JPS6020747Y2 - 屋根板の組み付け構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は組立家屋において、金属板を折り曲げた屋根板
をその側端部で化粧板に組み付ける屋根板の組み付は構
造に関する。

屋根板と化粧板の組み付は方としては、屋根板を粱に組
み付けた後に、化粧板を該粱に被せるものが一般であっ
た。

しかし、この場合は粱と化粧板を別々の部材として構威
しなければならないが、組立家屋は工場において各部材
を製造し、梱包した後、需要者に輸送され、組み立てら
れるものである。

そのため各部材の点数をできるだけ少なくし、製造、梱
包及び輸送のコストを節減することが要請される。

部材点数の減少は、組み立て時において、部材の組み立
て個所の誤りをなくすことにもつながる。

これらの要請から、組立家屋の各部材の製造の際には、
省略できる部材は省略し、兼用できるものは兼用するこ
とが一般的となってきている。

その一つの例として、化粧板と粱とを兼用した構造のも
のがある。

その一例を第１図および第２図にもとづいて説明すると
、金属板を断面コの字形でかつその上辺端部を下方へ直
角に折り曲げたワ形の粱の役割りを兼用する化粧板２を
、先づ柱３に化粧板２内にリベット２ｅ、２ｅにより取
り付けた取付部２ｄを介してナツト２ｆ、ボルト２ｇに
より固定し、さらに母屋５をボルト５ｂにより柱３に固
定する。

次に金属板の両側端部をコの字形に上方へ折り曲げさら
に中央部を波形に形成した屋根板１の下面に当て板１ｄ
をボルト１ｆで取付けたものを第２図に破線で示すよう
に垂直で立てた状態でそのコの字形側端部の水平部１ａ
、垂直部１ｂを化粧板２の端部の上辺垂直部２ａ、上辺
水平部２ｂにかみ合わせるようにして約９０’矢印で示
すように回転させ、水平にし母屋５の上に載置してボル
トで固定する。

このような組み付は構造では屋根板を一度は垂直に立て
る必要があるため、屋根板が長大な場合や屋根上部の作
業空間が限定される場合に組み付け作業が極めて困難で
あること、危険を伴うこと、あるいは手間がかかること
等の欠点があった。

本考案は、屋根板のコの字形側端部の上面を化粧板の「
形の上辺裏面に接するようにして、屋根板を化粧板に組
み付ける際における上記の欠点を解消するものであり、
屋根板を水平方向に移動させるだけで簡単に化粧板に組
み付けることができ、安全に作業できる屋根板の組み付
は構造の提供を目的とする。

本考案は、金属板の両側端部を上方へ折り曲げて断面を
コの字形とした屋根板を、断面コの字形でかつその上辺
端部を鋭角的に下方へ内折りしてコ形とした化粧板に屋
根側端部で組み付ける構造であって、化粧板の端部の屋
根板端部とかみ合う鋭角に折り曲げた部分の弾性作用を
利用して屋根板と化粧板とを組み付けるようにしたこと
を特徴とするものであり、これにより屋根板を母屋上で
水平方向に移動させるのみで化粧板に屋根板を簡単に組
み付けることを可能ならしめたものである。

以下、実施例に沿って図面を参照しながら説明する。

屋根板１は第３図に示すように金属板の両側端部を上方
へ折り曲げて断面をジの字形とし水平部１ａ、垂直部１
ｂを設けさらに中央部に複数個のリブ部１ｃを波状に設
けたものであり、この屋根板下面に金属板を曲げた一部
に切欠き部を形成した当て板１ｄを第６図に示すように
ボルト１ｆ１ワツシヤ一１ｇ１パツキンｌｈ、ナツト１
ｅで固定する。

当て板１ｄの一部にはボルト１ｊを通すボルト穴１１を
あけておく。

２つの屋根板は、第５図に示すようにその接続部に金属
板を曲げた防水キャップ４を被せた状態で接続される。

化粧板２は第４図に示すように金属板を断面コの字形で
かつその上辺端部を鋭角的に下方へ打折してコ形とし、
上辺水平部２ｂと同傾斜部２ ａ／とを形成する。

この化粧板２の内側に柱３と結合するための金属板を折
り曲げた取付部２ｄが、第６図に示すようにリベット２
ｅ、２ｅにより化粧板２に固定される。

取付部２ｄ側面にはボルト穴をあけてあり、ボルト２ｇ
１ナツト２ｆにより柱３に取り付けられる。

柱３は金属板を折り曲げたもので、上部に化粧板２を柱
３に固定するためのボルト２ｇ、金属板を折り曲げた母
屋５を柱に固定するためのボルト５ｂを通すボルト穴を
あけである。

なお母屋５の上方には、当て板１ｄと母屋５をボルト５
ａで固定するるためのボルト穴をあけておく。

第６図及び第７図に化粧板に屋根板を組み付ける態様を
示している。

柱３に、化粧板２内にリベット２ｅ、２ｅにより固定し
た取付部２ｄを介してナツト２ｆ、ボルト２ｇにより化
粧板２を固定した後、母屋５を柱３にボルト５ｂで固定
する。

次にこのように組み立てられた母屋５の上に屋根板１を
水平に載置し、さらに矢印Ｃの方向に摺動し、化粧板２
の上辺傾斜部２ａ′に屋根板１の水平部１ａ、垂直部１
ｂを上辺傾斜部２ａ′の弾性に抗して押し込んでいくと
化粧板２の上辺水平部２ｂ及び上辺傾斜部２ａ′が弾性
作用により矢印りの方向に点線で示す位置まで変形し更
に移動させると上辺傾斜部２ａ’と屋根板１の水平部１
ａとの接触がなくなり、第７図に示すように屋根板１の
水平部１ａ、垂直部１ｂが化粧板の内側に納まるととも
に水平部１ａの上面が化粧板の上辺水平部２ｂの裏面に
接触する状態となる。

ここで母屋５の屋根取り付はネジ穴５ａと屋根板１にナ
ツトＩｆ、ボルト１ｇにより取り付けられている当て板
１ｄのホルト穴１１を合わせてボルト１ｊで固定する。

第５図は化粧板に対し屋根板を組み付けた全体の形態を
母屋を省略して示している。

以上実施例で述べたように本考案の利点は屋根板を母屋
の上で水平方向に移動させるだけで、屋根板を屋根側端
部の化粧板に組み付けることができるので、組み立て作
業が簡単であり、しかも屋根の下から屋根板の組み付は
作業が安全にでき、さらに屋根の上の作業空間が不要と
なった。

上記のように本考案により従来例に比して作業性のよい
屋根板の化粧板組み付は構造を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来例を説明するためのものであり
、第１図は、化粧板に屋根板を組み付けた状態を母屋を
省略して示す全体斜視図、第２図は屋根板の組み付は態
様を示す断面図である。 第３図から第７図までは本考案による実施例を説明する
ものであり、第３図は屋根板を下から視た斜視図、第４
図は柱に化粧板と母屋を組み立てた構造を示す斜視図、
第５図は化粧板に屋根板を組み付けた状態を母屋を省略
して示す全体斜視図、第６図及び第７図は屋根板を母屋
上で化粧板に組み付ける態様を示す断面図である。 １・・・・・・屋根板（１ａ：水平部、１ｂ：垂直部、
１ｃ：リブ部、１ｄ：当て板、１ｅ：ナツト、１ｆ：ボ
ルト、１ｇ：ワッシャー、１ｈ：パツキン、１１：ボル
ト穴、１ｊ：取付ボルト）２・・・化粧板（２ａ：上辺
垂直部、２ａ′：上辺傾斜部、２ｂ：上辺水平部、２ｃ
：下辺水平部、２ｄ：取付部、２ｅ：リベット、２ｆ：
ナツト、２ｇ＝ボルト）３・・・柱、４・・・防水キャ
ップ、５・・・母屋（５ａ：ネジ穴、５ｂ＝ボルト）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 金属板の両側端部を上方へ折り曲げて断面をコの字形と
   した屋根板を、断面コの字形でかつその上辺端部を鋭角
   的に下方へ内折りしてコ形とした化粧板に屋根側端部で
   組み付ける構造であって、化粧板の端部の屋根板端部と
   かみ合う鋭角に折り曲げた部分の弾性作用を利用して屋
   根板と化粧板とを組み付けるようにした屋根板の組み付
   は構造。