JP2002277904A - 電気泳動表示装置 - Google Patents

電気泳動表示装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易なセル構造において単純マトリクス駆動
で表示色を変化させることができ、低コストな表示装置
を提供することである。 【解決手段】 第1の基板4と、第2の基板5と、これ
らに挟まれた絶縁性液体1及び互いに同極性の電荷を備
える複数の電気泳動粒子2を含有する分散液3を備え、
この分散液3の近傍に位置し、第1の基板4側に互いに
平行に並置された第1及び第2の電極7,8と、第2の
基板5の近傍に設けられ、第1及び第2の電極7,8と
交差する長手を供える第3の電極9とを備える電気泳動
表示装置。尚、分散液3は、マイクロカプセル等により
封じてもよく、このマイクロカプセルの位置を突起によ
り固定してもよい。この発明によれば、単純マトリクス
駆動で表示色を変化させることが出来るので低コストな
表示媒体を提供することが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は絶縁性液体と複数の
電気泳動粒子とを含有する分散液を用いた電気泳動表示
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】低消費電力化、あるいは目への負担軽減
などの観点から反射型表示装置への期待が高まってい
る。これまでに、反射型表示装置の一つとして例えば米
国特許第3,668,106号に記載されているような
電気泳動表示装置が知られている。
【0003】この電気泳動表示装置は、電荷を有する電
気泳動粒子と絶縁性液体を備える分散液、及びこの分散
液を挟んで対峙する一組の電極からなり、この電極を介
して分散液に電場を印加することによって、電気泳動粒
子をその電荷と反対極性の電極上に移動させて表示を行
うものである。電気泳動粒子の対比色は、色素を溶解さ
せた絶縁性液体が担っている。
【0004】より詳細には、電気泳動粒子が観察面に近
い電極の表面に付着すれば電気泳動表示装置は電気泳動
粒子の色を表示し、一方、電気泳動粒子が観察面から遠
い第2の電極の表面に付着すれば、電気泳動粒子が担う
色は絶縁性液体に隠蔽されると共に、電気泳動表示装置
は絶縁性液体の色を表示する。
【0005】電気泳動表示装置は、例えば、Proc.
SID、18、267(1977)に記載されているよ
うに、広視野角、高コントラスト、及び低消費電力とい
う利点を備えているものの、印加電圧と表示色特性の間
に閾値特性が無いので単純マトリクス駆動が出来ない、
という問題があった。
【0006】そのため、各画素電極にスイッチング素子
を備えなければならないが、必要な印加電圧が高く、液
晶ディスプレイなどで用いられている薄膜トランジスタ
技術を使うことが出来ない。そのために、各画素のスイ
ッチング素子の回路を表示パネルとは別の基板に設け、
表示パネルと基板の間を複数の配線で結ばなければなら
ず、画素数が多くなる程配線数も増えるために実現不可
能であった。
【0007】また、この問題に対して、Proc.SI
D,18、255(1977)やSID 00 DIG
EST、24(2000)に記載されているように、セ
ルの構造を工夫して単純マトリクス駆動を可能にする例
もあるが、セル構造を複雑にすることは、表示装置のコ
ストを上げ、高解像度化を妨げる。
【0008】また、上記の単純マトリクス駆動用の構造
ではセル内に制御電極を設けるための隔壁が存在する。
今後、表示装置が高解像度化し、セルが小さくなってき
ても、隔壁の薄膜化には限界があるために開口率の低下
による表示特性の劣化が予想される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】高解像度で画素数の多
い電気泳動表示装置では、単純マトリクス駆動を用いる
要求がある。しかしながら、従来の技術では複雑な構造
のために表示装置のコスト上昇につながっていた。
【0010】本発明は、簡略な構造で単純マトリクス駆
動を実現する電気泳動表示装置の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記事情を鑑みて、本発
明の第一は、第1表面を備える第1基板と、第1表面近
傍に互いに平行に形成された第1及び第2電極と、第1
表面と対向する第2表面を備える第2基板と、第2表面
近傍に形成され、第1及び第2電極と交差する第3電極
と、第1及び第2電極と第3電極が交差する領域におい
て第1及び第2基板に挟持された、絶縁性液体及び互い
に同極性の電荷を備える複数の電気泳動粒子を含有する
分散液と、第1電極に、初期電圧、第1保持電圧、及び
初期電圧と第1保持電圧の間の書き換え電圧を、初期電
圧、書き換え電圧、第1保持電圧の順に印加する第1電
源と、第2電極に初期電圧と書き換え電圧との間の中間
電圧を印加する第2電源と、第3電極に、中間電圧と異
なる色表示電圧、及び第1保持電圧と同期して複数の電
圧間の第2保持電圧を印加する第3電源とを備えること
を特徴とする電気泳動表示装置を提供する。
【0012】上記第一の発明において、電気泳動粒子の
第1電極から第2又は第3電極への移動に必要な時間の
経過前に。第1及び第3電源の制御によって第1及び第
2保持電圧を印加することも可能である。
【0013】上記第一の発明において、さらに、第2基
板の第2表面の反対側に位置する第3表面に互いに平行
に形成された第4及び第5電極と、第3表面に対向する
第4表面を備える第3基板と、第4表面に形成され、第
4及び第5電極と交差する第6電極と、第2及び第3基
板に挟持され、絶縁性液体及び互いに同極性の電荷を備
える複数の電気泳動粒子を含有する分散液とを備え、第
1及び第4電極を第1電源に共通接続し、第2及び第5
電極を第2電源に共通接続し、第3及び第6電極を第3
電源に共通接続してもよい。
【0014】また、上記事情を鑑みて、本発明の第二
は、第1表面を備える第1基板と、第1表面に並置され
た第1及び第2電極と、第1表面に対向する第2表面を
備える第2基板と、第2表面に形成され第1及び第2電
極と交差する第3電極と、第1及び第2基板間の第1及
び第2電極と第3電極が交差する領域に挟持された、絶
縁性液体及び互いに同極性の電荷を備える複数の電気泳
動粒子を含有する分散液とを備えることを特徴とする電
気泳動表示装置を提供する。
【0015】上記第一及び第二の発明において、第1及
び第2基板間に挟持され、分散液を包むマイクロカプセ
ルを備えてもよい。
【0016】また、上記事情を鑑みて、本発明の第三
は、第1表面を備える第1基板と、第1表面に並置され
た第1及び第2電極と、第1表面と対向する第2表面を
備える第2基板と、第2表面に形成され前記第1及び第
2電極と交差する第3電極と、第1及び第2電極と第3
電極が交差する領域において第1及び第2基板に挟持さ
れた、絶縁性液体及び互いに同極性の電荷を備える複数
の電気泳動粒子を含有する分散液を包むマイクロカプセ
ルとを備えることを特徴とする電気泳動表示装置を提供
する。
【0017】上記第一乃至第三の発明において、第1ま
たは第2表面上に、マイクロカプセルの脇に形成された
突起を備えてもよい。また、第1表面に形成された突起
は、第1及び第2電極を兼ねてもよい。
【0018】上記第ニ及び第三の発明において、第2基
板の第2表面と反対側に位置する第3表面に、互いに平
行に形成された第4及び第5電極と、第3表面に対向す
る第4表面を備える第3基板と、第4表面に形成され、
第4及び第5電極と交差する第6電極と、第2及び第3
基板間の第4及び第5電極と第6電極が交差する領域に
挟持された、絶縁性液体及び互いに同極性の電荷を備え
る複数の電気泳動粒子を含有する分散液をさらに備えて
もよい。また、第1及び第4電極に、初期電圧、第1保
持電圧、及び初期電圧と第1保持電圧の間の書き換え電
圧を、初期電圧、書き換え電圧、第1保持電圧の順に印
加する第1電源と、第2及び第4電極に初期電圧と書き
換え電圧との間の中間電圧を印加する第2電源と、第3
及び第6電極に、色表示電圧、及び第1保持電圧と同期
して第2保持電圧を印加する第3電源とを備えてもよ
い。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、本発明
の実施の形態について説明する。
【0020】(第1の実施の形態)図1は、本発明の第
1の実施の形態に係る電気泳動表示装置のセル断面、及
びこのセルの各電極と電源との接続を示す図である。
【0021】この電気泳動表示装置は、無色透明の絶縁
性液体1と互いに同極性の複数の電気泳動粒子2を含有
する分散液3を備える。この分散液3は、第1の基板
4、これよりも観測面側に位置する透明な第2の基板
5、第1及び第2の基板4,5を支持する第3の基板6
によって形成される空間内に保持されている。
【0022】第1の基板4の分散液側表面には、分散液
が保持される空間の底の略中央に位置する第1の電極7
と、これに並置して互いに平行に第2の電極8が形成さ
れている。
【0023】第2の基板5の分散液側表面には、第1及
び第2の電極7,8と交差する透明な第3の電極9が形
成されている。
【0024】第1乃至第3の電極7,8,9の表面には
誘電体層10,11が形成されることで、分散液3と離
間されている。この実施の形態では電気泳動粒子2の対
比色を誘電体層10が担っている。
【0025】第1乃至第3の電極7,8,9は電源12
と接続されており、この電源12の制御によって所定の
極性、所定の値の電圧が印加される。
【0026】本実施の形態の電気泳動表示装置は、以上
説明した各構成をアレイ状に備えることで、簡略な構造
で単純マトリクス駆動を実現可能である。
【0027】図2は、上述の構成を面内に縦横に並べた
電気泳動表示装置を、第2の基板5側から観察した平面
図である。
【0028】図2に示すように、第3の電極9が紙面左
右方向に伸びており、第1及び第2の電極7,8は紙面
上下方向に伸びている。図2中の太線で四角く囲んだと
ころが1画素に対応し、図1で説明した様に分散液3が
狭持されている。
【0029】図2では、説明を簡略にするために8×8
画素の電気泳動表示装置を示した。8本の第1の電極7
−1,7−2,…7−7,7−8は、第1の電源12−
1によって、初期電圧、書き換え電圧、及び第1保持電
圧が印加される。第2の電極8は第2の電源12−2に
接続されている。また、8本の第3の電極9は第3の電
源12−3によって書き換え電圧及び保持電圧が印加さ
れる。
【0030】この実施の形態では、第1乃至第3電極
7,8,9へ印加する電圧の値とタイミングの制御は、
第2の電源12−2内の制御回路により制御される。
【0031】次に、本実施の形態に関る電気泳動表示装
置の動作について説明する。
【0032】書き換え動作は、図2の紙面左から順に第
1の電極7−1列の複数画素、第1の電極7−2列の複
数画素…第1の電極7−8列の複数画素、という順番で
書き換えていく。図3に第1乃至第3の電極7,8,9
への電圧印加タイミングチャートを示す。
【0033】書き換えの最初の動作として、図3のタイ
ミング(S)のように、全ての第1の電極7−1、7−
2、…、7−7、7−8に0V、第3の電極9に15
V、第2の電極8に15Vを印加する。すると、正に帯
電した電気泳動粒子2は電位の低い第1の電極7上に集
まる。
【0034】次に、電源12−1、12−2、12−3
により電圧制御して各画素を書き換える。
【0035】図3のタイミング(7−1)、(7−
2)、…、(7−7)、(7−8)は、図2の第1の電
極(7−1)、(7−2)、…、(7−7)、(7−
8)の制御を受ける画素列を左から順に書き換えていく
タイミングのうち、第1の電極(7−2)の制御を受け
る左から2本目の画素列を書き換える例を示している。
また、図3に示している第3の電極9への電圧は、図2
中の第3の電極9のうち、書き換えるセルに対応する1
本について示している。
【0036】夫々の画素列は書き換えの順番が来るまで
は、第1の電極7の電位を0Vとして、正帯電した電気
泳動粒子2を第1の電極7側に保持している。そして、
セルの書き換えの順番が来たとき、第1の電極7−2の
電位を25Vにあげる。
【0037】この時、第3の電極9の電位は、電気泳動
粒子2の色(例えば黒)を表示したいときは0Vを、誘
電体層10の色(例えば白)を表示したいときは30V
とする。そして、書き換えが終わった列は第1の電極の
値を50Vに上げる。
【0038】書き換えが終わった列のセルでは、図3の
様に第1の電極7の電圧が50Vになっているが、第3
の電極9の電圧は他の列の画素への信号のために0Vま
たは30V間を変動する。このとき、図3のように、第
3の電極9への電圧には各画素列を書き換える時間の中
に15Vとなる時間を設ける。
【0039】本実施の形態では、第3の電極9に印加す
る電圧を0Vまたは30Vとする時間を10msec、
15Vとする時間を10msec設けている。このよう
にすれば、最初の10msecの間には、第3の電極9
の電圧値によって電気泳動粒子2が所望の位置とは異な
る方向に少し移動してしまうが、次の10msecの間
で再び所望の位置に戻る。このようにして、書き換え後
のセルでは電気泳動粒子2が所望の位置付近で往復運動
をすることになるが、結果的には所望の位置に戻る。
【0040】そして、全てのセルの書き換えを終えた最
終動作として、第1の電極へ50V、第3の電極に15
V、第2の電極は15Vの状態を一定時間保つことで、
電気泳動粒子2は所望の位置の電極上へ落ち着く。本実
施の形態では、この保持時間を100msecとした。
【0041】尚、書き換え後に各電極の電圧を0Vにし
ても、従来の電気泳動表示装置と同様に、電気泳動粒子
2は書き換え後に移動した電極上に保持され、その画面
情報を維持することが可能である。
【0042】以上、ここまでの電気泳動粒子2の移動に
ついてまとめると図4(a),(b−1),(b−
2),(c−1),(c−2),(d−1),(d−
2)の各断面図に示すようになる。尚、図4の各図中の
矢印は、電気泳動粒子2に加わるクーロン力を示す。ま
ず、電気泳動粒子2は図4(a)のように、図3のタイ
ミング(S)において第1の電極7上に集められる。セ
ルの書き換えのタイミングがくるまで、この電圧設定を
保ち、電気泳動粒子2は第1の電極7上に保持される。
【0043】書き換えのタイミングが来て、図3のタイ
ミング(7−2)のように第1の電極7が25Vにあが
ると、電気泳動粒子2は第1の電極上から離れ第3の電
極9に与えられる次の電圧値に従い移動する。
【0044】つまり、第3の電極9に30Vが印加され
ると、図4(b−1)に示すように、電気泳動粒子2は
第2の電極8側へ移動する。また、第3の電極9に0V
が印加されると、電気泳動粒子2は図4(b―2)のよ
うに第3の電極9側へ移動する。
【0045】尚、電気泳動粒子2が所望の位置へ移動す
る途中において、第1の電極7に50Vの電位が与えら
れることで電気泳動粒子2の移動速度が加速する。
【0046】書き換えが終わった画素では第1の電極7
の電圧は50Vに維持されたままであるが、他の画素列
の書き換え動作中は、第3の電極9の電位は30V、1
5V、もしくは0Vに変化する。その時、図4(c−
1)及び図4(c−2)のように電気泳動粒子2が多少
移動する。しかし、他の画素列の書き換え後に第3の電
極が15Vになると、電気泳動粒子2は図4(d−1)
及び図4(d−2)のように所望の位置に戻る。
【0047】このときのセル断面の電位分布は図5のよ
うになる。図5は、第1の電極7が50V、第2の電極
8が15V、第3の電極9が15Vのときの等電位面を
表している。電気泳動粒子2はセルの両端では第3の電
極9の電位変動によって多少動くが、各画素列の書き換
え時に図5に示す電位分布になるので、図5中の矢印の
向きにしたがって第2の電極8もしくは第3の電極9側
へ戻る。
【0048】全画素列の書き換え終了後には、各電極
7,8,9に図3のタイミング(E)に示す電圧を印加
することで、電気泳動粒子2は第3の電極9もしくは第
2の電極8近傍に保持されて書き換え動作が終了する。
【0049】このようにすれば、全画面の書き換え中
に、電気泳動粒子2は所望の位置と、中間的な位置の間
を往復し、全画面書き換え後所望の位置に落ち着く。全
画面の書き換え中には、電気泳動粒子2は移動している
ので画像は安定しておらず、ぼやけた画像になっている
が、広告表示板や電子ペーパーのような静止画を表示す
ることを目的とする表示装置では問題ない。
【0050】また、電気泳動粒子2が第2の電極8側に
集められたときに、観察者は誘電体層10を見るわけだ
が、図1の構造では第2の電極8上の電気泳動粒子2も
見えてしまい、誘電体層10と電気泳動粒子2の混色を
見ることになる。これを防ぐために、第2の基板5の表
面に、第2の電極8上の電気泳動粒子2を遮蔽する遮蔽
層を設けても構わない。 (変形例)第1の実施の形態では、第1乃至第3の基板
4,5,6で囲まれた領域、つまり分散液が挟持される
断面は図1のように長方形であった。これに対して、図
6のセル断面に示すように第3の基板6に段差を持たせ
た凸形としてもよい。
【0051】図6では、幅の異なる第3の基板61,6
2を2枚重ねて、第1及び第2の基板4,5の間に挟ん
でいる。第1の基板4に接している第3の基板61は幅
が約10μmで、第2の基板5に接しているスペーサ基
板62の幅は約20μmである。
【0052】この様な断面形状にすることで、他の画素
列の書き換え時に電気泳動素子2が第2及び第3の電極
8,9の間を移動しにくくなる。
【0053】つまり、図7(a)のセル断面図に示すよ
うに、他の画素列を書き換えている時は、第3の電極9
近辺の電気泳動粒子は第2の電極8の方へ多少移動する
ことがあるが、第3の基板62の垂直壁面にあたり、第
2の電極8の方向へ移動が不可能になる。
【0054】同じく、図7(b)のセル断面図に示すよ
うに、第2の電極8近辺にある電気泳動粒子2は、第3
の電極9の方へ多少移動することがあるが、第3の基板
62の水平壁面にあたり、第3の電極9の方向へ移動が
不可能になる。
【0055】この構造によって、単純マトリクス駆動が
より現実的になる。各電極による電圧の印加と電気泳動
粒子2の移動等は第1の実施の形態と同様である。 (実施例1)第1の実施の形態の電気泳動表示装置にお
いて、各部材の選択、形成、及び設定を次の様に行っ
た。
【0056】第1及び第2の基板4,5として厚み1m
mの透明なガラス板を用い、第3の基板6として厚み約
40μmのポリイミド製基板を用いた。第1及び第2の
基板4,5間の距離は約40μm、第3の基板6同士の
間隔は約80μmに設定した。
【0057】第3の電極9は第2の基板5の分散液側表
面に透明な酸化インジウムを厚さ約0.1μmに蒸着し
て作成した。また、第1及び第2の電極7,8は第1の
基板4の分散液側にアルミをスパッタリングし、その後
パターン通りにエッチングすることで作成した。
【0058】誘電体層10,11は第1乃至第3の電極
7,8,9への電気泳動粒子2の不可逆な吸着を防止す
るとともに、誘電体層10は電気泳動粒子2の対比色を
担うために配置される。誘電体層10は、硫酸バリウム
微粉末をフッ素樹脂に混入したものをスピンコートによ
り厚さ約0.5μmで形成した。また、誘電体層11は
透明フッ素樹脂をディップコートに厚さ約0.5μmで
形成した。
【0059】また、分散液は以下の様に準備した。ま
ず、電気泳動粒子2として黒色樹脂トナー(粒径1μ
m)を、また絶縁性液体としてイソプロパノールを用
い、両者を電気泳動粒子2の混合重量率が10%になる
ように混合し、さらに分散安定性の向上のために微量の
界面活性剤を添加し、分散液を準備した。この場合、電
気泳動粒子2は表面が正に帯電している。 (第2の実施の形態)第1の実施の形態では、画素の底
の中央にこの画素の書き換えまたは保持を制御する第1
の電極7があり、両端に電気泳動粒子を集める第2の電
極8を設けたが、この逆でも構わない。
【0060】尚、本実施の形態以降の説明では、第1の
実施の形態について説明した構成と同等の構成について
は符号を同じくし、その詳細な説明は第1の実施の形態
を参照することにより、以降、詳細な説明は省略する。
【0061】図8にセル断面、及び各電極と電源との接
続を示すように、本実施の形態に関る電気泳動表示装置
では、画素の中央下に電気泳動粒子を集める第2の電極
8を設け、両端にこの画素の書き換え及び保持を制御す
る第1の電極7を設けている。この場合、第1の電極7
は図8に示すように隣接画素と共通には出来ず、画素毎
に分割する必要がある。各電源による各電極への電圧の
印加、電気泳動粒子2の移動等は第1の実施の形態と同
様である。 (第3の実施の形態)第1及び第2の実施の形態では、
各画素の底の中央に第1の電極7もしくは第2の電極8
を設け、画素の底の両端に2本の第1または第2の電極
7,8を設けた。本実施の形態では、図9に示すセル断
面のように、各画素に第1の電極7、第2の電極8を一
本ずつ配置した。
【0062】画素の大きさを第1乃至第3の形態のいず
れかにするかは、解像度、駆動電圧、製造コスト等によ
り決定される。第3の実施の形態のようにすると、解像
度は向上するが、基板に設ける第1の電極7、第2の電
極8の本数は増え、配線形成にはより位置精度が優れた
製造方法を採用する必要がある。各電極への電圧の印加
方法、電気泳動粒子2の移動等は第1の実施の形態と同
じである。 (第4の実施の形態)第1乃至第3の実施の形態では、
分散液3を隔壁で仕切られた領域に分散液を入れること
で所望の大きさに区画していた。この実施の形態では、
分散液を内部に含むマイクロカプセル13を用いた電気
泳動表示装置について、セル断面及び各電極と電源との
接続を示す図10を参照しつつ説明する。
【0063】図10は、第1の基板4と第2の基板5と
の間に、電気泳動粒子2と絶縁性液体1からなる分散液
3を内包するマイクロカプセル13を配置したセル断面
を示している。
【0064】本実施の形態では、1画素を2×2の4個
のマイクロカプセル13により構成した。これは、表示
装置の解像度とマイクロカプセル13の粒径から略決定
できる。本実施の形態では、表示装置の解像度は300
dpiで、画素は85μmピッチとなる。マイクロカプ
セル13の粒径は40μmであり、マイクロカプセル1
3を縦2個、横2個に並べた計4個分が1画素である。
【0065】マイクロカプセル13は、周知のコアセル
ベーション法で作成した。まず、電気泳動粒子と絶縁性
液体とを含む分散液11重量部を、純水100重量部、
乳化剤2重量部と共にホモジナイザーで乳化する。この
乳化した混合液を、40℃の5%ゼラチン−アラビアゴ
ム水溶液に滴下し、さらに攪拌しながら10%酢酸を滴
下し、pH3.5に調整する。その後、温度を5℃まで
下げ、37%ホルマリンを滴下し、さらに10%NaO
H水溶液を滴下しpH8.5に調整し、膜を硬化させ
る。その後、純水で洗浄し、1μmのフィルターでろ過
し、透明高分子被膜で包含された平均粒径40μmのマ
イクロカプセル13を得た。
【0066】マイクロカプセル化技術としては、先に説
明した方法の他に、界面重合法、insitu重合法、液中硬
化被膜法、有機溶液系からの相分離法、融解分散冷却
法、気中懸濁法、スプレードライング法などが有り、記
録媒体の用途、形態などに応じて適宜選択することが出
来る。
【0067】また、マイクロカプセル13の被膜も、ゼ
ラチン−アラビアゴムの他に、メラニン樹脂、エポキシ
樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フラン樹脂等の縮合
系ポリマー、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、メ
チルメタクリレート−ビニルアクリレート共重合体など
の三次元架橋ビニルポリマーなどの熱硬化性樹脂などを
適宜用いることが出来る。
【0068】また、上記の熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹
脂から選択される二種以上を用いて、マイクロカプセル
13を構成する多層の被膜を形成しても良い。この場
合、マイクロカプセル13の熱安定性を向上させる観点
から、被膜の最外殻には周知の熱硬化性樹脂を用いるこ
とが望ましい。
【0069】このような構成でも、図3に示した第1乃
至第3の電極7,8,9への電圧印加方法によって、第
1の実施の形態にて説明した様に電気泳動粒子2の移動
を制御することが可能である。
【0070】また、マイクロカプセル13の殻の材料に
基板側の誘電体層10,11と同じ特性を備える周知の
材料を選択することで、誘電体層10,11を省略する
ことが可能である。 (第5の実施の形態)第4の実施の形態において、第1
の基板4と第2の基板5との間の第3の基板6を省略す
ることで、簡易な構造の電気泳動表示装置が実現でき
る。但し、各電極7,8,9とマイクロカプセル13と
の位置整合性を高めるために、第5の実施の形態では、
第1の基板4上にマイクロカプセル13の位置を決定す
る突起を形成する。
【0071】図11は、第5の実施の形態に関る電気泳
動表示装置のセル断面、及び各電極と電源との接続を示
す断面図である。第1及び第2の電極7,8は、図11
の紙面垂直方向に長手を有し、その断面形状は略3角形
である。
【0072】この様な形状の電極は印刷技術もしくはエ
ッチング技術で形成できる。印刷技術では導電性インク
を用い、スクリーン印刷もしくはグラビア印刷技術を用
いて、高さ約10〜20μm程度の突起が形成可能であ
る。また、エッチング技術では約15μmの厚みの銅を
貼った基板をエッチングして形成可能である。この場
合、電極の断面は3角形でなくてもよく、略4角形でも
構わない。
【0073】この様にして形成した第1の基板上に、純
水中に10%分散させたマイクロカプセルを塗布した
後、100℃で乾燥させて水分を除去する。乾燥させる
と、マイクロカプセルの殻の強度により殻同士が融着し
て、図11に示すように隣接するマイクロカプセル13
同士の隙間はふさがる。
【0074】次に、第2の基板5側からマイクロカプセ
ル13と第1及び第2の電極7,8の位置関係を、第2
の基板5側から観察した平面図を図12に示す。第1及
び第2の電極7,8の断面は3角形であるが、底面の幅
は場所により異なる。そして、底面の幅が一番狭いとこ
ろにマイクロカプセル13の1辺の中心が位置整合して
いる。図12では第1及び第2の電極7,8の底辺の幅
を周期的に変化させた例を示したが、図12と同様の平
面図を示す図13にあるように、十字が連なる形状でも
構わない。
【0075】また、図14のセル断面図にあるように、
マイクロカプセル13の位置決めには電極を用いずとも
よい。図14では、マイクロカプセル13の位置決め用
に突起14を用い、第1及び第2の電極7,8は、この
突起とは別に、第1の基板4上に平板状に設けている。
【0076】さらにまた、突起は図15のセル断面図に
あるように、第2の基板5の下面に設けても構わない。
この場合、この突起を形成するものは電極との兼用を意
図していないので、導電性材料の必要性はなく絶縁物で
構わない。
【0077】このような構成でも、図3に示した第1乃
至第3の電極7、8、9への電圧印加によって、第1の
実施の形態で説明した様に、電気泳動粒子2の移動を制
御することが可能である。 (第6の実施の形態)第1乃至第5の実施の形態に関る
電気泳動表示装置では、分散液3として透明無色の絶縁
性液体1と電気泳動粒子2を含む分散液3を用いた。第
6の実施の形態に関する電気泳動表示装置では、染料着
色溶媒と電気泳動粒子を含む分散液を用いる。
【0078】この実施の形態では、電気泳動粒子2が第
1の基板4側に位置する図16(a)の状態では、第2
の基板5側からの観察に対し、該セルは染料着色溶媒の
色を表示する。また、電気泳動粒子2が第2の基板5側
に位置する図16(b)の状態では、該セルは電気泳動
粒子2の色を表示することになる。尚、図16(a)で
は、染料濃度を適正な量にすることによって、第2の電
極上に集まった電気泳動粒子2の色を隠蔽できる。
【0079】このような構成でも、図3に示した第1乃
至第3の電極7,8,9への電圧印加によって、第1の
実施の形態で説明した様に、電気泳動粒子2の移動を制
御することが可能である。 (第7の実施の形態)次に、第7の実施の形態に関る多
色表示の電気泳動表示装置について説明する。
【0080】本発明の電気泳動表示装置でも、従来知ら
れている手法により多色表示を実現することが可能であ
る。すなわち、カラーフィルターを観察側透明基板上に
設ける手法、誘電層10を画素毎に多色に塗り分ける手
法、泳動粒子を画素毎に異なる色にする手法、画素毎に
異なる染料を溶かした絶縁性液体を用いる手法等により
多色表示を実現できる。
【0081】しかし、上記のいずれの方法も白色、また
は黒色を複数画素を用いた混色によって表示することに
なり、解像度が低下し、特にテキスト表示の際に画質劣
化が著しい。また、混色により白表示、黒表示を行う為
に白色度、黒色度の低下が見られる。
【0082】本実施の形態の電気泳動表示装置では、各
セルを複数層で構成することで1画素毎に白、黒、そし
て更に異なる色の3色以上を表示可能となる。この第7
の実施の形態に関る表示装置を図17の部分断面図、及
び図18(a),(b),(c)のセル断面図を用いて
説明する。
【0083】図17は第1乃至第6の実施の形態で用い
た構造の表示セルを紙面上下方向に2層重ねた構造を示
している。上層のセルには、無色透明の絶縁性液体1の
中に白い電気泳動粒子21が分散されている。また下層
のセルには、無色透明の絶縁性液体1の中に画素毎に異
なる色の電気泳動粒子22、23、24が分散されてい
る。ここで、具体的には、電気泳動粒子22,23,2
4にそれぞれレッド、ブルー、グリーンの電気泳動粒子
を用い、面内に3画素周期で規則的に並べている。
【0084】ここで、図18(a)の様に、白い電気泳
動粒子21を観測者側の透明基板5に沿って集めると、
セルは白色を表示する。この時、下層セル内の電気泳動
粒子22は任意の場所に存在してよい。
【0085】そして、図18(b)の様に、白い電気泳
動粒子21を第2の電極71上に集め、かつ下層のセル
の電気泳動粒子22を第3の電極81に沿って集める。
このとき上層のセルの誘電層91を無色透明な材料で形
成すると、このセルは電気泳動粒子22の色を表示す
る。
【0086】最後に、図18(c)のように、上層の白
色の電気泳動粒子21、下層の電気泳動粒子22をそれ
ぞれ第2の電極71,72上に集めることにより、セル
は誘電層92の色を表示する。この誘電層92を黒色に
しておくことにより、この画素は、白、黒、そして白、
黒と異なる色の3色を表示できることになる。このよう
にすることにより、白表示、黒表示の解像度を高めるこ
とができ、テキスト表示の際の画質低下を防ぐことがで
きる。
【0087】以上、本発明の電気泳動表示装置について
各実施の形態を用いて説明したが、本発明は、これらの
実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲内に
おいて適宜変更可能である。
【0088】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明の電気泳動表
示装置では、単純マトリクス駆動で表示色を変化させる
ことが出来るので、低コストな表示装置を提供すること
が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態に関る電気泳動表
示装置のセルを示す断面図と、各電極と電源との接続を
示す図。
【図2】 第1の実施の形態に関る電気泳動表示装置の
第1乃至第3の電極の配線と第1乃至第3の電源との接
続を示す平面図。
【図3】 第1の実施の形態に関る電圧印加シーケンス
を示す図。
【図4】 第1の実施の形態により電圧印加に伴う電気
泳動粒子に加わるクーロン力とこれに伴う粒子の移動に
ついて説明するセル断面図。
【図5】 第1の実施の形態に関るセル内の電位分布を
示す断面図。
【図6】 第1の実施の形態に関る電気泳動表示装置の
変形例を説明するセル断面と各電極及び電源の接続を示
す図。
【図7】 変形例に関る利点を説明するセル断面図。
【図8】 本発明の第2の実施の形態に関る電気泳動表
示装置を示すセル断面と各電極及び電源の接続を示す
図。
【図9】 本発明の第3の実施の形態に関る電気泳動表
示装置を示す部分断面と各電極及び各電源の接続を示す
図。
【図10】 本発明の第4の実施の形態に関るマイクロ
カプセルを用いた電気泳動表示装置のセル断面と、各電
極及び電源の接続を示す図。
【図11】 本発明の第5の実施の形態に関るマイクロ
カプセルの位置を規定する突起物を用いた電気泳動表示
装置の部分断面と各電極及び電源の接続を示す図。
【図12】 第5の実施の形態に関る電気泳動表示装置
の突起物のパターンを示す平面図。
【図13】 第5の実施の形態に関る電気泳動表示装置
の突起物の他のパターンを示す平面図。
【図14】 第5の実施の形態に関る電気泳動表示装置
の突起物の他の例を示す部分断面と各電極及び電源の接
続を示す図。
【図15】 第5の実施の形態に関る電気泳動表示装置
の突起物のさらに他の例を部分断面と各電極及び電源の
接続を示す図。
【図16】 本発明の第6の実施の形態に関る電気泳動
表示装置のセル断面図。
【図17】 本発明の第7の実施の形態に関る電気泳動
表示装置の部分断面図。
【図18】 第7の実施の形態に関る電気泳動表示装置
のセル断面図。
【符号の説明】
1…絶縁性液体、 2…電気泳動粒子、 3…分散液、 4…第1の基板、 5…第2の基板、 6…第3の基板、 7…第1の電極、 8…第2の電極、 9…第3の電極、 10、11…誘電体層 12…電源

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1表面を備える第1基板と、 前記第1表面近傍に互いに平行に形成された第1及び第
    2電極と、 前記第1表面と対向する第2表面を備える第2基板と、 前記第2表面近傍に形成され、第1及び第2電極と交差
    する第3電極と、 前記第1及び第2電極と前記第3電極が交差する領域に
    おいて前記第1及び第2基板に挟持された、絶縁性液体
    及び互いに同極性の電荷を備える複数の電気泳動粒子を
    含有する分散液と、 前記第1電極に、初期電圧、第1保持電圧、及び前記初
    期電圧と前記第1保持電圧の間の書き換え電圧を、前記
    初期電圧、前記書き換え電圧、前記第1保持電圧の順に
    印加する第1電源と、 前記第2電極に前記初期電圧と前記書き換え電圧との間
    の中間電圧を印加する第2電源と、 前記第3電極に、前記中間電圧と異なる色表示電圧、及
    び第1保持電圧と同期して前記初期電圧と前記書き換え
    電圧との間の第2保持電圧を印加する第3電源とを備え
    ることを特徴とする電気泳動表示装置。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第3電源は、前記電気泳動
    粒子の第1電極近傍から第2または第3電極近傍への移
    動に必要な時間の経過前に前記第1及び第2保持電圧を
    印加することを特徴とする請求項1記載の電気泳動表示
    装置。
  3. 【請求項3】 前記第2基板の前記第2表面の反対側に
    位置する第3表面に、互いに平行に形成された第4及び
    第5電極と、 前記第3表面に対向する第4表面を備える第3基板と、 前記第4表面に形成され、前記第4及び第5電極と交差
    する第6電極と、 前記第2及び第3基板に挟持され、絶縁性液体及び互い
    に同極性の電荷を備える複数の電気泳動粒子を含有する
    分散液とを備え、 前記第1及び第4電極は前記第1電源に共通接続され、
    前記第2及び第5電極は前記第2電源に共通接続され、
    前記第3及び第6電極は前記第3電源に共通接続される
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の電気泳動表
    示装置。
  4. 【請求項4】 第1表面を備える第1基板と、 前記第1表面に並置された第1及び第2電極と、 前記第1表面に対向する第2表面を備える第2基板と、 前記第2表面に形成され、前記第1及び第2電極に交差
    する第3電極と、 前記第1及び第2基板間の前記第1及び第2電極と前記
    第3電極が交差する領域に挟持された、絶縁性液体及び
    互いに同極性の電荷を備える複数の電気泳動粒子を含有
    する分散液とを備えることを特徴とする電気泳動表示装
    置。
  5. 【請求項5】 前記第1及び第2基板間に挟持され、前
    記分散液を包むマイクロカプセルを備えることを特徴と
    する請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電気泳動表
    示装置。
  6. 【請求項6】 第1表面を備える第1基板と、 前記第1表面に形成された互いに平行な第1及び第2電
    極と、 前記第1表面と対向する第2表面を備える第2基板と、 前記第2表面に形成され、前記第1及び第2電極と交差
    する第3電極と、 前記第1及び第2電極と前記第3電極が交差する領域に
    おいて前記第1及び第2基板に挟持された、絶縁性液体
    及び互いに同極性の電荷を備える複数の電気泳動粒子を
    含有する分散液を包むマイクロカプセルとを備えること
    を特徴とする電気泳動表示装置。
  7. 【請求項7】 前記第1表面または第2表面上に前記マ
    イクロカプセル脇に形成された突起を備えることを特徴
    とする請求項5または6に記載の電気泳動表示装置。
  8. 【請求項8】 前記第1表面上に形成された突起は、前
    記第1及び第2電極を兼ねることを特徴とする請求項7
    記載の電気泳動表示装置。
  9. 【請求項9】 前記第2基板の前記第2表面と反対側に
    位置する第3表面に互いに平行に形成された第4及び第
    5電極と、 前記第3表面に対向する第4表面を備える第3基板と、 前記第4表面に形成され、前記第4及び第5電極と交差
    する第6電極と、 前記第2及び第3基板間の前記第4及び第5電極と前記
    第6電極が交差する領域に挟持された、絶縁性液体及び
    互いに同極性の電荷を備える複数の電気泳動粒子を含有
    する分散液とを備えることを特徴とする請求項4乃至8
    のいずれか一項に記載の電気泳動表示装置。
  10. 【請求項10】 前記第1及び第4電極に、初期電圧、
    第1保持電圧、及び前記初期電圧と前記第1保持電圧の
    間の書き換え電圧を、前記初期電圧、前記書き換え電
    圧、前記第1保持電圧の順に印加する第1電源と、 前記第2及び第4電極に前記初期電圧と前記書き換え電
    圧との間の中間電圧を印加する第2電源と、 前記第3及び第6電極に、前記中間電圧と異なる色表示
    電圧、及び第1保持電圧と同期して前記初期電圧と前記
    書き換え電圧との間の第2保持電圧を印加する第3電源
    とを備えることを特徴とする請求項9記載の電気泳動表
    示装置。
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