JPS5912173B2 - 受動形画像表示装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、光の透過（通過、伝達、伝送等）または反射
を湘脚する多数の表示エレメントを備え、ク５ 各表示
エレメントが第１電極、第２電極および第３電極を有し
、静電気力により前記第３電極を前記第１および第２電
極の間で移動することができる受動形画像表示装置に関
するものである。

受動形画像表示装置とは、表示エレメント自体９０は発
光しないが、周囲光を反射または通過させて画像を表示
する画像表示装置を意味する。受動形画像表示装置には
、例えば、所定電極に電圧を供給することにより光の反
射または光の透過が局部的に変化する液晶を備えること
ができる。代案と■５ して受動形画像表示装置には電
界により色を変えることができる材料を備え、即ち電気
変色形画像表示装置とすることができる。Ｊウｑ− 前述した静電形画像表示装置は米国特許第３６４８２８
１号明細書に記載されている。

この米国特許明細書に記載された表示装置は多数の表示
エレメントを備え、各表示エレメントは中性または中立
位置において他の２電極間の角度を二等分する可動電極
を有している。中性位置は磁界によつて得る。技術的に
は、前記既知の画像表示装置の構成は実現が難かしく、
かつ制御に数百ボルトの電圧を必要とする。かかる高電
圧は通常の半導体電子回路で取扱うことが難かしいかま
たは不可能である。更に、この既知の画像表示装置の構
成では、各表示エレメントが光の反射のみ制御できるだ
けで、光の透過は制御できない。本発明の目的は、技術
的に簡単な構成の静電制御形画像表示装置を提供するに
ある。

更に本発明の目的は、半導体回路を介して発生する低電
圧により制御できる静電制御形画像表示装置を提供する
にある。

本発明の他の目的は、原理的に反射モードで作動させる
のに好適な画像表示装置を提供するにある。

更に本発明の他の目的は画像エレメントつまり絵素が２
つの固定位置を占位できる画像表示装置を提供するにあ
る。

かかる目的を達成するため本発明は、前記表示装置が２
個の平行支持板を備え、少なくとも一方の平行支持板を
透明とし、各表示エレメントの第１および第２電極を前
記平行支持板の対向面上に配設し、各表示エレメントの
第３電極を前記平行支持板の間に移動自在に配設してな
ることを特徴．′とする。

反射モードで作動する場合本発明の画像表示装置＆キ、
励起された状態において可視状態となる第３電極の側の
色とコントラストを成す色の不透明液を備えることがで
きる。

こ更に本発明により画像表示
装置をいわゆるクロスパ一形表示装置として構成する場
合には、表示エレメント・マトリツクスのすべての第３
電極を相互に接続する。以下、図面につき本発明を説明
する。

４第１図は距離ｄだけ離間した２個の固定平
行電極１および２と、電極２から距離ｘだけ離間した可
動電極３とを図的に示す。電極１，２，３における電圧
はそれぞれ＋Ｖ，−Ｖ，Ｖｒである。電極１および２が
電極３に及ぼす静電気力はこれら電極間の電界強度の二
乗によつて決まる。従つて電極３は次の関係式） で成立つ場合に丁度平衡状態となる。

この平衡状態は実際上不安定であり、その理由は電極３
を平衡状態から小さい距離にわたり移動した場合、電極
間距離の小さくなつた両電極間に作用する力は；層大き
くなり、かつ電極間距離が大きくなつた両電極間に作用
する力は一層小さくなるからである。上記Ｖｒおよびｘ
に関する二次方程式は２つの解を有し、これを第２図に
示す。

第１の解は点（Ｖｒ＝−ＶｊＸ＝０）および（Ｖｒ＝０
、ｘ＝ｄ）を通る直接である。第２の解は部分曲線５お
よび６を有しかつＶｒ＝０およびｘ＝−ｄを通る漸近線
を有する双曲線である。実際上電極３は、第３図に示す
ように、電極１および２の間の領域においてだけ移動す
ることができる。

また第３図に示すように、電極１および２には厚さδｄ
を有する絶縁層７および８を被着し、従つて第３電極３
の移動限界位置はｘ＝δｄおよびｘ＝ｄ−δｄである。
原理的には、第３電極３の両側に絶縁材料を配設するこ
とができる。第３図において、電極３の可能な平衡位置
の範囲を示す直線４は電圧Ｖｒ＝−Ｖ＋δＶで直接ｘ＝
δｄと交さしかつ電圧Ｖｒ＝＋Ｖ−δＶで直線ｘ＝ｄ−
δｄと交さする。第３図から明らかなように、−Ｖ＋δ
ｖおよび＋Ｖ−δＶの間の電圧Ｖｒの範囲において第３
電極３は２つの安定状態即ちｘ＝δｄおよびｘ＝ｄ−δ
ｄを有する。Ｖｒ＝一の近くのほぼ２δｄの領域におい
ては、第３電極３は常に固定電極１に向つて上方へ駆動
される。，＝＋の近くのほぼ２δｖの領域においては、
第３電極は常に固定電極２に向つて下方へ駆動される。
云い換えれば、可動電極３が一方の固定電極（つまり電
極１）に対し安定位置にあり、この状態において電圧Ｖ
ｒ＝０である場合には、電極３を固定電極２の方へ移動
しなくても電圧Ｖｒは実際上Ｖ−δＶに増大する。これ
は、電圧がほぼ２δＶの範囲において大体Ｖｒ−＋Ｖに
増大した場合にだけ起る。従つて装置は双安定であり、
かつ極めて大きい限界電圧を有し、後者の特性は既知の
ようにいわゆるクロスバ一表示に対し極めて重要である
。可動電極３と２個の固定電極１，２から成る表示エレ
メントは、振幅の短時間接続電圧パルスにより、または
対応電荷量を示すパルスによつて制御する。第４図は第
１，２および３図につき説明した原理に基づく画像表示
装置の実施例を示す。

尚、第４図は本発明の画像表示装置の特に動作を明瞭な
らしめることを主限として記載してあり、隣接する他の
可動電極との接触部を構成する可撓性細条状部は示して
ないが、この可撓性細条状部については第６図および第
８図を参照して後で説明する。本例の表示装置は２個の
平行ガラス支持板９および１０を備える。支持板９およ
び１０の上に均質電極層１１および１２を配設する。少
なくとも電極層１１は透明にする必要があり、従つて電
極層１１および１２の両方は厚さが０．１μｍの酸化イ
ンジウム層または酸化錫層で構成する。かかる電極層１
１および１２には厚さが１μｍの絶縁石英層１３および
１４を被着する。表示装置は厚さが０．５μｍでありニ
ツケルから製造した可動電極を多数備え、そのうち第４
図では３個の可動電極１５，１６，１７を示す。更に表
示装置にはトルエンにおけるスーダン・ブラツクの溶液
から成る不透明黒色液１８を満し、シール部材１９およ
び２０によつて密閉する。可動電極１５，１６，１７は
第１，２，３図につき説明したように制御することがで
きる。支持板９および１０の間の距離は２５μｍとし、
電極１１および１２における電圧Ｖは１０ボルトとする
。制御は、電極１５，１６，１７において振幅１０ボル
トおよび持続時間２０ｍ秒を有する電圧パルスを介して
行う。安定状態においては電極１５，１６，１７におけ
る電圧は零である。第５図に示すような態様で可動電極
群を配設することにより数字を既知の態様で表示するこ
とができる。周囲光３２は視者側３３の支持板９に対向
する電極によつて反射されるか、または少なくとも黒色
液１８の色においてのみ反射される。可動電極１５，１
６，１７の製造を第７図につノき説明する。

第７Ａ図にはガラス支持仮２１を示し、その上に厚さ０
．１μｍのインジウム電極層２２を蒸着した後、厚さ１
μｍの石英絶縁層２３を蒸着する。その上に介挿電部材
として厚さ０．５μｍのアルミニウム層２４を蒸着し、
その上に厚さ０．５μｍのニツケル層２５を蒸着する。
製造すべき電極の形状は既知のホトエツチング法により
ニツケル層２５において形成する。エツチング剤は下側
のアルミニウム層２４をおかさない硝酸とする。ホトエ
ツチングに当り、可動とすべき電極の部分には、第７Ｂ
図に示すように表面全体にわたり直径６μｍおよび相互
間隔２０μｍを有する多数の開口２６を配設する。次い
で、ニツケル層２５をおかさないがアルミニウム層２４
をおかす水酸化カリウムでエツチングを行う。アルミニ
ウム層２４は開口２６を介しいわゆるアンダーエツチン
グによつて除去し、その場合の中間段階を第７Ｃ図に示
し、第７Ｄ図に示した最終状態に到達する。可動電極２
７はアルミニウム層２４の部分２８，２９から成る介挿
導電部材を介し支持板に接続状態に維持される。第６図
は本発明表示装置の第１実施例で使用する多数の開口２
６を含む開口パターンを配設した長方形状可動電極２７
の平面図を示す。

領域３０，３１には開口２６を設けないので、アルミニ
ウム層２４の下側領域２８，２９はエツチングによつて
は除去されない。更に第６図においては接触部を構成す
る可撓性細条状部を鎖線円糧内に示し、この可撓性細条
状部の詳細斜視図を第８図に示す。

第８図において破線で示した位置は、電極２７がこれを
取付ける支持板に対し配置される位置を示す。また第７
Ｅ図は上方へ移動された位置における電極２７を示す。

第９図は本発明の第２実施例としてマトリツクス表示用
表示装置で使用する極めて多数の方形状可動電極のうち
４個の方形状可動電極を示す。

本例においては表示すべき画像は第５図に例示した如き
セグメント群では構成せず、極めて多数の画像ドツトで
構成する。各画像ドツトは表示エレメント・マトリツク
スの１表示エレメントで形成する。かかる実施例におい
てはすべての可動電極の電位を同一に維持するのが好適
であるから、第９図に示すように、可動電極をその可撓
性細条状部を介して互に接続できるようにすると好適で
ある。固定電極は、互に直角に延設する行電極および列
電極により既知の態様で構成する。行電極および列電極
には適切に電極パルスを供給して、当該行電極および列
電極の交さ点における表示エレメントだけが安定休止状
態から安定作動状態へ移動するようにする。しかし、前
記電圧パルスの大きさを適切に選定して、行電極のみま
たは列電極のみに供給された電圧パルスによつては表示
エレメントを移動させることがないようにする必要があ
る。これの達成のために、先に説明した本発明装置の大
きい限界電圧が極めて重要である。すべての表示エレメ
ントは、相互接続したすべての可動電極に同時に電圧パ
ルスを供給することによつてりセツトすることができる
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明表示装置の概要を示す路線図、第２およ
び３図は第１図の動作原理説明図、第４図は本発明の第
１実施例の断面図、第５図は第４図の実施例における電
極パターンを例示する図、第６図は第１実施例における
可動電極を詳細に示す平面図、第７図は第６図の電極の
製造工程を一線上断面によつて示す図、第８図は第６図
の破線円の部分の拡大斜視図、第９図は本発明の第２実
施例における４個の可動電極を示す平面図である。 １，２・・・・・・固定電極、３・・・・・・可動電極
、７，８・・・・・・絶縁層、９，１０・・・・・・平
行ガラス支持板、１１，１２・・・・・・電極層、１３
，１４・・・・・・絶縁層、１５，１６，１７・・・・
・・可動電極、１８・・・・・・黒色液、２１・・・・
・・ガラス支持板、２２・・・・・・インジウム電極層
、２３・・・・・・絶縁層、２４・・・・・・アルミニ
ウム層、２５・・・・・・ニツケル層、２６・・・・・
・開口、２７・・・・・・可動電極、３２・・・・・・
周囲光。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 第１および第２平行支持板を備え、少なくとも第１
   平行支持板を透明とし；光の反射または透過を制御する
   多数の表示エレメントを備え、各表示エレメントが第１
   平行支持板上に配設した第１電極および第２平行支持板
   上に配設した第２電極を含み、第１および第２電極の間
   で静電気力により第３電極を移動できるようにし、第１
   、第２および第３電極のうち少なくとも第１電極を透明
   とし、第１および第２平行支持板の間の空所に、第３電
   極の第１平行支持板と対向する側の色とコントラストを
   なす色の不透明液を充填する受動形画像表示装置におい
   て、第３電極をその周縁に沿つて多数の接触部を介して
   第１および第２平行支持板の一方に固着する構成とした
   ことを特徴とする受動形画像表示装置。 ２ 接触部を可撓性細条状部で構成し、その自由端を介
   挿導電部材を介して第１および第２平行支持板の一方に
   固着する特許請求の範囲第１項記載の表示装置。 ３ 移動可能な第３電極をニッケルから作製し、介挿導
   電部材をアルミニウムから作製する特許請求の範囲第２
   項記載の表示装置。 ４ 不透明液がトルエンにおけるスーダン・ブラツクの
   溶液である特許請求の範囲第１項記載の表示装置。 ５ 第３電極に多数の開口を設ける特許請求の範囲第１
   項記載の表示装置。 ６ 一方の平行支持板が行方向における第１電極装置を
   構成する多数の細条状電極を備え、他方の平行支持板が
   列方向における第２電極装置を構成する多数の細条状電
   極を備え、行方向第１電極装置および列方向第２電極装
   置によつて表示エレメント・マトリックスを構成し、す
   べての第３電極を互に接続する特許請求の範囲第１項記
   載の表示装置。