JPS5855551Y2 - 電磁継電器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は電子部品が設定された配線基板の固定構造を
改良した電磁継電器に関するものである。

たとえば動作表示機能付電磁継電器においては、動作表
示用の発光素子などの電子部品が設定された配線基板を
リレ一本体に堅固に取り付ける必要があるが、従来では
上記配線基板をリレ一本体に対して専用の取付金具やね
じを用いて固定するか、あるいはゴムブツシュを介在さ
せてケースに挾持する構造であったから、部品点数も多
く、とくに取付にあたっての作業が煩雑であり、さらに
ねじなどのゆるみやゴムブツシュの位置ずれによって配
線基板ががたつくおそれがある。

また、これを改善するものとして、ケース内壁に凸部を
形威し、この凸部とリレ一本体側の固定部とで配線基板
を挾持し、挟持の際における基板の撓みにおける反力を
利用して、基板を固定するものが提案されているが、こ
の構造では、基板の撓みによって、配線用プリントの剥
離や素子の変形が生じたり、基板のリレ一本体側への撓
みによって基板の導電部とリレ一本体側の導線などとが
電気的に接触するおそれがある。

これを防止するために、プリント配線基板に対するケー
スの内壁に突設された凸部による押圧力を弱めると、接
点の開閉操作時における振動で、プリント配線基板がリ
レ一本体側の固定部上を水平方向へスライド移動を繰り
返し、このプリント配線基板とリレ一本体との間に配線
されたリード線のろう付は部が断線するなどの欠点を有
する。

したがって、この考案は上記欠点を改善するためになさ
れたもので、端子台に植設された複数の固定接触片の先
端部を連結する絶縁台と、この絶縁台の上面とほぼ水平
位置に上端面が配置されたリレ一本体の鉄心との各上面
間にまたがってフリー状態にプリント配線基板を架設す
るとともに、上記絶縁台に架設されるプリント配線基板
の辺にくし歯状凸部を形威し、このくし歯状凸部を上記
固定接触片の先端部間に嵌挿して上記プリント配線基板
の水平移動を阻止し、この水平移動の阻止状態において
、上記端子台に嵌着される有頭筒形のケースの頂部内壁
に突設された弾性変形可能な突起により上記プリント配
線基板の中央部を押圧すれば、上記突起の先端部がプリ
ント配線基板の上面に当接して弾性変形し、もってこの
プリント配線基板がスライド移動したり変形したりする
ことなく簡単な構成で保持し得る電磁継電器を提供する
ことを目的とする。

以下、この考案の実施例を図面にしたがって説明する。

第１図、第２図において、１１は外部端子１２を植設し
た端子ベースで、この端子ベース１１には可動接触片１
３．１４および固定接触片１５が支持されるとともに、
電磁コイル１６を巻装した鉄心１７が固定され、さらに
この鉄心１７の先端面に吸着・離間する可動鉄片１８が
枢着されている。

上記固定接触片１５の先端部１９はその接点部２０が上
記可動接触片１３．１４の各接点部２１．２２間に位置
するように逆Ｕ字状に折曲され、この先端折曲部１９に
おける面対向部分には合成樹脂などからなる絶縁台２３
゜２４が固設され、一方の絶縁台２３と上記鉄心１７の
先端部２５との間に配設されたねじ体２６を螺動するこ
とにより上記接点部２１．２２に対する接点部２０の間
隙が調整されるようになっている。

２７．２８はそれぞれ可動鉄片復帰用のばね部材および
カードである。

これら端子ベース１１や鉄心１７などでル一本体２９が
構成されており、このリレ一本体２９は上記端子ベース
１１に嵌着されるケース３０で覆われている。

３１は動作表示用の発光素子などの電子部品３２が設定
された配線基板であり、中央部に形成された設定孔３３
（第２図）に上記電子部品３２を嵌入させてあり、これ
によりスペースの有効利用を図っである。

３４ 、３４はケース３０の前後におけるその内壁に設
けた弾性変形可能な突起であり、ケース３０のリレ一本
体２９への嵌着時に上記配線基板３１の前後両端部に当
接し、これによって配線基板３１を下方に押圧するもの
である。

配線基板３１は上記突起３４により押圧された状態で、
上記リレ一本体２９における固定部の１つである鉄心１
７の先端部２５と他の固定部の１つである絶縁台２３と
の２点でその両側部が支持される。

つまり配線基板３１はケース３０の内壁に設けた弾性変
形可能な突起３４によって上方から押圧されて上記先端
部２５および絶縁台２３と突起３４との間に挾持されて
いる（第３図参照）。

上記プリント配線基板３１の上記絶縁台２３に対応する
辺には、第３図に示すように、くし歯状凸部３６が形成
されており、このくし歯状凸部３６が固定接触片の先端
部１９間に嵌挿されている。

つぎに、上記プリント配線基板３１の固定工程について
述べる。

まず、ケース３０の嵌合前に、プリント配線基板３１を
絶縁台２３の上面と鉄心１７の先端部２５の上面との間
にまたがってフリー状態に架設し、くし歯状凸部３６を
固定接触片の先端部１９間に嵌挿することにより、この
プリント配線基板３１はその位置決め保持がなされる。

つぎに、ケース３０の下端開口部を端子台１１に嵌着す
れば、このケース３０の頂部内壁に突設された弾性変形
可能な突起３４の先端部がプリント配線基板３１の上面
にその中央部において第４図に示すように当接して弾性
変形し、このプリント配線基板３１を弾性的に保持する
ことができる。

このように、突起３４は弾性変形可能な材料から構成さ
れているから、プリント配線基板３１は撓むことがない
状態で保持される。

したがって、撓みによるプリント配線基板３１上の配線
用プリントの剥離や電子部品３２に変形を生じたり、上
記プリント配線基板３１上の導電部とリレ一本体２９の
導線などが接触するおそれがない。

また、上記プリント配線基板３１の上記絶縁台２３に対
応する辺には、第３図に示すように、くし歯状凸部３６
が形成されており、このくし歯状凸部３６が固定接触片
の先端部１９間に嵌挿されているから、接点の開閉操作
による振動時においても、プリント配線基板３Ｆが絶縁
台２３の上面と鉄心１７の先端部２５の上面上を水平方
向へスライド移動を繰り返すことがなく、このプリント
配線基板３１とリレ一本体２９との間に配線されたリー
ド線のろう付は部が断線するおそれがない。

以上詳述したように、この考案にしたがえば、簡単な構
成で、プリント配線基板の損傷やプリント配線基板に対
するリード線の断線のおそれのないプリント配線基板保
持構造をもった電磁継電器を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る電磁継電器の一例を示す一部破
断正面図、第２図は第１図の２−２線に沿った断面図、
第３図は同要部の斜視図、第４図は同作用説明図である
。 １１・・・・・・端子台、１５・・・・・・固定接触片
、１７・・・・・・鉄心、１９・・・・・・先端部、２
３・・・・・・絶縁台、２９・・・・・・リレ一本体、
３０・・・・・・ケース、３１・・・・・・配線基板、
３２・・・・・・電子部品、３３・・・・・・設定孔、
３４・・・・・・弾性変形可能な突起、３６・・・・・
・くし歯状凸部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 端子台に植設された複数の固定接触片の先端部を連結す
   る絶縁台と、この絶縁台の上面とほぼ水平位置に上端面
   が配置された鉄心と、この鉄心と絶縁台の各上面間にま
   たがってフリー状態に架設されかつ上記絶縁台に架設さ
   れる辺にくし歯状凸部を形成し、このくし歯状凸部を上
   記固定接触片の先端部間に嵌挿してなる電子部品をもっ
   たプリント配線基板と、上記端子台に嵌着される有頭筒
   形のケースの頂部内壁に上記プリント配線基板の中央部
   に対向させて突設された弾性変形可能な突起とを具備し
   、上記ケースの下端開口部を上記端子台に嵌着させたと
   き、上記凸部の先端部がプリント配線基板の上面に当接
   して弾性変形し、このプリント配線基板を保持すること
   を特徴とする電磁継電器。