JPH041108Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は主として釣用、レジヤー用に使用する
恒温容器、詳しくは、上面が開口する容器本体
と、該容器本体の開口部を閉鎖する蓋体とから成
り、前記容器本体の開口部一側に、蛇口をもつた
水筒を支持する如くした恒温容器に関する。

（従来の技術） 一般に、互いに対向する前後側壁及び左右側壁
をもち、上面が開口する容器本体の開口部に水筒
を支持する場合、この水筒を前記開口部の左右方
向一側に支持し、前記開口部の左右方向他側を開
放して、この開放部から容器本体内に収容物を挿
脱できるようにしており、また、前記水筒を内装
する恒温容器においては、前記水筒に蛇口を設け
ると共に、前記容器本体の左右側壁の一方に、前
記水筒の蛇口を前記容器本体の外部に取出す取出
孔を設け、蓋体を閉じたまゝ水筒内の飲料水を取
出せるようにしたものが提案されている。

（考案が解決しようとする問題点） 所が、この従来の恒温容器によると、水筒の蛇
口を、容器本体の左右側壁の一方に設けた取出孔
に貫通させて、前記容器本体の外部に露出させる
必要があるため、前記取出孔の内径は、前記蛇口
の外形より大きくする必要があり、この結果、前
記容器本体の開口部で、左右方向一側に支持する
前記水筒が、容器本体の左右方向他側方に移動す
る問題があつた。尚、この水筒の移動を防ぐには
前記容器本体に特別のストツパーを設ければよい
が、容器本体の構造が複雑となり、コスト高とな
る問題がある。

本考案の目的は、容器本体の開口部で、左右方
向一側に支持する水筒の蛇口を容器本体の外部に
取出すことができながら、前記水筒の容器本体に
おける開口部左右方向への移動を阻止することが
できるようにするものである。

（問題点を解決するための手段） しかして、本考案は、互いに対向する前後側壁
１ｂ及び左右側壁１ｃをもち、上面が開口する容
器本体１と、該容器本体１の開口部を閉鎖する蓋
体２とから成り、前記容器本体１の開口部に、蛇
口４をもつた水筒３を支持する如くした恒温容器
であつて、前記水筒３を、前記前後側壁１ｂ間の
長さとほぼ等しい前後長さと、前記左右側壁１ｃ
間の長さよりも短い幅とをもち、前記容器本体１
における開口部左右方向に移動可能とした大きさ
に形成する一方、前記容器本体１における前後側
壁１ｂの少なくとも一方に取出孔１１を設けると
共に、前記水筒３の長さ方向一側部に、前記取出
孔１１に嵌合して前記水筒３の容器本体１におけ
る開口部左右方向への移動を阻止する筒状取付部
３１を設け、この筒状取付部３１に、該筒状取付
部３１の前記取出孔１１への嵌合時、この取出孔
１１から容器本体１の外部に取出す前記蛇口４を
設けたものである。

（作用） 容器本体１の開口部に支持する水筒３は、前記
容器本体１における前後側壁１ｂ間の長さとほぼ
等しい前後長さをもつた大きさに形成しているか
ら、この水筒３の容器本体における前後方向への
移動を防ぐことができるのであり、しかも、前記
容器本体１における前後側壁１ｂの少なくとも一
方に取出孔１１を設けると共に、前記水筒３の長
さ方向一側部に、前記取出孔１１に嵌合して前記
水筒３の容器本体１における開口部左右方向への
移動を阻止する筒状取付部３１を設け、この筒状
取付部３１に蛇口４を設けているから、前記筒状
取付部３１を前記取出孔１１に嵌合することによ
り、前記蛇口４を容器本体１の外部に取出すこと
ができながら、前記水筒３の容器本体１における
開口部左右方向への移動を阻止することができる
のである。

（実施例） 図において、１は矩形状の底壁１ａと該底壁１
ａの周縁から起立する１対の前後側壁１ｂ，１ｂ
及び１対の左右側壁１ｃ，１ｃとをもち、上面を
開放した断熱構造の容器本体であり、２は該容器
本体１の開口部を閉鎖する断熱構造の蓋体であ
り、３は前記容器本体１の開口部で、左右方向一
側に支持した水筒３であつて、この水筒３には蛇
口４を設けている。また、前記水筒３は，矩形状
底部３ａと該底部３ａの周縁から前記前後側壁１
ｂ，１ｂの内面に沿つて起立する前後側部３ｂ，
３ｂと、前記左右側壁１ｃ，１ｃの一方の内面に
沿つて起立する側部３ｃ及び該側部３ｃに対向す
る側部３ｄと、上部３ｅとをもつた内部中空の直
方体形に形成している。

又、前記容器本体１の開口部内側には前記水筒
３を支持するための段部を設けている。

しかして、第１〜３図に示した実施例では、前
記水筒３の前記前後側部３ｂ，３ｂ間の長さを、
前記前後側壁１ｂ，１ｂ間の長さとほぼ等しい長
さに形成すると共に、前記側部３ｃ，３ｄ間の幅
を前記左右側壁１ｃ，１ｃ間の長さよりも短い長
さに形成して、前記水筒３を前記容器本体１にお
ける開口部左右方向に移動可能とする一方、前記
容器本体１の前側壁１ｂで、左右方向一側にテー
パ内面の取出孔１１を設けると共に、前記水筒３
の前側部３ｂに、外方に向かつて突出し、前記取
出孔１１に嵌合して前記水筒３の容器本体１にお
ける開口部左右方向への移動を阻止するテーパ外
面の筒状取付部３１を一体に設け、この筒状取付
部３１に、該筒状取付部３１の前記取出孔１１へ
の嵌合時、この取出孔１１から容器本体１の外部
に取出す前記蛇口４を設けたのである。

この蛇口４は、給水路４１ａをもち、前記筒状
取付部３１の中心部に設けられた取付孔にナツト
６などの取付手段により取付ける蛇口本体４１
と、前記給水路４１ａを開閉する給水栓４２とか
ら成り、この給水栓４２を前記蛇口本体４１に移
動可能に支持して、前記給水栓４２のプツシユに
より前記給水路４１ａを開放するようにしてい
る。

又、前記取出孔１１は、前記前側壁１ｂに設け
る貫通孔にテーパ内面の取出筒１０を取付けて、
この取出筒１０の内面を取出孔とするのである
が、その他、前記貫通孔自体を取出孔としてもよ
い。又、前記取出筒１０を用いる場合は、第３図
の如く、この取付筒３の一端部外周にねじ１０ａ
を設けて、前記蛇口４を覆うキヤツプ５を螺合に
より取付け、このキヤツプ５をコツプとして使用
できるようにするのが好ましい。尚、前記取出孔
１１は、前記前側壁１ｂにのみ設ける他、後側壁
１ｂにも設けて、蛇口４の取出方向を選択できる
ようにしてもよい。

又、前記筒状取付部３１の前面には、リング状
の断熱材７を取付けている。

又、前記水筒３の上部３ｅには、凹入部３２を
設けると共に、この凹入部３２に、注水口と該注
水口を閉鎖する注水蓋３３とを設けている。

本考案は以上の如く構成するもので、水筒３を
容器本体１の開口部一側に支持する場合、水筒３
を容器本体１の開口面に対し前後に傾斜させて、
前記蛇口４を容器本体１の取出孔１１に挿入する
と共に、筒状取付部３１を前記取出孔１１に嵌め
込み、前記水筒３を容器本体１の段部に支持する
のである。しかして、この水筒３は、その前後側
部３ｂ，３ｂ間の長さを、前記前後側壁１ｂ，１
ｂ間の長さとほぼ等しい長さに形成しているか
ら、この水筒３の容器本体における前後方向への
移動を防ぐことができるのである。しかも、前記
取出孔１１は、前側壁１ｂに設けて、この取出孔
１１に前記筒状取付部３１を嵌合しているため、
前記水筒３の容器本体１における開口部他側方へ
の移動を阻止することができるのである。

（考案の効果） 以上の如く本考案は、容器本体１の開口部に支
持する水筒３を、前記容器本体１における前後側
壁１ｂ間の長さとほぼ等しい前後長さをもつた大
きさに形成しているから、この水筒３の容器本体
における前後方向への移動を防ぐことができるの
であり、しかも、前記容器本体１における前後側
壁１ｂの少なくとも一方に取出孔１１を設けると
共に、前記水筒３の長さ方向一側部に、前記取出
孔１１に嵌合して前記水筒３の容器本体１におけ
る開口部左右方向への移動を阻止する筒状取付部
３１を設け、この筒状取付部３１に蛇口４を設け
たから、前記筒状取付部３１を前記取出孔１１に
嵌合することにより、前記蛇口４を容器本体の外
部に取出すことができながら、前記水筒３の容器
本体１における開口部左右方向への移動を阻止す
ることができるのであり、また、前記筒状取付部
３１の取出孔１１への嵌合により水筒３の左右方
向への移動を阻止するから、前記容器本体１に、
前記水筒３の移動を阻止する特別のストツパーを
設ける必要がないのであり、それだけ容器本体１
の構造を簡単にでき、コストを低減できるのであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案容器の一実施例を示す斜視図、
第２図は水筒のみの斜視図、第３図は要部のみの
拡大断面図である。 １……容器本体、１ｂ……前後側壁、１１……
取出孔、２……蓋体、３……水筒、３１……筒状
取付部、４……蛇口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 互いに対向する前後側壁１ｂ及び左右側壁１ｃ
   をもち、上面が開口する容器本体１と、該容器本
   体１の開口部を閉鎖する蓋体２とから成り、前記
   容器本体１の開口部に、蛇口４をもつた水筒３を
   支持する如くした恒温容器であつて、前記水筒３
   を、前記前後側壁１ｂ間の長さとほぼ等しい前後
   長さと、前記左右側壁１ｃ間の長さよりも短い幅
   とをもち、前記容器本体１における開口部左右方
   向に移動可能とした大きさに形成する一方、前記
   容器本体１における前後側壁１ｂの少なくとも一
   方に取出孔１１を設けると共に、前記水筒３の長
   さ方向一側部に、前記取出孔１１に嵌合して前記
   水筒３の容器本体１における開口部左右方向への
   移動を阻止する筒状取付部３１を設け、この筒状
   取付部３１に、該筒状取付部３１の前記取出孔１
   １への嵌合時、この取出孔１１から容器本体１の
   外部に取出す前記蛇口４を設けたことを特徴とす
   る恒温容器。