JPS6022447B2 - 誘電体材料 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は誘電体材料、特にＢａＯ、Ｚ水０、Ｔａ２０５
およびＡＩ２０３の成分で構成される磁器誘電体材料に
関するものであり、比議露率ごｒが大きく、無負荷Ｑが
大きく、さらに共振周波数の温度安定度７ｆの優れた磁
器譲露体材料を提供しようとするものである。

従来から、マイクロ波領域において、マイクロ波回路の
インピーダンス整合や、誘電体共振器などに誘電体が応
用されてきている。

近年、特にマイクロ波回路の集積化の技術が進歩するに
ともない、発振器の周波数の安定化などに、商議電率、
低損失、低価格の誘電体磁器を用いて小形化をはかるこ
とが積極的に進められている。これまでにこの用途に用
いられた誘電体材料としては、Ｂａ○−Ｔｉ０２系磁器
、および、この系の元素の一部を他の元素で置換した磁
器、さらには静電容量の温度係数が負の値をもつＴｉ０
２と正のそれをもつ誘電体磁器とを組合わせたものを使
用する場合が多い。しかし、これらの材料には、誘電体
損失が大きかつたり、静電容量の温度係数のばらつきが
大きかったり、あるいは共振周波数の温度安定度が大き
すぎたりするという欠点がある。

また、共振周波数の温度安定度が小さくしようとすると
、Ｑがいちぢるしく低下するなど実用上の問題が多い。
本発明はこれらの欠点を除いたものであり、９９．７〜
９０モル％の母（Ｚｎｌ′３ｒａ２／３）０３に０．３
〜１０モル％のＡＩ２０３を含有させてなる磁器が、優
れたマイクロ波共振器用の譲電体材料になることを見出
したことにもとづくものである。以下、実施例にもとづ
いて、本発明を説明する。

まず、化学的に高純度のＢａＣ０３，ＺＮ０，Ｔａ２０
５，ＡＩ２０３の出発原料を各組成に応じて必要量を秤
量し、めのうポールを備え、かつゴム内張りしたボール
ミルで純水とともにそれぞれ湿式混合した。

この混合物をボールミ‐ルから取り出して乾燥させ、そ
れを４００ｋ９／地の圧力で直径５仇舷、厚さ約２５胴
の円板状に成形し、空気中において１２００ｑｏで２時
間仮擁して炭酸線をＣ０２ガスとして分解した後、純水
とともに上記のボールミル中で湿式粉砕した。粉砕泥し
ようを脱水乾燥させた後、粉末にバインダーとして３％
ポリビニールアルコール溶液を８重量％添加して均質と
した後、整粒し、得られた粉末原料を金型を用いて成形
圧力８００ｋ９／めで直径１２職、厚さ３．５職の円板
に成形した。成形体をアルミナの厚針中に入れ、組成に
応じて１５５０００かち１３００ｑｏの範囲内の温度で
２時間「空気中においてそれぞれ焼成して、下表に示す
組成の議電体磁器を得た。次に、それぞれの磁器から、
直径○が５雌から５．５肌で、厚さＴはｔ／Ｄの比が０
．４となる寸法の円板形の磁器素子を切り出し「 これ
を誘電体共振器として使用した。

この議曙体共振器の共振周波数（ほぼ１１０ＨＺ）と素
子の直径から材料の比譲露率どｒを、また帯域反射法に
よって無負荷Ｑ（Ｑ心）を測定した。共振周波数の温度
安定度７ｆは、温度槽に各誌料を入れ、一３び○から＋
７０℃の温度変化におけるトラップ周波数の変化を測定
して求めた。

その結果を次表に示す。＊比較例上表の結果から明らか
なように、ＡＩ２０３が０．３モル％未満のとき、母（
Ｚｎｌ′３Ｔａ２′３）０３の無負荷Ｑの改善に対して
効果がなく、また１０モル％を越えると無負荷Ｑが低下
だけでなく、共振周波数の温度安定度も悪くなるために
、本発明の範囲から除かれる。

以上の説明から明らかなように、本発明の範囲内の磁器
誘電体材料を用いて礎成した共振器は、マイクロ波領域
において、無負荷Ｑが大きく、譲蟹率が比較的大きく、
さらに共振周波数の温度安定度が改善された優れたもの
であることがわかる。

さらに、本発明にかかる磁器譲鰭体材料は、低周波領域
においても誘電体損失が小さく、かつ静電容量の温度変
化が小さいので、磁器コンデンサ用としても通した材料
でもある。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ９９．７〜９０モル％のＢａ（Ｚｎ１／３Ｔａ２／
   ３）Ｏ＿３に０．３〜１０モル％のＡｌ＿２Ｏ＿３を含
   有させてなる磁器であることを特徴とする誘電体材料。