JPS6344678Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、給排気フアンで燃焼室内の強制給排
気を行うようにした強制給排気式燃焼器に用いる
ガスコツク装置に関する。

従来安全弁と点火スイツチとを備えるガスコツ
ク装置において、操作軸の回動操作によれば該軸
に連結されるクロスピンとこれに係合される連結
子とを介して該安全弁の押圧開弁と該点火スイツ
チの閉路とが与えられ、操作軸の押し操作を要す
ることなくバーナへの点火が与えられるようにし
たものは知られ、これは操作軸を前面操作式とし
た場合押し操作による燃焼器の移動を生ずること
がなくて有利であるが、燃焼器が強制給排気式の
ものである場合は、更に燃焼室内の残留ガスによ
る爆発着火を生じないよう、点火に先行して給排
気フアンによる残留ガスのパージが与えられるよ
うにすることが望まれる。本考案は、かかる要望
を満すガスコツク装置を提供することをその目的
とするもので、ガスコツク１と安全弁２とを互に
同軸上の前後に配設し、該ガスコツク１に備える
前端の操作軸３を戻しばね３ａに抗して止位置か
ら点火位置に回動操作自在とし、該操作軸３に該
回動操作によればカム４に導かれて回動しつつ後
動するクロスピン５を連結すると共に、該ガスコ
ツク１内に、該クロスピン５の止位置からの回動
軌跡に臨む横溝部６ａとその始端部後方にのびる
縦溝部６ｂとから成る略Ｌ型の係合溝６を形成し
た連結子７を回動自在に且つばね７ａに抗して後
動自在に設け、該連結子７の回動によれば該ガス
コツク１内の閉子８の開栓と、その後動によれば
該安全弁２の押圧開弁と更に該ガスコツク１に備
える点火スイツチ９の閉路とが与えられるように
したものにおいて、該ガスコツク１に燃焼器ａの
強制給排気フアンｂを作動する電源スイツチ１０
を設けると共に、該操作軸３に、その止位置から
の回動操作によれば該クロスピン５が該横溝部６
ａ内をその始端から終端に向つて移動する遊動領
域内の所定のパージ位置で該電源スイツチ１０を
閉じるカム板１１を連結し、且つ該ガスコツク１
に該パージ位置で該カム板１１に弾力的に係合す
る弾性係止板１２を設けて成る。

第１図において燃焼器ａはオーブンから成り、
口火バーナｃとメインバーナｄとを収容する下側
の燃焼室ｅ内をこれに連る上側のオーブン庫ｆ内
の給排気フアンｂで強制給排気せしめるように
し、その制御回路に電源スイツチ１０を介して電
源に接続される該フアンｂの作動回路ｇと遅延回
路ｈとを設け、該遅延回路ｈの出力側に切換スイ
ツチ型の点火スイツチ９を接続して、該スイツチ
９の常開接点９−１に口火バーナｃに臨ませた出
力側の点火電極ｉを備える点火回路ｊと、その常
閉接点９−２にガスコツク１に後記する如く設け
た作動スイツチ１３を介してメインバーナｄへの
ガス供給路に介在させる電磁弁ｋの開閉制御用温
調回路ｌとを接続し、更に該制御回路に口火バー
ナｃへの点火によればフレームロツドその他の火
炎検知素子のの出力で作動して安全弁２を開弁保
持する安全回路ｎを設けた。ガスコツク１は、そ
の後部の安全弁２の上側に第４図に明示する如く
ガバナ１４を一体に備えるものとし、安全弁２の
押圧開弁と閉子８の開栓とによれば、該安全弁２
の側面のガス入口１５から該安全弁２と該ガスコ
ツク１と該ガバナ１４とを介してその後端の口火
ガス出口１６から口火バーナｃに連る口火ガス供
給路と、その側面の主ガス出口１７からメインバ
ーナｄに連るガス供給路とにガスが供給されるよ
うにした。

クロスピン５は、操作軸３の後端のスリツト１
８内にばね５ａに抗して後動自在に設けるもの
で、該操作軸３の止位置からの戻しばね３ａに抗
した回動操作によればこれに伴い回動し、外周の
カム４に導かれて第５図の展開図に示す如くばね
５ａに抗して移動されるようにした。

連結子７は、その前端部を筒状に形成してその
内周面に上記の如く略Ｌ型の係合溝６を形成して
成るもので、操作軸３の止位置から点火位置への
回動操作によれば、第６図ａ示の如くクロスピン
５が横溝部６ａ内を回動してその終端に当接する
迄の遊動領域を存して、以後連結子７が該クロス
ピン５に押されてこれと一体に回動しつゝばね７
ａに抗して後動し、この回動によれば連結子７の
後端部に回り止め係合した閉子８の開栓回動と、
この後動によれば連結子７の後端にばね１９ａで
弾力的に係止した動作杆１９を介して安全弁２の
弁体２ａのばね２ｂに抗した押圧開弁作動と、更
に第７図に示す如く連結子７の前端部外周のテー
パカム面２０と協動する動作ボール２１を介して
該ガスコツクの外周に備える点火スイツチ９の動
作板９ａが押され、その閉路即ち常開接点９−１
側への切換接続とが与えられるようにし、次いで
操作軸３の点火位置での操作力の解放によれば、
該軸３が点火位置から開位置に戻しばね３ａで少
しく戻り回動されるのに伴いクロスピン５が横溝
部６ａ内を戻り回動して縦溝部６ｂに臨み、連結
子７が該クロスピン５の押圧力から解放されてば
ね７ａにより前方に移動し、この前動によれば安
全弁２の弁体２ａの押圧解除と点火スイツチ９の
開路即ち常閉接点９−２側への切換接続とが与え
られるようにした。電源スイツチ１０は、ガスコ
ツク１の前面の保持枠２２に設けたリミツトスイ
ツチで構成するものとし、カム板１１に第８図ａ
示の如く操作軸３の止位置において該電源スイツ
チ１０の動作板１０ａを押してこれを開路に保持
するカム突起１１ａを形成し、操作軸３の止位置
からの回動操作によれば前記した遊動領域内の所
定のパージ位置で該カム突起１１ａが第８図ｂ示
の如く動作板１０ａから外れ、該電源スイツチ１
０の閉路が与えられるようにした。

弾性係止板１２は、カム板１１の周縁に形成し
た係合凹部１１ｂに係合せしめるべく該カム板１
１の周縁に圧接させたばね板で構成するものと
し、操作軸３のパージ位置への回動によれば該係
止板１２が該係合凹部１１ｂに落込み、操作軸３
の回動係止と、この落込みに際し発生される打音
でパージ位置への回動を示す発音表示とが成され
るようにした。

図面で２３は操作軸３にその点火位置から開位
置への戻り回動分の遊び２４を存して連結した回
動板を示し、該回動板２３を保持枠２２とその前
面のばね板２５とで挟むと共に、該回動板２３に
該ばね板２５に形成した係合孔２５ａに操作軸３
の止位置と点火位置とで各係合する１対のクリツ
クボール２３ａ，２３ａと、更に保持枠２２に備
える前記した作動スイツチ１３を開閉する周縁の
カム突起２３ｂとを設けるものとし、第９図ａに
示す操作軸３の止位置から仝図ｂに示す点火位置
への回動操作によれば、クリツクボール２３ａが
係合孔２５ａに嵌合してこれによる発音と回動板
２３の回動係止とが与えられると共に、カム突起
２３ｂが作動スイツチ１３の動作板１３ａに当接
して該作動スイツチ１３の閉路が与えられるよう
にし、操作軸３の点火位置からの戻り回動によれ
ば、遊び２４により該軸３のみが戻り回動して、
第９図ｃに示す所定の開位置において該軸３が回
動板２３に係合し、クリツクボール２３ａと係合
孔２５ａとの嵌合による回動板２３の回動係止力
で、該軸３が該開位置に戻しばね３ａに抗して確
実に回動係止されるようにした。

次いでその作動を説明するに、操作軸３の止位
置からの回動操作によれば、クロスピン５が横溝
部６ａの終端に当接して連結子７の移動が与えら
れる前に、所定のパージ位置において電源スイツ
チ１０が閉じられ、作動回路ｇへの通電による給
排気フアンｂの作動で燃焼室ｅ内に残留するガス
のパージが与えられ、同時に遅延回路ｈの作動が
開始されて一定の遅延時間経過後に点火スイツチ
９への通電が与えられる。

このパージ位置への回動によれば、弾性係止板
１２のカム部１１への係合で上記の如く発音表示
と回動係止とが与えられるから、このパージ位置
への回動によれば、弾性係止板１２のカム板１１
への係合で上記の如く発音表示と回動係止とが与
えられるから、このパージ位置で一旦操作軸３の
操作を解いて遅延時間の経過を待つことが出来便
利である。

次いで操作軸３をパージ位置から点火位置に回
動すると、連結子７を介して上記の如く閉子８の
開栓と、安全弁２の押圧開弁と、点火スイツチ９
の常開接点９−１側への切換接続とが与えられ、
点火回路ｊの作動により口火バーナｃへの点火が
与えられる。そして、口火バーナｃへの点火によ
れば火炎検知素子ｍからの出力により安全回路ｎ
が作動し安全弁２に備える電磁石２ｃが励磁され
て、安全弁２は開弁状態に吸着保持される。

次いで、操作軸３の操作を解いてこれを戻しば
ね３ａで開位置に戻り回動させるが、これによれ
ば上記の如く安全弁２の押圧解除と点火スイツチ
９の常閉接点９−２側への切換接続が与えられ、
点火位置への操作で予め閉路される作動スイツチ
１３を介して温調回路ｌに通電され、電磁弁ｋが
開弁されてメインバーナｄにガスが供給され、こ
れに口火バーナｅによる点火が与えられる。

この様に本考案によるときは、操作軸３の回動
操作だけで押し操作を伴うことなく点火操作を行
うことが出来るものにあつてクロスピン５が横溝
部６ａ内をその始端から終端に向つて回動する操
作初期の遊動領域内にパージ位置を設けて電源ス
イツチ１０を閉じるようにしたので、特にパージ
のために特別に操作軸の回動範囲を増すことな
く、しかもクロスピン５の横溝部６ａ終端への当
接による以後の連結子７の移動に伴う安全弁２の
押圧開弁と点火スイツチ９の閉路とに確実に先行
して給排気フアンｂによるパージ作動が与えられ
て安全であり、且つ弾性係止板１２とカム板１１
との係合による発音表示と回動係止とで、操作軸
３のパージ位置への回動を表示すると共に操作軸
３の戻しばね３ａに抗したパージ位置での係止を
与え、その操作を解いたままパージ作動の完了を
待つことが出来るようにしたもので、操作性も良
い等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は燃焼器とその制御回路を示す線図、第
２図は本考案装置の一例の平面図、第３図はその
正面図、第４図は第３図の−線截断側面図、
第５図はカムの展開図、第６図ａ，ｂはクロスピ
ンと連結子との連動関係を説明する連結子の截断
側面図、第７図は点火スイツチの開閉作動を説明
する第３図の−線截断側面図、第８図ａ，ｂ
はカム板の作動を説明する正面図、第９図ａ，
ｂ，ｃは回動板の作動を説明する正面図である。 １……ガスコツク、２……安全弁、３……操作
軸、３ａ……戻しばね、４……カム、５……クロ
スピン、６……係合溝、６ａ……横溝部、６ｂ…
…縦溝部、７……連結子、７ａ……ばね、８……
閉子、９……点火スイツチ、１０……電源スイツ
チ、１１……カム板、１２……弾性係止板、ａ…
…燃焼器、ｂ……給排気フアン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ガスコツク１と安全弁２とを互に同軸上の前後
   に配設し、該ガスコツク１に備える前端の操作軸
   ３を戻しばね３ａに抗して止位置から点火位置に
   回動操作自在とし、該操作軸３に該回動操作によ
   ればカム４に導かれて回動しつつ後動するクロス
   ピン５を連結すると共に、該ガスコツク１内に、
   該クロスピン５の止位置からの回動軌跡に臨む横
   溝部６ａとその始端部後方にのびる縦溝部６ｂと
   から成る略Ｌ型の係合溝６を形成した連結子７を
   回動自在に且つばね７ａに抗して後動自在に設
   け、該連結子７の回動によれば該ガスコツク１内
   の閉子８の開栓と、その後動によれば該安全弁２
   の押圧開弁と更に該ガスコツク１に備える点火ス
   イツチ９の閉路とが与えられるようにしたものに
   おいて、該ガスコツク１に燃焼器ａの強制給排気
   フアンｂを作動する電源スイツチ１０を設けると
   共に、該操作軸３に、その止位置からの回動操作
   によれば該クロスピン５が該横溝部６ａ内をその
   始端から終端に向つて移動する遊動領域内の所定
   のパージ位置で該電源スイツチ１０を閉じるカム
   板１１を連結し、且つ該ガスコツク１に該パージ
   位置で該カム板１１に弾力的に係合する弾性係止
   板１２を設けて成る強制給排気式燃焼器用のガス
   コツク装置。