JPS6021648Y2 - 密閉型燃焼器の点火装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 （産業上の利用分野） 本考案は、オーブン、暖房機等その他の密閉型燃焼器に
用いる点火装置に関する。

（従来の技術） この種の装置として、枠体にガスコックとその下流に安
全弁とを配設し、該安全弁から口火バーナに連る口火ガ
ス管路とガス供給制御弁を介して主バーナに連る主ガス
管路とを導出させると共に、一側の不作動位置か他側の
作動位置の揺動自在の第１第２操作杆を設けて、該第１
操作杆の作動位置への揺動によれば前記ガスコックの開
栓と、該第２操作杆の作動位置への揺動によれば前記安
全弁の開弁と前記ガス供給制御弁の開弁とが与えられる
ようにし、且つ第１操作杆の作動位置への揺動により閉
路される電源スィッチに燃焼ファンの駆動回路と遅延回
路とを並列に接続して、該遅延回路の出力側に前記第２
操作杆の作動位置への揺動により閉路される点火スイツ
スを備えた点火回路を接続せしめる式のものは（実開昭
５３−３５９３６号）知られている。

（考案が解決しようとする問題点） 第１第２操作杆の作動位置への揺動操作によれば口火ガ
ス管路へのガス供給と、燃焼ファンによる燃焼室内の残
留ガスのパージとが与えられて、遅延回路により設定さ
れるパージ時間経過後に口火バーナに点火され、第２操
作杆の不作動位置への揺動によりガス供給制御弁が開か
れて主パーナへの着火が与えられるが、このものではパ
ージ時間中第１第２操作杆を作動位置揺動せしめた状態
で待つ必要があって使い勝手が悪く、又その間口火バー
ナから生ガスが放出されて燃焼ファンによるパージの効
果を低下したりガスの無駄を生ずることとなり、更に失
火事故を生じた場合第２操作杆を直ちに操作すると、作
動位置に存する第１操作杆により電源スィッチが閉路さ
れており、残留ガスのパージが与えられず、点火スイツ
スの閉路で直ちに点火が行われて爆発着火の危険を生ず
る。

又、かかる爆発着火を防止すべく、枠体に第２操作杆の
不作動位置への揺動で、これに係合されて第１操作杆の
不作動位置への揺動により該係合を解かれる保合片を設
けて、該第２操作杆の失火直後の操作を防止し得るよう
にしたものも知られるが、この場合上記したパージ時間
の待ちを短縮するため電源スィッチを第１操作杆の不作
動位置近傍で開閉せしめるようにすると、該第１操作杆
の不作動位置への戻し操作に際腰係合片が電源スィッチ
の開路に先行して係合を解かれることがあり、かくする
ときは該スイッチを閉じたまま第２操作杆を操作し得る
こととなって、爆発着火を確実に防止し得ない。

〔考案の構成〕

（問題点を解決するための手段） 本考案は、かかる不都合を無くした装置を提供するもの
で、枠体１に、ガスコック２とその下流の安全弁３とを
配設して、該安全弁３から口火バーナに連る口火ガス管
路４とガス供給制御弁５を介して主バーナに連る主ガス
管路６とを導出させると共に、一側の不作動位置から他
側の作動位置に揺動自在の第１第２操作杆７，８を設け
て、該第１操作杆７の作動位置への揺動によれば前記ガ
スコック２の開弁と、該第２操作杆、８の作動位置への
揺動によれば前記安全弁３の開弁と前記ガス供給制御弁
５の開弁とが与えられるようにし、更に該第２操作杆８
の不作動位置へ戻し操作で再度の作動位置への揺動を阻
止する様に係合し該第１操作杆７の不作動位置への揺動
により該係合を解かれる保合片９を設け、且つ電源スィ
ッチ１０に燃焼ファン１１の駆動回路１２と遅延回路１
３とを並列に接続して、該遅延回路１３の出力側に前記
第２操作杆８の作動位置への揺動により閉路される点火
スイツス１４を備え点火回路１５を接続する密閉型燃焼
器の点火装置において、前記枠体１に、前記電源スィッ
チ１０を閉路せしめる操作子１６を設け、該操作子１６
により電源スィッチ１０を閉路保持するスイッチ係止片
２８と、開路側に戻すばね２６を設けるとともに、前記
第１操作杆７の不作動位置への揺動により前記係合片９
の係合解除に先行してスイッチ係合片２８による操作子
１６の操作位置への係止を駆く駆動片１７を設けて該電
源スィッチ１０を開路せしめて威る。

〔作 用〕

■ 先ず操作子１６により電源スィッチ１０を閉じ、燃
焼ファン１１を駆動して燃焼室内の残留ガスを排出し、
遅延回路１３により設定されるパージ時間の経過を表示
灯３３により確認して、第１第２操作杆７，８の作動位
置への揺動操作を行う。

かくするときは、第１操作杆７によりガスコック２の開
栓と第２操作杆８によりガス供給制御弁６の閉弁と安全
弁５の開弁とが与えられて、口火ガス管路４を介して口
火バーナにガスが供給され、これに併行して閉じられる
点火スイッス１４によりパージ時間の経過を待つことな
く点火回路１５への通電が行なわれて口火バーナに点火
され、安全弁３の電磁石３ｂが作動回路３１により励磁
されて安全弁３の開弁保持が行なわれる。

■ 第２操作杆３の操作を解いてこれをばね２１により
不作動位置に戻し、点火スイッス１４の開路とガス供給
制御弁５の作動ソレノイド５ａへの通電とを与えて該制
御弁５を開弁じ、主ガス管路６を介して主バーナにガス
を供給してこれに点火させる。

この状態で失火事故を生じた場合は、第１操作杆７を不
作動位置に戻し、第２操作杆８と係合片９との係合を解
いて両操作杆７，８を再度作動位置に揺動するが、該第
１操作杆７の戻し操作によればこの保合解除に先行して
電源スィッチ１０が開かれるため、操作子１６の操作で
再度電源スィッチ１０を閉路する必要があって、両操作
杆７，８のみによる失火直後の再点火操作が防止され、
且つ電源スィッチ１０の開路により遅延回路１３への通
電が一旦停止されるため、該スイッチ１０の閉路により
遅延回路１３への通電が一旦停止されるため、該スイッ
チ１０の閉路から最小限該遅延回路１３のパージ時間を
経過しなれれば点火が行われず、爆発着火の危険を確実
に防止出来る。

■ 電源スィッチ１０は第１操作杆７の作動位置からの
少許の揺動で開路されるが、これは燃焼ファン１１の風
量に合わせて設定されるガスコック２の全開状態でのガ
ス量以外で燃焼することによる不完全燃焼等の危険を防
止すべく有効に作用する。

即ち、ガスコック２が半開状態となる位置に第１操作杆
７を揺動すれば、電源スィッチ１０の開路により安全弁
３の作動回路３１への通電が断たれて該安全弁３が閉弁
され、口火バーナ及び主バーナにおける燃焼が停止され
てしまうのである。

実施例 図示につい説明すれば第１第２操作杆は、根部において
枠体１に設けた軸１８に共通に軸支させ、第１操作杆７
の第４図で下方の作動位置への揺動によれば、その前側
部に形成した係合孔７ａ係合突起１９ａにおいて係合さ
せた摺動子１９に下方への摺動が与えられて、該摺動子
１９に第２図示の如く連片２０を介して連結したガスコ
ック２のテーパ栓２ａに開栓回動が与えられ、又第２操
作杆８のばね２１に抗した作動位置への揺動によれば、
その凸部８ａに形成した係合溝８ｂに係合ピン２２ａに
おいて係合させた摺動板２２に後方への摺動が与えられ
て、その前端の押片部２２ｂにより第１図示の如く安全
弁３の弁体３ａに対向させた動作杆２３が後方に押され
、該弁体３ａに電磁石３ｂに向う押圧開弁作動が与えら
れるようにした。

尚、係係合ピン２２ａは摺動板２２上にばね２２ｃとス
トッパ２２ｄとにより弾発係止せしめて設けた腕片２２
ｅに突設した。

前記係合片９は、枠体１に設けた軸２４に揺動自在に且
つばね２５により前方に弾発させて設けるもので、第２
操作杆８の不作動位置においては第４図Ｃ示の如くこれ
に突設した係合ピン８ｃと該係合片９の中間部前側縁に
形成した係合凹部９ａとが係合し、第１操作杆７の不作
動位置への揺動によれば第４図ａ示の如く該係合片９に
突設したピン９ｂに第１操作杆７の側部のカム凸部７ｂ
が当接して、該係合片９にばね２５に抗した後方への揺
動が与えられ、係合凹部９ａと係合ピン８Ｃとの係合が
解かれるようにした。

尚、該係合ピン８ｃは第１第２操作杆７，８の作動位置
への揺動に際し、第４図す示の如く係合片９の先端部前
側部に当接してばね２５の弾発力を受ける。

前記電源スィッチ１０は、枠体１の外側のブラケット１
ａを介して取付けたリミットスイッチにより構成するも
ので、該ブラケット１ａにばね２６に抗して後方に押圧
操作される操作子１６を設けて、その操作によれば第３
図に示す如く該操作子１６の後部下側縁に形成したカム
段部１６ａにより該電源スィッチ１０の作動片１０ａが
下方に押されて該電源スィッチ１０の閉路が与えられ、
且つ該操作子１６の後部上側縁に形成した突起１６ｂに
ばね２７により内方に弾発されるスイッチ係止片２８の
中間の係止凸部２８ａが係合して該操作子１６の操作位
置へ係止が与えられるようにした。

前記駆動片１７は、前記係合片９の軸２４に揺動自在に
且つばね２９により後方に弾発させて設けるもので、そ
の前方への揺動によればスイッチ係止片２８がばね２７
に抗して外方に退去され、操作子１６かばね２６により
前方の非操作位置に復帰して電源スィッチ１０の開路が
与えられるようにした。

図面で３０は、該駆動片１７上にばね１７ａとストッパ
１７ｂとにより弾発係止せしめて設けたラチェット片で
、第１操作杆７の前記カム凸部７ｂに該ラチェット片３
０に当接する駆動ピン７ｃを設けて、該操作杆７の不作
動位置から作動位置への揺動に際しては該ラチェット片
３０に第５図すに示す如くラチェット作動が与えられる
が、作動位置から不作動位置への揺動によれば駆動ピン
７ｃのラチェット片３０への当接で第５図Ｃに示す如く
駆動片１７にばね２９に抗した前方への揺動が与えられ
て上記の如く電源スィッチ１０が開路されるようにした
。

尚、図示のものでは駆動ピン７ｃを２個設けて、第１操
作杆７の不作動位置からの少許の揺動で一方の駆動ピン
７ｃにより駆動片１７の揺動が与えられるようにし、そ
の後操作子１６の該操作で電源スィッチ１０を再度閉路
しても他方の駆動ピン７ｃにより駆動片１７が再度揺動
されて該電源スィッチ１０が確実に開路されるようにし
、次いで上記カム凸部７ｂによる係合片９の係合解除が
与えられて第４図ａ及び第５図ａに示す第１操作杆７の
不作動位置への復帰が行なわれるようにした。

前記点火スイツス１４は、枠体１に取付けたリミットス
イッチにより構成するもので、第２操作杆８の作動位置
への揺動によればその後端の凸部８ｄが第４図すに示す
如く、点火スイツス１４の作動片１４ａに当接し、該点
火スイツス１４が閉じられて遅延回路１３の出力が点火
回路１５に通電されるようにし、更に該点火スイツス１
４の閉路によれば第６図に示す如くその常閉接点１４ｂ
に接続したガス供給制御弁５の作動ソレノイド５ａへの
通電が断たれて該制御弁５の閉弁が与えられるようにし
た。

尚、該制御弁５は第２操作杆８による安全弁３の開弁を
先行せしめるようにした。

図面で３１は、口火バーナの火炎を検出するフレームロ
ンドその他の火炎検出素子３１ａを有する安全弁３の電
磁石３ｂの作動回路、３２は風圧スイッチ、３３は遅延
回路１３の出力側に接続してパージ時間の経過を表示す
る表示灯、３４はガスコック２と安全弁３との間に介在
させたガバナを示す。

尚、上記実施例においてはガス供給制御弁５を電磁弁に
より構成したが、これを例えば第７図に示す如く安全弁
３の動作杆２３に取付けた弁体５ｂにより開閉される手
動操作弁に構成することも可能であり、又操作子１６と
して揺動操作や回転操作により電源スィッチ１０を閉路
する式のものを用いるこのも可能である。

〔考案の効果〕

本考案によるときは、電源スィッチ１０を第１操作杆２
操作杆７，８とは別個の操作子１６で閉路せしめるもの
で、該操作子１６の操作後遅延回路１３によるパージ時
間の経過を待って第１第２操作杆７，８の操作を行なえ
ば、これを作動位置に揺動せしめた状態に保持して該パ
ージ時間の経過を待つ必要がなく、使い勝手が良くなる
と共にその間の口火バーナからの生ガスの放出も行わな
くて済み、更に上記従来のものの如く第１第２操作杆７
，８の作動位置における待ち時間を短縮するために、電
源スィッチ１０を第１操作杆７の不作動位置近傍で開閉
させる式に構成する必要がなく、これを第１操作杆７の
作動位置からの揺動初期に駆動片１７により開路せしめ
るものとして、不作動位置における係合片９の係合解除
に先行して確実に該電源スィッチ１０を開路出来、これ
を再度閉路するのに操作子１６の操作を要することと相
俟って爆発着火を確実に防止得る等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置の１例の平面図、第２図は第１図の
■−■線裁断裁断側面図３図は第１図の■−■線裁断裁
断側面図４図ａ、 ｂ、 ｃはその作動を説明する底面
図、第５図ａ、 ｂ、 ｃは駆動片の作動を説明する要
部の底面図、第６図はガス回路と電気回路とを示す線図
、第７図は他の実施例を示す平面図である。 １・・・・・・枠体、２・・・・・・ガスコック、３・
・・・・・安全弁、４・・・・・・口火ガス管路、５・
・・・・・ガス供給制御弁、６・・・・・・主ガス管路
、７・・・・・・第１操作杆、８・・・・・・第２操作
杆、９・・・・・・係合片、１０・・・・・・電源スィ
ッチ、１１・・・・・・燃焼ファン、１２・・・・・・
駆動回路、１３・・・・・・遅延回路、１４・・・・・
・点火スイツス、１５・・・・・・点火回路、１６・・
・・・・操作子、１７・・・・・・駆動片、２６・・・
・・・ばね、２８・・・・・・スイッチ係止片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 枠体１に、ガスコック２とその下流に安全弁３とを配設
   して、該安全弁３から口火バーナに連る口火ガス管路４
   とガス供給制御弁５を介して主バーナに連る主ガス管路
   ６とを導出させると共に、一側の不作動位置から他側の
   作動位置に揺動自在の第１第２操作杆７，８を設けて、
   該第１操作杆７の作動位置への揺動によれば前記ガスコ
   ック２の開栓と、該第２操作杆８の作動位置への揺動に
   よれば前記安全弁３の開弁と前記ガス供給制御弁５の閉
   弁とが与えられるようにし、更に該第２操作杆８の不作
   動位置へ戻し操作で再度の作動位置へ揺動を阻止する様
   に係合し該第１操作杆７の不作動位置への揺動により該
   係合を解かれる係合片９を設け、且つ電源スィッチ１０
   に燃焼ファン１１の駆動回路１２と遅延回路１３とを並
   列に接続して、該遅延回路１３の出力側に前記第２操作
   杆８の作動位置への揺動により閉路される点火スイツス
   １４を備え点火回路１５を接続する密閉型燃焼器の点火
   装置において、前記枠体１に、前記電源スィッチ１０を
   閉路せしめる操作子１６を設け、該操作子１６により電
   源スィッチ１０を閉路保持するスイッチ係止片２８と、
   開路側に戻すばね２６を設けるとともに、前記第１操作
   杆７の不作動位置への揺動により前記係合片９の保合解
   除に先行してスイッチ係合片２８による操作子１６の操
   作位置への係止を解く駆動片１７を設けて該電源スィッ
   チ１０を開路せしめて威る密閉型燃焼器の点火装置。