JP2908357B2 - 菌糸体含有培地からの有用成分の抽出方法 - Google Patents
菌糸体含有培地からの有用成分の抽出方法Info
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Description
用成分の抽出方法に関し、さらに詳しくは菌糸体含有培
地からの有用成分を短時間に高収率で得ることができる
ような菌糸体含有培地からの有用成分の抽出方法に関す
る。
子菌類の茸は食用されており、中には、担子菌類サルノ
コシカケ科に属する茸のように漢方薬として重用されて
いるものもある。
を抽出する種々の方法が提案されている。例えば、特開
昭54-46859号公報には、担子菌類を主としてバ
ガスからなる培地に接種し、菌糸を繁殖させた後、この
菌糸体繁殖培地を圧搾して、有効成分を採取する、保健
食品の製造方法が開示されている。
体の効用については、例えば、岡捨巳氏等による論文
「植物多糖の抗腫瘍作用(バガス多糖体の分留法と抗腫
瘍作用)」,GANN,39号,35〜42頁,196
8年2月刊」において、バガス多糖体の粗末から得られ
る分留物には、ガラクトース、アラビノース、キシロー
ス、マンノースと少量のグルコースが含まれ、該分留物
を静注した結果、マウスの皮下に移植したSarcom
a180(肉腫,悪性腫瘍)の成長に著明な阻害効果を
示したことが記載されており、バガス成分摂取の保健効
果も期待できる。
分離液中の有効成分の濃度が低く、手間のかかる濃縮操
作が必要であるなど、抽出効率が悪いという問題点があ
った。
て、本願出願人は、先に、「バガスを基材とする固体培
地上に、エノキ茸菌を接種し、次いで菌糸体を増殖して
得られる菌糸体を含む固体培地を、12メッシュ通過分
が30重量%以下となるように解束し、この解束された
固体培地に、水およびセルラーゼ、プロテアーゼまたは
グルコシターゼから選ばれる酵素の1種またはそれ以上
を添加し、そして前記固体培地を酵素の存在下で粉砕お
よび擂潰してバガス繊維の少なくとも70重量%以上が
12メッシュ通過分であるようにし、次いで95℃まで
の温度に加熱することにより酵素を失活させかつ滅菌す
ることを特徴とする、エノキ茸菌糸体およびバガス培地
からの有用成分の抽出方法。」を、特願昭62-341
23号として提案した。
て、本発明者らは接種菌として椎茸菌を用いた以外は上
記特願昭62-34123号記載の方法と同様の方法で
保健飲料を製造する方法を提案している。
平4-35149号公報)、特願昭59-5356号(特
公平4-6171号公報)においては、霊芝菌を用いた
保健飲料の製造方法を提案している。
キ茸菌糸体、椎茸菌糸体、あるいは霊芝菌糸体)および
バガス培地からの有用成分を高濃度で抽出することがで
きる。
どを目指して鋭意研究したところ、増殖させた担子菌類
の菌糸体を含むバガス培地を解束し、この菌糸体を含む
バガス培地に特定条件下で特定の酵素類を接触(作用)
させ、次いで得られた細胞壁溶解生成物含有液を加熱し
て上記の酵素類を失活させるとともに滅菌すると、担子
菌類菌糸体およびバガス固体培地からの有用成分を効率
よく抽出できることなどを見出して、本発明を完成する
に至った。
田伸一郎著,New Food Industry Vol.28,No.8(1986))
と題する論文には、茸類のヒラ茸、エノキ茸を完全培養
してなる菌体を、この「ファンセラーゼ」(株式会社ヤ
クルト本社の酵素試薬の商品名)の2%溶液(pH5.
6)で30℃の温度条件下に1時間または2時間処理し
てプロトプラストを生成させたことが記載され、また椎
茸菌糸からもプロトプラストが生成されることが記載さ
れている。
時間に亘って、上記菌体とファンセラーゼとを接触させ
たのでは、抗腫瘍作用を有するβ-グルカンなどのよう
な有用成分を、担子菌類菌糸体およびバガス固体培地か
ら効率よく抽出できなかった。
問題点を解決しようとするものであって、菌糸体含有培
地からの有用成分を短時間に高収率で得ることができる
ような、菌糸体含有培地からの有用成分の抽出方法を提
供することを目的としている。
成分の抽出方法は、バガス(bagasse)を基材とする固
体培地上に担子菌類を接種し、次いで菌糸体を増殖して
得られる菌糸体を含む固体培地を解束し、解束された固
体培地を、β-1,3−グルカナーゼを主成分とし、さ
らにキチナーゼ、セルラーゼを含有している酵素液(a)
(例:ファンセラーゼ含有液)と、30〜60℃の温度
で1〜65分間接触させて菌糸体細胞壁を溶解(分解)
させ、次いで、得られた細胞壁溶解生成物含有液を95
℃までの温度に加熱し上記酵素類を失活させるととも
に、滅菌することを特徴としている。
件下では、固体培地1kgに対して、通常、濃度0.0
1〜0.1重量%、好ましくは0.03〜0.05重量
%の酵素液(a)を100〜2000mlの量で作用させ
ることが好ましい。
胞壁溶解生成物含有液をさらに固液分離(例:圧搾、遠
心分離)した後で、得られた分離液を上記のように、9
5℃までの温度に加熱し上記酵素を失活させるととも
に、滅菌することが好ましい。
子菌類が、椎茸、エノキ茸、霊芝、舞茸の内の何れか1
種であることが望ましく、さらには霊芝、舞茸の内の何
れか1種であることが好ましい。
有培地からの有用成分を短時間に高収率で得ることがで
きる。上記の方法により得られる抽出液には、担子菌類
の細胞壁分解物であり、抗腫瘍効果のあるβ-グルカン
等が高濃度で含まれており、また、菌糸体の代謝成分で
あるグルコース等と共に、免疫賦活作用、植物に対する
ホルモン作用を有するサイトカイニン様物質なども高濃
度に含まれており、しかもこれらの成分はバランス良く
含まれており、ドリンク剤、植物ホルモン剤、化粧品原
料等への利用が期待できる。
からの有用成分の抽出方法について具体的に説明する。菌糸体の培養 本発明における固体培地の基材としては、バガスあるい
はバガスに米糠を添加したものが用いられる。バガスは
砂糖キビのしぼりかすであって、バガス中には菌糸体の
栄養源となる糖類および蛋白質が含まれており、このま
までも固体培地となりうるが、バガス100重量部に対
して米糠10〜30重量部を添加して固体培地とするこ
とが好ましい。
に、椎茸、エノキ茸等の担子菌類の種菌を接種する。担
子菌類が接種された固体培地を、温度および湿度さらに
は照度が調節された培養室内に所定期間放置すると、固
体培地中に担子菌類菌糸体が増殖する。なお、担子菌類
としては、通常食用されている、松茸、椎茸、エノキ
茸、ヒラ茸、なめこ、イグチ、シメジ、チチタケ等の松
茸目の茸類;和漢薬として利用され、あるいは食用され
るコフキサルノコシカケ、ツガサルノコシカケ、カワラ
茸、マンネン茸(霊芝)、舞茸等のサルノコシカケ目の
茸類;通常食用されるキクラゲ、シロキクラゲ等のキク
ラゲ目あるいはシロキクラゲ目の茸類;などが挙げられ
る。
性、栄養価、薬効などの観点から、椎茸、エノキ茸、舞
茸、霊芝が好ましく用いられる。解束 本発明においては、上記のようにして担子菌類菌糸体が
培地中に充分蔓延し、子実体の発生直前・直後の時期
に、得られた菌糸体を含むバガス培地(バガス培地ブロ
ック、固体培地とも言う)を解束する。
繊維素を解束し、通常、12メッシュ通過分が、30重
量%以下となるようにする。このバガス繊維素を解束す
る場合に、12メッシュ通過分を30重量%以上とする
には、特殊な粉砕機などが必要となるため好ましくな
い。換言すると、バガス培地を特殊な粉砕機などを用い
ることなく解束した場合には、通常12メッシュ通過分
は30重量%以下となる。
子実体の発生直前時期に行うことが好ましい。菌糸体細胞壁溶解 次いで、このように解束された固体培地を、β-1,3
−グルカナーゼを主成分[全酵素類中、50.0〜9
0.0重量%含有]とし、さらにキチナーゼ、セルラー
ゼを含有している酵素液(a)(例:ファンセラーゼ含有
液)と30〜60℃、好ましくは35〜55℃の温度で
1〜65分間、好ましくは10〜60分間接触させて菌
糸体細胞壁を溶解させる。
酵素液(a)とを接触させると、上記酵素のみならず菌糸
体由来の酵素も細胞壁溶解に利用でき、細胞毒性として
のプロトプラスト破壊の進行などが少なく、抗腫瘍効果
のあるβ-グルカン等が高濃度で含まれており、また、
菌糸体の代謝成分であるグルコースなどと共に、免疫賦
活作用、植物に対するホルモン作用を有するサイトカイ
ニン様物質なども高濃度に含まれ、しかもこれらの成分
がバランス良く含まれた抽出液が得られる。なお、接種
菌糸体の種類などにもより、好適な酵素処理温度は変化
し、一概に決定されないが、一般的にこの酵素処理温度
が上記範囲で高いほど、酵素活性は低下してくる傾向が
あり、酵素処理すべき時間は、上記範囲で長くなる傾向
がある。
記酵素液(a)と接触させて、菌糸体細胞壁を溶解させる
には、解束された固体培地を、この固体培地の全体を同
時に浸漬させるに充分な量の酵素液(a)中に浸漬しても
よく、また酵素液(a)を上記固体培地に掛けてもよく、
さらにはこれより少ない量の酵素液(a)中に解束された
固体培地を入れて攪拌しあるいは震蕩してもよい。要す
るに、固体培地が実質上、上記温度および時間で酵素液
(a)と接触する限り、その接触方法は、特に限定されな
い。
分散質の酵素としては、主成分のβ-1,3−グルカナ
ーゼと、キチナーゼ、セルラーゼなどとを含み、これら
の酵素類(A)(例:ファンセラーゼ)が酵素液(a)中に総
量で通常0.5〜10重量%の量で、好ましくは1〜5
重量%の量で含まれたものが用いられる。
ト本社の酵素試薬の商品名であり、Trichoderma viride
の一菌株が産生する活性酵素であり、主成分のβ-1,
3−グルカナーゼの他に、キチナーゼ、セルラーゼ等を
含有しており、茸等の細胞壁をに溶解し、プロトプラス
トの調製が可能である(島田伸一郎著「新細胞壁溶解酵
素について」New Food Industry Vol.28,No.8(1986)参
照)。
にβ-1,3−グルカナーゼを主成分とし、さらにキチ
ナーゼ、セルラーゼなどを含有するもの(A)を用いてい
るので、培地の微粉砕を必要とせず短時間で菌糸体細胞
壁を溶解(分解)することができ、しかも培地が微粉砕
されていない酵素処理物からのエキス抽出は短時間で済
むため、酵素の失活と滅菌とを行う熱処理工程をそれぞ
れ別々に行う必要がなく、抽出最終工程でまとめて1回
行うだけで済む。
類、培地と酵素液(a)との接触方法の相違、酵素液(a)の
濃度などにより異なり、一概に決定されないが、例え
ば、培地を酵素液(a)中に浸漬させる場合には、酵素総
量に換算して、バガス培地1kgに対して通常、0.1
〜1g、好ましくは0.3〜0.5gの量であることが
好ましい。換言すれば、バガス培地1kgに対して、通
常、0.01〜0.1重量%、好ましくは0.03〜
0.05重量%濃度の酵素液(a)では、通常、100〜
2000ml、好ましくは500〜1000mlの量で
用いられる。
壁の溶解によりβ-グルカンの大量生成のみが効率よく
促進される傾向がある。なお、これより高濃度(例:2
〜3%)のファンセラーゼ含有液溶液を用いると、上記
温度および時間の条件下では、細胞壁が完全に溶解され
てしまい、β-グルカンは大量には得られなくなる傾向
がある。
属イオンなどのイオン類を含有しないものが好ましく、
バガス培地1kgに対して100〜2000g、好まし
くは500〜1000g添加される。なお本発明におい
ては、酵素液(a)のpHは必ずしも調節する必要はない
が、通常pH4.0〜7.0、好ましくはpH5.0〜
6.0に調整することが好ましい。加熱による酵素失活・滅菌 本発明においては、次いで、上記のように酵素処理して
得られた細胞壁溶解生成物含有液、好ましくは下記のよ
うにこの細胞壁溶解生成物含有液をさらに固液分離して
なる分離液を、95℃までの温度、好ましくは70〜9
0℃の温度に加熱し、添加した上記酵素あるいはバガス
中に元来含有されている酵素を失活させるとともに、滅
菌する。このような温度で加熱すると、得られる細胞壁
溶解生成物含有液あるいは分離液の変質を防止すること
ができる。固液分離 なお、本発明においては、細胞壁溶解生成物含有液を加
熱して酵素を失活させるとともに滅菌処理を行った後に
固液分離してもよく、細胞壁溶解生成物含有液を一旦固
液分離した後で、得られた分離液を上記のように加熱し
酵素を失活させるとともに、滅菌してもよい。固液分離
手段としては、圧搾、遠心分離、濾過等の方法を採用し
うる。
0kg/cm2の加圧下で1〜10分間程度、好ましく
は80〜180kg/cm2の加圧下で、3〜5分間程
度行われる。また、本発明では、このような圧搾操作
は、1回でもよく、同一または異なった圧力条件下に複
数回に分けて行うこともできる。
物含有液の圧搾操作を行う場合には、1回目は、50〜
100kg/cm2の加圧下で3〜5分間程度、好まし
くは60〜85kg/cm2の加圧下で、3〜5分間程
度行ない、2回目は、100〜200kg/cm2の加
圧下で1〜10分間程度、好ましくは150〜180k
g/cm2の加圧下で、3〜5分間程度行なうこともで
きる。
るように加圧し、あるいは1回で圧搾する場合には、好
ましくは徐々に昇圧させると、細胞壁溶解生成物含有液
全体からほぼ均等に搾汁液を効率よく抽出することがで
きる。
液)には、β-グルカン、タンパク質、種々のアミノ酸
類、ビタミン類などが多量に含有されており、液中には
微小な浮遊物が残存することことがある。この微小な浮
遊物は、培地の分解物のほかに、酵素反応および加熱に
よって凝固した蛋白質および澱粉質である。この微小浮
遊物は、放置することにより沈澱させて分離するか、あ
るいは目の細かい濾布などを用いることにより分離する
ことができる。
必要に応じて、さらにセライト、メンブランフィルター
等を用いて、澄明にしてもよい。また、本発明において
は、このように酵素失活・滅菌して得られた分離液にさ
らにプロテアーゼ等のタンパク質分解酵素を作用させ
て、アミノ酸を生成させてもよい。
瘍効果を有し、担子菌類の細胞壁を分解しプロトプラス
トを生成させる際に生じた細胞壁分解物であり、抗腫瘍
効果を有するβ-グルカン、菌糸体代謝成分のグルコー
ス等と共に、免疫賦活作用、植物に対するホルモン作用
を有するサイトカイニン様物質などがバランス良く、高
濃度に含まれており、通常褐色澄明であり、この分離液
は、ドリンク剤、植物ホルモン剤、化粧品原料等への利
用が期待できる。
成分の抽出方法によれば、菌糸体含有培地からの有用成
分を短時間に高収率で得ることができる。
壁分解物であり、特に抗腫瘍効果に優れるβ-グルカン
などが高濃度で含まれており、また、菌糸体の代謝成分
であるグルコースなどと共に、免疫賦活作用、植物に対
するホルモン作用を有するサイトカイニン様物質なども
高濃度に含まれるものが得られており、しかもこれらの
成分はバランス良く含まれており、褐色澄明であり、ド
リンク剤、植物ホルモン剤、化粧品原料等への利用が期
待できる。
に具体的に説明するが、本発明は、かかる実施例により
何等限定されるものではない。
る固体培地に純水を適度に含ませた後に、椎茸種菌を接
種し、温度および湿度を調節した培養室内に放置し、菌
糸体を増殖せしめた。菌糸体が固体培地に蔓延した後、
菌糸体が増殖した固体培地(i)を、1kg当たりを、β-
1,3−グルカナーゼを主成分とし、さらにキチナー
ゼ、セルラーゼを含有している酵素液(a)[酵素液中の
全酵素濃度0.04重量%,そのうちで主成分のβ-
1,3−グルカナーゼ量:酵素総量中50重量%]1リ
ットルに浸漬し、40℃の温度に保持して、攪拌機を用
いて60分間攪拌し、菌糸体細胞壁を溶解させた。
生成物含有液)を、固液分離装置の圧搾機を用いて固液
分離し、酵素処理抽出液(A−1)1500gを得た。
次いで、得られた酵素処理抽出液を加熱して、90℃と
して30分間放置した。このような90℃への加熱によ
り、酵素を失活せしめ、かつ殺菌を施した。
ッシュ濾布を用いて濾過し、微小浮遊物を含有する抽出
液を、菌糸体が増殖した上記固体培地(i)1kg当たり
1400ml(Brix濃度4.0重量%)得た。
質(タンパク質部分分解物のアミノ酸を含む)、糖質、
ミネラル、β-グルカン等がそれぞれ含有されており、
菌糸体代謝成分と菌糸体の細胞壁分解物(β-グルカン
等)をバランス良く含有していることが分かった。
る各種有効成分の量を表1に示す。一方固体残査として
は充分に細かく粉砕されたものが得られ、これを乾燥し
た後、牛などの家畜の飼料として提供した。
キ茸種菌を用いた以外は実施例1と同様にして菌糸体を
培養し、攪拌機を用いて菌糸体細胞壁を溶解させた。
して酵素処理抽出液(A−1)1300mlを得た。次
いで、得られた酵素処理液を加熱し、酵素失活させ、殺
菌処理して得られた殺菌処理抽出液を実施例1と同様に
して濾過し、微小浮遊物を含有する抽出液を、菌糸体が
増殖した上記固体培地(i)1kg当たり1150ml
(Brix濃度3.3重量%)得た。
体代謝成分と菌糸体の細胞壁分解物(β-グルカン等)
をバランス良く含有していた。該抽出液中に含まれる各
種有効成分の量を表1に示す。
の飼料として提供した。
種菌を用いた以外は実施例1と同様にして菌糸体を培養
し、攪拌機を用いて菌糸体細胞壁を溶解させた。
して酵素処理抽出液(A−1)1450mlを得た。次
いで、得られた酵素処理液を加熱し、酵素失活させ、殺
菌処理して得られた殺菌処理抽出液を実施例1と同様に
して濾過し、微小浮遊物を含有する抽出液を、菌糸体が
増殖した上記固体培地(i)1kg当たり1300ml
(Brix濃度4.5重量%)得た。
体代謝成分と菌糸体の細胞壁分解物(β-グルカン等)
をバランス良く含有していた。この抽出液中に含まれる
各種有効成分の量を表1に示す。
の飼料として提供した。
gを解束し、この解束された培地にセルラーゼ、プロテ
アーゼ:各濃度0.05%からなる酵素液3リットルを
加え、40℃の温度に保持し、攪拌およびギヤポンプに
て擂潰しつつ循環させ、1時間反応させた。反応終了
後、70℃の温度に昇温し、30分間保持し、酵素を失
活させた。遠心分離により、固液分離したところ、Br
ix濃度2.0重量%の抽出液が約2800ml抽出さ
れた。
gを破砕した後、ろ布に充填し、水を5リットル加え、
50℃の温度に保持し、ポンプにて液を循環し、15時
間保持したのち固液分離したところ、Brix濃度0.
7重量%の抽出液が約4400ml抽出された。
Claims (4)
- 【請求項1】バガスを基材とする固体培地上に担子菌類
を接種し、次いで菌糸体を増殖して得られる菌糸体を含
む固体培地を解束し、 解束された固体培地を、β-1,3−グルカナーゼを主
成分とし、さらにキチナーゼ、セルラーゼを含有してい
る酵素液(a)と30〜60℃の温度で1〜65分間接触
させて菌糸体細胞壁を溶解させ、 次いで、得られた細胞壁溶解生成物含有液を95℃まで
の温度に加熱し上記酵素類を失活させるとともに滅菌す
ることを特徴とする菌糸体含有培地からの有用成分の抽
出方法。 - 【請求項2】固体培地1kgに対して、濃度0.01〜
0.1重量%の酵素液(a)を100〜2000mlの量
で作用させることを特徴とする請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】上記解束された固体培地を、β-1,3−
グルカナーゼを主成分とし、さらにキチナーゼ、セルラ
ーゼを含有している酵素液(a)に浸漬させることによ
り、解束された固体培地と上記酵素類との接触を行うこ
とを特徴とする請求項1〜2の何れかに記載の方法。 - 【請求項4】上記細胞壁溶解生成物含有液をさらに固液
分離した後、得られた分離液を95℃までの温度に加熱
し上記酵素類を失活させるとともに滅菌することを特徴
とする請求項1〜3の何れかに記載の方法。
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