JPS5978683A - 新規なプラスミドを保有する新規な微生物 - Google Patents

新規なプラスミドを保有する新規な微生物

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JPS5978683A
JPS5978683A JP57189522A JP18952282A JPS5978683A JP S5978683 A JPS5978683 A JP S5978683A JP 57189522 A JP57189522 A JP 57189522A JP 18952282 A JP18952282 A JP 18952282A JP S5978683 A JPS5978683 A JP S5978683A
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星野 貴行
Noboru Tomizuka
冨塚 登
Takayuki Ikeda
池田 隆幸
Hiroyuki Narishima
成島 裕之
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    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/63Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
    • C12N15/74Vectors or expression systems specially adapted for prokaryotic hosts other than E. coli, e.g. Lactobacillus, Micromonospora

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は高度好熱菌を宿主とする組換えDNA実験のベ
クターとして有用な新規なプラスミドを保有する新規な
微生物に関するものであり、より詳しくはその分子量が
約0.9メガダルトンであり、図に示される制限酵素開
裂地図により特徴づけられる新規なプラスミドを保有す
る新規なサーマス・フラバスに関するものである。
従来、組換えDNA実験は主として大腸菌を宿主とする
系で広く研究がおこなわれインシュリン、インターフェ
ロン、ヒト成長ホルモン等が大腸菌で量産されるなど大
きな成果を挙げている。大腸菌の宿主・ベクター系はほ
ぼ完成されており、また大腸菌以外にも酵母、枯草菌な
どで宿主・ベクター系が開発され応用への道が検討され
つつある。しかし、上記の菌はいずれも生育温度が30
℃〜37℃の中温菌である点に問題がある。
一方、好熱性細菌は、生育上限温度が55℃〜75℃に
ある中等度好熱菌と、生育上限温度が75℃以上である
高度好熱菌とに大別されるが、いずれについても、その
有する酵素、生体成分が耐熱性、耐溶媒性に優れている
事が知られており、とりわけ好熱菌由来の耐熱性酵素及
び耐熱性生体機能のバイオリアクター等の工業プロセス
への応用という点から注目を集めている。従って、好熱
性細菌の育種が重要と考えられるが、その為の一つの、
しかも有力な手段と考えられる好熱性細菌の宿主・ベク
ター系の研究開発、とりわけ高度好熱菌の宿主・ベクタ
ー系の開発研究は、これまで全く行われていない。しか
も、ベクターの開発研究の基礎となるべきプラスミドD
NAの検索という点についても、高度好熱菌を材料とし
た研究は以下の2報しか知られていない。
(1)高度好熱菌よりの染色体DNAの分類ヒシヌマ,
F.,タナカ,T.アンド サカグチ,K.J.Gen
.Microb.,104,193−199(1978
)(2)サーマス・サーモフィルから単離されたプラス
ミド(pTT1)の物理的性状 エルバート,M.D.,バスクエズ,C.,バレンズエ
ラ,P.,ビキュナ,R.アンド ユデレビック,A.
Plasmid.6.1−6(1981)上記2報に記
載されているプラスミドは、いずれもその性質が不明な
いわゆるクリプティック・プラスミドであり、またそれ
らの分子量も6メガダルトン程度とやや大きい。従って
、このままの形でベクターとして利用する、或いはこれ
らを素材としてベクター開発を行う事には、あまりに困
難が大きいものと考えられる。そこで、本発明者らは、
高度好熱菌より、選択マーカー(そのプラスミドが宿主
内に存在していることを示すマーカー)を有し、しかも
分子量の小さいプラスミドの検索を行った。その結果ス
トレプトマイシン耐性を示したリーマス・フラバスから
分子量0.9メガダルトンのプラスミドを単離する事に
成功した。
このプラスミドは、前記の制限酵素開裂地図に示された
如く、分子量が極めて小さくしかも数種の制限酵素によ
る切断点を特異的に有している(以下、本プラスミドを
pNHS171と略称する)。
なお、図に示されている制限酵素の略称は次のとおりで
ある。
BamHIはバチルス・アクロリクエファシエンス由来
の酵素、KpnIはクレブシエラ・ニューモニア由来の
酵素、BstNIはバチルス・ステアロサーモフィルス
由来の酵素を示す。
以下、これまでに報告されているサーマス属細菌、即ち
高度好熱菌由来のプラスミドとの相違点を表に示す。
表から明らかのように、PNHS171は既存のプラス
ミドに較べ、分子量、制限酵素による切断パターンが明
らかに異なっており、新規なプラスミドであることが認
められる。
プラスミドDNAがベクターたり得る為には、そのプラ
スミドが宿主内での自立的増殖能、及び選択マーカー(
そのプラスミドが宿主内に存在していることを示すマー
カー)を有していることが必須である。しかし、高度好
熱菌の様に、その生育環境が栄養源に乏しくしかも抗生
物質が存在しない様な温泉である菌について考えた場合
、薬剤耐性遺伝子等を有するプラスミドを得る事は容易
ではない。従って、性質が不明のいわゆるクリプティッ
ク・プラスミドに宿主染色体由来のマーカーを賦与する
という方式でベクター開発を行わなければならないであ
ろう。その際にpNHS171を利用すれば、極めて便
利であるものと考えられる。
何故ならば、第1にpNHS171は高度好熱菌で複製
が可能なプラスミドであるからであり、第2には、他の
高度好熱菌由来の既知のクリプティック・プラスミドに
比べてはるかに小さい分子量しか有しないという点から
、本プラスミドの必須領域、例えば複製開始点領域、複
製に関与する遺伝子等の解析が、他の分子量のより大き
なプラスミドよりも、はるかに容易に行えるという利点
を有しているからである。
更にpNHS171は図からも明らかなように、Kpn
I、BamHIなどの制限酵素による開裂部位を特定の
しかも限られた位置に有している。
このことはpNHS171をベクターとして利用する際
に、挿入すべき異種遺伝子の導入部位を有意に保持でき
るという点で有利である。
さて、本プラスミドをベクターとして異種の耐熱性を有
する遺伝子を好熱菌に導入すれば、酵素工業に於ける冷
却コストの節減が達成されよう。
また、耐熱性、耐溶媒性等の性質に優れた好熱菌の酵素
の遺伝子を、本プラスミドをベクターとして好熱菌宿主
にクローン化し、その量産を図る事によって、バイオリ
アクター等への応用が可能であり、工業プロセスへの応
用が期待される。
pNHS171の入手は、本発明者らが温泉水中から新
たに分離した高度好熱菌、リーマス・フラバスTS株を
サーマス培地(ディフコ・イーストエキストラクト0.
4%、ポリペプトン(大五栄養)0.8%、NaCl0
.2%)により対数増殖後期迄増殖させて得た菌体を、
リゾチーム、SDS処理によって溶菌させる事によって
達せられるが、本プラスミドを保有する点で本菌株は新
規である。
また、サーマス・フラバスTS17株は好気性のグラム
染色陰性の桿菌で、黄色々素を産出しDNAのGC含量
が約70%、生育至適温度が70℃の菌株であるがpN
HS171を保有する点では従来には認められない新規
な微生物である。本菌株はストレプトマイシン耐性株と
して温泉水中より分離されたが、エリスロマイシン、カ
ナマイシンにも耐性を示し、アンピシリン、クロラムフ
ェニコール、ネオマイシン、テトンサイクリンには感受
性があった。
なお、本菌株は微工研菌寄第6751号として寄託され
ている。
以下、実施例により本発明をより具体的に詳述する。
実施例1(菌株スクリーニング) 静岡県の熱川温泉の温泉水約1mlをサーマス培地(デ
ィフコ・イーストエキストラクト0.4%、ポリペプト
ン(大五栄養)0.8%、NaCl0.2%)100m
lに加え70℃で約18時間振盪培養後、ストレプトマ
イシン(20μg/ml)を含むリーマス寒天平板上で
生育したコロニーの一つからサーマス・フラバスTS1
7株〈微工研菌寄第6751号〉が得られた。
実施例2 プラスミドpNHS171のサーマス・フラバスTS1
7株からの分離サーマス・フラバスTS17株(微工研
菌寄第6751号)の生物学的に純粋な溶媒基から10
0mlのサーマス培地(ディフコ・イーストエキストラ
クト0.4%、ポリペプトン(大五栄養)0.8%、N
aCl0.2%、pH7.5)に接種し70℃で16〜
18時間振盪培養する。
この培養液を1lのストレプトマイシン20μg/ml
を含有するサーマス培地に接種し、75℃で5時間培養
する。菌体を遠心によって集め、TES(20mMTr
is−Hcl),5mMEDlA,100mMNaCl
 pH7.5)で洗浄後菌体湿重量4g当り、10ml
の25%ショ糖含有TESに懸濁する。リゾチーム(1
0mg/ml)を2ml、0.25M−EDTA(pH
8.0)4mlを加え、0℃で10分間静置、続いて3
7℃に10分間保温する。この細胞混合液に2mlの1
0%SDS、5mlの5M−NaClを加え4℃に15
〜18時間静置する。これを28000rpm、1時間
の超遠心によって遠心し、上清を得る。この上清にポリ
エチレングリコール6000を10%(w/v)加え、
2〜3時間0℃に静置、2200rpm、2分の遠心で
沈殿を得る。この沈殿を15mlにTESに溶解し、C
sCl及びエチジウムプロマイドを加えて密度を1.6
1〜1.62に調整する。この試料を3800rpmで
30〜40時間、平衡密度勾配遠心する。生じたプラス
ミドDNAのバンドを集め、イソアミルアルコールでエ
チジウムプロマイドを排除した後、TEN(20mMT
ris−Hcl,1mMEDTA,20mMNaCl)
に透析する事によってプラスミド溶液が得られる。この
プラスミド溶液はpNHS171と分子量約10メガダ
ルトンのpNHS172との混合物であるが、このプラ
スミド溶液を1.0%の低融点アガロース(BRL社製
)による電気泳動に供し、生ずるpNHS171に相当
するバンドを切り出しcDNAを回収する事によって純
粋pNHS171が得られる。
低融点アガロースゲルからのDNAの回収は以下の手順
によった。切り出したゲルスライスを65℃に保温して
融解、これに2倍量の0.5mMEDTAを含む50m
MTris−HCl緩衝液(pH8.0)を加え、37
℃に移し保温する。これに等量の0.1MTris−H
Cl緩衝液(pH8.0)で飽和させたフェノールを加
え混合、遠心(3000〜5000rpm、5分)後、
上層の水層を分取する。フェノール抽出をもう一度行い
エーテルによってフェノールを水層より除去した後、3
M酢酸アンモニウム溶液を1/10容加え、3容エタノ
ールによりエタノール沈殿を行う。与えられた沈殿をT
ENに溶解してプラスミド溶液とした。
pNHS171の特性決定の手順 pNHS171の分子量は、その超らせん構造(sup
ercoiledstructure)のDNA及び制
限酵素によって切断された断片のアガロースゲル電気泳
動及びポリアクリルアミド・ゲル電気泳動より得られた
この際の分子量マーカーはpBR322DNA(2.6
7md)、ColEIDNA(4.2md)及びラムダ
DNAのHindIII分解断片(14.6、5.84
、4.05、2.67、1.30、1.17、0.34
md)、ラムダDNAのEcoRI分解断片(13.7
、4.74.3.73、3.48、3.02、2.13
md)、φ×174DNAのHaeIII分解断片(0
.836、0.666、0.539、0.373、0.
192、0.174、0.167、0.145、0.1
20、0.073、0.044md)を用いた。制限酵
素による切断は、プラスミドDNA溶液からエタノール
沈殿によってDNAを沈殿させ、適当な緩衝液に溶解し
て行なった。制限酵素は宝酒造および、ベーリンガー・
マンハイム社よりの市販品を用いた。アガロースゲル電
気泳動はシーケム社のアガロースを0.5%又は0.7
%の濃度で用い、水平ゲル電気泳動槽によってゲル長さ
1cm当り1.5Vの定電圧で15〜17時間行なった
ポリアクリルアミド・ゲル電気泳動は、生化学工業社製
のポリアクリルアミド・ビスアクリルアミドを用い、5
%濃度30:1の架橋度のゲルによって垂直型スラブゲ
ル電気泳動槽により、ゲル長さ1cmあたり10Vの定
電圧によって2〜3時間行った。
高度好熱菌のプラスミドとしては、前記の表に示したと
おりであるがpNHS171と他のものでは前述のよう
に明らかに異なっており、pNHS171は従来認めら
れない新規なプラスミドである。
【図面の簡単な説明】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 分子量が葯0.9メガダルトンであり、図に示される制
    限酵素地図で特徴づけられるプラスミドを保存する新規
    なサーマス・フラバスTS17株。
JP57189522A 1982-10-28 1982-10-28 新規なプラスミドを保有する新規な微生物 Expired JPS5953830B2 (ja)

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