JPS6015089Y2 - 自動製氷機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は所謂逆セルタイプの自動製氷機に関腰特に水皿
の傾動と脱水運転を同時に開始し、脱水終了を温度的に
検出する自動製氷機の改良に関するものである。

この種の自動製氷機は製氷終了を検出する検出装置の動
作に基づいて水皿を傾動せしめると共に略同じタイミン
グで脱水運転を開始する様にしているが、従来は製氷終
了検出装置の動作に基づいて水皿を傾動し、該傾動を完
全に終了した時点で脱水運転を開始する様にしているた
め、水皿の傾動時間分ずつ−サイクルの所要時間が長く
なる。

これに対して改良された製氷機は前述の様に水皿の傾動
と脱水運転を略同じタイミングで開始しているため−サ
イクルの所要時間を短縮することができる効果を有する
。

しか腰この改良された製氷機もときに大きな問題を発生
することがある。

即ち、周囲温度が極めて高温である場合、またはホット
ガスによる脱水運転が極めて高温で行なわれる場合（凝
縮器に目詰まりを生じていると冷媒回路が高温運転にな
るため）は氷の落下が極めて早くなり、脱水運転終了用
感温装置の復帰動作も早くなる。

而して水皿の傾動途中で脱水終了用感温装置が動作する
と水皿が途中で停止したり、逆に復動したりする。

したがって氷の落下を完全に終了しなかったり、水皿と
冷凍室の間に氷が狭ったりするという大きな欠点を生じ
ることがあった。

本考案は斯かる点に鑑み、製氷運転開始から脱水運転終
了までの一サイクルの所要時間を短縮する効果を損うこ
となく上記欠点を解消する自動製氷機を提供するにあり
、以下に本考案の一実施例を図面に基づき説明する。

１は所謂逆セルタイプ製氷装置で、下向きに開口する複
数の製氷部２を有した冷凍室３と、該冷凍室３の土壁上
の配設された蒸発パイプ４と、冷凍室３を下方から塞ぐ
平板の水皿５と、該水皿５に固定された水皿５と共に傾
動可能な水タンク６と、水皿５下面に前記製氷部２を対
応して設けた送水管７と、水タンク６内の水を送水管７
に圧送し水皿５に穿設した複数の噴水口８を通して、各
製氷部のに噴水すると共に水タンク６へ帰還してきた余
水を再び送水管７に循環せしめる循環ポンプ、そして水
皿５及び水タンク６を破線の如く傾動せしめ再び通常位
置まで復動せしめる駆動装置１０を備えている。

該駆動装置１０は水皿５側に取り付けた正逆回転可能な
減速機付モーター１１の回転軸にアーム１２を取付け、
該アーム１２のプ端に連結した発条１３の他端を水皿５
に連結し、モーター１１の正転によって水皿５は破線の
位置まで傾動し、このときアーム１２と反対方向に延在
した操作枠１４にてトグルスイッチ１５を切り換え、モ
ーター１１の逆転によって水皿５が通常位置まで復動し
た際、アーム１２にてトグルスイッチ１５は再び通常に
切り換えられる。

以上の様に構成された製氷装置１は製氷室１６に設置さ
れ、該製氷室１６の下方には前記傾動によって流出する
水タンク６内の水を受けて排水管１７より排水する水受
は皿１Ｂが形成され、水皿の傾斜前方には貯水庫１９が
形成されている。

２０は貯水庫１９内の所定水量を検出する貯水量検出装
置である。

また機械室２１には冷凍系の電動圧縮器２２、凝縮器２
３、更に、凝縮器空冷用ファン２４を配設している。

次に本考案の電気回路を説明する。

２０は貯水庫１９の所定水量を検出する貯水量検出装置
で、該装置２０と並列に常開第１リレー接点２５ｂ、を
接続している。

２６は製氷運転の終了を検出する装置として冷凍室３の
所定の低下温度を感知して製氷運転を終了せしめる製氷
終了サーモスタット、２７は脱水運転の終了を検出する
装置として冷凍室３の所定の上昇温度を感知して脱水運
転を終了せしめる脱水終了サーモスタットで製氷サーモ
スタット２６よりＯＮ及びＯＦＦ特性が高温である。

２５は第１リレーで、２５ａ工及び２５ａ２は第１リレ
ー２５の常閉接点、２５ｂ１及び２５ｂ２は第１リレー
２５の常開接点である。

２４は前記電動圧縮機、２８はホットガスバルブ、２９
は水タンク６の水位スイッチ３０を介して接続された給
水バルブである。

１１は前記トグルスイッチ１５の切り換わり動作によっ
て正回転若しくは逆回転する前記減速機付モーター、９
は前記循環ポンプ、２４は前記凝縮器空冷用ファン、３
１ｂは第２リレー３１の励磁にて接点を閉路する該リレ
ー接点である。

３２はトグルスイッチ１５の接点を介して接続された本
考案の制御装置を構成する第３リレー３２坊及び３２ト
は第３リレー３２の常開接点である。

次に回路動作を説明する。

電源投入にて、今、貯水庫１９の所定水量に達していな
ければ貯水量検出装置２０は接点を閉路しており、第２
リレー３１が励磁しその接点３１ｂを閉路して電動圧縮
機２４が動作作し冷凍室３を冷却すると共に水タンク６
内に所定水位給水された水を第１リレー２５の常閉接点
２５ａ２、更に水皿５は通常の閉塞位置のときトグルス
イッチ１５の閉接点１５ａ□を介して通電する循環ポン
プ９にて各噴水口８から各製氷部２に噴水する製氷運転
を開始する。

ところで製氷運転を開始して冷凍室３の温度が若干低下
すると脱水終了サーモスタット２７の接点は閉路状態と
なる。

而して各製氷部２に所定の氷ができた事を製氷終了サー
モスタット２６が検出するとその接点を閉路し、既に閉
路している脱水終了サーモスタット２７の接点を介して
第１リレー２５を励磁せしめその接点を夫々常開接点２
５ｂ１，２５ｂ２側に切り換える。

したがって循環ポンプ９及びファン２４は停止して製氷
運転を終了する。

一方、第１リレー２５の常開接点２５ｂ２、更にトグル
スイッチ１５の閉接点１５ａ２を介して第３リレー３２
が励磁し、その接点を常開接点３２ｂｉ、３２ｂ２に切
り換える。

すると第１リレー２５の常開接点２５ｂ２トグルスイツ
チ１５の閉接点１５ａ２、更に第３リレー３２の常開接
点３２ｂ２を介して減速機付モーター１１に通電するた
め水皿５は傾動を開始する。

そして水皿５が完全に傾動を終了するとトグルスイッチ
１５は開接点１５ｂ１゜１５賜に切り換わり、モーター
１１への通電は断たれ水皿５は傾動を完了した状態で停
止する。

またトグルスイッチ１５の切り換わりにより第３リレー
３２は非励磁となり接点３２ｂ、、 ３２ｂ２を開路
する。

更に第１リレー２５の常開接点２５ｂ２を介してホット
ガスバルブ２Ｂに通電し蒸発パイプ４にホットガスを流
して製氷運転によってできた各製氷部２の氷の脱水運転
を開始する。

なお脱水運転を開始して冷凍室３の温度が若干上昇する
と製氷終了サーモスタット２６の接点は開始状態となる
が第１リレー２５はトグルスイッチ１５の開接点２５ｂ
！、更に脱水終了サーモスタット２７を介して励磁する
ため脱水運転は続行される。

更に脱水運転は製氷運転の終了によって水皿５が傾動を
開始されるため上述した従来製氷機の如く欠点を除去し
、−サイクルの所要時間を短縮できる。

そして、各製氷部２から離脱した氷は傾斜している水皿
５上に貯氷庫１９内に貯氷されていく。

ところで脱水が完全に終了した事を脱水サーモスタット
２７が冷凍室３の所定上昇温度によって検出するとその
接点が開路し第１リレー２５は非励磁となって該リレー
接点を再び常開接点２５ａｔ。

２５ａ２に切り換える。

したがってホットガスバルブ２８の通電が断たれ脱水運
転を終了する。

また第１リレー２５の常開接点２５ａ２、更にこのとき
位置しているトグルスイッチ１５の開１点１５ｂ□を介
して減速機付モーター１１を通電し、このときの回転は
前記水皿５の傾動時の回転とは逆となり、水皿５は復動
を開始する。

そして水皿５が完全に復動を終了すると、即ち各製氷部
２を水皿５が塞いだ状態になるとトグルスイッチ１５は
閉接点１５ｂｉｔ １５ａ２に復帰して次の製氷運転
の開始時点となる。

以上の様にして製氷運転と脱水運転の一サイクルを終了
する。

以上の説明は製氷運転を終了し水皿５が完全に傾動を終
了した後に製氷終了サーモスタット２７が脱水終了を検
出した場合の動作を説明したがときに周囲温度が極めて
高温である場合やホットガスによる脱水運転が極めて高
温で行なわれる場合は脱水運転の所要時間が極めて短縮
される。

例えば、水皿５の傾動途中で脱水終了サーモスタット２
７が脱水終了を検出して接点を開く様なことがあっても
本考案は確実に水皿５の傾動を終了する。

即ち、本考案装置を構成する第３リレー３２及びその接
点３２ｂ、の作用により、水皿５の傾動途中で脱水終了
サーモスタット２７が働いても水皿５の傾動を完全に終
了するまで第３リレー３２を励磁せしめその接点３２ｂ
１を介して第１リレー２５の励磁を継続することによっ
て水皿５の傾動途中で第１リレー２５の接点が常閉接点
２５ｂ２に切り換わって減速機付モーター１１の通電を
断たない様にしている。

したがって水皿５の傾動途中で脱水終了サーモスタット
２７が働いても水皿５は確実に傾動を終了して停止する
のである。

本考案は以上の如く所謂逆セルタイプの製氷機であって
水皿の傾動と脱水運転を同時に開始し、脱水終了を温度
的に検出する自動製氷機に適用した場合に効果を発揮す
る。

即ち、水皿の傾動途中で脱水終了検出装置が動作しても
復動することなく水皿は完全に傾動を完了して停止する
。

したがって水皿と冷凍室の間に氷が挾ったりする事がな
く氷の落下は支障なく行なわれる極めて優れた利点を奏
する。

而も製氷運転終了により水皿の傾動開始と脱水運転の開
始を同時に行なうため製氷運転開始から脱水運転終了ま
での一サイクルの所要時間を短縮する効果を損なう事も
ない利点を併せて奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案自動製氷機の内面図、第２図は本考案の
電気回路図を示す。 ２・・・・・・製氷部、３・・・・・・冷凍室、５・・
・・・・水皿、６・・・・・・水タンク、７・・・・・
・送水管、８・・・・・・噴水口、９・・・・・・循環
ポンプ、１０・・・・・・駆動装置、２６・・・・・・
製氷終了サーモスタット、２７・・・・・・脱氷終了サ
ーモスタット、３２・・・・・・第３リレー ３２ｂ、
、 ３２ｂ２・・・・・・第３リレー接点。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下向きに開口する複数の製氷部を有した冷凍室を下方か
   ら塞ぐ傾復動可能な水皿と、該水皿と共に傾復動可能な
   水タンクと、前記水皿を傾復動せしめる駆動装置を設け
   、製氷終了検出に基づき前記駆動装置を始動して前記水
   皿の傾動を開始せしめる共に脱水運転を開始し、脱水終
   了検出に基づき前記駆動装置を始動して水皿の復動を開
   始する様にした製氷機において、前記水皿の傾動途中で
   脱水終了を検出したとき該水皿の傾動を完全に終了する
   様に前記駆動装置を継続動作せしめる制御装置を設けた
   事を特徴とする自動製氷機。