JPS6016023Y2 - リレ−装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はリレーと電子部品とを組み合わせたケース付き
リレー装置に関するものである。

最近、リレーと電子部品とを組み合わせてリレーに遅延
、記憶、計数などの機能を持たせるようにしたリレー装
置が提供されているが、従来のものは端子台を延長して
リレ一本体の側部に電子部品を支持した配線基板を設置
していたために、電子部品が小さいというメリットを有
していながらそれを有効に生かすことができず、リレー
装置としては取付面積の広いものとなる欠点があった。

そのために、リレ一本体の頂部たとえば鉄心枠の上面に
金属（ｓｐｃ）製保持枠をスポット溶接にて固定すると
ともに、該保持枠に電子部品を支持した配線基板をエポ
キシ系接着剤にて接着し、取付面積の縮少を図ったリレ
ー装置が提供されている。

しかしながら、このものでは保持枠が金属性であるため
に絶縁性に問題があり耐圧対策により基板の有効面積が
極度に制限されるばかりか、保持枠を製造するプレス加
工の精度が出す、そのうえスポット溶接によるために溶
接機等の設備費が高くなるとともに溶接時の位置精度を
出すのが困難であり、特に鉄心枠は専用のものを製作し
使用しなければならない欠点を有している。

また、保持枠は弾性がなく塑性変形を起こすおそれがあ
り、かつ基板の保持力を接着剤に頼っているために、製
造工程上あるいは製品使用上で外力による基板の脱落事
故が多いという欠点を有している。

また、ケース付きリレーにおいて、リレー装置にケース
を取付ける場合、このケース内壁はリレー装置にほぼ密
接させるため、電子部品へのリード線がリレー装置ある
いは保持枠とケース内壁とに挾まれたりするという欠点
をも有していた。

本考案は上記の欠点に鑑みてなされたもので、その目的
は上記保持枠が金属性であるために生じる欠点をことご
とく解消し、組立てが容易でかつ、ケースを取付ける場
合においても電子部品へのリード線を挾むことなく容易
に配線しうる安価なリレー装置を提供することにある。

以下、本考案を一実施例である添付図面に従って説明す
る。

第１図に示すリレ一本体１は従来から周知のもので、コ
イル２を巻回したスプール３の中心部に鉄心４を嵌合し
、該鉄心４の後端を鉄心枠５の垂直部にかしめて固定す
るとともに該鉄心枠５の下端を端子台９に取付ける一方
、可動接点１１を有する可動接触片１０を備えた可動鉄
片１２を上記鉄心枠５の先端凹部７（第４図参照）に回
動自在に係合させるとともに、該可動鉄片１２の上端ε
鉄心枠５の突起８とに復帰コイルばね１３を張設し、か
つ端子台９に常開接点１５ａを有する端子１４ａ１常開
接点１５ｂを有する端子１４ｂ１共通端子１６、コイル
端子１７及び固定ねじ１８を取付けたものである。

保持枠２０は適宜合成樹脂たとえばポリカーボネート樹
脂にて一体に成形したもので、第２図、第３図に示すご
とく、基部２１の両側に４本の爪部２２を猛威するとと
もに上方に延在する一対の腕部２３，２３を形成し、か
つ中央部に上記復帰コイルばね１３を逃げるためおよび
保持枠２０の爪部２２および腕部２３の弾性力を強化す
るための略Ｕ形状の空洞の枠部２７を猛威したものであ
る。

上記胸部２３．２３の上端面には突起２５を有する突片
２４が突設され、外側部には第３図に二点鎖線で示すリ
ード線１９．１９の逃げ溝２６が猛威されている。

配線基板２８は適宜合成樹脂からなり、第５図に示すご
とく両側には切欠き２９．２９が猛威され、上面にはプ
リント配線が下面には電子部品（ともに図示せず）が遅
延、記憶、計数などの機能を持つように設置されている
。

上記保持枠２０は基部２１を鉄心枠５の上面に当接させ
爪部２２を該鉄心枠５の切欠き６に強制的に嵌合させる
ことによりリレ一本体１の頂部に固定されるわけである
が、保持枠２０に設けた略Ｕ形状の枠部２７は弾性体と
しての作用を有するため保持枠２０は鉄心枠５の切欠き
６に無理なく嵌合できるとともにその弾性により強固に
保持されることになる。

次に配線基板２８はその切欠き２９を保持枠２０の腕部
２３に形成した突片２４に嵌合させることにより取付け
られる。

このとき、保持枠２０は爪部２′２が鉄心枠５の切欠き
６に保合することにより前後方向（矢印Ａ方向）に位置
決めされるとともに上方に抜は止めされ、かつ爪部２２
が切欠き６の段部６ａ、６ａに係合することにより左右
方向（矢印Ｂ方向）に位置決めされる。

また、基板２８は突片２４により前後左右に位置決めさ
れるとともに、下面側周縁部が腕部２３の上端面に当接
し、突片２４の突起２５により抜は止めされており、図
示しない電子部品は基板２８の下面であって腕部２３，
２３間に設置せられる。

また、腕部２３，２３はあらかじめ若干内方に傾斜して
形成され、基板２８はその取付は時に該腕部２３，２３
を外方に押広げて嵌合されるので腕部２３，２３の内方
への反撥力で弾性的に挟着されるが、このときにも略Ｕ
形状の枠部２７の弾力は基板２８の挟着力を増加させる
作用を有している。

なお、図示しないが上記各部材は端子台９に取付けたケ
ースにより被覆されるものである。

以上述べてきたように、本考案によれば電子部品を支持
した配線基板を保持枠を介してリレ一本体の頂部に取付
けるようにしたために取付面積の縮少を図りコンパクト
なリレー装置とすることができることは勿論、上記保持
枠は合成樹脂にて一体に成形されるので、本考案のよう
な複雑な形状の保持枠であっても容易にかつ精度よく成
形できるとともに、リレ一本体と基板との絶縁性が良く
なり、耐圧対策で基板の有効面積が制限されることもな
い。

しかも、保持枠はリレ一本体の頂部に配線基板は保持枠
にそれぞれ嵌合させて取付けるために、上記従来のスポ
ット溶接に比べて組立てが容易で取付は位置の精度が出
やすく、安価に製造できる。

また、鉄心枠は本考案にかかるリレー装置としてでなく
、リレ一本体単体のみで使用する場合でもそのまま用い
ることができ、殊更専用の鉄心枠とする必要がない。

さらに、保持枠の基部に略Ｕ形状の枠部を設けたので、
この枠部内にコイルばねを収納することによりコイルば
ねと基板間の絶縁性を良くすることができるとともに、
その弾性作用により、保持枠は爪部による鉄心枠への取
付けが容易となるとともに強固に保持されることになり
、かつ腕部による基板の挟着力も補強される。

なお、保持枠にリード線の逃げ溝を猛威しておき、この
逃げ溝を通してリード線によるリレ一本体と配線基板こ
の電気的接続をおこなえば、配線が容易となり、またケ
ースを装着する場合にもリード線がケースの内壁と保持
枠乏の間に挾まれ、装着作業が困難となる等の不都合を
生じない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案にかかるリレー装置の正面図、第２図、
第３図は保持枠の側面図、正面図、第４図は鉄心枠の斜
視図、第５図は配線基板の斜視図である。 １・・・・・・リレ一本体、５・・・・・・鉄心枠、１
９・・・リード線、２０・・・・・・保持枠、２２・・
・・・・爪部、２３・・・・・・腕部、２４・・・・・
・突片、２６・・・・・・逃げ溝、２８・・・・・・配
線基板、２９・・・・・・切欠き。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）頂部に鉄心枠と鉄心枠の上方に復帰コイルばねを
   有するリレ一本体と、合成樹脂にて一体成形され、基部
   の下方に一対の爪部を、また上方には一対の腕部を設け
   、かつ基部の中央部に上記復帰コイルばねが挿通される
   略Ｕ形状の枠部を設けた保持枠と、電子部品を取付けた
   配線基板とからなり、上記保持枠を上記爪部により上記
   鉄心枠の両側に係止するとともに、上記腕部間に上記配
   線基板を嵌合したことを特徴とするリレー装置。
2. （２）上記鉄心枠に切欠きを設け、この切欠きに上記爪
   部を係止させるとともに、上記保持枠に上記切欠きを介
   してリード線を挿通する逃げ溝を設けて上記配線基板と
   上記リレ一本体とを電気的に接続し、さらに上記各部材
   をケースにより被覆したことを特徴とする実用新案登録
   請求の範囲第（１）項記載のリレー装置。