JPS584056Y2 - ガスコツク - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は強制給排気式ガス燃焼器具に使用するガスコッ
クに関し、そのガスコックと連係して燃焼用ファンモー
タの遅延動作を行い、これにより燃焼室内の掃気を確実
とするとともに音によってガス遮断を的確に確認できる
ようにしたものである。

従来の燃焼器具にあって、その燃焼室内の掃気はタイマ
ーなどを組込んだ電気制御回路で行っていた。

しかし、この方式では回路構成が複雑となり、また故障
なども多く信頼性に乏しいものであった。

本考案はこのような欠点を除去したもので、以下その実
施例を添附図面とともに説明する。

第１図において、ガス流入口１、メインガス流出口２お
よびパイロットガス流出口３をもつ下ボディ４には閉子
５が回動自在に挿入されており、またガス流入口１から
閉子５に至る通路の途中には安全弁座６が形成しである
。

上記安全弁座６はパイロットバーナの燃焼により加熱さ
れるサーモカップルの熱起電力で動作する周知の電磁弁
機構７によって開閉されるものである。

８は閉子５に形成したメインガス通孔、９は同じく閉子
５に形成したパイロットガス通孔で、閉子５の一定角回
動範囲で常にパイロットガス流出口３と連通するような
構成にしである。

１０は上記電磁弁機構７を押開くための開成杆、１１は
閉子上部の筒状部１２に上下動自在に挿入した中間軸に
して、これら筒状部１２と中間軸１１とは回動力伝達の
ために多角状としである。

１３は上記中間軸１１と連係する作動軸、１４はこの作
動軸１３に固着したカム体で、上ボディ１４′内に収納
しである。

上記カム体１４は第２図に示すように、上部カム面１５
、中間カム面１６およびこの中間カム面１６と段差１７
をおいて形成した下部カム面１８を外周面に有し、また
上面にはその中心線に対し傾斜した溝１９と、円弧状の
凹部２０と、上記凹部２０の一端に連続し、溝１９方向
に高くなる傾斜面２１がそれぞれ形成しである。

２２は溝１９の外縁側より立上がらせたビンガイドであ
る。

さらに上記カム体１４は、押圧規制用のストッパー２３
と押し廻し範囲を規制するストッパー２４を下方へ突設
している。

２５．２６は上記ストッパー２３゜２４と対応して上ボ
ディ１４′に形成した突起である。

２７は上ボテ゛イ１４′の蓋、２８は一端を蓋２７に固
定した板ばね、２９はこの板ばね２８の遊端に取付けた
ピンで、蓋２７の中心線上に形成した長孔３０を貫通し
、上記カム体１４の溝１９と対応するようにしである。

３１，３２．３３は上ボディ１４′の周壁に摺動自在に
設けたスイッチ作動杆を示し、上方の作動杆３１はカム
体１４の上部カム面１５と、中間の作動杆３２は中間カ
ム面１６と、下方の作動杆３２は下部カム面１８とそれ
ぞれ対応するものである。

ただし、中間の作動杆３２は作動軸１３とともにカム体
１４が押圧降下されたときだけ中間カム面１６と対向す
るもので、通常は段差１７の下方に位置する。

また上記作動杆３１，３２．３３は燃焼用ファンモータ
を駆動するファンスイッチ３４、点火スイッチ３５、メ
イン電磁弁駆動用の燃焼スイッチ３６と連係するように
それぞれ設定しである。

なお、３７はカム体１４の凹部２０の端部に係当してそ
のカム体１４の回動動作範囲を規制するストッパーであ
る。

上記の構成において、今、作動軸１３を反時計方向に回
動すると、ピン２９はカム体１４の溝１９を摺動する。

このときピン２９は板ばね２８をたわませながらカム体
１４の中心方向に移位し、上記カム体の中心線に対して
斜設した溝１９にスムーズに沿うものである。

そして、上記作動軸１３の第１段目の回動はピン２９が
溝１９の終端に当ったところで阻止されるものである。

（第３図Ｃ参照））。また上記作動軸１３の第１段目の
回動と連動してカム体１４の上部カム面１５がスイッチ
作動杆３１を押し、ファンスイッチ３４を閉じる（第４
図ａ〜ｂ）。

したがって、燃焼運転に先立ち、まず燃焼用ファンモー
タが作動し、燃焼室の掃気を行うものである。

なお、上記動作時にあっては、押圧制御用のストッパー
２３が突起２５と係当しているため、作動軸１３の押圧
はできない。

もちろん、第１段回動終了時にはそれらの係当関係は解
消している。

すなわち、使用者は作動軸１３をいきなり押してガスを
出すことはできず、まずピン２９が溝１９の終端に当接
するまで一定角度回転させて、当初にファンスイッチ３
４を閉じて燃焼室へ新鮮な空気を供給し、燃焼室に残留
しているガスを追い出す。

もしガスが残留したままの状態で点火すると爆発点火と
なり危険だからである。

ピン２９が溝１９の終端に当接すると作動軸１３はそれ
以上回転させることができず、作動軸１３を押し込んで
次の回動動作に進むことができる。

このように点火前にファンを確実に作動させるためにピ
ン２９と溝１９とでタイムラグを形成したのであり、瞬
時に点火動作へ入ることがないようにしである。

次に作動軸１３を押圧してカム体１４の溝１９からピン
２９を離脱するとともに、電磁弁機構７を間威し、かつ
上記押圧状態のままカム体１４および閉子５をさらに回
動する。

上記回動はストッパー２４が突起２６に係当したところ
で阻止されるが、それまでの間に閉子５のパイロット通
孔９がパイロットガス流出口３と連通するために、ガス
流入口１→安全弁座６→パイロツトガス通孔９→パイロ
ットガス流出口３→パイロットバーナとガスが流れ、同
時にカム体１４の中間カム面１６の動作範囲に作動杆３
２が位置した第４図Ｃのごとく押動され、点火用スイッ
チ３５を閉じる。

ここで先のパイロットバーナが点火され、またその燃焼
熱によってサーモカップルが熱起電力を生じ、電磁弁機
構７の開成状態を自己保持させる。

次に作動軸１３の押圧を除けば、第４図ｄのようにカム
体１４の上昇によってストッパー２４と突起２６の関係
が解消し、かつ作動杆３２は中間カム面１６からはずれ
て段差１７の下部に臨む。

上記より、カム体１４の凹部２０の端にストッパー３７
が当たるまで（第３図Ｃ参照）作動軸１３を介してさら
に閉子５を回動できるものである。

この回動で閉子５のメインガス通孔８がメインガス流出
口２と連通し、他方カム体１４の下部カム面１８が第４
図ｅのように作動杆３３を介してスイッチ３６を閉じて
メインガス路の電磁弁を開成する。

以上よりメインバーナは、先のパイロットバーナで点火
されて燃焼運転を開始するものである。

次に燃焼停止時には上記とは逆の操作を行えばよいが、
ただピン２９は第３図ｄのようにカム体１４の傾斜面２
１に沿って上昇し、しかもビンガイド２２で溝１９の途
中への落込みが防止される。

そしてカム体１４が元の位置に戻ったときにピン２９は
係合音を発して溝１９の始端に係合するものである。

以上説明したように本考案は、ガスコックの初期動作と
連動してまず燃焼用ファンモータを駆動し、燃焼室内の
掃気を行った後点火動作、メイン燃焼動作を行うように
したので、点火時の爆発などがなく、シかもガスコック
の動作規制によって簡単に掃気することができるもので
ある。

また燃焼停止時に掃気時間を設定するカム体の溝にピン
が係合音を発して係合し、かつその係合位置はビンガイ
ドで溝始端に設定されているためファンモータの停止を
確実に行うことができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示すガスコックの断面図、第
２図はカム機構部の分解斜視図、第３図ａ、ｌ）、ｃ、
ｄおよび第４図ａ、ｌ）、ｃ、ｄは動作説明図である。 ５・・・・・・閉子、１３・・・・・・作動軸、１４・
・・・・・カム体、１９・・・・・・溝、２２・・・・
・・ビンガイド、２９・・・・・・ピン、３４・・・・
・・ファンスイッチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 回動によってパイロットガス通路およびメインガス通路
   を開閉する閉子と、この閉子を回動し軸方向に変位自在
   な作動軸と、上記作動軸に固着され一定角度の溝を上面
   に有するカム体と、この溝に嵌合して附勢されるととも
   に上記カム体の中心線方向に変位自在で上記作動軸を一
   定角度の回転の後停止させるピンと、上記作動軸が上記
   ピンと上記溝との当接により回転を阻止された状態で閉
   放される燃焼用ファンモータ駆動用のファンスイッチと
   、上記閉子の閉成動作時に上記ピンを溝の始端に係合さ
   せるビンガイドとよりなるガスコック。