JP4785244B2 - 電気泳動表示装置及び表示方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、絶縁性液体中で電気泳動粒子を移動させて、電気泳動粒子の位置によって表示を行う表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報機器の発達に伴い、各種情報のデータ量は拡大の一途をたどり、情報の出力も様々な形態でなされている。一般に、情報の出力は、ブラウン管や液晶などを用いたディスプレイ出力と、プリンタなどによる紙へのハードコピー出力とに大別できる。
【0003】
ディスプレイ出力においては、低消費電力且つ薄型の表示装置のニーズが増しており、中でも液晶表示装置は、こうしたニーズに対応できる表示装置として活発な開発が行われ商品化されている。
【0004】
しかしながら、現在の液晶表示装置においては、画面を見る角度や反射光により画面上の文字が見づらくなることや、光源のちらつき、低輝度等から生じる視覚への負担などが、未だ十分に解決されていない。
【0005】
ブラウン管を用いたディスプレイ出力では、コントラストや輝度は液晶表示と比較して十分あるものの、ちらつきが発生するなど後述するハードコピー表示と比較して十分な表示品位があるとはいえない。また装置が大きく重いため携帯性が極めて低い。
【0006】
一方、ハードコピー出力は情報の電子化により不要になるものと考えられていたが、実際には依然膨大な量のハードコピー出力が行われている。その理由として、情報をディスプレイ出力した場合、前述した表示品位に係わる問題点に加えて、その解像度も一般的には最大でも120dpi(ドット・パー・インチ)程度と、紙へのプリント・アウト(通常300dpi以上)と比較して相当に低いことが挙げられる。
【0007】
従って、ディスプレイ出力ではハードコピー出力と比較して視覚への負担が大きくなる。その結果、ディスプレイ上で確認可能であっても、一旦ハードコピー出力することがしばしば行われることになる。
【0008】
また、ハードコピー出力された情報は、ディスプレイ出力のように表示領域がディスプレイのサイズに制限されることがなく、多数並べたり、また複雑な機器操作を行わずに並べ替えたり、順に確認していくなどができることも、ディスプレイ出力可能であってもハードコピー出力が併用される大きな理由である。
【0009】
さらにハードコピー出力は、表示を保持するためのエネルギーが不要であり、情報量が極端に大きくない限り、何時でもどこでも情報を確認することが可能であるという優れた携帯性を有する。
【0010】
このように動画表示や頻繁な書き換えなどが要求されない限り、ハードコピー出力はディスプレイ出力と異なる様々な利点を有するが、紙を消費するという欠点がある。
【0011】
そこで、近年においては、リライタブル記録媒体(視認性の高い画像の記録・消去サイクルが多数回可能であり、表示の保持にエネルギーを必要としない記録媒体)の開発が盛んに進められている。こうしたハードコピー出力の持つ特性を継承した書き換え可能な新たな情報の出力媒体をぺーパーライクディスプレイと呼ぶことにする。
【0012】
ペーパーライクディスプレイに要求される性能は、書き換え可能であること、表示の保持にエネルギーを要さないか若しくは十分に小さいこと(メモリー性)、携帯性に優れること、表示品位が優れていること、などである。
【0013】
現在、ペーパーライクディスプレイと見なせる表示方式としては、例えば、サーマルプリンターヘッドで記録、消去する、有機低分子・高分子樹脂マトリックス系(例えば、特開昭55−154198号公報、特開昭57−82086号公報)を用いた可逆表示媒体を挙げることができる。これは一部プリペイドカードの表示部分として利用されているが、コントラストが余り高くないことや、記録、消去の繰り返し可能回数が150〜500回程度と比較的少ないなどの課題を有している。
【0014】
また、ペーパーライクディスプレイとして利用可能な別の表示方式として、ハロルド ディ リー(Harold D.Lees)等により発明された電気泳動表示装置(USP3612758)が知られている。このような電気泳動表示装置は、他にも特開平9−1850879号公報等に開示されている。
【0015】
この表示装置は、絶縁性液体中に電気泳動粒子を分散させてなる分散系と、この分散系を挟んで対向する一対の電極からなっている。
【0016】
この表示装置の表示動作は、一対の電極を用いて分散系に電圧を印加することにより、帯電した電気泳動粒子の電気泳動性を利用して、電気泳動粒子を粒子自身が持つ電荷と反対極性の電極側に静電力により吸着させるというものである。
【0017】
この表示装置の表示は、電気泳動粒子の色と、電気泳動粒子の色と識別可能な色に染色された絶縁性液体の色と、を利用して行われる。つまり、観測者に近い表示側の光透過性を持つ第1の電極表面に電気泳動粒子を引き寄せたときには電気泳動粒子の色が観測され、逆に観測者から遠い非表示側の第2の電極表面に電気泳動粒子を引き寄せたときには電気泳動粒子の色と識別可能な色に染色された絶縁性液体の色が観測される。このようにして2値表示が可能となる。
【0018】
しかしながら、このような電気泳動装置では、絶縁性液体に染料やイオンなどの発色材を混合しなくてはならず、このような発色材の存在は、新たな電荷の授受をもたらすために電気泳動動作において不安定要因として作用しやすく、表示装置としての性能や寿命、安定性を低下させる場合があった。
【0019】
係る問題を解決するために、第1電極及び第2電極からなる電極対を同一基板上に配置し、電気泳動粒子を基板面に平行に移動させる表示装置が、特開昭49−5598号公報、及び特開平11−202804号公報等において開示されている。
【0020】
このような表示装置の動作を、従来例における表示装置の断面を表す概念図である図17を用いて説明する。
【0021】
図17において、1は第1電極、2は第2電極、5は第1基板、6は第2基板、7は電気泳動粒子、8は透明絶縁性液体である。
【0022】
図17に示すように、電気泳動粒子が基板面に平行に移動するタイプの平行移動型電気泳動表示装置においては、絶縁性液体は透明であって、第1電極1の色と第2電極2の色は異なり、いずれか一方の色を電気泳動粒子7の色と一致させてある。
【0023】
例えば第1電極1の色を黒色、第2電極2の色を白色、電気泳動粒子7の色を黒色とすると、図17(a)のように電気泳動粒子7が第1電極1上に分布する場合には、第2電極2が露出して白色を呈し、図17(b)のように電気泳動粒子7が第2電極2上に分布する場合には電気泳動粒子7と第1電極1との色である黒色を呈す。このようにして白黒の2値表示が可能となる。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来の電気泳動表示装置には次のような課題があった。
【0025】
まず、何度も表示を行なっていると、電気泳動粒子の中には、粒径および帯電量のばらつきにより、電圧印加を行なっても泳動せずに一定の場所に残留してしまうものがあった。そして、そのまま凝集、貼りつきを起こしてしまい、表示コントラストが低下する場合があった。
【0026】
さらに凝集、貼りつきを防止するべく全ての電気泳動粒子を泳動させようとして駆動電圧を高くすると、消費電力が大きくなったり、取り扱いが危険になったりし、また駆動部も大きくする必要があったりした。
【0027】
また、電気泳動装置で階調表示をするには、特表平7−500680号公報で開示されるように電極面積における領域変調、つまり黒表示の画素数と白表示の画素数の密度差により実現することができるが、この技術の特徴及び利点を出すためには解像度を高くするということが必要であった。さらに、特開平11−202804号公報においては、電圧印加時間及び印加電圧のうちのどちらか一方を変調して階調表示を行なう方法が提案されているが、その方法は簡易性、簡便性という利点を持ってはいるものの、電気泳動粒子の特性が大きく影響し、適切な大きさの電圧を印加する、あるいは適切な印加時間で電圧を印加する必要があった。
【0028】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、電気泳動粒子の凝集・貼りつきの防止、低電圧での駆動、容易な高品質階調表示などが可能となる電気泳動表示装置及び表示方法を提供することを目的とし、さらには、書き込み速度の向上が可能な電気泳動表示装置及び表示方法を提供することを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、互いに対向するように配置された第1基板及び第2基板と、前記第1基板及び前記第2基板の間に配置されて画素を区画する隔壁と、前記第1基板及び前記第2基板と前記隔壁とによって形成された空間に充填された透明絶縁性液体及び複数の電気泳動粒子と、前記第1基板及び前記第2基板に配置された電極群と、前記電極群に印加する電圧を制御する制御手段と、を備え、
前記画素内で、前記第1基板に配置された電極及び前記第2基板に配置された電極が同数の複数の電極からなり、前記第1基板に配置された複数の電極の夫々と前記第2基板に配置された複数の電極の夫々とが互いに対向している電気泳動表示装置であって
前記制御手段は、前記画素が同一色の表示を複数回行う場合において、直前の同一色の表示の際に前記電気泳動粒子が引き寄せられていた電極に対向する電極が前記電気泳動粒子を引き寄せて、前記第2基板の外側表面に投影した前記電気泳動粒子の数密度分布が前記直前の同一色の表示と同一になるように、前記画素内の前記第1基板に配置された電極及び前記第2基板に配置された電極に印加される電圧を制御することを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、互いに対向するように配置された第1基板及び第2基板と、前記第1基板及び前記第2基板の間に配置されて画素を区画する隔壁と、前記第1基板及び前記第2基板と前記隔壁とによって形成された空間に充填された透明絶縁性液体及び複数の電気泳動粒子と、前記第1基板及び前記第2基板に配置された電極群と、を備え、前記画素内において、前記第1基板に配置された電極及び前記第2基板に配置された電極が同数の複数の電極からなり、前記第1基板に配置された複数の電極の夫々と前記第2基板に配置された複数の電極の夫々とが互いに対向している電気泳動表示装置を用いた表示方法であって、
前記画素が同一色の表示を複数回行う場合において、直前の同一色の表示の際に前記電気泳動粒子が引き寄せられていた電極に対向する電極に前記電気泳動粒子を引き寄せることにより、前記第2基板の外側表面に投影した前記電気泳動粒子の数密度分布が前記直前の同一色の表示と同一の表示を行うことを特徴とする。
【0064】
【発明の実施の形態】
本発明の特徴的な構成は、第2基板は透明であること、各画素は、3つ以上の複数の電極からなる電極群を備え、電極群のうちの少なくとも3つは互いに絶縁されていること、電極群は、第1基板上に重複しないように平面状に設けられた単数又は複数の電極である第1基板側電極と、第2基板上に重複しないように平面状に設けられた単数又は複数の電極である第2基板側電極と、からなることである。また好ましくは、第1基板側電極及び第2基板側電極が同数の複数の電極からなり、第1基板側電極に含まれる複数の電極の夫々と、第2基板側電極に含まれる複数の電極の夫々とが、互いに対向して設けられていることである。
【0065】
このような電極構成によれば、2つ以上の電極が形成された基板上において電気泳動粒子を移動させて表示を行いながら、他方の基板の側にも適宜電気泳動粒子を引き寄せることができ、図17を用いて説明した従来技術の形式の表示を行いながら、電気泳動粒子の滞留をも防止するという効果が得られる。
【0066】
さらにこの構成によれば、後で詳述するように、1つの電極を集結電極として用いてその電極に一度、1画素分の電気泳動粒子を引き寄せておいて、その後に他の複数の電極に適宜電気泳動粒子を振り分けて引き寄せることで、高品質の階調表示を容易に行うことができるようになる。
【0067】
特に、第1基板側電極に含まれる複数の電極の夫々と、第2基板側電極に含まれる複数の電極の夫々とが、互いに対向する領域に同一の形状で設けられていれば、後で詳述するように、電気泳動粒子がどちらの基板の側に位置していても容易に同一の表示をすることが可能となり、好ましい形態と言える。
【0068】
但し、電気泳動粒子7が電極群に含まれる電極の間を移動した時に、分散系の光学的な状態変化を十分に外部に表示可能とするためには、第2基板側電極は、透明であるか、第2基板側電極に含まれる電極の面積の総和が、第1基板側電極に含まれる電極のうち最小面積を持つ電極の面積の50%以下の面積で設けられている必要がある。
【0069】
以下、本発明の具体的な実施態様について順に説明するが、本発明はこれらに制限されるものではない。
【0070】
(基本的な構成)
図1に本発明の表示装置の代表的な一例の断面を表す概念図を示す。図1では説明の便宜上2画素からなる構成を示している。1は第1電極、2は第2電極、3は第3電極、4は第4電極、5は第1基板、6は第2基板、7は電気泳動粒子、8は透明絶縁性液体、9及び10は絶縁層、11は隔壁である。
【0071】
第1基板5上には、第1基板側電極として、第1電極1と第2電極2が隣り合って形成されており、隔壁11を介して第2基板6が対向して配置されている。第2基板6上には、第2基板側電極として、第1電極1と対向して配置された第3電極3と、第2電極2と対向して配置された第4電極4とが形成されている。他の図においても、同じ符号は同じ部材を示している。
【0072】
お、1画素内の電極群として、互いに対向する電極同志が同一の形状を持つように2電極ずつが各基板5、6上に設けられた構成について示した。
【0074】
さらに、3組以上の電極対が配置される構成でも良い。このような例として図2に、1画素内に電極対が4組配置される構成を示す。
【0076】
さらに、参考例として、図3(a)は、第1電極1と第2電極2が重複している場合を示し、図3(b)は、第3電極3と第4電極4が重複している場合を示し、図3(c)は、第1電極1と第2電極2が重複し、且つ第3電極3と第4電極4が重複している場合を示している。
【0077】
第1基板5、第2基板6上に形成する電極の平面形状に特に限定はなく、代表的なストライプ形状(図4(a))のほか、方形(図4(b))、円形などの閉ループ形状など、任意の形状が適用可能である。
【0078】
図1に示したような、同一形状の2電極ずつが対向する形態の場合、画素の領域を最大限活用するために、第1電極1の面積と第2電極2の面積との和(これはすなわち第3電極3の面積と第4電極4の面積との和でもある)は、画素の面積にできる限り近いことが好ましく、例えば前者は後者の9/10以上であることが好ましい。さらに好ましくは19/20以上である。
【0079】
また、コントラストの高い表示を得るために、第1電極1の面積の第2電極2の面積に対する面積比(これはすなわち第3電極3の面積の第4電極4の面積に対する面積比でもある)は、小さいほど好ましく、例えば第1電極1の面積は、第2電極2の面積の1/4以下であることが好ましい。さらに好ましくは1/9以下である。但し、面積が小さい方の電極(図1の場合、第1電極1及び第3電極3)上に1画素分の電気泳動粒子7を引き寄せることが可能なことが必要である。
【0080】
両基板と隔壁11によって形成される空間内には、透明絶縁性液体8が充填され、透明絶縁性液体8中には着色され帯電した電気泳動粒子7が分散されている。電気泳動粒子7と透明絶縁性液体8の間では電荷の授受が行われて電気二重層が形成され、電気泳動粒子7は正または負に帯電している。本実施様態の電気泳動粒子7は正または負のどちらに帯電している形態をとっても良い。
【0081】
図1においては電極1、2、3、4である電極群と分散系との間に絶縁層9、10を有することが好ましい。これにより、電極群と透明絶縁性液体8との間で電気化学的反応が起きて透明絶縁性液体8が劣化してしまうのを防止することができる。また、電極群から、電気泳動粒子7に電荷が注入されるのを防ぐこともできる。絶縁層9、10の層厚としては、分散系中に十分な強度の電界を形成するためや、絶縁層の形成のしやすさなどの理由から、0.1乃至1μm程度が好適である。
【0082】
電気泳動表示装置にペーパーライクディスプレイとしてフレキシブル性を与えるために、両基板5、6は可撓性材料で形成するのが好ましい。また、両基板5、6の対向する間隔は、電気泳動粒子7の両基板間における移動性を高めるために粒径の2倍以上であることが好ましく、さらには、電気泳動表示装置のフレキシブル性を損なわないためには隔壁11の高さが低い方が良いので、500μm以下程度が好ましい。さらには、互いに異なる側の基板に引き寄せられている隣接する画素内の電気泳動粒子が、隣接する画素の電極が形成する電界の影響を受け難くするために、両基板5、6の対向する間隔は粒径の5倍以上が好ましい。
【0083】
電気泳動粒子7の平均粒径は、装置全体の大きさなどによって適宜選ばれるが、通常は0.1μm〜10μm程度のものが好ましく用いられる。
【0084】
また、第1基板5側の適当な部材が電気泳動粒子7の色と識別可能な色に着色されていること、又は第1基板5側の適当な部材と部材の間に電気泳動粒子7の色と識別可能な色の光反射層を積層されていることが好ましい。そして、その色を大きく外部に表示可能であることが好ましい。例えば第1基板5が、電気泳動粒子7の色と識別可能な色に着色されている場合には、第1基板側電極に含まれる電極のうちの、少なくとも最大面積を持つ電極(例えば第2電極2)が透明であり、絶縁層(例えば絶縁層9、10)が透明であれば、第1基板5の色が大きく外部に表示可能であり、しかも電気泳動粒子7がこの最大面積を持つ電極に引き寄せられれば、この色を覆い隠すこともできる。このような構成によって、電気泳動粒子7が、電気泳動粒子7の色と識別可能な色の部分を覆い隠さないときと、隠すときの2つの状態を用いて2値表示が可能となる。そのような構成は以下の例を含めて多数可能である。
【0085】
例えば電気泳動粒子7を黒、第1電極1を黒、第2電極2を白、第3電極3及び第4電極4を透明、絶縁層9、10を透明に組み合わせた場合、電気泳動粒子7が電極1又は3上に引き寄せられている状態の白表示と、電気泳動粒子7が電極2又は4上に引き寄せられている状態の黒表示の切り換えによる2値表示が行なえる。
【0086】
また、例えば絶縁層9、10が透明で、第2電極2の着色がレッド、グリーン、ブルーの画素、あるいは第2電極2が透明かつ第1基板5の着色がレッド、グリーン、ブルーの画素、あるいは図5(a)に示すように第2電極2が透明かつ第1基板5上にレッド、グリーン、ブルーの光反射層12を設けた画素、を並べることによってカラー表示を行なうことも可能である。光反射層12を設ける場合は図5(b)のように第2電極2に下部のみに配置してもよい。
【0087】
このような電気泳動表示装置に、電圧印加手段(図示なし)及び制御手段(図示なし)を用いて適切な電圧を印加することで、画像を表示させることができる。そして1度画像を表示させてしまえば、これら電圧印加手段及び制御手段がなくても、画像は保持される。このため電圧印加手段及び制御手段は、表示装置の用途によって、適宜除かれる形態か、常に接続される形態か、が決まる。例えば、従来技術において説明したペーパーライクディスプレイとして用いる場合には、適宜除かれる形態が好ましい形態であるし、従来のディスプレイ出力媒体の代用品として用いる場合には、常に接続される形態が好ましい形態であると言える。
【0088】
制御手段は、後述の電気泳動表示装置を用いた表示方法の中で必要とされる制御が可能な制御手段であることが好ましい。
【0089】
図1の構成の具体的なサイズとしては、画素サイズ100μm×100μmに対して、電気泳動粒子の径1μm、粒子数密度1.0×108個/mm3、第1基板5と第2基板6との間隔30μm、画素の面積に対する面積比として、第1電極20%、第2表示面積80%程度が好適な例として挙げられる。
【0090】
(構成部材の材料・製造方法)
本発明の表示装置の製造方法を、一つの形態である図1の場合の具体的な製造方法例で説明する。
【0091】
まず、第1基板5上に、第1電極1及び第2電極2を周知の半導体プロセスを用いて形成する。第1基板5の材料としては、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PES(ポリエーテルサルフォン)等のポリマーフィルム或いはガラス、石英等の無機材料を使用することができる。この中で可撓性材料としては、PETやPESなどが挙げられる。電極1、2の材料は、パターニング可能な導電性材料ならどのようなものを用いてもよく、透明電極ならば、ITO(酸化インジウムすず)等が使用できる。
【0092】
次に、第1電極1上及び第2電極2上に絶縁層9を形成する。絶縁層9の材料としては薄膜でピンホールが形成しづらく、低誘電率の材料が好ましく、例えば、アモルファスフッ素樹脂、高透明ポリイミド、PET等を使用できる。
【0093】
電極面の着色は、電極材料そのもの、あるいは電極材料の上に形成される絶縁層材料そのものの色を利用してもよく、又は所望の色の着色層を電極上、絶縁層上、基板面上に形成してもよい。また、絶縁層などに着色材料を混ぜ込んでもよい。
【0094】
次に第1基板5上に隔壁11を形成する。隔壁11の配置は、画素内を横切るなどの表示に支障をきたすような配置でなければ制限はないが、画素間で電気泳動粒子7が移動しないように、各画素の周囲を取り囲むように配置するのが好ましい。隔壁11の材料としてはポリマー樹脂等が使用できる。隔壁形成はどのような方法を用いてもよい。例えば、光感光性樹脂層を塗布した後、露光及びウェット現像を行う方法、別に所定の形状で作製した隔壁を接着する方法、印刷法によって形成する方法、或いは光透過性の第1基板5の表面にモールドによって形成しておく方法、等を用いることができる。
【0095】
次に、第2基板6上に、第3電極3及び第4電極4を周知の半導体プロセスを用いて形成する。第2基板6の材料としては、可視光の透過率が高く、且つ耐熱性の高い材料を使用するのが好ましい。例えばPET、PES等のポリマーフィルム或いはガラス、石英等の無機材料を使用することができる。この中で可撓性材料としては、PETやPESなどが挙げられる。電極3、4の材料には透明電極材料を使用し、例えばITOなどが使用できる。
【0096】
次に、第3電極3上及び第4電極4上に絶縁層10を形成する。絶縁層10の材料としては、第1基板5上の絶縁層9と同様に、薄膜でピンホールが形成しづらく、低誘電率の材料が好ましく、例えば、アモルファスフッ素樹脂、高透明ポリイミド、PET等を使用できる。
【0097】
次に第1基板5上に形成された隔壁11で囲まれた各画素に対応する空間を透明絶縁性液体8及び電気泳動粒子7を含む分散系で満たす。透明絶縁性液体8としては、シリコーンオイル、トルエン、キシレン、高純度石油等の無色透明の絶縁性液体を使用する。電気泳動粒子7としては、透明絶縁性液体8中で良好な帯電特性を示す材料を用いるのが好ましい。例えば、ポリエチレン、ポリスチレン等の樹脂にカーボンなどを混ぜたもの等が使用できる。このような分散系を例えば微細ノズル等を用いて第1基板5上の隔壁11に囲まれた空間に配置していく。
【0098】
次に、第2基板6の第1基板5との接合面に接着層を形成した後、第1基板5及び第2基板6の位置合わせを行い、熱をかけて接着する。
【0099】
このように作製された電気泳動表示装置に、電圧印加手段を接続し、制御手段によって適宜印加電圧を制御すれば、表示を行うことができる。
【0100】
(電気泳動表示装置を用いた表示方法)
次に本発明の表示方法について図6〜図14を用いて説明する。以下の説明で参照する電気泳動表示装置のセル構造は図1と同様であるが、説明に用いる図においては1画素のみを示している。また、図中の矢印は電気泳動粒子7の移動方向を表している。さらに、これらの図においては、12は光反射層であり、それが電気泳動粒子7の色と識別可能な色に着色されていることが好ましい。
【0101】
以下では説明の便宜上、電気泳動粒子7の帯電極性を正とし、電気泳動粒子7の色を黒、第1電極1の色を黒、第2電極2の色を白、第3電極3及び第4電極4の色を透明とするが、本発明はこれらに限られるものではない。また基準電位に対して、第1電極1に駆動電圧Vd1、第2電極2に駆動電圧Vd2、第3電極3に駆動電圧Vd3、第4電極4に駆動電圧Vd4を印加するものとし、以下の説明及び説明に用いる図においては、説明の便宜上、これらの具体的な電圧値を数値で示しているが、これら数値で示した電圧値は一例であって、その値を使用しなければいけないというものではない。本発明の表示方法において示した動作をする電圧値設定であれば、任意の値で設定すればよい。
【0102】
(表示方法1)
図6を用いて第1の表示方法を説明する。図6は各表示状態におけるセル断面を示している。
【0103】
白黒の2値表示における表示状態には以下の▲1▼〜▲4▼の4つの状態がある。
【0104】
▲1▼白表示状態1(図6(a))
Vd1=−50V、Vd2=+50V、Vd3=+50V、Vd4=+50Vに設定すると、電気泳動粒子7は静電力によって第1電極1上に集められ、第1電極1は黒色の電気泳動粒子7で覆われる。観測者(第2基板6側)からは、第1電極1よりも面積の大きな第2電極2の白色が主に観測され、白表示状態となる。
【0105】
▲2▼黒表示状態1(図6(b))
Vd1=+50V、Vd2=−50V、Vd3=+50V、Vd4=+50Vに設定すると、電気泳動粒子7は静電力によって第2電極2上に集められ、観測者(第2基板6側)からは、電気泳動粒子7の黒色と第1電極1の黒色が観測され、黒表示状態となる。
【0106】
▲3▼白表示状態2(図5(c))
Vd1=+50V、Vd2=+50V、Vd3=−50V、Vd4=+50Vに設定すると、電気泳動粒子7は静電力によって第3電極3上に集められ、黒色の電気泳動粒子7は第1電極1の真上に位置することになる。観測者(第2基板6側)からは、白表示状態1のときと同様に第2電極2の白色が主に観測され、白表示状態となる。
【0107】
▲4▼黒表示状態2(図6(d))
Vd1=+50V、Vd2=+50V、Vd3=+50V、Vd4=−50Vに設定すると、電気泳動粒子7は静電力によって第4電極4上に集められ、黒色の電気泳動粒子7は第2電極2の真上に位置することになる。観測者(第2基板6側)からは、黒色の電気泳動粒子7の色と第1電極1の黒色が観測され、黒表示状態となる。
【0108】
▲1▼〜▲4▼の4つの表示状態のうち、電気泳動粒子7は▲1▼と▲2▼では第1基板5側、▲3▼と▲4▼では第2基板6側に引き寄せられている。
【0109】
本表示方法の顕著な特徴は、以上で説明したように、画素が同一色の表示を複数回行う場合において、第2基板6の外側表面に投影した電気泳動粒子7の数密度分布が電気泳動粒子7の移動の前後で変わらないように、直前の同一色の表示の際に引き寄せられていた組み合わせの電極群に含まれる電極とは異なる組み合わせの電極群に含まれる電極に、電気泳動粒子が引き寄せられるように電極群に電圧を印加する制御を含むことである。
【0110】
例えば、1つの画素において白→黒→白→黒→白と交互に表示を変えるとする。最初は第1基板5側の第1電極1に電気泳動粒子7が引き寄せられている▲1▼の白表示状態となるように電圧を印加する。次は第1基板5側の第2電極2に電気泳動粒子7が引き寄せられている▲2▼の黒表示状態となるように電圧を印加する。その次の白表示は、第2基板6側の第3電極3に電気泳動粒子7に引き寄せられている▲3▼の白表示状態となるように電圧を印加する。その次の黒表示は、第2基板6側の第4電極4に電気泳動粒子7が引き寄せられている▲4▼の黒表示状態となるように電圧を印加する。その次は再び第1基板5側の第1電極1に電気泳動粒子7が引き寄せられている▲1▼の白表示状態となるように電圧を印加する。この例では、第1基板5側での表示から始めたが、第2基板6側での表示から始めても構わない。また、第1基板5側と第2基板6側でそれぞれ2回ずつ表示を行なっているが、電気泳動粒子7が凝集、貼りつきを起こしてしまうことがなければ同一基板上での表示を3回以上繰り返し行なっても良い。
【0111】
このようにして、本発明による電気泳動表示装置、及びその表示方法においては、電気泳動粒子の移動方向を1つ、すなわち基板面に平行な方向だけに限らず、垂直な方向の移動も加えたことにより、片方の基板側のみに電気泳動粒子を引き寄せながら表示を続けていると経時的に停滞するようになり、凝集、貼りつきを起こしてしまう電気泳動粒子の発生を抑制することができ、常にコントラストの高い表示をすることができる電気泳動表示装置及び表示方法が得られる。
【0112】
このような電気泳動粒子の凝集の防止は、1画素ごとに表示用の電極が2つしかない従来の電気泳動表示装置においても、例えば、表示と表示との間に、一定期間白黒交互表示動作を行なうことによっても可能であるが、この場合は、凝集防止のための表示期間は本来目的とする表示が不能となる期間を設けることになり、かつ、その間、観測者に無意味な表示を呈してしまう。その点において、本発明の表示方法は、本来目的とする表示動作自体に電気泳動粒子の凝集を防止する効果があり、極めて有用である。
【0113】
(表示方法2)
次に図7、図8を用いて第2の表示方法による階調表示について説明する。図7、図8は各表示状態におけるセル断面を示している。
【0114】
本表示方法及び後述の表示方法3における階調表示は、ある電極(集結電極と呼ぶ)上に1度集めた電気泳動粒子7を、集結電極以外の複数の電極に所定の割合に振り分けて引き寄せることによって達成できる。
【0115】
特に本表示方法は、集結電極以外の複数の電極として、集結電極に対向する電極と、集結電極に隣接する電極とを用いる表示方法である。
【0116】
初期状態が白表示状態の場合、すなわち集結電極が第1電極1又は第3電極3の場合には、全ての電気泳動粒子7が集結電極に対向する電極上に移動した場合には、移動前後においてコントラストに変化はなく、コントラストの変化量は集結電極に隣接する電極、すなわち第2電極2又は第4電極4上に移動した電気泳動粒子7の割合によって決まる。
【0117】
同様の理由によって、初期状態が黒表示状態の場合、すなわち集結電極が第2電極2又は第4電極4の場合にも、コントラストの変化量は集結電極に隣接する電極、すなわち第1電極1又は第3電極3上に移動した電気泳動粒子7の割合によって決まる。
【0118】
このことを利用して、集結電極に対向する電極に印加する電圧と、集結電極に隣接する電極に印加する電圧と、のバランスを調節し、所望の階調を表示することができる。
【0119】
まず最初に、図7(a)に示すようにVd1=−50V、Vd2=+50V、Vd3=+50V、Vd4=+50Vに設定すると、電気泳動粒子7は第1電極1上に集められ、第2基板6側から観測すると、第1電極1よりも面積の大きな第2電極2の白色が主に観測され、白表示状態となる。
【0120】
次に、図7(b)に示すようにVd1=+50V、Vd2=0V、Vd3=−25V、Vd4=+50Vに設定すると、電気泳動粒子7の一部は第2電極2上に、残りは第3電極3上に集まる。この際、Vd2及びVd3の大きさを適宜調節すれば、第2電極2上及び第3電極3上に集める電気泳動粒子7の量を制御することができる。つまり、所望の階調表示をするために必要な分量の電気泳動粒子7で第2電極2上を覆い、残りの電気泳動粒子7を第3電極3上に移動させて、電気泳動粒子7の第2電極2上への投影面積を制御する。その投影面積の大きさによって、第2基板6側からは、第3電極3上の電気泳動粒子7の黒色と、第2電極2上の電気泳動粒子7の黒色と第2電極2の白色の混合された白黒の階調色が異なって観測される。こうして、白黒の階調表示が可能となる。
【0121】
例えば、図7(a)に示したような電圧値に設定して電気泳動粒子7を第1電極1上に集めて白表示状態とした後、図7(c)に示すようにVd1=+50V、Vd2=0V、Vd3=+10V、Vd4=+50Vに設定すると、前述の図7(b)に示した場合よりも、第2電極2上に集まる電気泳動粒子7の量が多くなるために、より黒に近い表示となる。
【0122】
最初の状態は、電気泳動粒子7が第3電極3上に集められた白表示状態でもよい。図8(a)に示すようにVd1=+50V、Vd2=+50V、Vd3=−50V、Vd4=+50Vに設定すれば、電気泳動粒子7は第3電極3上に集められ、第2基板6側からは第2電極2の白色が主に観測され、白表示状態となる。
【0123】
次に、図8(b)に示すようにVd1=−25V、Vd2=+50V、Vd3=+50V、Vd4=0Vに設定すると、電気泳動粒子7の一部は第1電極1上に、残りは第4電極4上に集まる。この際、Vd1及びVd4の大きさを適宜調節すれば、第1電極1上及び第4電極4上に集める電気泳動粒子7の量を制御することができる。こうして、本表示方法における前述の理由と同様の理由で、白黒の階調表示が可能となる。
【0124】
最初の状態は、電気泳動粒子7が第2電極2上に集められた黒表示状態でもよい。図8(c)に示すようにVd1=+50V、Vd2=−50V、Vd3=+50V、Vd4=+50Vに設定すれば、電気泳動粒子7は第2電極2上に集められ、第2基板6側からは黒色の電気泳動粒子7の色と第1電極1の黒色が観測され、黒表示状態となる。
【0125】
次に、図8(d)に示すようにVd1=−25V、Vd2=+50V、Vd3=+50V、Vd4=0Vに設定すると、電気泳動粒子7の一部は第1電極1上に、残りは第4電極4上に集まる。この際、Vd1及びVd4の大きさを適宜調節すれば、第1電極1上及び第4電極4上に集める電気泳動粒子7の量を制御することができる。こうして、本表示方法における前述の理由と同様の理由で、白黒の階調表示が可能となる。
【0126】
最初の状態は、電気泳動粒子7が第4電極4上に集められた黒表示状態でもよい。図8(e)に示すようにVd1=+50V、Vd2=+50V、Vd3=+50V、Vd4=−50Vに設定すれば、電気泳動粒子7は第4電極4上に集められ、第2基板6側からは黒色の電気泳動粒子7の色と第1電極1の黒色が観測され、黒表示状態となる。
【0127】
次に、図8(f)に示すようにVd1=+50V、Vd2=0V、Vd3=−25V、Vd4=+50Vに設定すると、電気泳動粒子7の一部は第2電極2上に、残りは第3電極3上に集まる。この際、Vd2及びVd3の大きさを適宜調節すれば、第2電極2上及び第3電極3上に集める電気泳動粒子7の量を制御することができる。こうして、本表示方法における前述の理由と同様の理由で、白黒の階調表示が可能となる。
【0128】
このようにして、本表示方法によれば、電気泳動粒子7の色と識別可能な色をもつ電極上に移動させる電気泳動粒子7の量を制御できるため、電極サイズではなく電気泳動粒子サイズでの階調表示を実現できるという効果が得られる。
【0129】
さらに、この表示方法2において、第2電極2上で電気泳動粒子7の密度を制御する階調表示と、第4電極4上で電気泳動粒子7の密度を制御する階調表示とを適宜交互に行なうことによって、すなわち表示方法1と表示方法2とを組み合わせることによって、電気泳動粒子の凝集、貼りつきを抑制しつつ、高品質の階調表示を実現することが可能となる。
【0130】
また、本表示方法は、電気泳動表示装置において、例えば第2基板6の側の電極が第1電極1と同じ程度の大きさの電極のみであって、適当な位置に配置されているような場合でも、この第1電極1を集結電極として用いることで可能である。
【0131】
(表示方法3)
次に図9、図10を用いて第3の表示方法による階調表示動作について説明する。図9、図10は各表示状態におけるセル断面を示す。
【0132】
本表示方法は、表示方法2の始めに説明した、集結電極以外の複数の電極として、集結電極に対向する電極と、集結電極に対向する電極に隣接する電極と、を用いる表示方法である。
【0133】
初期状態が白表示状態の場合、すなわち集結電極が第1電極1又は第3電極3の場合には、全ての電気泳動粒子7が集結電極に対向する電極上に移動した場合には、移動前後においてコントラストに変化はなく、コントラストの変化量は集結電極に対向する電極に隣接する電極、すなわち第4電極4又は第2電極2上に移動した電気泳動粒子7の割合によって決まる。
【0134】
同様の理由によって、初期状態が黒表示状態の場合、すなわち集結電極が第2電極2又は第4電極4の場合にも、コントラストの変化量は集結電極に対向する電極に隣接する電極、すなわち第3電極3又は第1電極1上に移動した電気泳動粒子7の割合によって決まる。
【0135】
このことを利用して、集結電極に対向する電極に印加する電圧と、集結電極に対向する電極に隣接する電極に印加する電圧と、のバランスを調節し、所望の階調を表示することができる。
【0136】
まず最初に、図9(a)に示すようにVd1=−50V、Vd2=+50V、Vd3=+50V、Vd4=+50Vに設定すると、電気泳動粒子7は第1電極1上に集められ、第2基板6側から観測すると、第1電極1よりも面積の大きな第2電極2の白色が主に観測され、白表示状態となる。
【0137】
次に、図9(b)に示すようにVd1=+50V、Vd2=+50V、Vd3=0V、Vd4=−10Vに設定すると、電気泳動粒子7の一部は第2電極2上に、残りは第3電極3上に集まる。この際、Vd3及びVd4の大きさを適宜調節すれば、第3電極3上及び第4電極4上に集める電気泳動粒子7の量を制御することができる。つまり、所望の階調表示をするために必要な分量の電気泳動粒子7で第4電極4上を覆い、残りの電気泳動粒子7を第3電極3上に移動させて、電気泳動粒子7の第4電極4上への投影面積を制御する。その投影面積の大きさによって、第2基板6側からは、第3電極3上の電気泳動粒子7の黒色と、第2電極2上の電気泳動粒子7の黒色と第2電極2の白色の混合された白黒の階調色が異なって観測される。こうして、白黒の階調表示が可能となる。
【0138】
例えば、図9(a)に示したような電圧値に設定して電気泳動粒子7を第1電極1上に集めて白表示状態とした後、図9(c)に示すようにVd1=+50V、Vd2=+50V、Vd3=0V、Vd4=−25Vに設定すると、前述の図9(b)に示した場合よりも、第4電極4上に集まる電気泳動粒子7の量が多くなるために、より黒に近い表示となる。
【0139】
最初の状態は、電気泳動粒子7が第3電極3上に集められた白表示状態でもよい。図10(a)に示すようにVd1=+50V、Vd2=+50V、Vd3=−50V、Vd4=+50Vに設定すれば、電気泳動粒子7は第3電極3上に集められ、第2基板6側からは第2電極2の白色が主に観測され、白表示状態となる。
【0140】
次に、図10(b)に示すようにVd1=0V、Vd2=−10V、Vd3=+50V、Vd4=+50Vに設定すると、電気泳動粒子7の一部は第1電極1上に、残りは第2電極2上に集まる。この際、Vd1及びVd2の大きさを適宜調節すれば、第1電極1上及び第2電極2上に集める電気泳動粒子7の量を制御することができる。こうして、本表示方法における前述の理由と同様の理由で、白黒の階調表示が可能となる。
【0141】
最初の状態は、電気泳動粒子7が第2電極2上に集められた黒表示状態でもよい。図10(c)に示すようにVd1=+50V、Vd2=−50V、Vd3=+50V、Vd4=+50Vに設定すれば、電気泳動粒子7は第2電極2上に集められ、第2基板6側からは黒色の電気泳動粒子7の色と第1電極1の黒色が観測され、黒表示状態となる。
【0142】
次に、図10(d)に示すようにVd1=+50V、Vd2=+50V、Vd3=−25V、Vd4=0Vに設定すると、電気泳動粒子7の一部は第3電極3上に、残りは第4電極4上に集まる。この際、Vd3及びVd4の大きさを適宜調節すれば、第3電極3上及び第4電極4上に集める電気泳動粒子7の量を制御することができる。こうして、本表示方法における前述の理由と同様の理由で、白黒の階調表示が可能となる。
【0143】
最初の状態は、電気泳動粒子7が第4電極4上に集められた黒表示状態でもよい。図10(e)に示すようにVd1=+50V、Vd2=+50V、Vd3=+50V、Vd4=−50Vに設定すれば、電気泳動粒子7は第4電極4上に集められ、第2基板6側からは黒色の電気泳動粒子7の色と第1電極1の黒色が観測され、黒表示状態となる。
【0144】
次に、図10(f)に示すようにVd1=−25V、Vd2=0V、Vd3=+50V、Vd4=+50Vに設定すると、電気泳動粒子7の一部は第2電極2上に、残りは第1電極1上に集まる。この際、Vd2及びVd1の大きさを適宜調節すれば、第2電極2上及び第1電極1上に集める電気泳動粒子7の量を制御することができる。こうして、本表示方法における前述の理由と同様の理由で、白黒の階調表示が可能となる。
【0145】
このようにして、本表示方法によれば、表示方法2と同様の効果が得られる。
【0146】
さらに、この表示方法3においても、第2電極2上で電気泳動粒子7の密度を制御する階調表示と、第4電極4上で電気泳動粒子7の密度を制御する階調表示とを適宜交互に行なうことによって、すなわち表示方法1と表示方法3とを組み合わせることによって、電気泳動粒子の凝集、貼りつきを抑制しつつ、階調表示を実現することが可能となる。またさらには、表示方法1〜3を適宜組み合わせて用いても良い。
【0148】
さらに、集結電極と、それ以外の複数の電極は、表示方法2、3に述べたような場合に限らず、例えば両基板5、6の夫々に3つ以上ずつの電極が並んで設けられているような場合には、集結電極が並んだ電極の片方の端の電極であって、それ以外の複数の電極として、もう片方の端の電極等を適宜選んでも良い。また、集結電極は、この用途に限る電極であっても、表示に用いる電極を集結電極として併用するものであっても、どちらでも良い。
【0149】
(表示方法4)
図11を用いて第4の表示方法を説明する。図11は各表示状態におけるセル断面を示している。
【0150】
水平移動型電気泳動表示装置では、第1電極1及び第2電極2に駆動電圧を印加し、第1電極1上と第2電極2上との間で電気泳動粒子7を第1基板5の面に平行に移動させることによって表示を行う。しかし、本表示方法においては、第1電極及び第3電極に同じ電圧である第1の電圧を印加し、第2電極及び第4電極に同じ電圧である第2の電圧を印加し、第1の電圧及び第2の電圧は、第1電極及び第3電極とは異なる電位を第2電極及び第4電極に与えるように印加して表示を行う。すなわち、Vd1=Vd3<Vd2=Vd4であって、Vd2とVd3との差が十分大きいように電圧を印加する。
【0151】
例えば図11(a)に示すようにVd1=Vd3=−25V、Vd2=Vd4=+25Vとすると、第1電極1と第2電極2との間にできる電界では電気泳動粒子7は第1電極1上、第3電極3と第4電極4との間にできる電界では電気泳動粒子7は第3電極3上に移動する。こうして、第2基板6側から観測すると、第1電極1や第3電極3の面積よりも大きな面積の第2電極2の白色が主に観測され、白表示状態となる。
【0152】
また、図11(b)に示すようなVd1=Vd3=+25V、Vd2=Vd4=−25V等の、Vd1=Vd3>Vd2=Vd4であって、Vd2とVd3との差が十分大きいような電圧を印加すると、第1電極1と第2電極2との間にできる電界では電気泳動粒子7は第2電極2上、第3電極3と第4電極4との間にできる電界では電気泳動粒子7は第4電極4上に移動する。こうして、第1電極1の黒色と電気泳動粒子7の黒色による黒表示を行なうことができる。
【0153】
このような本表示方法によれば、電気泳動粒子を従来では一方の基板に配置された電極で移動させていたが、さらに対向する他方の基板に配置された電極でも移動させることができる。よって、全体として移動させるべき電気泳動粒子の量に対して、各基板上では約半分の電気泳動粒子を移動させれば良いことになる。その結果、同じ駆動電圧で比較すると電気泳動粒子の移動に要する時間が短縮できる。また表示の切換に要する時間を一定とすると駆動電圧を低減することができる。
【0154】
【実施例】
(実施例1)
本例では、画素の構造が図1に示したような構造で、図15に示した平面形状の3×3の9画素の表示セルを作製し、表示方法1による表示を行なった。
【0155】
1画素サイズは1mm×1mm、第1電極1と第2電極2の面積比20:80、同じく第3電極と第4電極の面積比20:80である。
【0156】
図9及び図1を参照しながら、セルの製造方法について簡単に説明する。
【0157】
まず、厚さ200μmのPETフィルムからなる第1基板5上に、まずアルミナなどの白色顔料を分散させたアクリル樹脂からなる着色層12を全面に形成した。次に透明な第2電極2としてITOを低温成膜し、フォトリソグラフィー及びドライエッチングにより図15に示す形状にパターニングした。次に第1電極1として暗黒色の炭化チタン膜を成膜し、第2電極2と同様にして図15に示す形状にパターニングした。次に、全面にアモルファスフッ素樹脂からなる絶縁層8を200nm形成した。
【0158】
続いて、厚さ200μmのPETフィルムからなる第2基板6上に第3電極3及び第4電極4としてITOを低温成膜したのち、図15に示すような、第1基板5上に形成した電極と同様の形状にパターニングした。次に第2基板6の全面にアモルファスフッ素樹脂からなる絶縁層9を200nm形成した。但し、第1基板5上の電極と、第2基板6上の電極のパターンは鏡映対称である。そしてその絶縁層9上に、隔壁11を形成した。隔壁11は、光感光性エポキシ樹脂を塗布した後、露光及びウエット現像を行うことによって形成し、70μmの高さとした。そして、第2基板6上の、隔壁11によって隔てられたそれぞれの領域を透明絶縁性液体8及び黒色の電気泳動粒子7を含む分散系で満たした。
【0159】
透明絶縁性液体8としては、シリコーンオイルを使用した。黒色の電気泳動粒子7としては、ポリスチレンとカーボンの混合物で、平均粒径1μm位のものを使用した。シリコーンオイル中での電気泳動粒子7は正の帯電極性を示した。
【0160】
次に、第1基板5の第2基板6との接着面に熱融着性の接着層パターンを形成し、第2基板6上に形成された隔壁11の上に、位置合わせをしながら第1基板5を置き、熱をかけて張り合わせた。これに不図示の電圧印加回路を接続して表示装置とした。
【0161】
以下、作製したセルにおいて、図6を用いて説明した表示方法1により表示を行なった結果を示す。表示は図16(a)と図16(b)の状態を1sec周期で交互に繰り返した。
【0162】
はじめは、▲1▼白表示状態1(図6(a))及び▲2▼黒表示状態1(図6(b))のように電気泳動粒子7を移動させて、20回、図16(a)と図16(b)の状態を切り替えた。
【0163】
図16(a)における画素(1,2)(2,1)(2,3)(3,2)においてはVd1=−50V、Vd2=Vd3=Vd4=+50Vを印加し、電気泳動粒子7を第1電極1上に集め、白表示状態とした。また、画素(1,1)(1,3)(2,2)(3,1)(3,3)においてはVd1=+50V、Vd2=−50V、Vd3=Vd4=+50Vを印加し、電気泳動粒子7を第2電極2上に集め、黒表示状態とした。
【0164】
図16(b)における画素(1,2)(2,1)(2,3)(3,2)においてはVd1=+50V、Vd2=−50V、Vd3=Vd4=+50Vを印加し、電気泳動粒子7を第2電極2上に集め、黒表示状態とした。また、画素(1,1)(1,3)(2,2)(3,1)(3,3)においてはVd1=−50V、Vd2=Vd3=Vd4=+50Vを印加し、電気泳動粒子7を第1電極1上に集め、白表示状態とした。
【0165】
その次は、▲3▼白表示状態2(図6(c))、及び▲4▼黒表示状態2(図6(d))のように電気泳動粒子7を移動させて、20回、図16(a)と図16(b)の状態を切り替えた。
【0166】
図16(a)における画素(1,2)(2,1)(2,3)(3,2)においてはVd1=Vd2=+50V、Vd3=−50V、Vd4=+50Vを印加し、電気泳動粒子7を第3電極3上に集め、白表示状態とした。また、画素(1,1)(1,3)(2,2)(3,1)(3,3)においてはVd1=Vd2=Vd3=+50V、Vd4=−50Vを印加し、電気泳動粒子7を第4電極4上に集め、黒表示状態とした。
【0167】
図16(b)における画素(1,2)(2,1)(2,3)(3,2)においてはVd1=Vd2=Vd3=+50V、Vd4=−50Vを印加し、電気泳動粒子7を第4電極4上に集め、黒表示状態とした。また、画素(1,1)(1,3)(2,2)(3,1)(3,3)においてはVd1=Vd2=+50V、Vd3=−50V、Vd4=+50Vを印加し、電気泳動粒子7を第3電極3上に集め、白表示状態とした。
【0168】
そして再び、▲1▼白表示状態1及び▲2▼黒表示状態1のように電気泳動粒子7を移動させて、20回、図16(a)と図16(b)の状態を切り替え、▲3▼白表示状態2及び▲4▼黒表示状態2を用いて、20回、図16(a)と図16(b)の状態を切り替えるというように、長時間この動作を繰り返して表示を行った。
【0169】
この交互の表示動作を1週間続けたが、泳動せずに一定の場所に残留してしまうような電気泳動粒子は観測されず、表示コントラストが低下することなく良好な表示状態を保つことが可能であった。白表示と黒表示の平均的なコントラストは10:1程度の高い値を示した。
【0170】
(比較例1)
実施例1の比較例として、実施例1で用いたセルで以下のような表示を行なった。▲1▼白表示状態1(図6(a))及び▲2▼黒表示状態1(図6(b))のように電気泳動粒子7を移動させて、20回、図16(a)と図16(b)の状態を切り替えた。
【0171】
図16(a)における画素(1,2)(2,1)(2,3)(3,2)においてはVd1=−50V、Vd2=+50V、Vd3=Vd4=0Vを印加し、電気泳動粒子7を第1電極1上に集め、白表示状態とした。また、画素(1,1)(1,3)(2,2)(3,1)(3,3)においてはVd1=−50V、Vd2=−50V、Vd3=Vd4=0Vを印加し、電気泳動粒子7を第2電極2上に集め、黒表示状態とした。
【0172】
図16(b)における画素(1,2)(2,1)(2,3)(3,2)においてはVd1=+50V、Vd2=−50V、Vd3=Vd4=0Vを印加し、電気泳動粒子7を第2電極2上に集め、黒表示状態とした。また、画素(1,1)(1,3)(2,2)(3,1)(3,3)においてはVd1=−50V、Vd2=+50V、Vd3=Vd4=0Vを印加し、電気泳動粒子7を第1電極1上に集め、白表示状態とした。
【0173】
この動作を2日続けて行なってみたところ、電気泳動粒子の中には、電圧印加を行なっても移動せずに、そのまま凝集を起こしてしまうものが発生し、白表示が全体的に灰色がかり、表示コントラストが低下してしまった。コントラスト低下時の白表示と黒表示の平均的なコントラストは6:1程度であった。
【0174】
(実施例2)
本例では、実施例1で作製したセルにおいて、図7、図8を用いて説明した表示方法2により階調表示を行なった。図12に本例における各表示状態におけるセル断面を示す。
【0175】
まず、初期状態として、Vd1=−50V、Vd2=Vd3=Vd4=+50Vを印加した。このとき、電気泳動粒子7は第1電極1上に移動して第1電極1に集められ、第2基板6側から観測すると第2電極2が露出し、白表示状態となった(図12(a))。
【0176】
次に、Vd1=+50V、Vd2=Vd3=0V,Vd4=+50Vを印加した。電気泳動粒子7の一部は第3電極3上に移動し、それ以外は第2電極2上に移動した(図12(b))。このとき、電気泳動粒子7の黒色と第2電極2の白色の混合された色である灰色の表示が観測された。
【0177】
再び、Vd1=−50V、Vd2=Vd3=Vd4=+50Vを印加し、初期の白表示状態とした。(図12(a))
【0178】
その次に、Vd1=+50V、Vd2=+10V、Vd3=−20V、Vd4=+50Vを印加した。先のVd2=Vd3=0Vを印加した場合よりも、第3電極3上に移動する電気泳動粒子7の量は多く、そのため第2電極2上に移動する電気泳動粒子7の量は少なくなった(図12(c))。このとき、電気泳動粒子7の黒色と第2電極2の白色の混合された色である灰色が観測されたが、前述の図12(b)に示したVd2=Vd3=0Vの場合よりも白に近い、淡い灰色の表示となった。
【0179】
再び、Vd1=−50V、Vd2=Vd3=Vd4=+50Vを印加し、初期の白表示状態とした。(図12(a))
【0180】
その次に、Vd1=+50V、Vd2=−20V、Vd3=+10V、Vd4=+50Vを印加した。先のVd2=Vd3=0Vを印加した場合よりも、第3電極3上に移動する電気泳動粒子7の量は少なく、そのため第2電極2上に移動する電気泳動粒子7の量は多くなった(図12(d))。このとき、電気泳動粒子7の黒色と第2電極2の白色の混合された色である灰色が観測されたが、前述の図12(b)に示したVd2=Vd3=0Vの場合よりも黒に近い、濃い灰色の表示となった。
【0181】
このようにして、第2電極2に印加する電圧Vd2と第3電極3に印加する電圧Vd3を調節し、電気泳動粒子7の色と識別可能な色の第2電極2上に移動させる電気泳動粒子7の量を制御できるため、電気泳動粒子サイズでの階調表示を実現できることが確認できた。
【0182】
(実施例3)
本例では、実施例1で作製したセルにおいて、図9、図10を用いて説明した表示方法3により階調表示を行なった。図13に本例における各表示状態におけるセル断面を示す。
【0183】
まず、初期状態として、Vd1=−50V、Vd2=Vd3=Vd4=+50Vを印加した。このとき、電気泳動粒子7は第1電極1上に移動して第1電極1に集められ、第2基板6側から観測すると第2電極2が露出し、白表示状態となった(図13(a))。
【0184】
次に、Vd1=Vd2=+50V、Vd3=0V、Vd4=−25Vを印加した。電気泳動粒子7の一部は第4電極4上に移動し、それ以外は第3電極3上に移動した(図13(b))。このとき、第4電極4上の電気泳動粒子7の黒色と第2電極2の白色の混合された色である灰色の表示が観測された。
【0185】
再び、Vd1=−50V、Vd2=Vd3=Vd4=+50Vを印加し、初期の白表示状態とした。(図13(a))
【0186】
その次に、Vd1=Vd2=+50V、Vd3=0V、Vd4=−10Vを印加した。先のVd3=0V、Vd4=−25Vを印加した場合よりも、第3電極3上に移動する電気泳動粒子7の量は多く、そのため第4電極4上に移動する電気泳動粒子7の量は少なくなった(図13(c))。このとき、第4電極4上の電気泳動粒子7の黒色と第2電極2の白色の混合された色である灰色が観測されたが、前述の図13(b)に示したVd3=0V、Vd4=−25Vの場合よりも白に近い、淡い灰色の表示となった。
【0187】
再び、Vd1=−50V、Vd2=Vd3=Vd4=+50Vを印加し、初期の白表示状態とした。(図13(a))
【0188】
その次に、Vd1=Vd2=+50V、Vd3=0V、Vd4=−40Vを印加した。先のVd3=0V、Vd4=−25Vを印加した場合よりも、第3電極3上に移動する電気泳動粒子7の量は少なく、そのため第4電極4上に移動する電気泳動粒子7の量は多くなった(図13(d))。このとき、第4電極4上の電気泳動粒子7の黒色と第2電極2の白色の混合された色が観測されたが、前述の図13(b)に示したVd3=0V、Vd4=−25Vの場合よりも黒に近い、濃い灰色の表示となった。
【0189】
このようにして、第3電極3に印加する電圧Vd3と第4電極4に印加する電圧Vd4を調節し、電気泳動粒子7の色と識別可能な色の第2電極2と対向する透明な第4電極4上に移動させる電気泳動粒子7の量を制御できるため、電気泳動粒子サイズでの階調表示を実現できることが確認できた。
【0190】
(実施例4)
本例では、実施例1で作製したセルにおいて、図11を用いて説明した表示方法4により表示を行なった。
【0191】
まず、初期状態として図16(a)のような表示を行った。図16(a)における画素(1,2)(2,1)(2,3)(3,2)においては、Vd1=−50V、Vd2=+50V、Vd3=Vd4=0Vを印加し、電気泳動粒子7を第1電極1上に集め、白表示状態とした。図16(a)における画素(1,1)(1,3)(2,2)(3,1)(3,3)においてはVd1=+50V、Vd2=−50V、Vd3=Vd4=0Vを印加し、電気泳動粒子7を第2電極2上に集め、黒表示状態とした。電圧印加時間は1secであり、電気泳動粒子7が十分に移動できる時間である。
【0192】
次に、電圧印加時間10msecで図16(b)のように表示を反転させた。図16(b)における画素(1,2)(2,1)(2,3)(3,2)においてはVd1=Vd3=+25V、Vd2=Vd4=−25Vを印加し、電気泳動粒子7を第2電極2上及び第4電極4上に集め、黒表示状態とした。図16(b)における画素(1,1)(1,3)(2,2)(3,1)(3,3)においてはVd1=Vd3=−25V、Vd2=Vd4=+25Vを印加し、電気泳動粒子7を第1電極1上及び第3電極3上に集め、白表示状態とした。
【0193】
その次に、再び電圧印加時間10msecで図16(a)のような表示を行った。画素(1,2)(2,1)(2,3)(3,2)においては、Vd1=Vd3=−25V、Vd2=Vd4=+25Vを印加し、電気泳動粒子7を第1電極1上および第3電極3上に集め、白表示状態とした。画素(1,1)(1.3)(2,2)(3,1)(3,3)においてはVd1=Vd3=+25V、Vd2=Vd4=−25Vを印加し、電気泳動粒子7を第2電極2上及び第4電極4上に集め、黒表示状態とした。
【0194】
図16(a)の表示状態と図16(b)の表示状態との切り替えにおいて、電圧印加時間10msec、印加電圧25Vであっても、電圧印加時間が小さい、あるいは印加電圧が小さいというようなことはなく、移動が不完全な電気泳動粒子7は観測されず、良好な表示を行うことができた。白表示と黒表示の平均的なコントラストは10:1程度の高い値を示した。
【0195】
(比較例2)
実施例4の比較例として、実施例1で作製したセルで以下のような表示を行なった。
【0196】
まず、初期状態として図16(a)のような表示を行った。図16(a)における画素(1,2)(2,1)(2,3)(3,2)においては、Vd1=−50V、Vd2=+50V、Vd3=Vd4=0Vを印加し、電気泳動粒子7を第1電極1上に集め、白表示状態とした。図16(a)における画素(1,1)(1,3)(2,2)(3,1)(3,3)においてはVd1=+50V、Vd2=−50V、Vd3=Vd4=0Vを印加し、電気泳動粒子7を第2電極2上に集め、黒表示状態とした。電圧印加時間は1secであり、電気泳動粒子7が十分に移動できる時間である。
【0197】
次に、電圧印加時間10msecで図16(b)のように表示を反転させた。図16(b)における画素(1,2)(2,1)(2,3)(3,2)においてはVd1=+25V、Vd2=−25V、Vd3=Vd4=0Vを印加した。このとき、電気泳動粒子7は第2電極側に移動したが、電圧印加時間が短い、あるいは印加電圧が低いため、全ての電気泳動粒子7が移動したわけではなかった。また、画素(1,1)(1,3)(2,2)(3.1)(3,3)においてはVd1=−25V、Vd2=+25V、Vd3=Vd4=0Vを印加した。このとき、電気泳動粒子7は第1電極1側に移動したが、電圧印加時間が短い、あるいは印加電圧が低いため、全ての電気泳動粒子7が移動したわけではなかった。
【0198】
結果として、目的の表示パターンは得られたが、白表示が全体的に灰色がかっており白表示と黒表示の平均的なコントラストは3:1程度であった。
【0199】
(実施例5)
本例では、図5(a)に示した構造のセルにおいて、第1基板5上にレッド、グリーン、ブルーの光反射層12を設けた画素を並べることによってカラー表示を行なった。実施例1で作製したセルと同様に、1画素サイズは1mm×1mm、第1電極と第2電極の面積比20:80、同じく第3電極と第4電極の面積比20:80である。
【0200】
まず図5(a)を参照して、レッドセルの製造方法について簡単に説明する。
【0201】
厚さ200μmのPETフィルムからなる第1基板5上に、レッドの顔料を分散させたアクリル樹脂からなる着色層12を形成した。次に第1電極1として暗黒色の炭化チタン膜を成膜し、フォトリソグラフィー及びドライエッチングにより図15に示す形状にパターニングした。
【0202】
次にアモルファスフッ素樹脂を100nmの膜厚で塗布し、続いて第2電極2としてITO薄膜をマグネトロンスパッタ法によって低温成膜した。続いてレジスト膜を塗布し、図15に示すような形状にパターニング、最後にCF4及びO2ガスによる反応性ドライエッチングを行ない、ITOからなる第2電極2を形成した。次に、全面にアモルファスフッ素樹脂からなる絶縁層8を200nm形成した。
【0203】
それ以後の製造プロセスは実施例1と全く同様であるので説明を省略する。
【0204】
この製造したレッドセルにおいて、図7、図8を用いて説明した表示方法2により階調表示を行なった。図14は本例の各表示状態におけるセル断面を示す。
【0205】
まず、初期状態として、Vd1=−50V、Vd2=Vd3=Vd4=+50Vを印加した。このとき、電気泳動粒子7は第1電極1上に移動して第1電極1に集められ、第2基板6側から観測すると、透明な第2電極2を通して着色層12が露出し、レッド表示状態となった。(図14(a))
【0206】
次に、Vd1=+50V、Vd2=Vd3=0V、Vd4=+50Vを印加した。電気泳動粒子7の一部は第3電極3上に移動し、それ以外は第2電極2上に移動した(図14(b))。このとき、電気泳動粒子7の黒色と第2電極2のレッドが混合された色である、初期状態よりも暗いレッドの表示が観測された。
【0207】
再び、Vd1=−50V、Vd2=Vd3=Vd4=+50Vを印加し、初期の白表示状態とした。(図14(a))
【0208】
その次に、Vd1=+50V、Vd2=+10V、Vd3=−20V、Vd4=+50Vを印加した。先のVd2=Vd3=0Vを印加した場合よりも、第3電極3上に移動する電気泳動粒子7の量は多く、そのため第2電極2上に移動する電気泳動粒子7の量は少なくなった(図14(c))。このとき、電気泳動粒子7の黒色と第2電極2のレッドの混合された色である初期状態よりも暗いレッドが観測されたが、図14(b)に示したVd2=Vd3=0Vの場合よりは明るいレッド表示となった。
【0209】
再び、Vd1=−50V、Vd2=Vd3=Vd4=+50Vを印加し、初期の白表示状態とした。(図14(a))
【0210】
その次に、Vd1=+50V、Vd2=−20V、Vd3=+10V、Vd4=+50Vを印加した。先のVd2=Vd3=0Vを印加した場合よりも、第3電極3上に移動する電気泳動粒子7の量は少なく、そのため第2電極2上に移動する電気泳動粒子7の量は多くなった(図14(d))。このとき、電気泳動粒子7の黒色と第2電極2のレッドの混合された色である初期状態よりも暗いレッドが観測されたが、図14(b)に示したVd2=Vd3=0Vの場合よりもさらに暗いレッド表示となった。
【0211】
このようにして、第2電極2に印加する電圧Vd2と第3電極3に印加する電圧Vd3を調節し、電気泳動粒子7の色と識別可能な色の第2電極2上に移動させる電気泳動粒子7の量を制御できるため、電気泳動粒子サイズでのレッド表示における階調表示を実現できることが確認できた。
【0212】
次にグリーンセルを作製し、レッドセルと同様に表示を行なった。グリーンセルに関しては、PETフィルムからなる第1基板5上に、グリーンの顔料を分散させたアクリル樹脂からなる光反射層12を形成し、その後のプロセスは、レッドセルと同様にして製造することができた。また、レッドセルと同様にグリーン表示における階調表示を行なうこともできた。
【0213】
次にブルーセルを作製し、レッドセルと同様に表示を行なった。ブルーセルに関しては、PETフィルムからなる第1基板5上に、ブルーの顔料を分散させたアクリル樹脂からなる着色層12を形成し、その後のプロセスは、レッドセルと同様にして製造することができた。また、レッドセルと同様にブルー表示における階調表示を行なうこともできた。
【0214】
そして、着色層12をレッド、グリーン、ブルーの各色とした画素を3つ組み合わせて形成したところ、カラー表示を行なうことができた。図5(a)の構造のレッド画素、グリーン画素、ブルー画素を隣接して配置して、3画素を組み合わせて1画素を構成することにより、このカラー表示を実現することができる。
【0215】
【発明の効果】
以上、詳細に述べたように、本発明によって次のような効果が得られた。
【0216】
第1に、本発明による新規な構成と表示方法1によって、電気泳動粒子の凝集・貼りつきを防ぎ、長時間にわたって表示を行なっても表示コントラストを良好に保つことが可能となった。
【0217】
第2に、本発明による新規な構成と表示方法2によって、低電圧での駆動、及び書き込み速度の向上が可能となり、消費電力を低減できるという効果も有する。また、低電圧で駆動を行なった場合の電気泳動粒子の動作不良、また、そのための電気泳動粒子の凝集を防ぐことにも有効である。
【0218】
第3に、本発明による新規な構成と表示方法3によって、電気泳動粒子の移動量による階調表示を実現することができる。これは各電極に印加する電圧を制御することにより電気泳動粒子を表示に関わる電極上、及び表示に関わらない電極上に振り分けて移動させて実現するものであり、マージンをとって印加電圧値を設定することができるため制御性、再現性という点でも非常に有効である。
【0219】
第4に、本発明による新規な構成では、カラー表示を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表示装置の代表的な一例の断面を表す概念図を示す。
【図2】本発明の表示装置の一例の断面を表す概念図を示す。
【図3】 本発明の表示装置の参考例の断面を表す概念図を示す。
【図4】本発明の表示装置の代表的な例の平面図を示す。
【図5】本発明の表示装置の代表的な一例の断面を表す概念図を示す。
【図6】本発明の表示装置の表示方法及び動作状態の一例を表す概念図を示す。
【図7】本発明の表示装置の表示方法及び動作状態の一例を表す概念図を示す。
【図8】本発明の表示装置の表示方法及び動作状態の一例を表す概念図を示す。
【図9】本発明の表示装置の表示方法及び動作状態の一例を表す概念図を示す。
【図10】本発明の表示装置の表示方法及び動作状態の一例を表す概念図を示す。
【図11】本発明の表示装置の表示方法及び動作状態の一例を表す概念図を示す。
【図12】本発明の表示装置の表示方法及び動作状態の一例を表す概念図を示す。
【図13】本発明の表示装置の表示方法及び動作状態の一例を表す概念図を示す。
【図14】本発明の表示装置の表示方法及び動作状態の一例を表す概念図を示す。
【図15】実施例1において作製した3×3マトリックスの平面構成図を示す。
【図16】実施例1で行なった表示のパターンを示す。
【図17】従来例における表示装置の断面を表す概念図を示す。
【符号の説明】
1 第1電極
2 第2電極
3 第3電極
4 第4電極
5 第1基板
6 第2基板
7 電気泳動粒子
8 透明絶縁性液体
9,10 絶縁層
11 隔壁
12 光反射層

Claims (2)

  1. 互いに対向するように配置された第1基板及び第2基板と、前記第1基板及び前記第2基板の間に配置されて画素を区画する隔壁と、前記第1基板及び前記第2基板と前記隔壁とによって形成された空間に充填された透明絶縁性液体及び複数の電気泳動粒子と、前記第1基板及び前記第2基板に配置された電極群と、前記電極群に印加する電圧を制御する制御手段と、を備え、
    前記画素内で、前記第1基板に配置された電極及び前記第2基板に配置された電極が同数の複数の電極からなり、前記第1基板に配置された複数の電極の夫々と前記第2基板に配置された複数の電極の夫々とが互いに対向している電気泳動表示装置であって
    前記制御手段は、前記画素が同一色の表示を複数回行う場合において、直前の同一色の表示の際に前記電気泳動粒子が引き寄せられていた電極に対向する電極が前記電気泳動粒子を引き寄せて、前記第2基板の外側表面に投影した前記電気泳動粒子の数密度分布が前記直前の同一色の表示と同一になるように、前記画素内の前記第1基板に配置された電極及び前記第2基板に配置された電極に印加される電圧を制御することを特徴とする電気泳動表示装置。
  2. 互いに対向するように配置された第1基板及び第2基板と、前記第1基板及び前記第2基板の間に配置されて画素を区画する隔壁と、前記第1基板及び前記第2基板と前記隔壁とによって形成された空間に充填された透明絶縁性液体及び複数の電気泳動粒子と、前記第1基板及び前記第2基板に配置された電極群と、を備え、前記画素内において、前記第1基板に配置された電極及び前記第2基板に配置された電極が同数の複数の電極からなり、前記第1基板に配置された複数の電極の夫々と前記第2基板に配置された複数の電極の夫々とが互いに対向している電気泳動表示装置を用いた表示方法であって、
    前記画素が同一色の表示を複数回行う場合において、直前の同一色の表示の際に前記電気泳動粒子が引き寄せられていた電極に対向する電極に前記電気泳動粒子を引き寄せることにより、前記第2基板の外側表面に投影した前記電気泳動粒子の数密度分布が前記直前の同一色の表示と同一の表示を行うことを特徴とする表示方法
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