JPS6227076Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は刈取脱穀装置に於える穀稈搬送装置の
挾扼杆取付装置に係るものである。

（従来技術） 従来、走行装置の上方位置に穀稈横送込式自動
脱穀装置を取付け、前記走行装置の前方位置には
刈取装置を取付け、該刈取装置と前記脱穀装置の
間には穀稈を前記脱穀装置に搬送する穀稈搬送装
置を設けたものにおいて、前記穀稈搬送装置の株
元搬送無端チエンに対峙する株元挾扼杆の支持杆
は、前記株元挾扼杆の支持部材を固定する先端部
と、該先端部から前記穀稈搬送装置を跨ぐＵ型部
と、その基部とにより形成し、前記基部を前記穀
稈搬送装置の所望の位置に固着した刈取脱穀装置
に於ける穀稈搬送装置の挾扼杆取付装置は公知で
ある。

（考案が解決しようとする問題点） 然しながら、前記のように、株元挾扼杆の支持
部材を固定する先端部と、該先端部から前記穀稈
搬送装置を跨ぐＵ型部と、その基部とにより支持
腕を構成したものでは、その支持腕の作用は、挾
扼杆の支持、穀身の長さの測定の二作用に過ぎ
ず、長大な支持腕の割合には、仕事の分担の度合
が少ないものであつた。

（問題を解決するための手段） 本考案はこの点改善し、穂先部分の横倒れの補
助作業と、入口漏斗に流入しようとする穀稈の流
入補助の効果も期待し得る如くなしたものであ
り、走行装置１の上方位置に穀稈横送込式自動脱
穀装置２を取付け、前記走行装置１の前方位置に
は刈取装置３４を取付け、該刈取装置３４と前記
脱穀装置２の間には穀稈を前記脱穀装置２に搬送
する穀稈搬送装置１５を設けたものにおいて、前
記穀稈搬送装置１５の株元搬送無端チエン１６に
対峙する株元挾扼杆２７の支持杆２３は、前記株
元挾扼杆２７の支持部材２８を固定する先端２６
部と、該先端２６部から前記穀稈横送込式自動脱
穀装置２の入口漏斗６の中間上方に至る傾斜誘導
部３０と、該傾斜誘導部３０に続いて入口漏斗６
上を穂先側３６に延設した穀稈押え部３１と、該
穀稈押え部３１に続く湾曲部３３と、その基部２
４とにより形成し、前記基部２４を前記穀稈搬送
装置１５の所望の位置に固着した刈取脱穀装置に
於ける穀稈搬送装置の挾扼杆取付装置としたもの
である。

（実施例） 本考案の一実施例を図面により説明すると、１
は走行装置で、クローラー等により形成されてお
り、その上部には穀稈横送込式自動脱穀装置２が
搭載されている。３は扱胴、４は供給チエン、５
は供給口、６は入口漏斗である。

走行装置１の走行方向の前方には分草体７が設
けられる。各分草体７は圃場の株の間に侵入し
て、絡み合つて立毛穀稈を左右側に分草する。分
草体７の直ぐ後方には引起ラグ８を有する引起装
置９が設けられる。実施例は二条刈であり、引起
装置９は一対設けられている。引起装置９は垂れ
下つた穂先を引起して穀身を垂直とし、根部の切
断を容易にする。１０はバリカン式の刈刃装置で
あり、その上方に掻込ベルト１１、掻込フインガ
ー１２、掻込搬送装置１３からなる掻込装置１４
が設けられている。前記掻込装置１４は刈取装置
の一部である。

然して、前記掻込搬送装置１３により後方に搬
送された穀稈を穀稈横送込式自動脱穀装置２の供
給チエン４に引継ぐために、その間に穀稈搬送装
置１５が設けられる。該穀稈搬送装置１５は穀稈
の根部を搬送する株元搬送無端チエン１６と穀稈
の穂先部分を搬送する穂先搬送無端チエン１７と
より構成されている。

而して、前記穀稈搬送装置１５は、入口漏斗６
の前側近傍位置に設けられている左右方向の軸筒
１８の軸心を中心として、その前端１９が上下動
する構造であり、全体はカバー２０で囲まれてい
る。

前記軸筒１８は、刈取装置３４の支持杆を突出
させたギアケース２１より突出しており、その近
傍位置で、前記カバー２０を止着する枠体２２に
は支持杆２３の基部２４が固着されている。

基部２４の位置は、上方からみると入口漏斗６
の前端２５の前方であり、且つ、入口漏斗６の略
中央位置である。

前記支持杆２３の先端２６は、株元搬送無端チ
エン１６の移送面に相対して設けられている株元
挾扼杆２７の支持部材２８の略中心位置に固着さ
れている。

支持杆２３の先端２６部に続き、余り高くない
垂直部２９を形成し（第４図）、垂直部２９か
ら、漸次高くなる状態に傾斜し、そして供給口５
の方向に伸びる傾斜誘導部３０を形成する。傾斜
誘導部３０は、側方からみても上方からみても傾
斜αβしており、低い位置から高い位置に誘導さ
れる穀稈の移動方向に沿つた形状である。

前記傾斜誘導部３０に続き穂先側３６に伸びる
穀稈押え部３１を形成する。穀稈押え部３１は、
入口漏斗６の上方を株元側３５から穂先側３６に
伸び、穀稈押え部３１に続き湾曲部３３が形成さ
れ、湾曲部３３に続き後端３２部が形成され、後
端３２部に続き前記基部２４が形成され、基部２
４を所望の位置に固定する。

前記穀稈押え部３１は、穂先側３６が株元側３
５よりもＴだけ高く形成される。

（作用） 次に作用を述べる。

本考案は上述の構成であるから、走行装置１に
より前進すると、分草体７により立毛穀稈を分草
し、引起装置９の引起ラグ８により垂れ下つてい
る穂先を引起し、その状態でバリカン式の刈刃装
置１０により根部を切断する。切断された穀稈は
掻込装置１４の掻込ベルト１１で中央に集合させ
られ、掻込フインガー１２により掻込まれ、掻込
搬送装置１３により後方に移送させられ、穀稈搬
送装置１５の株元搬送無端チエン１６、と穂先搬
送無端チエン１７にそれぞれ引継がれて穀稈横送
込式自動脱穀装置２の入口漏斗６上に移送され
る。

このとき、株元挾扼杆２７の支持杆２３は、そ
の傾斜誘導部３０で穀稈の誘導と横倒を補助する
作用をし、その穀稈押え部３１では飛び出る穀稈
の穀身と穂先を押え付けて、全部を供給口５に供
給する作用をし、湾曲部３３においては、穀身の
長短を測定するものである。

すなわち、該先端２６部から前記穀稈横送込式
自動脱穀装置２の入口漏斗６の中間上方に至る傾
斜誘導部３０により、穀稈を移動とともに次第に
押え、該傾斜誘導部３０に続いて入口漏斗６上を
穂先側３６に延長した穀稈押え部３１により、そ
の下を通る穀身と穂先を無理なく押え付けて、全
部を供給口５に誘導する。

なお、該穀稈押え部３１に続く湾曲部３３で
は、従来と同様に、穀身の長短を測定するもので
ある。

（効果） 従来、走行装置の上方位置に穀稈横送込式自動
脱穀装置を取付け、前記走行装置の前方位置には
刈取装置を取付け、該刈取装置と前記脱穀装置の
間には穀稈を前記脱穀装置に搬送する穀稈搬送装
置を設けたものにおいて、前記穀稈搬送装置の株
元搬送無端チエンに対峙する株元挾扼杆の支持杆
は、前記株元挾扼杆の支持部材を固定する先端部
と、該先端部から前記穀稈搬送装置を跨ぐＵ型部
と、その基部とにより形成し、前記基部を前記穀
稈搬送装置の所望の位置に固着した刈取脱穀装置
に於ける穀稈搬送装置の挾扼杆取付装置は公知で
ある。

然しながら、前記のように、株元挾扼杆の支持
部材を固定する先端部と、該先端部から前記穀稈
搬送装置を跨ぐＵ型部と、その基部とにより支持
腕を構成したものでは、その支持腕の作用は、挾
扼杆の支持、穀身の長さの測定の二作用に過ぎ
ず、長大な支持腕の割合には、仕事の分担の度合
が少ないものであつた。

しかるに本考案は、走行装置１の上方位置に穀
稈横送込式自動脱穀装置２を取付け、前記走行装
置１の前方位置には刈取装置３４を取付け、該刈
取装置３４と前記脱穀装置２の間には穀稈を前記
脱穀装置２に搬送する穀稈搬送装置１５を設けた
ものにおいて、前記穀稈搬送装置１５の株元搬送
無端チエン１６に対峙する株元挾扼杆２７の支持
杆２３は、前記株元挾扼杆２７の支持部材２８を
固定する先端２６部と、該先端２６部から前記穀
稈横送込式自動脱穀装置２の入口漏斗６の中間上
方に至る傾斜誘導部３０と、該傾斜誘導部３０に
続いて入口漏斗６上を穂先側３６に延長した穀稈
押え部３１と、該穀稈押え部３１に続く湾曲部３
３と、その基部２４とにより形成し、前記基部２
４を前記穀稈搬送装置１５の所望の位置に固着し
た刈取脱穀装置に於ける穀稈搬送装置の挾扼杆取
付装置としたものであるから、挾扼杆の支持、穀
身の長さの測定の二作用に止まらず、穀稈の横倒
しの補助、および入口漏斗６上での飛び出し防止
ならびに円滑な供給の効果も期待できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は要部側面図、第２図は要部平面図、第
３図は要部の平面図の拡大図、第４図は要部の背
面図である。 符号の説明、１……走行装置、２……穀稈横送
込式自動脱穀装置、３……扱胴、４……供給チエ
ン、５……供給口、６……入口漏斗、７……分草
体、８……引起ラグ、９……引起装置、１０……
刈刃装置、１１……掻込ベルト、１２……掻込フ
インガー、１３……掻込搬送装置、１４……掻込
装置、１５……穀稈搬送装置、１６……株元搬送
無端チエン、１７……穂先搬送無端チエン、１８
……軸筒、１９……前端、２０……カバー、２１
……ギアケース、２２……枠体、２３……支持
杆、２４……基部、２５……前端、２６……先
端、２７……株元挾扼杆、２８……支持部材、２
９……垂直部、３０……傾斜誘導部、３１……穀
稈押え部、３２……後端、３３……湾曲部、３４
……刈取装置、３５……株元側、３６……穂先
側。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 走行装置１の上方位置に穀稈横送込式自動脱穀
   装置２を取付け、前記走行装置１の前方位置には
   刈取装置３４を取付け、該刈取装置３４と前記脱
   穀装置２の間には穀稈を前記脱穀装置２に搬送す
   る穀稈搬送装置１５を設けたものにおいて、前記
   穀稈搬送装置１５の株元搬送無端チエン１６に対
   峙する株元挾扼杆２７の支持杆２３は、前記株元
   挾扼杆２７の支持部材２８を固定する先端２６部
   と、該先端２６部から前記穀稈横送込式自動脱穀
   装置２の入口漏斗６の中間上方に至る傾斜誘導部
   ３０と、該傾斜誘導部３０に続いて入口漏斗６上
   を穂先側３６に延長した穀稈押え部３１と、該穀
   稈押え部３１に続く湾曲部３３と、その基部２４
   とにより形成し、前記基部２４を前記穀稈搬送装
   置１５の所望の位置に固着した刈取脱穀装置に於
   ける穀稈搬送装置の挾扼杆取付装置。