JP3566524B2 - 電気泳動表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気泳動粒子が電極間を移動することにより表示が行われる電気泳動表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報機器の発達に伴い、低消費電力且つ薄型の表示装置のニーズが増しており、これらニーズに合わせた表示装置の研究、開発が盛んに行われている。中でも液晶表示装置は、液晶分子の配列を電気的に制御し液晶の光学的特性を変化させる事ができ、上記のニーズに対応できる表示装置として活発な開発が行われ商品化さてれいる。
【0003】
しかしながら、これらの液晶表示装置では、画面を見る角度や反射光による画面上の文字の見づらさや、光源のちらつき・低輝度等から生じる視覚へ負担が未だ十分に解決されていない。この為、視覚への負担の少ない表示装置の研究が盛んに検討されている。
【0004】
低消費電力、眼への負担軽減などの観点から反射型表示装置が期待されている。その1つとして、Harold D.Lees等により発明された電気泳動表示装置(米国特許USP3612758公報)が知られている。他にも、特開平9−185087号公報に電気泳動表示装置が開示されている。
【0005】
上記従来の電気泳動表示装置及びその動作原理を図7に示す。この装置75は、帯電した泳動粒子73と着色色素が溶解された絶縁性液体74からなる分散層とこの分散層を挟んで対峙する一組の電極71、72からなっている。電極71、72を介して分散層に電圧を印加することにより、泳動粒子73を粒子自身が持つ電荷と反対極性の電極に引き寄せるものである。表示はこの泳動粒子73の色と、泳動粒子73の色相と異なり着色色素が溶解された絶縁性液体74の色によって行われる。
【0006】
つまり、第1の電極71を負極に、第2の電極72を正極にした場合、正電荷泳動粒子73が観測者に近い第1の電極71表面に移動し、第1の電極71に付着し、泳動粒子73の色が表示される(図7(b))。
【0007】
逆に、第1の電極71を正極、第2の電極72を負極した場合、正電荷泳動粒子73が観測者から遠い第2の電極72表面に移動し、第2の電極72に付着し、絶縁性液体74内に含まれる着色色素の色が表示される(図7(a))。
【0008】
しかしながら、従来の図7の電気泳動装置は次のような問題点を抱えていた。
【0009】
第1に、絶縁性液体は着色或いは不透明化させることが不可欠であった。このため絶縁性液体は単一成分で構成することが困難であり、絶縁性液体中に何らかの着色粒子を混合したり、着色色素を溶解したりしなくてはならなかった。
【0010】
また、絶縁性液体に溶解した色素の電気泳動粒子への吸着及び電気泳動粒子が付着した電極表面と電気泳動粒子間への色素を含む絶縁性液体の侵入等の悪影響により、反射率が低下し、高いコントラストが得られない問題が生じる。
【0011】
また、このような着色粒子(色素)の存在は、電気泳動動作において不安定要因として作用しやすく、表示装置としての性能や寿命、安定性を著しく低下させるという欠点があった。
【0012】
そこで、特開平9−211499号公報、特公平6−52358号公報、等で、着色粒子が混合されたり又は着色色素が溶解されたりしない透明な絶縁性液体を用いて表示を行う電気泳動表示装置が提案されている。
【0013】
特開平9−211499号公報で開示された電気泳動表示装置及びその動作原理を図9を用いて説明する。
【0014】
電気回路110によって、第1の電極104が電気泳動粒子108と異なった極性、第2の電極105が電気泳動粒子108と同じ極性となるように電圧を印加すると、電気泳動粒子108は、第1の電極104を被覆している誘電体層106に移動し、その表面を覆う。このとき透明基板102の外側から装置を見ている観測者は、電気泳動粒子108の色を視認する。次に、電気回路110で第1の電極104、第2の電極105にかかる電圧の極性を反転させると、電気泳動粒子108は、隠蔽層111により隠蔽された領域内の、第2の電極105を被覆している誘電体層107に移動し、その表面を覆う。電気泳動粒子108は、隠蔽層111により隠蔽された領域内にあるので、このとき観測者は誘電体層106あるいは第1の電極104あるいは第1の基板101の色すなわち電気泳動粒子108との対比色を視認する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図9における従来の電気泳動表示装置では次のような問題点があった。
【0016】
図9の装置でも、電源回路110と第1電極104及び第2電極105の接続を切断しても、ファンデルワールス力により電気泳動粒子108の誘電体層106、107への吸着は持続するが、その吸着力は弱い。ファンデルワールス力による吸着力では、メモリ性が不充分である。
【0017】
また、図9の装置では、第1電極104が第1基板101上に形成され、第2電極105がスペーサー基板103の側壁表面に第1電極104に対して直角に形成されている。第1電極104と第2電極105とは、第1基板101と水平な方向に重なる領域がない。
【0018】
そのため、両電極のキァパシター形成面積は、第1電極104の第2電極105に最も近い端面と第2電極105の第1電極104と近接する面にほぼ限定されてしまう。図9の装置では、キァパシター形成面積が構造的に小さく、静電容量が不十分であった。
【0019】
よって、メモリー保持力の減衰が速いので、電源回路110と第1電極104及び第2電極105の電気接続を切断した場合、電気泳動粒子2の誘電体層106或いは107への吸着が持続しない問題が発生し、表示状態を維持するために消費電力を費やさなければない問題が発生する。
【0020】
また、絶縁性液体109と電気泳動粒子108の密度差が比較的大きい材料は使用できない等の問題があった。
【0021】
また、特開平9−211499号公報に開示された表示装置では、通常2値表示であり、中間色を表示するいわゆる階調表示が困難であった。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、強いメモリー保持力を有する電気泳動表示装置を提供することを目的としている。
【0023】
この本発明の目的は以下の構成をとることにより達成される。
【0024】
本発明は、第1電極と、第1電極と異なる電圧が印加される第2電極と、第1電極と第2電極の間を移動する複数の着色帯電泳動粒子と、第1基板と、第1基板と対向して配置された第2基板と、第1基板と第2基板の間に満たされ且つ該複数の着色帯電泳動粒子を保持する透明絶縁性液体と、を備えた電気泳動表示装置において、
第1電極と第2電極は、第1基板と水平な方向及び垂直な方向に位置をずらして、第1基板上に積層され、且つ、第1電極と第2電極は、第1基板と水平な方向に重なる領域を有する、構成をとる。
【0025】
好ましくは、第1電極及び第2電極は、表示領域内に配置されており、且つ、第1電極及び第2電極に印加する電圧の大きさ及び第1電極及び第2電極に印加する電圧の印加時間のうち少なくとも一方を制御して、第1電極及び第2電極を覆う前記着色帯電泳動粒子の面積を制御する手段を有する、構成をとる。
【0026】
好ましくは、前記複数の着色帯電泳動粒子の帯電能及び該複数の着色帯電泳動粒子の大きさのうち少なくとも一方が異なっている、構成をとる。
【0027】
好ましくは、第1電極及び第2電極を被覆するように第1基板上に配置される絶縁層を有する、構成をとる。
【0028】
好ましくは、前記表示領域内に露出する前記絶縁層の表面は、水平な平面である、構成をとる。
【0029】
好ましくは、第1電極及び第2電極及び第1基板及び前記絶縁層の少なくとも1つが、前記着色帯電泳動粒子と光学的特性が異なる色に着色されている、構成をとる。
【0030】
好ましくは、記第1基板表面に前記着色帯電泳動粒子と光学的特性が異なる着色層及び光反射層が積層されている、構成をとる。
【0031】
好ましくは、前記光反射層が前記着色帯電泳動粒子と光学的特性が異なる色に着色されている、構成をとる。
【0032】
好ましくは、第1基板及び前記第2基板がポリマーフイルムである、構成をとる。
【0033】
好ましくは、第2電極及び前記着色帯電泳動粒子が黒色或いは暗黒色である、構成をとる。
【0034】
【発明の実施の形態】
(本実施態様の表示装置及び表示方法)
図1に本実施態様の表示装置の断面図を示す。
【0035】
本実施態様では、絶縁性液体1として、着色粒子が混合されていない、又は、着色色素が溶解されていない透明な絶縁性液体を使用する。
【0036】
透明な絶縁性液体1及び着色帯電泳動粒子は、第1基板3上の絶縁層4、第2基板5及び隔壁6によって囲まれた空間内に保持される。絶縁層4の下には第2電極7が一部に形成され、さらに絶縁層4を介して第1電極8が形成されている。本実施態様の表示装置は、第1電極8と第1電極8と異なる電圧が印加される第2電極7とを第1基板3と水平な方向に位置をずらして配置し、装置内の空間分布を制御する電場を形成することにより、着色帯電泳動粒子2が第1電極8と第2電極7との間を第1基板3と水平な方向に移動するようにする。そして、絶縁層4或いは第1電極8或いは第1基板3を着色帯電泳動粒子2と光学的特性(色相、反射率、等)が異なるように着色する構成をとると、白黒表示等の2色表示を実現できる。
【0037】
更に、本実施態様では、第1電極8及び第2電極7は、第1基板3と水平な方向に重なる領域を有する。
【0038】
図1を用いて説明すると、第1電極8と第2電極7が絶縁層4を介して面で接するため、静電容量を広い面積で均一に非常に多くとることができる。つまり、キァパシター形成面積を構造的に大きく取れる。
【0039】
そのため、正に帯電した着色帯電泳動粒子2が負極である第2電極7に付着している場合(図1(a))、電源回路と第1電極8及び第2電極7の電気接続を切断した時でも、第1電極8と第2電極7の重なる領域で生成された静電容量による静電引力により、正に帯電した着色帯電泳動粒子2は、第2電極7上に引き付けられた状態を保持する。
【0040】
また、正に帯電した着色帯電泳動粒子2が負極である第1電極8に付着している場合(図1(b))、電源回路と第1電極8及び第2電極7の電気接続を切断した時でも、第1電極8と第2電極7の重なる領域で生成された静電容量による静電力(斥力)により反発され、正に帯電した着色帯電泳動粒子2は、第1電極8上に留まる状態を保持する。
【0041】
よって、着色帯電泳動粒子2が電極上に付着するメモリー保持力を強く維持でき、消費電力を低減できる効果を有する。また、絶縁性液体1、着色帯電泳動粒子2の材料選択の幅も広げることができる効果を有する。
【0042】
次に、着色帯電泳動粒子2の帯電のメカニズムを説明する。
【0043】
透明な絶縁性液体1中の着色泳動粒子は、着色泳動粒子と絶縁性液体の間で電荷の授受が行われ電気二重層が形成され、着色泳動粒子は正または負に帯電することが知られている。つまり、絶縁性液体から着色泳動粒子の表面に正イオン粒子又は負イオン粒子が特異吸着して、着色泳動粒子は、正電荷又は負電荷に帯電する。
【0044】
以下に、図1を用いて、本実施態様の第1の表示方法の1例の説明をする。
【0045】
ここでは、透明な絶縁性液体中1の着色帯電泳動粒子2は、正に帯電しているとする。本実施態様の着色帯電泳動粒子2は、負に帯電している形態をとっても良い。
【0046】
第2電極7を正極に、第1電極8を負極した場合、正電荷の着色帯電泳動粒子2がクーロン力によって、第1電極8上に移動し、正電荷の着色帯電泳動粒子2が第1電極8上に集められ、第1電極8は、黒色の着色帯電泳動粒子2で覆われる。観測者(第2基板5側)からは、着色帯電泳動粒子2の色と第2電極7の色が観察(表示)される(図1(b))。
【0047】
一方、第1電極8及び第2電極7に印加する電圧の極性を変えて、クーロン力によって、着色帯電泳動粒子2を第2電極7上に移動させ、正電荷の着色帯電泳動粒子2を第2電極7上に集めると、黒色の着色帯電泳動粒子2の色と絶縁層4或いは第1電極8或いは基板3等の着色粒子の色相と異なる色に着色された層が観測側(第2基板5側)から観察される(図1(a))。
【0048】
例えば、第2電極7及び正電荷の着色帯電泳動粒子2を共に黒色にし、第1電極8を白色とすれば、白黒表示が可能となる。カラー化した着色層(例えば、イエロー、シアン、マゼンタ、等)を設ければカラー表示も可能となる。第2電極7と着色帯電泳動粒子2は同じ或いは類似の色であるいことが望ましい。着色帯電泳動粒子2と光学的特性が異なる着色層は、観測者側から観察可能であれば第1電極3、絶縁層4、第1基板3等間あるい第1基板3裏面などに形成してもよく、全面に形成してもよく、また一部に形成してもよい。ここで、着色された粒子、電極、絶縁層等とは、材料自身の色でもよく、それらの材料表面に他の材料を積層、混合したものでもよい。着色帯電泳動粒子2は1種類或いは2種類以上の材料で構成されていてもよい。
【0049】
本実施態様の表示装置を用いると、着色粒子が混合されたり、着色色素が溶解されたりした着色絶縁性液体を用いなくて済むので、絶縁性液体に溶解した着色色素及び混合された着色粒子が着色帯電泳動粒子へ吸着しない。また、着色帯電泳動粒子が付着した電極表面と着色帯電泳動粒子間への着色色素及び着色粒子の侵入が起きない。よって、高い反射率、、高いコントラストを実現できる表示装置を提供できる効果を有する。
【0050】
また、本実施態様の第2の表示方法は、着色帯電泳動粒子2を表示面に対して横方向に、面から面に水平移動させるため構造的に表示色の階調表現が可能となる。図2を用いて、その表示方法の1例を説明する。図2において、図1で用いられている符号と同一の符号は、図1で用いられている符号と同じ部材を示す。
【0051】
階調表現は、図2に示したように着色帯電泳動粒子2を電極から他方の電極へ一部移動させることによって達成できる。例えば、パルス幅変調により階調表現をする場合、着色帯電泳動粒子2の一部を移動させる方法としては、電圧印加時間を短くする、印加電圧を小さくする、帯電能の異なる着色帯電泳動粒子2を混合して用いる、大きさの異なる着色帯電泳動粒子2子を混合して用いる等がある。
【0052】
つまり、電極に印加する電圧の大きさ、電極に印加する電圧印加時間の長さ、等を調節して、移動する着色帯電泳動粒子2の移動量を制御する。つまり、第1電極8及び第2電極7を覆う着色帯電泳動粒子2の面積を制御して、面積階調を実現している。
【0053】
更に、上記構成に加えて、帯電能の異なる着色帯電泳動粒子2を混合して用いる、大きさの異なる着色帯電泳動粒子2を混合して用いることにより、階調表示の特性を向上させることができる。
【0054】
図2では、透明な絶縁性液体中1の着色帯電泳動粒子2は、正に帯電しているとする。
【0055】
第2電極7を負極に、第1電極8を正極にした場合、正電荷の着色帯電泳動粒子2が第2電極7上に移動し、正電荷の着色帯電泳動粒子2が第2電極7上に集められ、観測者(第2基板5側)からは着色帯電泳動粒子2の色と絶縁層4或いは第1電極8或いは基板3等の着色粒子の色相と異なる色に着色された層の色が観察(表示)される(図2(a))。
【0056】
一方、電極に印加する電圧の極性を変え、第1電極8に印加する電圧の大きさ及び第2電極7に印加する電圧の大きさを調節して、第1電極8上に移動する正電荷の着色帯電泳動粒子2の量を制御する。
【0057】
つまり、第1電極8上を占有する着色帯電泳動粒子2の面積を制御する。その占有面積の大きさにより、観測者(第2基板5側)からは、正電荷の着色帯電泳動粒子2の色と第2電極7の色と絶縁層4或いは第1電極8或いは基板3等の着色粒子の色相と異なる色に着色された層の色が混合された混合色が観察される(図2(b))。例えば、第2電極7及び正電荷の着色帯電泳動粒子2共に黒色にし、第1電極8を白色とすれば、白黒の階調表示が可能となる。
【0058】
但し、この場合、両電極間に蓄積された静電容量が多すぎると面積制御が困難になるため、着色帯電泳動粒子2が所望量移動した時点で、両電極間の静電容量を着色帯電泳動粒子2が移動しない程度に低く抑える必要がある。
【0059】
本実施態様の第2の表示方法を用いると、着色帯電泳動粒子を電極から他方の電極へ移動する量を制御できるため、面積階調表示を実現できる効果を有する。
【0060】
(別の実施形態)
また、第1電極8及び第2電極7上を絶縁層4で被覆する理由は、第1電極8及び第2電極7と絶縁性液体1との間で電気化学反応が起きてしまい、絶縁性液体1が劣化してしまうのを防止するためである。
【0061】
しかし、着色帯電泳動粒子2及び第1電極8及び第2電極7の材料を選択することにより、絶縁性液体1が劣化するのを防止することができる。よって、第2電極7を露出させて、着色帯電泳動粒子2が直接第2電極7に付着する形態をとっても良い。更に、第1電極8を露出させて、着色帯電泳動粒子2が直接第1電極8に付着する形態をとっても良い。
【0062】
上記の説明では、第2基板5側を表示側としたが、本実施態様では、第1基板3側を表示側としても良い。例えば、着色帯電泳動粒子2及び第2電極7を黒色とし、絶縁層4、第1電極8、第1基板3を透明として、第2基板5を白色とする。上記のように第1電極8及び第2電極7に電圧を印加して、白黒表示を実現できる。また、電圧印加時間、印加電圧の大きさ、を制御したり、着色帯電泳動粒子2の大きさ、着色帯電泳動粒子2の帯電能の大きさ、を制御して、階調表示も可能である。
【0063】
本発明の表示装置は、表示の書き換え可能で、表示の保持にエネルギーを要さないか若しくは十分に小さく(メモリー性)、携帯性に優れ、表示品位が優れている、ハードコピー(紙等)表示に変わるペーパーディスプレイとして使用できる。
【0064】
(本実施態様の製造方法)
以下、本実施態様の表示装置の製造方法の1例を説明する。
【0065】
図3に製造プロセスの断面図を示す。まず、第1基板3に第1電極8を形成する(図3(a))。第1基板3の材料としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルサルフォン(PES)等のポリマーフィルム或いはガラス、石英等の無機材料を使用することができる。第1電極8は、パターニング可能な導電性材料ならどのようなものを用いてもよく、透明電極ならば、酸化インジウムすず(ITO)などを用いる。
【0066】
次に、第1電極8上に絶縁層4を形成し、さらに第1電極8に対して第1基板3に水平な方向及び垂直な方向に位置をずらし且つ第1電極8と第1基板3に水平な方向に重なる領域を有するように第2電極7を形成する。絶縁層4の材料としては薄膜でピンホールが形成しづらいものがよく、例えば、高い透明性を有するポリイミド、PET等を使用できる。
【0067】
第2電極7の材料は、第1電極8と同様の物を使用できる。第2電極7上にはさらに絶縁層4を形成する(図3(b))。
【0068】
次に、第1基板3上に隔壁6を形成する。隔壁材料としてはポリマー樹脂を使用する。隔壁形成はどのような方法を用いてもよい。例えば、光感光性樹脂層を塗布した後露光及びウエット現像を行う方法、又は別に作製した隔壁を接着する方法、或いは光透過性の第2基板表面にモールドによって形成しておく方法等を用いることができる。
【0069】
次に、第2基板5との接合面に接着層9を形成し、隔壁6内に絶縁性液体1及び着色帯電泳動粒子2を充填する(図3(c))。第2基板5の材料としては、可視光の透過率が高く且つ耐熱性の高い材料を使用する。ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルサルフォン(PES)等のポリマーフィルム或いはガラス、石英等の無機材料を使用することができる。絶縁性液体1としては、シリコーンオイル、トルエン、キシレン、高純度石油等の無色透明液体を使用する。黒色帯電泳動粒子2としては、絶縁性液体1中で帯電しうる材料を用いる。例えば、ポリエチレン、ポリスチレン等の樹脂にカーボンなどを混ぜたものを使用する。泳動粒子2の粒径は、通常は0.1μm〜50μm位のものを使用する。
【0070】
表示用の色は電極材料、絶縁層材料そのものの色を利用してもよく、又は所望の色の材料層を電極上、絶縁層上、基板面上に形成してもよい。また、絶縁層などに着色材料を混ぜ込んでもよい。
【0071】
次に、第2基板5の第1基板3との接合面に接着層9を形成した後(図3(d))、第1基板3及び第2基板5の位置合わせを行い、熱をかけて接着する。これに、電圧印加手段(図示せず)を設けて表示装置が得る(図3(e))。以上の方法によって作製された表示装置は、2色表示、カラー表示、さらに階調表現も可能であり、高視野角、高コントラストを実現できる。
【0072】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を説明する。
【0073】
(実施例1)
厚さ200μmのPETフィルムからなる第1基板3に第1電極8としてITOを成膜し、ライン状にパターニングした(図3(a))。
【0074】
次に、絶縁層4として酸化チタン微粒子を混合して白色化したPETフィルムを第1電極8上に形成した。
【0075】
次に、第2電極7として暗黒色の炭化チタンを成膜し、フォトリソグラフィー及びドライエッチングによりライン状にパターニングした。線幅は50μmとした。
【0076】
よって、第1電極8に対して第1基板3に水平な方向及び垂直な方向に位置をずらし且つ第1電極8と第1基板3に水平な方向に重なる領域を有するように第2電極7が形成された。
【0077】
この上に、さらに絶縁層4として透明ポリイミド層を形成した後(図3(b))、隔壁6を形成した。隔壁6は、光感光性ポリイミドワニスを塗布した後、露光及びウエット現像を行うことによって形成した。これを3回繰り返すことにより、50μmの高さの隔壁6を形成した。第2基板5との接合面に熱融着性の接着層9を形成した後、隔壁内に絶縁性液体1及び着色帯電泳動粒子2を充填した(図3(c))。
【0078】
絶縁性液体1としては、シリコーンオイルを使用した。黒色帯電泳動粒子2としては、ポリスチレンとカーボンの混合物で、粒子の大きさが、1μm〜2μm位のものを使用した。次に、第2基板5の第1基板3との接着面に熱融着性の接着層9パターンの形成し(図3(d))、第1基板3の隔壁6と厚さ200μmのPETフィルムからなる光透過性の第2基板5の接着層9の位置を合わせて、熱をかけて張り合わせた。これに電圧印加回路(図示せず)を設置して表示装置とした(図3(e))。
【0079】
作製した表示装置を用いて表示を行った。印加電圧は±50Vとした。本実施例で用いた黒色帯電泳動粒子2は、シリコーンオイル中で正に帯電していたため、電圧印加により負の電極上に移動した。これにより、第2電極7を正極に、第1電極8を負極にした場合、第1電極8真上にある白色の絶縁層4上に黒色帯電泳動粒子2が移動し、黒色帯電泳動粒子2で白色の絶縁層4が覆われる。第2基板5(観測側)から見た表示面は黒色表示となった。一方、電極に印加する電圧極性を置換して、第1電極8を正極に、第2電極7を負極にした場合、暗黒色の第2電極7真上にある白色の絶縁層4上に黒色帯電泳動粒子2が移動するため、白色の絶縁層4の白が露出する。第2基板5(観測側)から見た表示面は,灰色がかった白色が観察できた。応答速度は30msec以下であった。
【0080】
本実施例の表示装置の製造方法は、従来法に比べて次のような作用、効果を有する。
【0081】
第1電極8、第2電極7共にその電極材料を基板上に成膜しフォトリソグラフィプロセスによりパターニングする、絶縁層4は真空蒸着あるいはスピンコートしたあと焼成する、など極めて平易な工程を繰り返えし、積層していくことで形成することができる。電極、絶縁層4形成工程が極めて単純であるため、電極間のショートなどの欠陥の発生を非常に低く抑えることができる。また、外部への電気的接続用の電極パッドも同時に形成できるため、外部接続の問題は全くない。隔壁6の形成も隔壁材料の成膜及びフォトリソグラフィプロセスによって一括して形成できるため、一本一本位置合せして接着していくような煩雑なプロセスは必要ない。
【0082】
以上示したように、本発明の表示装置は極めて平易な工程によって作製できるため、歩留まりも高く、製造コストも低く抑えて製造することが可能となる。
【0083】
(実施例2)
図4に本実施例の製造工程図を示す。厚さ200μmのPESフィルムからなる光透過性の第1基板3に第1電極8としてITOを成膜し、ライン状にパターニングした(図4(a))。
【0084】
次に、第1電極8上に絶縁層4として透明ポリイミド層を形成した。さらに、この上に第2電極7として暗黒色の炭化チタンを成膜、フォトリソグラフィー及びドライエッチングによりライン状にパターニングした。線幅は30μmとした。次に、全面に絶縁層4として透明ポリイミド層を形成した(図4(b))。
【0085】
次に、第1基板3裏面側に、着色層10として赤色顔料層を形成し、その上に酸化チタン微粒子を含んだ光反射層11を形成した(図4(c))。
【0086】
第1基板3表側の絶縁層4上に隔壁6を形成した。隔壁6は、光感光性ポリイミドワニスを塗布した後露光及びウエット現像を行うことによって形成した。これを3回繰り返すことにより、50μmの高さの隔壁6を形成した。第2基板5との接合面に熱融着性の接着層9を形成した後、隔壁内に絶縁性液体1及び着色帯電泳動粒子2を充填した(図4(d))。絶縁性液体1としては、シリコーンオイルを使用した。着色帯電泳動粒子2としては、ポリスチレンとカーボンの混合物で、粒子の大きさが、1μm〜2μm位のものを使用した。
【0087】
次に、第2基板5の第1基板3との接着面に熱融着性の接着層9を形成し、第1の基板と第2基板5とを位置合わせして、熱をかけて接着層9で張り合わせた。これに電圧印加回路(図示せず)を設置して表示装置とした(図4(e))。
【0088】
作製した表示装置を用いて表示を行った。印加電圧は±60Vとした。本実施例で用いた着色帯電泳動粒子2はシリコーンオイル中で正に帯電していたため、電圧印加により負電圧が印加された電極上に移動した。これにより、第1電極8に負電圧を印加した場合、着色層10上にに黒色帯電泳動粒子2が移動したため、第2基板5(観測側)から見た表示面は黒色表示となった。一方、第2電極7に負電圧を印加した場合、暗黒色の第2電極7上に黒色帯電泳動粒子2が移動するため、観測側(第2基板側)から見た表示面は赤色層が観察でき、全体として濃赤色が表示できた。応答速度は30msec以下であった。
【0089】
着色層10をイエロー、マゼンタ、シアンの各色とした素子を3つ組み合わせて形成したところ、カラー表示を行うことができた。
【0090】
以下に詳細に説明する。
【0091】
図4(e)の構成を1セル(1素子)とする。例えば、図4(e)の構成のイエローセル、マゼンタセル、シアンセルを隣接して配置し、3つのセルを組み合わせて1画素を構成する。第1電極8と第2電極7に電圧を印加して、カラー表示を行う。
【0092】
(実施例3)
実施例1と同様な方法で、第1基板3及び第1電極8及び第2電極7及び絶縁層4を作製した(図5(a))。次に、PETフィルムからなる第2基板5を熱成形して隔壁6を形成し、第1基板3との接合面に熱融着層9の形成した(図5(b))。
【0093】
次に、絶縁性液体1及び着色帯電泳動粒子2を隔壁6の間に充填した(図5(c))。絶縁性液体1としては、キシレンを使用した。着色帯電泳動粒子2としては、ポリスチレンとカーボンの混合物で、粒子の大きさが、0.5μm〜2μm位のものを使用した。黒色正電荷泳動粒子2を充填した後、第1基板3と第2基板5の位置を合わせて、熱をかけて接着層9で張り合わせた。以上の工程により作製した表示装置ができた(図5(d))。
【0094】
作製した表示装置を用いて表示を行った。印加電圧は±50V、電圧印加時間を10msecとした。電圧印加により、黒色正電荷泳動粒子2は負電圧が印加された電極上に移動した。これにより、第2電極7に正電圧を印加し、透明である第1電極8に負電圧を印加した場合、第1電極8真上にある白色の絶縁層4上に黒色正電荷泳動粒子2が移動するため、白色の絶縁層4は、黒色正電荷泳動粒子2で覆われる。第2基板5(観測側)から見た表示面は黒色表示となった。一方、第1電極8に正電圧を印加し、第2電極7に負電圧を印加した場合、暗黒色の第2電極7上に黒色正電荷泳動粒子2が移動するため、白色の絶縁層4の白が露出する。第2基板5(観測側)から見た表示面は灰色がかった白色が観察できた。応答速度は30msec以下であった。
【0095】
次に、印加電圧は±50Vはそのままで、電極に印加する電圧印加時間を5msecにして駆動し、電圧印加直後に両電極をショ−トさせ、両電極間に蓄積された静電容量を取り除いたところ、第1電極8に正電圧を印加し、第2電極7に負電圧を印加した場合、電圧印加時間を10msecとした時に比べて、第2電極7上に移動する黒色正電荷泳動粒子2の量が減少し、全部の黒色正電荷泳動粒子2が第2電極7上に集まるのではなく、一部が、第1電極7上に残り移動しない。よって、各色の反射光の明るさが半分程度に低下させることができた。電圧印加時間を10msecとした時に比べて、より灰色に近い白色が観測された。電圧印加時間を種々選択することで、多段階の階調表現を行うことが可能であった。以上により、階調表現可能な白黒表示のカラー表示装置を作製できた。
【0096】
(実施例4)
実施例1と同様な工程で表示装置を作製した。図6に本実施例で作製した表示装置の断面図を示す。本実施例では、第2電極7の線幅を10μmと細くし、1隔壁内に3本の第2電極7を形成した。着色帯電泳動粒子2は0.5μm〜1μm位のものを使用した。
【0097】
作製した表示装置を用いて表示を行った。印加電圧は±50Vとした。本実施例で用いた着色帯電泳動粒子2はシリコーンオイル中で正に帯電していたため、電圧印加により負電圧が印加された電極上に移動した。これにより、第2電極7に正電圧を印加し、第1電極8に負電圧を印加した場合、第1電極7真上にある白色の絶縁層4上に黒色正電荷泳動粒子2が移動したため、第2基板5(観測側)から見た表示面は黒色表示となった。一方、第1電極8に正電圧を印加し、第2電極7に負電圧を印加した場合、暗黒色の第2電極7上に黒色正電荷泳動粒子2が移動するため、第2基板5(観測側)から見た表示面からは,灰色がかった白色が観察できた。第2電極7の線幅を細くして泳動距離を短くしたため、高速応答が可能となり黒色正電荷泳動粒子2の応答速度は5msec以下で行うことができた。他の実施例に比べて、応答速度が速くなった。
【0098】
(実施例5)
図8は、本実施例1を利用した表示装置の1例の概略構成を示すものである。図8(a)は、本実施例の表示装置82の断面図(図8(b)の破線A−A’ に沿う断面図)で、図8(b)は、その平面図である。
【0099】
PETフィルムからなる第1基板3の一方の面に灰色の顔料層を形成した。次に、もう一方の面に第1電極8としてITOを成膜し、ライン状にパターニングした。
【0100】
次に、絶縁層4として酸化チタン微粒子を混合して白色化したPETフィルムを第1電極8上に形成した。次に、第2電極7として暗黒色の炭化チタンを成膜、フォトリソグラフィー及びドライエッチングによりライン状にパターニングした。線幅は50μmとした。この上に、さらに絶縁層4として透明ポリイミド層を形成した後、隔壁81を形成した。隔壁6は、光感光性ポリイミドワニスを塗布した後、露光及びウエット現像を行うことによって形成した。これを3回繰り返すことにより、50μmの高さの隔壁81を形成した。第2基板5との接合面に熱融着性の接着層(図示せず)を形成した後、隔壁内に絶縁性液体1及び着色帯電泳動粒子2を充填した。絶縁性液体1としては、シリコーンオイルを使用した。黒色帯電泳動粒子2としては、ポリスチレンとカーボンの混合物で、粒子の大きさが、1μm〜2μm位のものを使用した。次に、第2基板5の第1基板3との接着面に熱融着性の接着層パターンの形成し、第1基板3の隔壁81とPETフィルムからなる光透過性の第2基板5の接着層9の位置を合わせて、熱をかけて張り合わせた。
【0101】
その後、パルス発生器84を第2電極7に接続して、表示装置82とした。また、第1電極8は、アース接地する。セル83の形状・サイズは、所望の解像度に合わせて選択する必要があるが、本実施例では、簡単にするため、7つのセル83が8の字形状に配置された7セグメント・タイプを用いた。
【0102】
作製した表示装置82を用いて表示を行った。全第2電極7に、波高値マイナス50V、パルス幅10msの矩形波を印加した。本実施例で用いた着色帯電泳動粒子2は、シリコーンオイル中で正に帯電していたため、電圧印加により負電圧マイナス50Vが印加された暗黒色の第2電極7上に移動した。これにより、第2基板5(観測側)から見た全セル83内は、灰色がかった白色状態とした。一方、第2電極7のうち、任意のものをスイッチ(図示せず)で選択した上で、第2電極7に逆極性のパルス、波高値プラス50V、パルス幅10msの矩形波を印加したところ、白色の絶縁層4上に黒色正電荷泳動粒子2が移動するため、選択されたセル83内は,黒色状態となり、セングメント形状の組み合わせを利用した表示(0〜9までの数字表示やアルファベットの一部表示)が可能であることを確認した。応答速度は30msec以下であった。
【0103】
例えば、全部の第2電極7をスイッチで選択して、第2電極7に逆極性のパルス、波高値プラス50V、パルス幅10msの矩形波を印加した場合、全セル83内は,黒色状態となり、黒色で数字の8を表示できる。
【0104】
【発明の効果】
以上、詳細に述べたように、本発明の表示装置を持ちいると、次のような効果を得ることができる。
・ 着色帯電泳動粒子2が電極上に付着するメモリー保持力を強く維持でき、消費電力を低減できる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表示装置の断面図を示す図。
【図2】本発明の表示装置の原理の一例を示す図。
【図3】本発明の表示装置の製造方法を示す図。
【図4】本発明の表示装置の他の製造方法を示す図。
【図5】本発明の表示装置の他の製造方法を示す図。
【図6】本実施例4の表示装置の断面図を示す図。
【図7】従来の電気泳動型表示装置の原理を示す図。
【図8】本実施例5の7セグメントタイプの表示装置を示す図。
【図9】従来の電気泳動型表示装置を示す図。
【符号の説明】
1 絶縁性液体
2 着色帯電泳動粒子
3 第1基板
4 絶縁層
5 第2基板
6 隔壁
7 第2電極
8 第1電極
9 接着層
10 着色層
11 光反射層
Claims (10)
- 第1電極と、第1電極と異なる電圧が印加される第2電極と、第1電極と第2電極の間を移動する複数の着色帯電泳動粒子と、第1基板と、第1基板と対向して配置された第2基板と、第1基板と第2基板の間に満たされ且つ該複数の着色帯電泳動粒子を保持する透明絶縁性液体と、を備えた電気泳動表示装置において、
第1電極と第2電極は、第1基板と水平な方向及び垂直な方向に位置をずらして、第1基板上に積層され、且つ、第1電極と第2電極は、第1基板と水平な方向に重なる領域を有することを特徴とする電気泳動表示装置。 - 更に、第1電極及び第2電極は、表示領域内に配置されており、且つ、第1電極及び第2電極に印加する電圧の大きさ及び第1電極及び第2電極に印加する電圧の印加時間のうち少なくとも一方を制御して、第1電極及び第2電極を覆う前記着色帯電泳動粒子の面積を制御する手段を有する請求項1に記載の電気泳動表示装置。
- 更に、前記複数の着色帯電泳動粒子の帯電能及び該複数の着色帯電泳動粒子の大きさのうち少なくとも一方が異なっている請求項2に記載の電気泳動表示装置。
- 更に、第1電極及び第2電極を被覆するように第1基板上に配置される絶縁層を有する請求項1〜3に記載の電気泳動表示装置。
- 前記表示領域内に露出する前記絶縁層の表面は、水平な平面である請求項4に記載の電気泳動表示装置。
- 第1電極及び第2電極及び第1基板及び前記絶縁層の少なくとも1つが、前記着色帯電泳動粒子と光学的特性が異なる色に着色されている請求項1〜5に記載の電気泳動表示装置。
- 第1基板表面に前記着色帯電泳動粒子と光学的特性が異なる着色層及び光反射層が積層されている請求項1〜5に記載の電気泳動表示装置。
- 前記光反射層が前記着色帯電泳動粒子と光学的特性が異なる色に着色されている請求項7に記載の電気泳動表示装置。
- 第1基板及び第2基板がポリマーフイルムである請求項1〜8に記載の電気泳動表示装置。
- 前記第2電極及び前記着色帯電泳動粒子が黒色或いは暗黒色である請求項1〜9に記載の電気泳動表示装置。
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