JPS5964387A - 単一層型自己発色性感圧記録材料 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 でし 本発明は支持体上に発色剤含有マイクロカプセルと顕色
剤含有マイクロカプセルを均一に混合し、塗布後乾燥し
てなる単一層形態の自己発色性感圧記録材料の新規な構
成に関するものである。

自己発色性感圧記録材料はいわゆるノーカーボン複写紙
から発展したものでセルフコンテインドヘー・ξ−とも
呼ばれていて、支持体の上にクリスタルバイオレットラ
クトン、ベンゾイルロイコメチレンブルー、等の発色剤
を含有するマイクロカプセルを塗設する工程と、さらに
その塗設層上に酸性白土、フェノール樹脂、有機酸性物
質、等の顕色剤を塗設する工程との都合２工程からなる
２層塗布による製造法や、上記２〆程の成分をそれぞれ
マイクロカプセルとし、均−混合−液として一層塗布で
製造する方法（特公昭４．７−１６０９６号公報）が知
られている。

製造方法、塗層構成の異る上記２方法の自己発色性感圧
記録材料で最も大きく異る点は塗層表面の構造である。

２層による積層形態で作られたものの表面構造は発色剤
層あるいは顕色剤層のみであるが、混合−液塗布された
単一層形態のものは２層組成成分が均一に混在しており
、その事が種々の利点、欠点を有している。

利点としては、従来の２回塗布からただ一回の塗布です
ませられる事や製品の歩留り、等の生産面の向上の他、
品質面では発色剤、顕色剤の全量が相互に近傍に存在す
る効果による印字の濃度が濃く作りやすいこと、等がそ
の代表的なものである。

欠点としては、塗層表面構造に起因する摩擦や紙折れに
よる希望しない発色（汚れ）が積層形態のものよりやや
起りやすいことが挙げられる。

自己発色性感圧記録材料は、その特異な塗層形態から必
要な発色性能と不必要な発色汚れを生じない性能の相反
する性能を両立させねば万らない宿命にあるが、これに
対して従来自己発色性感圧記録材料は殆んど無防備であ
った。

つまり、摩擦や紙折れに対する抵抗力を増せば記録材料
とｌ〜で最重要性能である発色性能そのものが損なわれ
てしまい実用性が失なわれる。

従って実使用に供するためには前記欠点に対して寛大に
ならざるを得す、実使用性能面を優先させてきたのが実
情である。

しかし最近は自己発色性感圧記録材料も需要の増加に伴
い、取扱い上の面４久性能もごく一般にありふれた普通
の紙と同等の性能が要求される様になってきている。そ
の最も大きな要求が前述の紙折れによる希望しない線状
の発色汚れである。このものは実用上で見苦しい事が多
く、例えば伝票として作製された自己発色性感圧記録材
料は、折り曲げられて本や書類間に狭捷れると折り曲げ
部分が線状に発色し非常に見苦しく、若し発色部分が例
えば小数点位置に該当すれば数字の誤読のような実害さ
え起る。

あるいは一枚の自己発色性感圧記録材料の一端を持って
移送すわ５げ、持った部分に紙折れが発生し希望しない
発色汚れが生じて手渡す事にさえ神経を使わねばならな
い。

このように自己発色性感圧記録材料は製造時はもちろん
のこと最終使用時及びそれ以降の保存に至るまで特別な
記録材料として配慮を保ち続けねばならず誠にやっかい
な代物である。

このような自己発色性感圧記録材料の欠点に対して種々
の改良方法が提案されているが、その殆んどが摩擦等に
よる希望しない発色汚れに関してであり、紙折れ発色汚
れに対する提案は非常に少い。

わずか特開昭５５−３９６９号公報のみにポリオレフィ
ン系粒体を一構成として使用することが記載されている
のみである。

しかし塗層中にポリオレフィン系粒体を使用するこの方
法は確かに紙折れ発色汚れに対する抵抗力を有するが、
惜しむらくはカプセル化された内容物が破壊に伴って滲
出する時、内容物である液状物質の周囲への伝達、拡散
を阻害しそのため記録紙としての致命的欠点である発色
性能に欠けるものである。

かかる事情の中で本発明はワックス、例えばステアリン
酸もしくはその誘導体の如き高級脂肪酸誘導体等を用い
ることによって発色性能を低下させることなく紙折れに
よる線状発色汚れが非常に少い羊一層型自己発色性感圧
記録材料を提供するものである。

次にワックス全使用することが何故紙折れによる発色汚
れに絶大な効果を発揮するかについて考え方を述べる。

単一層型自己発色性感圧記録材料の主要な構成分として
は、発色剤含有マイクロカプセル、顕色剤含有マイクロ
カプセル、顔料、接着剤、力゛ゾセル保護剤としてので
んぷん粒子、その他添加剤、等であるが、この他に本発
明によるワックスを主要な構成分に加えることによって
目的は達成される。

これは例えるならば人体の関節部分や歯車のかみ合わせ
部分、等を円滑に運動させる為の軟骨や潤滑油と同様の
働きによるものであろうと考えられる。

紙の折り曲げ部分に対しこのような軟骨や潤滑油の役目
を果たす物質が塗層中に含まれていないと抵抗力が非常
に弱くなり紙折れに対して弱い圧力でも容易に発色して
し壕うのはあきらかである。しかるに、今まで単一層型
自己発色性感圧記録材料の記録層にワックス粉を加える
と紙折れによる発色汚れが防止できると書いた文献類は
全く無かった。

ワックス類のうちステアリン酸やその誘導体はコート紙
、等にも既に・使用されているが、その目的によって、
光沢を付与したり、塗液の流動性を改良したり、ダステ
ィングを防止したりしているが、その使用量は塗布固形
分の１〜５％程度位が適当とされている。

しかし特殊な塗層構成をもつ自己発色性感圧記録材料を
、ごく普通に使用されている紙と同等の取扱いを可能と
するためには重量比で総塗布量の５〜４０％という比較
的多い量の添加が必要でありここに本発明の新規さかあ
る。

そしてその添加量は最終使用者の品質特性の求めに応じ
て自在に調節して決定される。

次に本発明に用いられる発色剤としては公知の電子供与
性のロイコ染料が使用できる。

クリスタルバイオレットラクトンやフルオラン誘導体が
その代表的なものである。

顕色剤としては油溶性の酸性物質が使用でき、例えば特
公昭４２−２０１４４号公報に示されているノゼラック
型フェノール樹脂として知られているものでフェノール
ホルムアルデヒド樹脂、フェノールアセトアルデヒド樹
脂、フェノールアセチレン樹脂、等が用いられる。

これら発色剤及び顕色剤を溶解する油は通常のノーカー
ボン紙用の油が使用できる。

これらの発色剤や顕色剤を内包するカプセル膜は特に限
定されずポリウレタン、ポリ尿素、エポキシ樹脂、尿素
ホルマリン樹脂、メラミンホルマリン樹脂、あるいはゼ
ラチンのコアセルベーション法や７１？リアミドによる
界面重合法のカプセル等も使用↑きる。

接着剤としては、例えば通常使用されるヒドロキシエチ
ルセルロース、（変性）でんぷん、ポリビニルアルコー
ル、ラテックス類が用いられる。

１料は従来より公知のクレー類、カオリン、酸化亜鉛、
プラスチックピグメント、等が通常の技術に基づいて使
用で・きる。

カプセル保護剤としては感圧記録紙に通常用いられてい
るセルロース粉末、でんぷん粒子、タルク、炭酸カルシ
ウム、焼成カオリン等が使用できる。

その池通常の塗工に使用される分散剤、耐水化剤、消泡
剤、等も目的に応じて用いる事ができる。

本発明のポイントであるワックスは常温では固体である
が比較的低融点（通常融点２００°Ｃ以下）の脂肪的感
触の通常無色又は淡色の有機材料であって、カルナウバ
ワックス、ライスワックス、ミツロウ、セラツカロウな
どの動植物性ワックス、パラフィンロウ、微晶ロウ、ペ
トロラタムなどの石油性ワックス、低分子量ポリエチレ
ンワックスの如き合成ワックス、もしくは高級脂肪酸、
その金属塩、アマイド、エステル、高級アルコール、高
級ケトン、高級アミン、等々がその材料例として挙げら
れる。本発明に適用するときは粉末（あるいはエマルジ
ョン）として使用される。粉末（あるいはエマルジョン
）の−次粒子はきれいな球形である必要は全くなく、不
定形粉砕片状でよく、大きさも任意で１μｍ以上でも１
μｍ以下でもよい。また、マイクロカプセルを弱い外圧
から守る機能も持っていない。

上記ワックス類の中では高級脂肪酸、その金属塩もしく
はそのアマイド、などが本発明においては最も良い結果
をもたらした。

ところで、記録材料においてワックス類を記録層に含ま
せる例は特公昭５０−１４５３１号公報に見られる。該
公報は感熱記録用シートに関わるもので、従って本発明
の如きマイクロカプセルを利用した感圧記録材料とは技
術分野が異なる。しかも、該公報の目的（１ひっかき摩
擦発色（圧力カゾリ）の防止であるが、本発明ではひっ
かきなとてよる発色は少しも変えずに、紙折れによる線
状発色汚れの防止を目的としていて目的も全く異なるも
のである。仮りにひっかきなどによる発色が低下してし
丑ったら本来の感圧発色性能が低下しでしまうわけで、
実用にならない。

そして本発明で最も良かったワックスの例としてはステ
アリン酸、もしくはステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カ
ルンウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸アルミ
ニウム、ステアリン酸マグネシウム、等のステアリン酸
金属塩、あるいはステアリン酸アマイｌ″、Ｎ、Ｎ’−
エチレンビスステアルアマイト、等のアマイド誘導体を
挙げることができ、これらは単独又は組合せて使用でき
る。

以下に具体例を示すが本願発明はこれらに限定するもの
ではない。

実施例１　（発色剤内包マイクロカプセルの作製）クリ
スタルバイオレットラクトン１Ｊ９ｉハイゾールＳＡＳ
　Ｎ−ｆｆ２９６（日本石油化学制）９０ｇに加熱溶解
し内相油とした。次いで５％ポリエチレン無水マレイン
酸水溶液２００ｇに上記内相油を乳化１７、系のＰＨを
４・０とした。尿素１０ｇとレゾルシン１ｇを溶解した
１００ｇの水溶液を乳化液にかき寸ぜながら加え、さら
に３７係ホルマリン溶液を２５ｇ加えた後、系の温度を
５５°Ｃとし３時間反応させて尿素ホルマリン樹脂ＢＧ
ｊ：ｔもつ発色剤内包のカプセル分散液を得た。この粒
子径は３ＶＶＳＯ４クロンであった。

実施例２　（発色剤内包マイクロカブ七しの作製）実施
例１と同様の内相物を４％のスチレン無水マレイン酸共
重合体水溶液に乳化しメラミン１ｏｇと３７％ホルマリ
ン２５．９とをＰＨ８にて力直情しメラミンホルマリン
初期重縮合物を得た。

こハ、を−１−詔乳化液にかき丑ぜながら添加し系のｐ
ｌ−１を５６に保ち液温を７０℃に２時間保ってメラミ
ンホルマリン樹脂膜をもつ発色剤内包のカプセル分散液
を得た。平均粒子径は３７ミクロンであった。

実施例３　　（顕色剤内包マイクロカプセルの作製）Ｐ
ＯＰレノン（住友デュレンズ製ＰＲ２６２９８）５ａｇ
をＫＭＯ−１１３（具現化学製オイル）５０ｇに加熱溶
解し内相とした他は実施例１と同様の方法にて顕色剤内
包のマイクロカプセル分散液を得た。平均粒子径は３２
ミクロンであった。

実施例４　（顕色剤内包マイクロカプセルの作製）実施
例３と同様の内相を実施例２と同様の方法にて顕色剤内
包のカプセル分散液を得た。平均粒子径は３２ミクロン
であった。

比較例１　（単一層型自己発色性感圧記録紙の作製） 以上４・種類のカプセル分散液を次の塗液配合にて４１
バ上質紙に８ｐ曾の塗工量となるように塗布した。（単
位Ｄｒｙ重量部、以下全て同様） 発色剤カプセル　　　　　　　１４部 顕色剤カプセル　　　　　　　２５ でんぷん粒子　　　　　　　　２８ カオリンクレー　　　　　　　　１８ でんぷん水溶液　　　　　　　２０ 実施例１〜４・で得られた発色剤カプセルと顕色剤カプ
セルを組み合わせて（実施例１と３、■と４．２と８．
２と４）合計４種類の単一層型自己発色性感圧記録紙を
作製し紙折れによる希望しない線状発色汚れの出具合を
テストした。

全てのテストザンゾルは塗面を内側にして軽く折り曲げ
ただけで濃く線状に発色し紙折れに対して殆んど抵抗を
示さなかった。但しタイプライタ−等による印字濃度は
充分であった。

比較例２　　　（コート紙等にダスティング防止用とし
て通常用いられている量のステアリン酸またばその誘導
体を添加した場合） 染料カプセル　　　　　　　　１３６部顕色剤カプセル
　　　　　　　２４・３でんぷん粒子　　　　　　　　
２２３ カオリンクレー　　　　　　　１７５部でんぷん水溶液
　　　　　　　１９４゜ステアリン酸カルシウ７．３０ 比較例１と同様に塗布し梁組、顕色剤カプセルの組み合
わぜを変えて紙折れによる発色を調べたところ、いずれ
の組み合わせにおいても紙折れに対して弱い力でも濃く
発色し比較例１と変わらなかった。

但し、印字発色濃度は充分であった。

実施例５　（本発明による方法） 発色剤マイクロカプセル　　　１２６部顕色剤マイクロ
カプセル　　　２２６ でんぷん粒子　　　　　　　　２０７ カオリンクレー　　　　　　　　１６．１でんぷん水溶
液　　　　　　　１８０ ステアリン酸カルシウム　　　１０ 上記組成物を比較例１と同様の方法で組み合わせて塗布
し、紙折れによる発色汚れをテストしたところ弱い力で
は殆んど発色せず、強く折シ曲げたとき少し発色する程
度で、抵抗力が顕著に増大していた。

印字発色性能は比較例１２と差がなく、各カプセル間の
組合せの違いによる折り曲げ、発色の特性も全く差がみ
られなかった。

実施例６　（本発明による方法） 発色剤マイクロカプセル　　　１部０部顕色剤マイクロ
カプセル　　　２０］ でんぷん粒子　　　　　　　　１８５ カオリンクレー　　　　　　　　１４．２でんぷん水溶
液　　　　　　　１６２ ステアリン酸カルシウム　　　２０．０比較例１と同様
の方法で塗布し組み合わせも同様にして紙折れによる発
色汚れをテストしたところ、強く折り曲げた位では全く
発色せず屈曲に対する抵抗力が飛躍的に増大しておりカ
プセルのｆΦ類を変えても効果は同様であった。しかも
タイプライタ−印字濃度は比較例１，２、実施例５とも
全く同等で充分なものが得られた。

実施例７ 実施例２の発色剤マイクロカプセル　１１０部実施例４
の顕色剤マイクロカプセル　２０．１部でんぷん粒子　
　　　　　　　　　　１８５カオリンクレー　　　　　
　　　１４．２でんぷん水溶液　　　　　　　　１６．
２ワツクス　　　　　　　　　　２００ （ワックスとして、ステアリン酸、・ξルミチン酸、ラ
ウリン酸、・ξラフインワックス、ステアリン酸亜鉛、
又はＮＩＶ−エチレンビスステアルアマイトを選び、粉
末捷たはエマルジョンの形で添加した）。

上記配合物を同様に上質紙へ塗布、乾燥後、印字発色性
能を確認した上で、紙折れ（による希望しない線状発色
汚れの出具合をテストしたところ、いずれの場合もワッ
クス無添加の場合に比べて格段の向上が見られほとんど
線状発色汚れが無かった。

以上の例にみられるように単一層型自己発色性感圧記録
材料においては、塗層中に顕著々屈曲抵抗を示すステア
リン酸−またけその誘導体を代表例とするワックス状物
質を一構成分として用いる事によって紙折れによる線状
発色汚れをなくすことができた。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）支持体上に発色剤を含有するマイクロカプセルと顕
   色剤を含有するマイクロカプセルとから基本的に成る感
   圧塗液を塗布・乾燥した単一層形態の記録層を設けてな
   る自己発色性感圧記録材料において、該記録層に粉体状
   ワックスを含む事を特徴とする単一層型自己発色性感圧
   記録材料。 ２）粉体状ワックスの含有量が記録層全固形分の５〜４
   ０重量係の範囲である特許請求の範囲第１項記載の単一
   層型自己発色性感圧記録材料。 ３）ワックスが高級脂肪酸、その金属塩もしくはそのア
   マイドである特許請求の範囲第１項記載の単一層型自己
   発色性感圧記録材料。