JPS6020848Y2 - 動力作業機のエンジン防振装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、動力作業機のエンジン防振装置に関するも
のである。

従来、エンジンと同エンジン支持を行うフレームとの間
には、エンジンの振動を吸収するための防振装置を介在
させていたが、同装置に使用する防振ゴムの硬度が高す
ぎると防振効果が減殺されるおそれがあり、また低すぎ
るとエンジンの振動が増幅されてかえって反動を大きく
して防振効果をなくすおそれがあった。

この考案では、かかる欠点を解消して防振効果を保持し
つつ、エンジンの振動による振幅増加も阻止しうる動力
作業機のエンジン防振装置を提供せんとするものである
。

この考案の実施例を図面に基づき詳説すれば、Ａは動力
作業機に使用するトラクタのエンジンを示しており、同
エンジンの所要個所には断面逆り字状のブラケット１が
ボルト２にて連設されている。

また、エンジン支持フレーム３には、同じくエンジンＡ
を取付固定するための断面逆り字状の下部ブラケット４
が連設されている。

ブラケット１と下部ブラケット４との間には主防振軸５
の上下両端をナツト６にて固定し、同軸５には防振ゴム
７が介在して設けられている。

また同じくブラケット１と下部ブラケット４との間には
、ブラケット１に設けた挿通孔８に上部を挿通し、下部
ブラケット４に下端を固定した副時振軸９が設けられて
おり、同軸９には副防振ゴム１０が設けられ、同側防振
ゴム１０の上面とブラケット１との間に一定の間隙ａを
設け、同側防振ゴム１０の上面を下方受止め面１１とす
ると共に、挿通孔８より上方に挿通突出した副時振軸９
の突出端には上方受止め板１２をナツト６を介して固定
し、同受止め板１２と下方受止め面１１との間の副時振
軸９には、弾性スリーブ１６を嵌装して、同スリーブ１
６周側面と挿通孔８周縁との間には一定間隙Ｃを、そし
て、ブラケット１との間に一定の間隙すを形成せしめて
いる。

防振ゴム７と、副防振ゴム１０とは、後者が前者よりも
硬度が高いものであり、硬度の高い副防振ゴム１０と副
時振軸９と、下方受は面１１、上方受止め板１２とのそ
れぞれは、振動ストッパー１３を構成し、主防振軸５と
防振ゴム７とよりなる主防振装置１４がエンジンＡの振
動をある程度吸収し、振動の振幅が大きい場合は振動ス
トッパー１３によって、上方受止め板１２と下方受止め
面１１との間でブラケット１が副時振軸９の上下動を規
制することになり、かつ副防振ゴム１０により一定の振
動を超える大きな振動に対しては振動吸収を行うもので
ある。

なお、振動ストッパー１３の取付位置については第３図
に示すように、主防振装置１４を縦方向に取付け、振動
ストッパー１３の副時振軸９を横方向に取付け、同軸の
挿通孔８は、下部ブラケット４に連設した補助ブラケッ
ト１５に設けて、振動ストッパー１３の副時振軸９の下
端はエンジンＡ側壁に固定する場合もあり、かかる場合
は上下振動を主防振装置１４により防止し、左右横方向
の振動を振動ストッパー１３により防止せんとするもの
である。

この考案の実施例は上記のように構成されているもので
あり、エンジンＡの振動は、主防振装置１４によって主
体的に防振機能を果し、振動ストッパー１３によって、
振動幅は間隙ａ、 ｂの距離による規制を行うものであ
り、かつ同規制以上の大きな振幅については副防振ゴム
１０の硬さにより振動吸収を行うものである。

そして断面逆り字状のブラケット１、及び、下部ブラケ
ット４との間に、防振ゴム７、及び、副防振ゴム１０を
介設しているために、各ゴム７．１０をエンジンＡの外
側方に位置せしめることができ、従って、各ゴム７．１
０の損耗度をエンジンＡを取付けた状態において確認す
ることができるものであり、しかも、ナツト６、及び、
上方受止め板１２、並びに、弾性スリーブ１６を適宜調
節することにより、特に大きな振動に対して防振機能を
果す副防振ゴム１０の振動規制、及び、振動吸収を調節
することができるものであり、さらには、同調節作業も
エンジンＡの外側方位置にて行うことができることより
、確実、かつ、簡便に行えるものである。

この考案によれば、主防振装置により一定の振動吸収
を行いうると共に、更に大きな振動については、適宜調
整自在に構成した振動ストッパーによって防振規制及び
振動吸収を行うため、充分な防振機能を果しうる効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本案装置の側面図、第２図は、第１図Ｉ−Ｉ
線の断面正面図、第３図は、他の例を示す正面図。 Ａ：エンジン、１ニブラケツト、２：ボルト、３：エン
ジン支持フレーム、４：下部ブラケット、５：主防振軸
、６：ナツト、７：防振ゴム、８：挿通孔、９：副時振
軸、１０：副防振ゴム、１１：下方受止め面、１２：上
方受止め面、１３：振動ストッパー １４＝主防振装置
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. エンジン１の所定個所に断面逆り字状のブラケット１を
   連設し、かつ、エンジン支持フレーム３には断面逆り字
   状の下部ブラケット４を連設して、同ブラケット１，４
   間に防振ゴム７を介設し、しかも、同じくブラケット１
   と下部ブラケット４との間には、ブラケット１に設けた
   挿通孔８に上部を挿通し、下部ブラケット４に下端を固
   定した副時振軸９を設け、同側防振軸９には防振ゴム７
   よりも硬度の高い副防振ゴム１０を嵌装して、同ゴム１
   ０の上側面を下方受止め面１１とすると共に、挿通孔８
   より上方に挿通突出した副時振軸９の突出端には、上方
   受止め板１２をナツト６を介して固定腰回受止め板１２
   と下方受止め面１１との間の副時振軸９には、弾性スリ
   ーブ１を嵌装して、同スリーブ１６周側面と挿通孔８周
   縁との間、及び、ゴム１０上側面とブラケット１との間
   、並びに、上方受止め板１２とブラケット１との間に、
   各々一定の間隔ｃ、ａ、ｂを形威せめでなる動力作業機
   のエンジン防振装置。