JPS5924276Y2 - 魔法瓶 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は魔法瓶に関し、さらに詳しくは液体注出用の液
通部上にその液道部の上方及び前方を覆蓋するフラップ
を配設して液道部に塵埃や小昆虫が入らないようにした
魔法瓶に関するものである。

この種の魔法瓶として従来から第１図及び第２図に示す
ようなものが知られているが、この公知の魔法瓶は、液
体注出用の液道部７上に該液道部７の上方及び前方に開
閉するフラップ８を配設しさらに該フラップ８の下方に
仕切板９を設けてフラップ８の後端に取付けられた重錘
１８が液道部を通って注出される液体と衝突しないよう
に構成している。

この従来例ではフラップ８の下方に設けた仕切板９は液
道部７の側壁１５．１５の内面に形成した水平の受段３
１，３１上に該仕切板９の両側縁部ｇａ、ｇａを載置し
且つ肩リング３２の下面で押圧して挟着されている。

しかしながら、この公知の魔法瓶では、液道部７の側壁
１５．１５の内面に仕切板支持用の水平受段３１．３１
が形成されているので、該受段３１，３１と仕切板９の
間に注出される液体の一部が付着しそこに湯垢がたまり
易くなるという問題があった。

本考案は上記の如き公知の魔法瓶の問題点を改善するた
めになされたものであって、液道部に湯垢がたまり難く
なるようにして仕切板を設けるとともに仕切板支持用の
リブによって注液時の整流作用を行わせることができる
ようにした魔法瓶を提供することを目的とするものであ
る。

以下、図示の実施例に基づいて本考案の魔法瓶を説明す
ると、第３図ないし第６図に示す第１実施例の魔法瓶は
、外ケース３の内部に真空二重瓶からなる中瓶４を収容
しさらに該外ケース３の上部に下口部材５を載置固定し
てなる魔法瓶本体１と下口部材５に形成した栓嵌合穴１
１に螺着される栓体２によって構成されている。

下口部材５にはその栓嵌合穴１１の下方に給水口１２が
形成されており、該栓嵌合穴１１に栓体２を緊締すると
栓体下方部のパツキン２０が給水口１２を閉塞し又栓体
２を緩めると給水口１２が開放されるようになっている
。

下口部材５の前側には前方に突出する樋状の液通部７が
形成されている。

この液通部７は上方７ａ及び前方７ｂが開放されており
、又該液通部７の底壁１４には前後方向に向けて適宜長
さをもつ２枚の縦リブ１０，１０が一体的に立設されて
いる。

この縦リブ１０，１０は後述する仕切板９を支持するた
めのもので、該縦リブ１０，１０は仕切板９と液通部底
壁１４の間に注液通路３０を形成するのに必要な所定高
さをもっている。

液通部７にはその上方７ａ及び前方（注口）７ ｂを開
閉自在に覆蓋する蓋状のフラップ８が配設されている。

フラップ８は前側部分は液連部７の上方、前方両開放部
を覆蓋する前方蓋板部８ａとされている。

フラップ８の後方寄りの両側には外方に突出する軸１９
．１９が形成されている。

又、該フラップ８にはその後端側に金属製の重錘１８を
抱持した水平バランス保持用の後方重錘部８ｂが形成さ
れている。

フラップ８の下方には該フラップ８の後方重錘部８ｂを
下方からカバーし且つ液通部７内の空所を上、下に区画
するための仕切板９が配設されている。

この仕切板９は舌状の底板２１の基端側両側部に側板２
２．２２を一体的に立設している。

仕切板９の側板２２，２２の各外面には縦方向に凹溝２
３，２３が形成されている。

この凹溝２３，２３は、液通部７の両側壁１５．１５の
内面に形成した縦突条１６，１６と嵌合するようになっ
ており、該凹溝２３ 、２３を該縦突条１６．１６に嵌
合させることにより仕切板９が液通部７内で前後方向に
移動しないようにしている。

なお仕切板９の底板２１の後端には両側板２２．２２よ
りやや低い高さの後板２４が一体形成されている。

この後板２４は注液される液体が仕切板９の底板２１の
上側に侵入するのを防止する作用をする。

仕切板９の両側板２２ 、２２にはその各上端にフラッ
プ８の軸１９．１９を支持するためのＵ状の軸受部２５
．２５が形成されており、該軸受部２５．２５にフラッ
プ軸１９．１９を支持させることによりフラップ８を液
通部７の上部で枢動開閉自在となるようにしている。

下口部材５の上部にはリング状の下口カバ一部材６が取
付けられている。

下目カバ一部材６の前部には仕切板９に形成した軸受部
２５ 、２５を上方から閉鎖するための２つの突出片２
７ 、２７か゛前方に向けて一体形成されており、該突
出片２７ 、２７によってフラップ８が液通部７の上部
から脱落しないようにしている。

又、下口カバ一部材６の下側には環状の垂下壁２８が形
成されている。

この垂下壁２８の下端は仕切板９の後板２４上端に接触
しており、仕切板９を垂下壁２８と縦リブ１０，１０の
間で挾持するようにしている。

この第１実施例の魔法瓶の作用を説明すると、注液時に
は第６図に示すように栓体２を緩めて給水口１２を開放
させた状態で魔法瓶を傾けるとフラップ８はその重錘１
８の作用により自動的に開いて液通部７の上方７ａ及び
前方性ロアｂを開放し、中瓶４内の液体を液通部７の底
壁１４と仕切板９の底板２１の間に形成される注液通路
３０を通して外部へ注出することができる。

そのとき、該注液通路３０を通過する液体は縦リブ１０
，１０によって整流されて液通部７の注口部分（前方開
口部７ｂ）から拡散することなく集中して注出される。

このとき、フラップ８の後方重錘部８ｂは仕切板９によ
ってその下方をカバーされているので該後方重錘部８ｂ
に液流が衝突することはなく、フラップ８は安定した姿
勢を維持することができる。

尚、魔法瓶を正立させるとフラップ８は重錘１８の作用
によって液通部７の上方、前方両開放部を閉じ、該液通
部７内に塵埃や小昆虫が侵入するのを防止する。

第７図は本考案の魔法瓶の第２実施例を示しているが、
この実施例では、縦リブ１０，１０は仕切板９の底板２
１下面に下方向に向けて一体形成されており、仕切板９
は該縦リブ１０，１０を介して液通部７の底壁１４上面
に支持されている。

なお第７図の実施例におけるその他の部分は第３図ない
し第６図の魔法瓶と同様に構成されている。

続いて本考案の効果を説明すると、本考案の魔法瓶は、
液通部７を開閉するフラップ８の下方でしかも液通部底
壁１４の上部において整流板兼用の縦リブ１０を介して
仕切板９を配設し、さらに該仕切板９は下口カバ一部材
６によって上方から固定するようにして取付けているの
で、液通部７の側壁１５．１５の内面には公知（第１図
、第２図）の魔法瓶の場合のような水平段部はなく、従
って液通部７に湯垢がたまり難くなるとともに注出され
る液体を縦リブ１０によって整流した状態で注出するこ
とができ、液体を注口から集中的に注出することができ
るという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の魔法瓶の一部を切開した側面図、第２図
は第１図の魔法瓶の一部分解斜視図、第３図は本考案の
第１実施例にかかる魔法瓶の一部を切開した側面図、第
４図は第３図の魔法瓶の分解斜視図、第５図は第３図の
Ｖ−■断面図、第６図は第３図の魔法瓶の注液時の作用
を示す一部切開側面図、第７図は本考案の魔法瓶の第２
実施例における液通部の縦断面図である。 １・・・・・・魔法瓶本体、２・・・・・・栓体、３５
・・・・・・下口部材、６・・・・・・下口カバ一部材
、７・・・・・・液通部、８・・・・・・フラップ、９
・・・・・・仕切板、１０・・・・・・縦リブ、１４・
・・・・・液通部底壁、１９・・・・・・軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下口部材５の前方部分に上方及び前方を開放した樋状の
   液道部７を形成して該液道部７に、該液道部７の上方、
   前方両開放部を覆蓋する前方覆板部８ａと水平バランス
   保持用の後方重錘部８ｂを有するフラップ８を軸１９に
   より上下方向揺動自在に軸支するとともに、前記フラッ
   プ８の下方には、該フラップ８の後方重錘部８ｂを下方
   からカバーし且つ前記液道部７の底壁１４との間で注液
   通路３０を区画形成する仕切板９を配設する一方、該仕
   切板９は前記注液通路３０中において液体流通方向に沿
   って縦設した縦リブ１０によって下方から支承しさらに
   前記下口部材５の上部に取付けた下口カバー６によって
   上方から固定したことを特徴とする魔法瓶。