JPS605248Y2 - ガスコツク装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ガステープルその他のガス器具に用いるガス
コック装置に関する。

従来、この種装置として実公昭４６−２４０５１号公報
により、回動式ガスコックの操作軸のカム板を設けると
共に、該カム板に室内の換気扇を作動する作動スイッチ
を対設し、該操作軸の止位置からの回動操作で該ガスコ
ックの開弁前に該作動スイッチが閉成され、次いで該ガ
スコックが開弁されると共に点火装置例えば点火スイッ
チが閉成されるようにしたものは知られるが、このもの
では操作軸の回動操作に際し作動スイッチが閉成されて
からガスコックの開弁及びその点火スイッチの閉成を生
ずる迄の時間が短かく、換気扇が正常回転数に達する前
にガスコックの開弁が行なわれ、点火に失敗した場合生
ガスが充分に排除されず、再点火時に爆発着火するおそ
れがある。

この場合、回動式ガスフックに代えて押し回し式ガスコ
ックを用い、操作軸の押し操作時に換気扇を作動させそ
の後の回動操作で点火を行なうようにすれば、換気扇の
作動開始から点火までの時間を比較的長くとることがで
き、上記の問題を解決できる。

然し、この方式では、操作軸の止位置からの押し操作で
作動スイッチが閉成され、これに続く回動操作で点火ス
イッチが閉成され、更にその後の押圧力解除で該点火ス
イッチが開放され而も該作動スイッチが閉成状態に維持
されるようにカム機構を構威しなければならず、カム機
構が複雑となり勝ちであり、かかる作用を営む構造簡単
且つ安価な装置の開発が望まれる。

本考案は、このような要望に適合する装置を提供するこ
とをその目的とするもので、１ガスコック本体１に、操
作軸２の止位置からの押し操作に続く回動操作で開かれ
る内部の閉子３と、該回動操作で閉放される点火スイッ
チ４とを設けると共に、該ガスコック本体１に室内の換
気扇を作動する作動スイッチ５を設けるものにおいて、
該操作軸２と該閉子３とを連結する連結子６の上部周囲
を、大径部と切欠部とを有する平面視略り型形状に形成
し、且つ該連結子６に、該大径部の一部から下方に真直
にのびる大径面６ａと、該大径部の他部から下方に向っ
てのびる先細りのテーパ面６ｃと、該切欠部から下方に
真直にのびる切欠面６ｂとを形成して、該操作軸２が止
位置に存するときに該点火スイッチ４を作動する第１従
動子４ａが該切欠面６ｂの下端と、該作動スイッチ５を
作動する第２従動子５ａが該テーパ面６ｃの下端とに夫
々当接され、該操作軸２の押し操作に続く回動操作で該
第１従動子４ａが該切欠面６ｂの下端からその上端を経
て該テーパ面６ｃの上端と、該第２従動子５ａが該テー
パ面６Ｃの下端からその上端を経て該大径面６ａの上端
とに夫々移行され、該操作軸２の押圧力解除で該第１従
動子４ａが該テーパ面６Ｃの下端と、該第２従動子５ａ
が該大径面６ａの下端とに夫々移行されるようにしたこ
とを特徴とする。

図示のもので操作軸２は、ガスコック本体１の頂部に挿
通して下端の連結子６により閉子３の頂部に上下動自在
に係合させるものとし、該連結子６の周面に該ガスコッ
ク本体１の上側部周面に設けた点火スイッチ４用のリミ
ットスイッチと作動スイッチ５用のリミットスイッチの
第１ 第２ 従動子であるスイッチボール４ａｔ５ａを
当接させ、該連結子６の周面をカム面として該両ボール
４ａ、５ａの出没により両スイッチ４，５の開閉を行う
ようにした。

これを更に詳述するに、連結子６は第２図に示す如くそ
の上側部周囲を、大径部と切欠部とを有する平面視略り
型形状に形成し、且つ該連結子６に該大径部の一部から
下方に真直にのびる大径面６ａと、該大径部の他部から
下方に向ってのびる先細りのテーパ面６ｃと、更に該切
欠部から下方に真直にのびる切欠面６ｂとを形成して成
るもので、操作軸２の止位置においては、第１第２スイ
ッチボール４ａ、５ａが第３図ａ示の如く切欠面６ｂと
テーパ面６ｃとの夫々下端に位置して内方に没入し、前
記両スイッチ４，５は共に開放状態に保持される。

そして、操作軸２の止位置からの押し操作によれば、連
結子６の下動により第３図す示の如く第２スイツチボー
ル５ａがテーパ面６Ｃの下端からその上端に移行され第
２スイツチボール５ａが外方に押し出されて、作動スイ
ッチ５は閉放されるが、第１スイツチボール４ａは切欠
面６ｂの下端からその上端に移行されるだけで没入状態
に保持されて、点火スイッチ４は開放状態に保持される
。

次いで操作軸２を押圧状態で回動すると、切欠面６ｂの
回動により第１スイツチボール４ａが順次外方に押し出
されて点火スイッチ４が閉放され、又第２スイツチボー
ル５ａはテーパ面６ｃの上端で押出し状態に保持されて
、作動スイッチ５は閉成状態に保持される。

そして所定の開位置への回動によれば、第１スイツチボ
ール４ａの配置部に第３図ａ示の如くテーパ面６ｃが回
動し、又第２スイツチボール５ａの配置部に大径面６ａ
の上端が回動し、該開位置における操作軸２の押圧力の
解放によればばね７により連結子６が上動して、第１ス
イツチボール４ａが第３図ａ示の如くテーパ面６ｃの上
端からその下端に移行して没入し、点火スイッチ４は開
放されるが、第２スイツチボール５ａは大径面６ａの上
端からその下端に移行されるだけで押出し状態に保持さ
れるため、作動スイッチ５は閉成状態に保たれ、操作軸
２の止位置への戻し操作で第３図ａ示の状態に戻ったと
きに開放される。

図面で６ｂは連結子６に設けたガイド溝で、操作軸２の
止位置においてガスコック本体１の頂部に設けたガイド
ピン８に係合し、止位置からの押し操作で係合解除され
て、以後の回動操作を許容すべく作用する。

閉子３は、操作軸２の開位置への回動操作によりガスコ
ック本体１の一側のガス流入口１ａに第４図す示の如く
接続されるガス導孔３ａを備えるもので、該ガス導孔３
ａを介して主バーナに連る下端の主ガス流出口１ｂにガ
スが供給されるようにし、更に主バーナーへの点火を口
火バーナを介して行うべく、該ガス導孔３ａの上端に口
火ガス弁９を介して連るガス室３ｂを形成して、開位置
への回動によれば該ガス室３ｂが第５図す示の如く口火
バーナーに連る口火ガス流出口１ｃに連通されるように
した。

ここで口火ガス弁９は、連結子６の下方にのびる弁体１
０を備えて、操作軸２の押し操作による弁体１０の下動
に伴い開弁されるように構成し、かくて開位置への押圧
回動操作によれば、ガス流入口１ａからのガスがガス導
孔３ａと、口火ガス弁９と、ガス室３ｂと、口火ガス流
出口１ｃとを介して口火バーナーに供給され、開位置で
の押圧力の解放によれば弁体１０が上動して口火ガス弁
９が閉じ、口火バーナへのガス供給が停止されるように
した。

図面で１１はガスコック本体１の側部に並設した安全弁
を示し、該安全弁１１は一側のガス流入口１１ａとガス
コック本体１のガス流入口１ａに連る他側のガス流出口
１１ｂとを備えると共に、その内部に下側の電磁石１２
とその上側の弁体１３とを備え、更にその頂部に戻しば
ね１４ａに抗して回動される駆動軸１４を備えて、その
回動によれば該弁体１３にばね１３ａに抗した押圧弁作
動が与えられるようにした。

これを更に詳述するに、該安全弁１１は弁体１３の上方
に該弁体１３に向ってのびる下端の動作杆１５を有する
連結子１６をばね１６ａに抗して下動自在に備えるもの
で、前記駆動軸１４の回動によれば、該軸１４の下端に
上下動自在に挿通して該連結子１６の上縁に係合させク
ロスピン１７が回動しつつこれに当接するカム１８に導
かれて下動し、該連結子１６、従って動作杆１５に下動
が与えられ、これに伴い弁体１３が下端の吸着片１３ｂ
において電磁石１２に圧接する所定の開弁姿勢に押し下
げられ、以後の点火による熱電対その他の火炎検出素子
の出力で電磁石１２が励磁されて、弁体１３が開弁姿勢
に保持されるようにした。

該駆動軸１４は、操作軸２の押し回し操作で戻しばね１
４ａに抗して回動されるよう該操作軸２に後記する連動
機構を介して連結するものとした。

即ち該連動機構は、操作軸２に軸着した第１連結片１９
と、該操作軸２に該第１連結片１９の下方において遊嵌
した第２連結片２０と、駆動軸１４に軸着した第３連結
片２１とで構成され、操作軸２の止位置からの押し操作
によれば、第１連結片１９が下動してこれに形成した係
合爪１９ａ、１９ａが第６図ａ示の如く第２連結片２ｏ
の外周の係合凹部２０ａ、２０ａに係合し、操作軸２の
回動操作に伴う第１連結片１９の回動によれば第２連結
片２０が回動し、該第２連結片２ｏに突設した係合ピン
２０ｂ、２０ｂに外周の係合凹部２１ａ、２１ａで係合
させた第３連結片２１が第６図す示の如く回動して、駆
動軸１４に戻しばね１４ａに抗した回動が与えられ、こ
れにより上記の如く安全弁１１の弁体１３が押圧開弁さ
れ、次いで操作軸２の開位置における押圧力の解放によ
れば、第１連結片１９が上動して係合爪１９ａ、１９ａ
が第２連結片２０の係合凹部２０ａ。

２０ａから離脱し、駆動軸１４が戻しばね１４ａにより
戻し回動されて、連結子１６従って動作杆１５がばね１
６ａにより上動し、弁体１３の押圧が解かれて失火時の
閉弁に備えられるようにした。

尚、駆動軸１４の戻り回動によれば、第３連結片２１に
伴われて第２連結片２０が第６図Ｃ示の如く戻り回動さ
れ、その係合凹部２０ａ、２０ａが第１連結片１９の係
合爪１９ａ、１９ａの下方に臨む位置から外れ、かくて
操作軸２の開位置における再度の押し操作は係合爪１９
ａ、１９ａが第２連結片２０に当接して阻止される。

即ち、第２連結片２０は操作軸２の正位置以外での押し
操作を阻止するストッパとして機能する。

次いでその作動を説明するに、操作軸２の止位置からの
押し操作によれば、上記の如く作動スイッチ５が閉成さ
れ、室内の換気扇（図示しない）が作動し、次いで操作
軸２を開位置に押圧回動操作すると、安全弁１１が開弁
されると共に閉子３が開かれて主バーナにガス送気され
、且つ口火ガス弁９を介して口火バーナにガス送気され
てこれに点火スイッチ４の閉成に伴う点火が与えられ、
口火バーナにより主バーナへの点火が行われる。

点火後操作軸２の押圧力を解放すると、点火スイッチ４
が開放されると共に口火ガス弁９が閉弁されて口火バー
ナが消火され、一方換気扇は操作軸２を止位置に戻して
主バーナの燃焼を停止するまで継続的に作動して酸欠事
故の発生を防止する。

尚、失火事故等で多少とも生ガスが漏れると、再点火操
作を行う際に点火スイッチ４の閉成で爆発着火を生ずる
危険があるが、本考案によれば操作軸２の止位置からの
押し操作により作動スイッチ５が閉威され、その後の回
動操作で充分に時間差を存して点火スイッチ４が閉威さ
れるから、換気扇により生ガスを排除して点火を行うこ
とができ安全である。

このように本考案によるときは、操作軸２の止位置から
の押し操作で換気扇の作動スイッチ５を閉威し、その後
の回動操作で点火スイッチ４を閉成するもので、換気扇
の作動開始から点火までの時間が上記した従来のものに
比し長くとることができ、再点火操作に際しての爆発着
火を可及的に防止でき、更に操作軸２と閉子３とを連結
する連結子６に大径面６ａ、テーパ面６ｃ１切欠面６ｂ
を形成して両スイッチ４，５に所望の開閉作動を与える
もので、カム機構の構造が簡単で而も安価となり、装置
全体を小型化し得る効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置の１例の裁断側面図、第２図はスイ
ッチを開閉する連結子の斜視図、第３図ａ、 ｂ、 Ｃ
，ｄは連結子の作動を説明する側面図、第４図ａ、 ｂ
及び第５図ａ、 ｂは閉子の作動を説明する第１図のＩ
Ｖ−ＩＶ線及び■−■線截断平面図、第６図ａ、 ｂ、
ｃは操作軸とその側部の安全弁の駆動軸との連動機構
の作動を説明する第１図のＶＩ−ＶＩ線截断平面図であ
る。 １・・・・・・ガスコック本体、２・・・・・・操作軸
、３・・・・・・閉子、４・・・・・・点火スイッチ、
５・・・・・・作動スイッチ、４ａ・・・・・・第１従
動子、５ａ・・・・・・第２従動子、６・・・・・・連
結子、６ａ・・・・・・大径面、６ｂ・・・・・・切欠
面、６ｃ・・・・・・テーパ面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ガスコック本体１に、操作軸２の止位置からの押し操作
   に続く回動操作で開かれる内部の閉子３と、該回動操作
   で閉成される点火スイッチ４とを設けると共に、該ガス
   コック本体１に室内の換気扇を作動する作動スイッチ５
   を設けるものにおいて、該操作軸２と該閉子３とを連結
   する連結子６の上部周面を、大径部と切欠部とを有する
   平面視略り型形状に形成し、且つ該連結子６に、該大径
   部の一部から下方に真直にのびる大径面６ａと、該大径
   部の他部から下方に向ってのびる先細りのテーパ面６ｃ
   と、該切欠部から下方に真直にのびる切欠面６ｂとを形
   成して、該操作軸２が止位置に存するときに該点火スイ
   ッチ４を作動する第１従動子４ａが該切欠面６ｂの下端
   と、該作動スイッチ５を作動する第２従動子５ａが該テ
   ーパ面６Ｃの下端とに夫々当接され、該操作軸２の押し
   操作に続く回動操作で該第１従動子４ａが該切欠面６ｂ
   の下端からその上端を経て該テーパ面６ｃの上端と、該
   第２従動子５ａが該テーパ面６Ｃの下端からその上端を
   経て該大径面６ａの上端とに夫々移行され、該操作軸２
   の押圧力解除で該第１従動子４ａが該テーパ面６ｃの下
   端と、該第２従動子５ａが該大径面６ａの下端とに夫々
   移行されるようにしたことを特徴とするガスコック装置
   。