JPS5923454Y2 - コンバインの刈取部昇降ロツク装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はコンバインの刈取部昇降ロック装置の改良に関
する。

コンバインの刈取部昇降装置は、運転者の手動操作によ
って刈取部の昇降駆動を行なうバイトレバを操作するこ
とにより油圧回路中の油路切換電磁制御弁を制御して油
路の切換を行ない、これにより油圧シリンダを作動させ
て、この油圧シリンダに連結された刈取部を昇降させ、
刈高さが適切な範囲となるように調節し、また路上走行
又は回行時には刈取部を上昇退避させるものである。

そして刈取部の上昇動作は前記油圧シリンダにより行な
われ、一方、降下動作は機体の自重により行なわれるよ
うになっており、収穫動作時には刈取部の高さは圃場地
面がら相離れた低位置に、また路上走行時及び回路時に
は十分高い位置に位置させる。

而して従来のコンバインの刈取部を昇降操作するバイト
レバは、第６図に示すようになっており、路上走行又は
回行時にはバイトレバ１′により刈取部を高所に移動さ
せた後、このバイトレバ１′を中立位置にしその位置で
動がないようにロックレバ２′を操作してその切込溝２
′ａをバイトレバ１′に係合させて機械的にロックさせ
るようにして、路上走行時及び回行時においては運転者
が誤ってバイトレバ１′に手を触れても刈取部が容易に
降下しないように安全を確保させ得るようになっている
。

然し乍らバイトレバ１′の操作により油路切換電磁制御
弁を制御する電気制御回路は課電状態にあって、この電
気制御回路の故障等によっては刈取部を降下させる虞れ
があった。

本考案は斯がる事情に鑑みてなされたものであって、刈
取部の昇降動作を行なわせる油圧回路の油路切換を行な
う油路切換電磁制御弁の電気制御回路の途中にリミット
スイッチ等からなるロックスイッチを設けて、このロッ
クスイッチをバイトレバを係止させたときロックレバに
より開路させるようにして機械的ロックに加えて電気的
ロックをも施して、刈取部の降下を二重に阻止して走行
時及び回路時の走行の安全性をより高め得る刈取部の昇
降ロック装置を提案したものである。

以下に本考案をその実施例を示す図面に基いて詳述する
。

第１図は本考案に係る刈取部の昇降ロック装置（以下本
案装置という）を備えたコンバインの外観図であって、
３は刈取部、４は走行部、５は刈取部３により刈取られ
た殻稈を扱室６に搬送する縦搬送チェイン、７は運転席
、８はエンジンである。

そして運転席７の左側のサイドコラムカバ１８（第４図
参照）の上部にバイトレバ１が設けられている。

第２図は本案装置の油圧回路を概略的に図示したもので
ある。

刈取部３の昇降は刈取部３、扱室６、運転席７を装備し
た機体Ａの主フレーム前部に油圧シリンダ９を取付けて
、この油圧シリンダ９のピストンロッド９ａの上下方向
への進退により、主フレームの後部Ａ′を回動中心とし
て同体的に上下回動することにより行なわれるようにな
っている。

１０は油圧ポンプ、１１は４ポ一ト３位置切換型の油路
切換電磁制御弁（以下制御弁とし）う）であり、第１図
におけるノ＼イトレバ１を操作することによりソレノイ
ド１１ ａ又は１１ ｂが励磁されて油路を切換え刈取
部３を下降又は上昇させ得るようになっていて、昇降操
作を行なわないときにはハイドレバ１及び制御弁１１は
図示の如く中立位置にあって、油圧ポンプ１０により圧
送された油は油タンク１２に還流されている。

第３図は制御弁１１を駆動制御する電気制御回路であっ
て、１３はバッテリ、１４はキースイッチ、１５ｂはリ
ミットスイッチ等からなる後述するロックスイッチ１５
の常閉接点である。

１６ａはノ＼イトレバ１を機体後方側（刈取部を上昇さ
せるべき方向）に操作したときに閉路する常開接点であ
り、１７ ａは機体前方側（同じく下降させるべき方向
）に操作したときに閉路する常開接点であり、これら常
開接点１６ａ、１７ａを備えたリミットスイッチ（図示
せず）はハイドレバ１の基端部に設けられている。

そしてバッチ１月３の正負電極間には、キースイッチ１
４、ロックスイッチの常閉接点１５ｂ、常開接点１６
ａ及び制御弁１１のソレノイド１１ａの直列回路が接続
されている。

また常開接点１６ａとソレノイド１１ ａの直列回路に
は、常開接点１７ ａとソレノイド１１ ｂの直列回路
が並列接続されて構成されている。

第４図及び゛第５図はハイドレバ１とロックレバ２及び
ロックスイッチ１５の取付状態を示した前面図及び平面
図である。

１８は運転席７の左側に設けられたサイドコラムカバで
、その上部にはノ＼イトレバ１が突設されている。

そしてサイドコラムカバ１８の左側面（図では右側にあ
られれている）上部にはコ字状のレバ支持部材１９が固
着されていて、このレバ支持部材１９に取付けた支軸２
０に基端部を回動自在に支持して略り字状のロックレバ
２が取付けられている。

レバ支持部材１９の内側の基部には前記常閉接点１５
ｂを有するロックスイッチ１５が取付けられている。

ロックレバ２の下面には略コ字状をしたスイッチ操作部
材２１が固着されており、ロックレバ２の先端部にはノ
＼イトレバ１が係合し得る切欠溝２ａが形成されている
。

そしてこのロックレバ２を支軸２０の軸回りに回動させ
て切欠溝２ａをノ＼イトレバ１に係合させたときには、
スイッチ操作部材２１の下面がロックスイッチ１５に当
接して常閉接点１５ｂを開路させるとともにハイドレバ
１を係止固定するようになっている。

そしてロックレバ２はロックレノ＜２自体とスイッチ操
作部材２１の自重により、機体の振動等による先端部の
跳ね上りを防止している。

このように構成したコンバインによって収穫動作をさせ
るときには、ロックレバ２を第４図に２点鎖線で示す如
く下方へ回動退避させておき、ノ＼イトレバ１を手動操
作して刈取部３を地面より稍高い適正な刈取位置に調節
し、機体を走行させて穀稈を刈取り脱穀動作をさせる。

そして収穫動作を停止させて路上走行又は回行させると
きにはノ飄イトレバ１を機体後方に傾倒させて刈取部３
を地面より充分高い位置に上昇させて、走行中の機体の
揺動等により刈取部３が路上面等に接しないようにした
後、ハイドレバ１を中立状態とし、ロックレバ２を手で
操作して回動させて切欠溝２ａをハイドレバ１に係合さ
せて／）イトレバ１を中立位置で係止させて機械的ロッ
クを施す。

一方、ロックレバ２の回動によりロックレバ２の下面の
スイッチ操作部材２１がロックスイッチ１５に当接して
その常閉接点１５ｂを開路させ、キースイッチ１４の入
断に関係なく制御弁１１のソレノイド１１ａ。

１１ ｂへの通電を遮断して電気的ロックが施される。

したがって、刈取部３は上昇させた高さ位置を保持した
ままで降下が確実に阻止される。

そして再び圃場において刈取及び脱穀の収穫動作を行な
うときには、ロックレバ２をノスイトレバ１より外すこ
とにより、ハイドレバ１は自由に手動操作でき且つロッ
クスイッチ１５の常閉接点１５ｂが閉路し、ハイドレバ
１を機体前方に間欠的に傾倒させて操作して刈取部３を
間欠的に徐々に降下させて所定の高さ位置で中立位置に
戻すことにより適正な刈取高さを保持させ得て、刈取及
び脱穀動作を行なうことができる。

以上詳述した如く、本案装置を備えたコン７くインはエ
ンジンの始動によって従来のコンハイント同様にしてハ
イドレバ１を手動操作することにより刈取部３の上昇、
降下をさせて高さ位置を調節することができるとともに
、ハイドレバ１をロックレバ２によりその移動を係止さ
せてロックした場合には刈取部３を駆動させる制御弁１
１のソレノイドｌｌａ、ｌｌｂへの通電を遮断させて、
機械的ロックに加えて電気的ロックを施して、刈取部３
の降下を二重に阻止して、コンバインの路上走行時にお
ける刈取部３の降下を確実に防止することができ路上走
行時の安全性を一段と向上させることができる等の効果
がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案装置を備えたコンバインの外観の斜視図、
第２図は刈取部の昇降調節を行なうための油圧回路の暗
示図、第３図は本案装置の電気制御回路図、第４図はハ
イドレバの取付状態を示す前面図、第５図はロックレバ
をハイドレバより外したロックレバの上面図、第６図は
従来装置の立面図である。 １・・・・・・ハイドレバ、２・・・・・・ロックレバ
、３・・・・・・刈取部、９・・・・・・油圧シリンダ
、１１・・・・・・油路切換電磁制御弁、１１ ａ、
１１ ｂ・・・・・・ソレノイド、１５・曲・ロックス
イッチ、１８・・・・・・サイドコラムカバ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. バイトレバの操作により油圧回路の油路切換を行なうこ
   とによって油圧回路中の油圧シリンダを作動させて刈取
   部を昇降させるようにしたコンバインの刈取部昇降装置
   において、前記バイトレバを係止固定するロックレバと
   、該ロックレバによりバイトレバを係止固定させたとき
   に動作するロックスイッチとを備えて、前記ロックスイ
   ッチにより前記油圧回路の油路切換を行なう制御弁のソ
   レノイドへの給電を断つように構成したことを特徴とす
   るコンバインの刈取部昇降ロック装置。