JPS6010363Y2 - コンバインの穀稈搬送装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 １産業上の利用分野ヨ 本考案は刈取部及び脱穀機を備えたコンバインにおいて
、前記刈取部で刈取った殻稈を脱穀機に移送する搬送チ
ェーンを備えると共に、左引起し装置後方に殻稈ガイド
板を備えたコンバインの殻稈搬送装置に関するものであ
る。

１従来の技術ヨ 従来、例えば実開昭４９−９５１２４号公報に示す如く
、脱穀機に殻稈を移送する搬送チェーンの送り始端を左
右の殻稈引起し装置の略中央後方に臨ませ、右殻稈引起
し装置後側に右稈ガイド板を連設支持すると共に、前記
搬送チェーン上方に横断させる穂先抵抗棒を備えたコン
バインがあった。

１考案が解決しようとする問題点ヨ 前記従来技術は、脱穀機前側に穂先抵抗棒を取付け、そ
の抵抗棒を左殻稈引起し装置後側に延出させていたから
、右稈ガイド板と穂先抵抗棒との間に取入れる殻稈の穂
先側が、引起し装置との間で良好に受継ぎ得す。

特に軟弱稈または倒伏稈の刈取り時、左引起し装置と穂
先抵抗棒との間またはその抵抗棒取付部に殻稈が引掛り
、稈折れ並びに脱糖などの不具合が発生し易い問題があ
った。

１問題を解決するための手段ヨ 然るに、本考案は、左殻稈引起し装置とこれを支える引
起し駆動ケースとの間に固定する友禅ガイド板を前記の
右稈ガイド板に対向配設し、前記搬送チェーン始端に殻
稈を移送する稈元搬送路に沿って友禅ガイド板を彎曲形
成すると共に、その友禅ガイド板の殻稈案内面と反対側
に前記穂先抵抗棒基端を取付は支持したことを特徴とす
る。

１作用ヨ 従って、左右の殻稈引起し装置の後側で左右稈ガイド板
の間に殻稈を挟持案内することにより、穂先搬送装置を
不要にした従来技術に比べて左殻稈引起し装置と穂先抵
抗棒間の殻稈受継を良好に行い得、また彎曲形成した友
禅ガイド板により右稈ガイド板方向に押付けるように殻
稈を保持することにより、軟弱稈または倒伏稈でもこれ
らの稈折れ並びに脱糖を防いで右稈ガイド板に沿わせて
安全に移送し得ると共に、前記の友禅ガイド板の裏面側
に穂先抵抗棒基端を取付は支持することにより、従来の
ような脱穀機前側の取付部に殻稈穂先が引掛る等の不具
合もなくし、右殻稈引起し装置及び右稈ガイド板に対し
左殻稈引起し装置及び友禅ガイド板と穂先抵抗棒を機能
的に配設し得、左右稈ガイド板に対して穂先抵抗棒を常
に一定位置に支持して従来よりも安定良く穀稈を移送案
内し得るものである。

１実施例ヨ 以下本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図はコンバインの側面図、第２図は同平面図であり
、図中１は機台、２は一対の走行うローラ３，３を左右
両側に装備させたトラックフレーム、４は昇降部Ａを支
持するメインビーム、５はこのメインビーム４とトラッ
クフレーム２との間に張架した昇降シリンダ、６は前記
機台１上に搭載した脱穀機で、この内部には扱胴７を前
記機台１の前後方向に沿わせて軸架している。

８は２条刈り用の刈取装置で、この刈取装置８複数の分
草板９，９及び１０と刈刃１１と刈取フレーム１２とを
備え、ウオームケース１３等を介して前記刈取フレーム
１２をメインビーム４に連結する一方、このメインビー
ム４中間を前記シリンダ５で支持し、該シリンダ５操作
によって回動枢支軸１４を中心に刈取装置８全体を昇降
させるように構成している。

１５は殻稈挾扼移送装置で、この装置１５はフィードチ
ェーン１６と挾扼杆１７とから構成し、前記脱穀機６の
左側でその扱口１８ａに沿って張設したものである。

１９は脱穀機６の右側前部に位置するステップ、２０は
該ステップ１９後部における機台１上に搭載したガソリ
ンエンジンで、該エンジン２０のエンジンカバー上には
運転席２１を上載すると共に、この運転席２１の前部に
左右のサイドクラッチレバ−２２，２３などを備えた運
転操作部２４を形成している。

また、２５は脱穀機６の右側で且つエンジン２０の後部
に設けた籾受台で、この籾受台２５の上方部には２つの
籾投口２６．２６を備えた穀粒出口体２７を臨ませてい
る。

この出口体２７は一番口から精粒を取出す揚穀コンベア
装置２８上に連結したものである。

さらに、２９は脱穀機６の後部に装設した排藁処理装置
で、その処理装置２９は排藁を掻込んで切断するシリン
ダカッター３０と、同カッター３０のケーシング３１に
連結フレーム３２を介して装着する排藁集束装置３３と
、前記カッター３０の上部開口を閉鎖する開閉プレート
３４とを含み、排藁を切断もしくは集束処理すべく構成
している。

また、前記排藁処理装置２９の上方部にはフィードチェ
ーン１６に対して略直角に配置させた排藁チェーン３５
を張架している。

なお、３６は前記フィードチェーン１６及び排藁チェー
ン３５の外側を覆うＬ形状の稈元カバーである。

一方、３７は走行うローラ３用の駆動スプロケットで、
このスプロケット３７はファイナルケースを介して走行
用ミッションに連結している。

また３８は前記スプロケット３７と共に走行うローラ３
の端部を支持するアイドルローラ、３９は前記走行うロ
ーラ３の下部内面に摺接させる複数のトラックローラで
ある。

次に第３図乃至第５図に示す如く、前記刈取装置８にお
ける刈刃１１の上方部にはウオームケース１３を装設し
、このウオームケース１３には殻稈の根元側を掻込む原
動側のスターホイル４０を装備すると共に、このスター
ホイル４０に従動スる別のスターホイル４１を前記ホイ
ル４０の右側に設け、各スターホイル４０．４１を左右
の殻稈引起し装置４２．４３に対応させて装備している
。

そして前記原動側のスターホイル４０の下方に下部搬送
チェーン４４を並設している。

さらに、前記下部搬送チェーン４４後方上部には長短稈
調節可能な縦搬送チェーン４５を傾斜状に張設し、この
上端下部は前記回動枢支軸１４に取付けるギヤボックス
４６に支持すると共に、前記チェーン４４の下端側に長
短稈調節レバー４７を連結し、右引起し装置４３の背面
に固定する長短稈調節プレート４８に前記レバー４７を
係合させ、スターホイル４０．４１後部とフィードチェ
ーン１６始端との間に前記チェーン４５を張架し、脱穀
機６の入口側扱口１８ｂに穂先部を導入させる如く構成
している。

また、前記搬送チェーン４５のチェーンガイド４９面上
に背部稈ガイド板５０を立設し、右引起し装置４３と入
口側扱口１８ｂとの間に張設する右稈ガイド板５１の下
端と、縦搬送チェーン４５の送り側との間を前記背部稈
ガイド板５０によって閉鎖する。

前記背部稈ガイド板５０の上端に可撓性ゴム（合成樹脂
を含む）製稈支え板５２を連結し、前記背部稈ガイド板
５０と入口側扱口１８ｂとの間を前記稈支え板５２によ
って塞ぎ、右引起し装置４３及び縦搬送チェーン４５と
、入口側扱口１８ｂとの間に各ガイド板５０及び５１並
びに稈支え板５２を配設し、その各板５０，５１，５２
の上面に沿って殻稈の穂先部分を移動させる様に構成す
る。

一方、前記左引起し装置４２と引起し駆動ケース５３と
の間に友禅ガイド板５４を張設し、このガイド板５４の
左側裏面に穂先抵抗棒５５基端を固定し、前記扱口１８
ｂにかけて穂先抵抗棒５５を延設している。

前記穂先抵抗棒５５はその中間部迄を前記友禅ガイド板
５４の作用面に延長状に沿わせ殻稈の搬送案内部と腰中
間部から後端を殻稈を立設姿勢より横姿勢に変換させる
傾倒部に形成しているもので、縦搬送チェーン４５によ
りフィードチェーン１６始端に移送する殻稈の穂先側を
この抵抗棒５５の途中迄これに沿わせてスムーズに案内
し、この後方において傾倒作用により横姿勢に変移させ
て前記扱口１８ｂに確実に受継ぎさせる如く構成してい
るものである。

また、前記搬送チェーン４５に沿わせて挾扼棒５６を平
行変移自在に架設し、この挾扼棒５６は口形ホルダ５７
並びにＵ形支杆５８を介して前記縦搬送チェーン４５の
チェーンガイド４９下面に固定支持させている。

さらに、前記ホルダ５７上部からは前記縦搬送チェーン
４５の上部で交叉する如く稈押えバネ５９を突出形威し
、前記縦搬送チェーン４５で移送される殻稈の中間部を
前記バネ５９で押え、該バネ５９の下を殻稈が通過する
様に構成している。

本考案は上記の如く構成してなり、前記分草板９．９．
１０間に入込む未刈殻稈の穂先部を引起し装置４２．４
３で、またその稈元部をスターホイル４０．４１及び下
部搬送チェーン４４で夫々挾持し、その稈元を刈刃１１
によって切断する。

そしてこの刈取り殻稈を縦搬送チェーン４５によってフ
ィードチェーン１６に移送する。

このとき殻稈ガイド板５０，５１，５４、支え板５２及
び穂先抵抗棒５５などの案内によって殻稈を立設姿勢か
ら水平姿勢に変移させてフィードチェーン１６に受継ぎ
すると共に、その殻稈の穂先側を入口側扱口１８ｂを介
して脱穀機６内に導入して脱粒し、その後適宜排藁処理
するものである。

つまり、前記縦搬送チェーン４５によって移送する殻稈
の穂先部分及び中間部分を穂先抵抗棒５５及び稈押えバ
ネ５９によってその上方から押えると共に、前記チェー
ン４５と入口側扱口１８ｂとの間に張設する各ガイド板
５０．５１及び支え板５２の上面によって前記殻稈の穂
先部分をこの下方から受け、穂こぼれなどの不都合を生
じることなく前記チェーン４５によってフィードチェー
ン１６始端に搬送する殻稈の穂先部分を扱口１８ｂを介
して脱穀機６内に導入する。

１考案の効果ヨ 以上実施例から明らかなように本考案は、脱穀機６に殻
稈を移送する搬送チェーン４５の送り始端を左右の殻稈
引起し装置４２，４３の略中央後方に臨ませ、右殻稈引
起し装置４３後側に右稈ガイド板５１を連設支持すると
共に、前記搬送チェーン４５上方に横断させる穂先抵抗
棒５５を備えたコンバインにおいて、左殻稈引起し装置
４２とこれを支える引起し駆動ケース５３との間に固定
する友禅ガイド板５４を前記の右稈ガイド板５１に対向
配設し、前記搬送チェーン４５始端に殻稈を移送する稈
元搬送路に沿って友禅ガイド板５４を彎曲形成すると共
に、その友禅ガイド板５４の殻稈案内面と反対側に前記
穂先抵抗棒５５基端を取付は支持したもので、左右の殻
稈引起し装置４２．４３の後側で左右稈ガイド板５３．
５１の間に殻稈を挟持案内することにより、穂先搬送装
置を不要にした従来技術に比べて左殻稈引起し装置４２
と穂先抵抗棒５５間の殻稈受継を良好に行うことができ
、また彎曲形成した左稈ガイド板５４により右稈ガイド
板５１方向に押付けるように殻稈を保持することにより
、軟弱稈または倒伏稈でもこれらの稈折れ並びに脱糖を
防いで右稈ガイド板５１に沿わせて安全に移送できると
共に、前記の友禅ガイド板５４の裏面側に穂先抵抗棒５
５基端を取付は支持することにより、従来のような脱穀
機６前側の取付部に殻稈穂先が引掛る等の不具合もなく
すことができ、右殻稈引起し装置４３及び右稈ガイド板
５１に対し左殻稈引起し装置４２及び友禅ガイド板５４
と穂先抵抗棒５５を機能的に配設でき、左右稈ガイド板
５４．５１に対して穂先抵抗棒５５を常に一定位置に支
持して従来よりも安定良く殻稈を移送案内できる等の実
用的な効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示すコンバインの概略側面
図、第２図は同平面図、第３図は要部の正面図、第４図
は同側面図、第５図は同平面図である。 ６・・・・・・脱穀機、４２，４３・・・・・・殻稈引
起し装置、５１・・・・・・右稈ガイド板、５３・・・
・・・引起し駆動ケース、５４・・・・・・友禅ガイド
板、５５・・・・・・穂先抵抗棒。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 脱穀機６に殻稈を移送する搬送チェーン４５の送り始端
   を左右の殻稈引起し装置４２，４３の略中央後方に臨ま
   せ、右殻稈引起し装置４３後側に右稈ガイド板５１を連
   設支持すると共に、前記搬送チェーン４５上方に横断さ
   せる穂先抵抗棒５５を備えたコンバインにおいて、左殻
   稈引起し装置４２とこれを支える引起し駆動ケース５３
   との間に固定する友禅ガイド板５４を前記の右稈ガイド
   板５１に対向配設し、前記搬送チェーン４５始端に穀稈
   を移送する稈元搬送路に沿って友禅ガイド板５４を彎曲
   形成すると共に、その友禅ガイド板５４の殻稈案内面と
   反対側に前記穂先抵抗棒５５基端を取付は支持したこと
   を特徴とするコンバインの殻稈搬送装置。