すなわち、本発明による保健飲料の製造方法は、バカス
を基村とする固体堵地上に延子菌を接種し次いで菌糸体
を増殖して得られる菌糸体を含む固体塔地を１２メッシ
ュ通過分が３の重量％以下となるよう解東し、この解東
された固体培地に水およびセルラーゼ、プロテアーゼま
たはグルコシターゼから選ばれる酵素の１種またはそれ
以上を、前記岡体培地を３０〜５５℃の温度に保ちなが
ら添加するとともに前記固体渚地を前記酵素の存在下に
粉砕・橘潰してバカス繊維の少なくとも７の重量％以上
が１２メッシュ通過分であるようにし、次いで９５ｏ０
までの温度に加熱することにより酵素を失活させるとと
もに滅菌し、得られた懸濁状液を炉過することを特徴と
している。

本発明における固体培地の基材としては、バカスあるい
はバカスに米糠を添加したものが用いられる。

バカスは砂糖キビのいまりかすであって、バカス中には
菌糸体の栄養源となる糟類および蛋白質が含まれており
、このままでも固体塔地となりうるが、バカス１０の重
量部に対して米糖１０〜３０重量部を添加して固体培地
とすることもできる。バカスを基材とする固体塔地に接
種された担子菌類としては、椎茸菌、白きくらげ菌など
が用いられるが、特に椎茸菌が好ましい。狸子菌類は固
体渚地に接種された後に、温度および湿度さらには照度
が調節された培養室内に所定期間放置することにより、
担子菌類を増殖させる。担子菌類を充分に増殖させて菌
糸体が培地中に充分蔓延した後に、バカス塔地の繊維素
を鰍東して、１２メッシュ通過分が３の重量％以下とな
るようにする。

このバカス繊維素を藤東する場合に、１２メッシュ通過
分を３の重量％以上とするには、特殊な粉砕機などが必
要となるため好ましくない。換言すると、バカス渚地を
特殊な粉砕機などを用いることなく解東した場合には、
１２メッシュ通解分は３の重量％以下となる。このよう
にして解東されたバカス培地に、水およびセルラーゼ、
プロテアーゼまたはグルコシタ−ゼから選ばれる酵素の
１種またはそれ以上を、固体塔地を３０〜５０ｑｏに保
ちながら添加する。

添加される酵素としては、セルラーゼまたはプロテアー
ゼが好ましく、特にセルラーゼが好ましい。酵素の添加
量は、バカス培地ｌｋｇに対して０．５〜５夕、好まし
くは１〜３夕であることが望ましい。また水は金属イオ
ンなどのイオン類を含有しないものが好ましく、バカス
培地ｌｋ９に対して１〜１０ｋ９、好ましくは２〜６ｋ
９添加される。なお本発明においては、添加する水の斑
の調節は必要ない。次いで上記のようにして調製された
バカス塔地、水および酵素からなる混合物を、粉砕・橘
潰してバカス繊維の少なくとも７の重量％以上が１２メ
ッシュ通過分であるようにする。この粉砕・溜債は３０
〜５ぴ０の温度に保ちながら行なってもよいが、粉砕・
楢濃作用中にその温度を上昇させながら行ってもよく、
やや温度を上昇させながら行なうことは好ましい。バカ
ス繊維の粉砕および橘債は、変速付ギャーポンプなどを
用いて、前記バカス繊維含有混合物を循環させながら、
ギャー部分においてバカス繊維に粉砕および橘濃作用を
加えることにより作なうことができる。また固体塔地含
有混合物をポンプを用いて循環させながら、別個に横債
機を設置し、この溜簿機により固体培地の櫨溝を行なっ
てもよい。粉砕および橘潰されたバカス繊維は、その少
なくとも７の重量％が１２メッシュ通過分であるように
しなければならない。１２メッシュ通過分が７の重量％
以下である場合には、固体塔地中の有効成分の抽出が充
分でないばかりでなく、繊維素が充分に軟化しない部分
が多くなり、得られる固形務査を飼料、食料あるいは肥
料として有効利用することができなくなるため好ましく
ないｏ次いで、このようにして処理したバスカ含有混合
物を、９５℃までの温度好ましくは７５〜９０℃の温度
に加熱し、添加したセルラーゼ、プロテアーゼまたはグ
ルコシターゼ、あるいはバカス中に元来含有されている
酵素を失活させるとともに、滅菌を行なわしめる。

加熱により酵素を失活させて、得られる保健飲料の変質
を防止することができる。このようにして得られたバカ
ス含有混合物を、５０〜１２０メッシュ好ましくは６０
〜１００メッシュの炉布等により炉適することによって
、保健飲料とバカス繊維を主体とする固形残査とが得ら
れる。

なお、バカス含有混合物の炉過は工程は、最終の加熱殺
菌工程の前に行なってもよく、この場合には炉別残査を
圧搾し、この炉液を溶液部にもどすことができるので収
量の向上を図ることができるという別の利点も存在する
。上記のようにして得られた保健飲料中には、種々のア
ミノ酸類、ビタミン類などが多量に含有されており、ま
たわずかに乳白色を帯びた淡褐色をしており、液中には
微小な浮遊物が残存することがある。

この微小な浮遊物は、培地からの崩壊物のほかに、酵素
反応および加熱によって凝固した蛋白質および澱粉質で
ある。この微小浮遊物は、それ自体栄養価を有している
が、それに加えて口当りをよくするという効果も有して
いる。この浮遊物の存在が気になる場合には、浮遊物を
放置することにより沈澱させて分離するか、あるいは目
の細かい炉布などを用いることにより分離することがで
きる。本発明により得られる保健飲料は、血圧降下作用
、利尿作用に加えて疲労回復効果などがある。

本発明においては、解東された固体培地に、セルラーゼ
、プロテアーゼなどの酵素を添加することにより、固体
培地の分解および菌糸体自体の酵素反応を速めているた
め、短時間で園体培地から薬効成分あるいは栄養的に価
値ある成分を含有する保健飲料を得ることができる。ま
た、鱗東された固体培地、水および酵素を含む混合物に
、粉砕および橘濃作用を加えるため、薬効成分あるいは
栄養的に価値ある成分を速やかに抽出することができる
。一方、鱗東された固体培地繊維素は、酵素ならびに粉
砕および綾簿作用により充分に細かくかつ軟かくされ、
このため把料、飼料あるいは食料に供することができる
。以下本発明を実施例により詳細に説期するが、本発明
はこれらの実施例により限定されるものではない。

実施例１バカス９の重量部、米糠１の重量部からなる岡体培地に
純水を適度に含ませた後に、椎茸種菌を接種し、温度お
よび湿度を調節した培養室内に放遺し、菌糸体を増殖せ
しめた。

菌糸体が固体培地に蔓延した後、バカス基材の繊維素を
鱗東し、１２メッシュ通過分が２４重量％以下となるよ
うにした。この繁東された培地１．０ｋ９に、純水３．
５夕および精製セルラーゼ２．０夕を固体塔地を４０℃
に保ちながら加えてバカス含有混合物とした。次いで培
地含有混合物を変速付ギャーポンプにより循環させなが
ら、岡体培地にギャー部分において粉砕および濁漬作用
を２００分間程度加えバカス繊維の約８の重量％が１２
メッシュ通過分となるようにした。バカス含有混合物の
粉砕および溜債は、該混合物の温度を徐々に上昇させな
がら行なった。その後バカス含有混合物をさらに加熱し
て、９び０として３０分間放置した。９ぴ０への加熱に
より、酵素を失活せしめ、かつ殺菌を施こした。

得られた培地含有混合液を６０メッシュ炉布を用いて炉
過し、微小浮遊物を含有する保健飲料を得た。一方固体
残査は充分に細かく粉砕されたものが得られ、これを乾
燥した後、牛などの家畜の飼料として提供した。このよ
うにして得られた保健飲料中に含まれる各種有効成分の
量を表１に示す。

一方比較例として、バカス含有混合物の粉砕および隅債
を行なわず、しかもセルラーゼを添加しない以外は、実
施例１と同様にして保健飲料を製造し、この保健飲料中
に含まれる各種有効成分の量を表１に示す。

表１この表１より、固体塔地から有効成分を抽出するに際し
て、バスカ含有混合物の粉砕および櫨濃を行ない、しか
もセルラーゼ酵素を添加することによって、極めて効率
的に固体培地から有効成分を抽出できることがわかる。

なお、実施例１で用いた変速付ギャーポンプとは、変速
手段が設けられたや乳よ歯車を有するギヤーポンプであ
って、固体培地をこのやまば歯車間に通過させて、固体
塔地の粉砕および掻債を行なつた。実施例２添加すべき酵素として、精製セルラーゼ２．０夕の代わ
り、精製セルラーゼ１．５夕および精製プロテアーゼ０
．５夕を添加した以外は、実施例１と同様にして、保健
飲料を製造した。

実施例３添加すべき酵素として、精製セルラーゼ２．０夕の代わ
りに、精製プロテアーゼ３．０夕を添加し、固体培地を
４が０に保った以外は、実施例１と同様にして、保健飲
料を製造した。

縛られた保健飲料は、実施例１と同様に、各種有効成分
を高濃度で含有していた。

Claims

【特許請求の範囲】

１バカスを基材とする固体培地上に椎茸菌を接種し、
次いで菌糸体を増殖して得られる菌糸体を含む固体培地
を、１２メツシユ通過分が３０重量％以下となるよう解
束し、この解束された固体培地に、水およびセルラーゼ
またはプロテアーゼから選ばれる酵素の１種またはそれ
以上を、前記固体培地を３０〜５０℃の温度に保ちなが
ら添加し、そして前記固体培地を酵素の存在下で粉砕お
よび擂潰してバカス繊維の少なくとも７０重量％以上が
１２メツシユ通過分であるようにし、次いで９５℃まで
の温度に加熱することにより酵素を失活させかつ減菌す
るとともに、得られた懸濁状液を濾過することを特徴と
する保健飲料の製造方法。