JPS6118661Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、刈取装置への茎桿導入通路と、刈取
後の茎桿を機体横外側に向わせる横搬送経路とを
形成し、前記茎桿導入通路への導入茎桿量の変化
に追従して変位する弾性茎桿ガイドと、導入茎桿
を強制的に掻込み装置とを、この掻込み装置を前
記横搬送経路の上手側に位置させた状態で、前記
横搬送経路の搬送始端部に位置する前記茎桿導入
経路脇に対向配設してあるバインダーなどの刈取
機に関する。

従来の刈取機、例えば実開昭54−23819号公報
において提案されているような刈取機では、前記
強制駆動式の掻込み装置を位置固定状態で設けた
いたため、茎桿量が多くなつたとき、茎桿に対し
て不当に強い掻込力が作用して茎桿損傷を発生し
易くばかりでなく、搬送詰まりを惹き起し易く、
その上、植立茎桿の株元部が屈曲するために刈高
さが不揃いで、かつ、高刈りになる不都合があ
る。また、このような不良現象を抑制するため、
前記回転掻込み装置の通路への突出量を小さくす
ると、特に茎桿量が少なくなつたとき、茎桿の掻
込み作用が不確実、不十分なものになる不都合が
ある。

本考案は、上述の実情に鑑み、茎桿量変化に拘
らず導入茎桿を損傷や詰まりのない状態で確実、
円滑、良好に掻込むことができ、後続の横搬送経
路への茎桿の送り込み能力にも優れた刈取機の提
供を目的とする。

本考案が講じた技術的手段。本考案は、詳細な
説明の冒頭に述べた刈取機において、前記掻込み
装置を、伝動具を介して前記刈取装置後方の駆動
軸により強制駆動される回転掻込み具と、この回
転掻込み具を前記駆動軸周りで揺動自在に支持し
ているとともに前記伝動具を覆い、前記回転掻込
み具によつて掻込まれる茎桿を前記横搬送経路側
に移行案内し得るように横搬送経路側の側縁を横
搬送経路側に膨出させてある伝動ケース、並び
に、この伝動ケースを前記横搬送経路の搬送下手
側に向つて移動付勢するスプリングとで構成して
いることを特徴とする。

本考案の作用及び効果。前記茎桿導入通路に導
入される茎桿のボリユーム変化に応じて、強強制
駆動の回転掻込み具が通路横断方向に追従移動す
るから、茎桿量変化に拘らず、導入茎桿を損傷や
詰まりのない状態で確実、円滑、良好に掻込むこ
とができる。しかも、導入茎桿の株元部をほぼ直
立姿勢に保持した状態で掻込むことができるか
ら、刈高さの均一化も図り得るに至つた。

しかも、前記掻き込まれた茎桿は、前記伝動ケ
ース側縁の膨出部分によつて横搬送経路の下手側
に導かれることになり、の揺動自在な伝動ケース
をうまく利用した簡単な構成で、茎桿のボリユー
ム変化に拘わらず、刈取茎桿を後続の横搬送経路
に確実に送り込むことができ、茎桿の滞留を生じ
ることがない。また、この伝動ケースは回転掻込
み具の巻き込み防止カバーをも兼ねることにな
り、全体の構造が非常に簡単である。

以下本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第１図は、エンジン１及び左右一対の走行車輪
２，２を有する移動機体３の前方に刈取結束部４
を配設してあるバインダーを示し、前記刈取結束
部４は第２図でも示すように次の如く構成されて
いる。

即ち、バリカン型刈取装置５の前方に、２条の
植立茎桿を後方上方に引起し搬送する左右一対の
引起し装置６，６′と、この両引起し装置６，
６′間の中央部に位置する平面視ループ状の引起
しガイド杆７とを設け、これら両引起し装置６，
６′と引起しガイド杆７との間に形成される刈取
装置５への茎桿導入通路Ａ，A′の終端脇に夫々
回転掻込み具８，９を設けるとともに、前記刈取
装置５の一端部には、刈取茎桿を一定量如に集束
して結束放出する結束装置１０を設け、かつ、刈
取茎桿の穂先部及び株元部を係止して前記結束装
置１０にまで横搬送する突起付きベルト１１及び
突起付きチエーン１２を設けている。

また、前記両回転掻込み具８，９のうち、横搬
送経路上手側に位置する回転掻込み具８の回転軸
１３を支承するチエーンケース〔伝動ケース〕１
４を、前記刈取装置５の駆動軸１５軸芯周りで揺
動自在に取付け、このチエーンケース１４内で、
前記回転軸１３に止着したスプロケツト１６と前
記駆動軸１５に止着したスプロケツト１７とに間
に亘つて伝動チエーン〔伝動具〕１８を掛張する
とともに、前記チエーンケース１４の後端部に連
設した舌片１４Ａと固定部との間には、前記回転
掻込み具８を前記通路Ａ側に弾性移動付勢するス
プリング１９を介装し、以つて、この回転掻込み
具８を、前記通路Ａに沿つて導入されてくる茎桿
の量変化に追従揺動させるべく構成している。

また、前記チエーンケース１４前端部の通路Ａ
側側辺１４ａを、回転掻込み具８によつて掻込ま
れる茎桿を横搬送経路Ｂ側に移行案内し得るよう
に後方に膨出させるとともに、前記回転掻込み具
８に対向する位置には、茎桿量変化に追従して弾
性変位可能な板バネ製の茎桿ガイド２０を、前記
引起しガイド杆７を取付けてある分草支持杆２１
から延出し、かつ、この茎桿ガイド２０を、その
後半部分２０ａが横搬送経路Ｂに沿うように屈曲
させている。

次に、刈取結束部４の伝動関係について説明す
る。

前記走行機体３から動力を受ける入力軸２２、
結束装置１０の駆動軸２３、中間伝動軸２４に
夫々止着したスプロケツト２５，２６，２７なら
びにテンシヨンスプロケツト２８に亘つて伝動チ
エーン２９を掛張するとともに、前記中間伝動軸
２４、引起し装置６の駆動軸３０、刈取装置５の
駆動軸１５に夫夫止着したスプロケツト３１，３
２，３３ならびに、テンシヨンスプロケツト３
４、従動スプロケツト３５に亘つて、前記の株元
部横搬送用チエーン１２を掛張している。

尚、図中３６は、植立茎桿の存否を検出するセ
ンサーであり、このセンサー３６の検出結果に基
づいて、前記入力軸２２への伝動系の途中に介装
した刈取クラツチ３７を自動的に入り切りすべく
構成している。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る刈取機の実施例を示し、第
１図はバインダーの全体平面図、第２図は要部の
平面図である。 ５……刈取装置、８……回転掻込み具、１５…
…駆動軸、２０……茎桿ガイド、Ａ……茎桿導入
通路、Ｂ……横搬送経路、１８……伝動具、１４
……伝動ケース、１９……スプリング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 刈取装置５への茎桿導入通路Ａと、刈取後の茎
   桿を機体横外側に向わせる横搬送経路Ｂとを形成
   し、前記茎桿導入通路Ａへの導入茎桿量の変化に
   追従して変位する弾性茎桿ガイド２０と、導入茎
   桿を強制的に掻込む掻込み装置とを、この掻込み
   装置を前記横搬送経路Ｂの上手側に位置させた状
   態で、前記横搬送経路Ｂの搬送始端部に位置する
   前記茎桿導入通路Ａ脇に対向配設してある刈取機
   において、前記掻込み装置を、伝動具１８を介し
   て前記刈取装置５後方の駆動軸１５により強制駆
   動される回転掻込み具８と、この回転掻込み具８
   を前記駆動軸１５周りで揺動自在に支持している
   とともに前記伝動具１８を覆い、前記回転掻込み
   具８によつて掻込まれる茎桿を前記横搬送経路Ｂ
   側に移行案内し得るように横搬送経路Ｂ側の側縁
   を横搬送経路Ｂ側に膨出させてある伝動ケース１
   ４、並びに、この伝動ケース１４を前記横搬送経
   路Ｂの搬送下手側に向つて移動付勢するスプリン
   グ１９とで構成している刈取機。