JP2003330050A - 電気泳動表示装置 - Google Patents

電気泳動表示装置

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JP2003330050A
JP2003330050A JP2002140926A JP2002140926A JP2003330050A JP 2003330050 A JP2003330050 A JP 2003330050A JP 2002140926 A JP2002140926 A JP 2002140926A JP 2002140926 A JP2002140926 A JP 2002140926A JP 2003330050 A JP2003330050 A JP 2003330050A
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JP
Japan
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electrode
microcapsules
substrate
electrophoretic particles
electrodes
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JP2002140926A
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English (en)
Inventor
Hideyuki Nakao
英之 中尾
Teruo Murakami
照夫 村上
Sadao Kajiura
貞夫 梶浦
Yukio Kizaki
幸男 木崎
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、簡易なセル構造において単純
マトリクス駆動で表示色を変化させることができ、低コ
ストで、かつ、高精細な表示媒体を提供する。 【解決手段】絶縁性液体1及び互いに同極性の電荷を備
える電気泳動粒子2を含有する分散液3を内包するマイ
クロカプセル4を第1の基板5と第2の基板6とで挟持
した構造で、このマイクロカプセル4の近傍に位置し、
第1の基板5側に互いに平行に並置された第1及び第2
の電極7、8と、第2の基板6の近傍に設けられ、第1
及び第2の電極7、8と交差する長手を供える第3の電
極9とを備える電気泳動表示装置。マイクロカプセル4
を2次元平面上において、最密状態で配置するので表示
面積が広がり、コントラストの向上につながる。この発
明によれば、単純マトリクス駆動で表示色を変化させる
ことが出来るので低コストな表示媒体を提供することが
出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電気泳動表示装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】低消費電力化、あるいは目への負担軽減
などの観点から反射型表示装置への期待が高まってい
る。
【0003】これまでに、反射型表示装置の一つとして
例えば米国特許3668106号に記載されているよう
な電気泳動表示装置が知られている。この電気泳動表示
装置は、電荷を有する電気泳動粒子と絶縁性液体からな
る分散液とこの分散液を挟んで対峙する一組の電極から
なり、この電極を介して分散液に電場を印加することに
よって、電気泳動粒子をその電荷と反対極性の電極上に
移動させて表示を行うものである。
【0004】電気泳動粒子の対比色は、色素を溶解させ
た前述の絶縁性液体が担っている。より詳細には、電気
泳動粒子が観測者に近い第1の電極の表面に付着する場
合は、電気泳動粒子の色が観測され、一方、電気泳動粒
子が観測者から遠い第2の電極の表面に付着する場合
は、電気泳動粒子の色は絶縁性気体に隠蔽されると共に
絶縁性液体の色が観測されるというものである。
【0005】電気泳動装置は例えば、Proc.SI
D、18、267(1977)に記載されているよう
に、広視野角、高コントラスト、低消費電力という利点
を備えているものの、印加電圧と表示色特性の間に閾値
特性が無いので単純マトリクス駆動が出来ない、という
問題があった。そのため、各画素電極それぞれにスイッ
チング素子を持たなければならないが、必要な印加電圧
が高いため液晶ディスプレイなどで用いられている薄膜
トランジスタ技術は使うことが出来ない。そのために、
各画素のスイッチング素子の回路を表示パネルとは別の
基板に設け、表示パネルと基板の間を複数の配線で結ば
なければならない。その結果、画素数が多い用途では配
線数も多くなり、実現不可能となっていた。
【0006】また、この問題に対して、Proc.SI
D,18、255(1977)やSID 00 DIG
EST、24(2000)に記載されているように、セ
ルの構造に工夫して単純マトリクス駆動を可能にしてい
る例もある。しかし、セルを複雑にすることは、単純な
電気泳動表示装置の特徴を活かせず、表示装置のコスト
を上げることに繋がる。
【0007】また、上記の単純マトリクス駆動用の構造
ではセル内に制御電極を設けるための隔壁が存在する。
今後、表示装置が高解像度化し、セルが小さくなってき
ても、隔壁の薄膜化には限界があるために開口率の低下
による表示特性の劣化が予想される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】高解像度で画素数の多
い電気泳動表示装置では、単純マトリクス駆動を用いる
要求がある。しかしながら、従来の技術では複雑な構造
のために表示装置のコスト上昇につながっていた。
【0009】本発明は、簡略な構造で単純マトリクス駆
動を実現する電気泳動表示装置の提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、第1の基板
と、第2の基板と、前記第1の基板及び前記第2の基板
に挟まれ、絶縁性の液体及び電気泳動性の粒子を含むマ
イクロカプセルと、前記第1の基板上に設けられ、前記
マイクロカプセルを挟む第1の電極及び第2の電極と、
前記第2の基板上に設けられた第3の電極とを備え、前
記マイクロカプセルが2次元平面上で稠密状態となるよ
うに配列されていることを特徴とする電気泳動表示装置
を提供する。
【0011】ここで、前記マイクロカプセルの一つは、
6つの隣り合う前記マイクロカプセルと近接していても
良い。
【0012】また、隣り合う行の前記マイクロカプセル
は、マイクロカプセルの大きさの半分だけ列方向にずれ
ていてもよい。
【0013】さらに、前記第3の電極は行方向に延び、
前記第1の電極及び前記第2の電極は列方向に、かつジ
グザクに延びていてもよい。
【0014】前記第3の電極は行方向に延び、前記第1
の電極及び前記第2の電極は、行ごとに一定の列方向へ
ずれていてもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、本発明
の実施の形態について説明する。 (実施形態1)図1は、本発明の電気泳動表示装置のセ
ル断面とこのセルの各電極との接続を示す図である。図
1を用いて、本発明の電気泳動表示装置の構成を説明す
る。
【0016】この電気泳動表示装置は、無色透明の絶縁
性液体1と複数の電気泳動粒子2を含有する分散液3を
内部に含むマイクロカプセル4を用いる。このマイクロ
カプセル4は、第1の基板5、これよりも観測面側に位
置する透明な第2の基板6によって形成される空間内に
保持されている。
【0017】第1の基板5のマイクロカプセル側表面に
は、マイクロカプセル4同士の境界部に、第1及び第2
の電極7、8が交互に形成されている。
【0018】第2の基板6のマイクロカプセル4側表面
には、第1及び第2の電極7、8と交差する透明な第3
の電極9が設けられている。
【0019】第1乃至第3の電極7、8、9とマイクロ
カプセル4の間には、誘電体層10、11が形成され
る。
【0020】第1乃至第3の電極7、8、9は電源12
と接続されており、この電源12の制御によって所定の
極性、所定の値の電圧が印加される。
【0021】この例では、絶縁性液体1が無色なので、
電気泳動粒子2の対比色を誘電体層10が担っている。
この他、絶縁性液体1自身に着色することも可能であ
り、その場合には、誘電体層10を省略する構成も可能
である。
【0022】このように、マイクロカプセル4、第1乃
至第3の電極をアレイ状に設けることで、簡略な構造で
単純マトリクス駆動を実現可能である。
【0023】図2は、本実施形態に係る電気泳動表示装
置の表示観察面側から見た平面図である。
【0024】図2に示すように、マイクロカプセル4が
2次元平面上に最密状態になるように配列されている。
即ち、図中行方向にはそろっているが、列方向にはマイ
クロカプセル4が行ごとに互い違いになるように配置さ
れている。つまり、隣り合う行においては、マイクロカ
プセル4の位置がマイクロカプセル4の半分だけ横にず
れているのである。このようにして、隣り合うマイクロ
カプセル4は、行方向については横で互いに近接し、列
方向には斜め位置で互いに近接する。ここでは、あるマ
イクロカプセルに注目すると、6つのマイクロカプセル
が近接し、囲まれていることになる。各マイクロカプセ
ルの中心を仮想的に直線で結ぶと、1つのマイクロカプ
セルは周囲に六角形を形成するマイクロカプセルに囲ま
れることになる。
【0025】これに対して、通常の行列に配列された場
合では、あるマイクロカプセルは行方向に2つ、列方向
に2つが近接しており、4つのマイクロカプセルに近接
しているにすぎない。
【0026】このように、稠密にマイクロカプセル4を
配置することで、画面のスペースを余すことなく画像表
示に利用することができるようになる。
【0027】ここでは、図2を参照しながら、行方向、
列方向という表現を用いるが、縦横を回転させて、行列
を入れ替えることも可能である。また、マイクロカプセ
ルが近接すると説明したが、近接とは、直接接する場合
もあるし、接しはしないものの、最も近づいている場合
も含むものである。
【0028】第2の基板6上に設けられた第3の電極9
は、行方向に伸びている。また、第1の基板5上に設け
られた第1及び第2の電極7、8は、列方向に交互に伸
びている。ここでは、第3の電極9にたいして、おおよ
そ直角方向に延びており、列方向に画素が制御される。
【0029】図2では、説明を簡略にする為に、8×8
画素の電気泳動表示装置を例示する。 8本の第1の電
極7−1、7−2、…、7−7、7−8は、第1の電源
12−1に接続されている。また、第2の電極8は相互
に接続され、制御回路12−3に接続されている。ここ
では、第2の電極8には一定電位を供給している。
【0030】8本の第3の電極9は、第2の電源12−
2に接続されている。
【0031】この例では、第1乃至第3の電極へ印加す
る電圧の値とタイミングの制御は、制御回路12−3に
より制御される。
【0032】図2中の太線で囲んだ部分が1画素41に
対応する。この例では、4つのマイクロカプセル4を以
って、1画素41を構成している。即ち、第3の電極9
に沿う2行のマイクロカプセル4が1行の画素を構成す
る。
【0033】具体的には、第1及び第2の基板4、5と
して厚み約1mmの透明なガラス板を用いる。第1及び
第2の基板4、5間の距離は約40μmに設定する。
【0034】第3の電極9は第2の基板5の表面に透明
な酸化インジウムを厚さ約0.1μmに蒸着して作成し
た。また、第1及び第2の電極6、7は第1の基板4の
表面にアルミをスパッタリングし、その後パターン通り
にエッチングする。
【0035】誘電体層10、11は第1乃至第3の電極
7,8,9を覆って設けられる。この誘電体層10、1
1は、第1乃至第3の電極7、8、9への電気泳動粒子
2の不可逆な吸着を防止する。また、誘電体層10を着
色し、電気泳動粒子2の対比色を担わせることができ
る。誘電体層10は、硫酸バリウム微粉末をフッ素樹脂
に混入したものをスピンコートにより厚さ約0.5μm
で形成する。また、誘電体層11は透明フッ素樹脂をデ
ィップコートに厚さ0.5μmで形成する。
【0036】マイクロカプセルは、以下の通りに準備す
る。まず、マイクロカプセル内に入れる分散液3は次の
ようにする。電気泳動粒子2として黒色樹脂トナー(粒
径約1μm)を、また絶縁性液体としてイソパラフィン
(商品名:アイソパー、Exxon Mobil社製)
を用い、両者を電気泳動粒子2の混合重量率が約10%
になるように混合する。さらに、分散安定性の向上のた
めに微量の界面活性剤を添加し、分散液とする。この場
合、電気泳動粒子2は表面が正に帯電している。
【0037】マイクロカプセル13は、コアセルベーシ
ョン法で作成できる。
【0038】まず、電気泳動粒子2と絶縁性液体1とを
含む分散液11重量部を、純水100重量部、乳化剤2
重量部と共にホモジナイザーで乳化する。この乳化した
混合液を、約40℃の5%ゼラチン−アラビアゴム水溶
液に滴下し、さらに攪拌しながら10%酢酸を滴下し、
約pH3.5に調整する。その後、温度を約5℃まで下
げ、37%ホルマリンを滴下し、さらに10%NaOH
水溶液を滴下し約pH8.5に調整し、膜を硬化させ
る。その後、純水で洗浄し、約1μmのフィルターでろ
過し、透明高分子被膜で包含された平均粒径約40μm
のマイクロカプセル13を得た。
【0039】マイクロカプセル化技術としては、先に説
明した方法の他に、界面重合法、insitu重合法、液中硬
化被膜法、有機溶液系からの相分離法、融解分散冷却
法、気中懸濁法、スプレードライング法などが有り、記
録媒体の用途、形態などに応じて適宜選択することが出
来る。
【0040】また、マイクロカプセル13の被膜も、ゼ
ラチン−アラビアゴムの他に、メラニン樹脂、エポキシ
樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フラン樹脂等の縮合
系ポリマー、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、メ
チルメタクリレート−ビニルアクリレート共重合体など
の三次元架橋ビニルポリマーなどの熱硬化性樹脂などを
適宜用いることが出来る。さらに、上記の熱硬化性樹脂
及び熱可塑性樹脂から選択される二種以上を用いて、マ
イクロカプセル13を構成する多層の被膜を形成しても
良い。この場合、マイクロカプセル13の熱安定性を向
上させる観点から、被膜の最外殻には熱硬化性樹脂を用
いることが望ましい。
【0041】また、マイクロカプセル13の殻の材料に
基板側の誘電体層11と同じ特性を備える材料を選択す
ることで、誘電体層11を省略することが可能である。
【0042】次に、図3乃至図9を用いて、本実施形態
にかかる電気泳動表示装置の動作を説明する。図3乃至
図9は、図1に対応した断面図だが、各電極に電位を印
加したときの電気泳動粒子2の移動を示すものである。
尚、各図中の矢印は、電気泳動粒子2に加わるクーロン
力を示す。
【0043】最初の動作として、第1の電極7に、例え
ば、0V、第2の電極8に、例えば、15V、第3の電
極9に、例えば、15Vを印加すると、図3のように、
正に帯電した電気泳動粒子2は電位の低い第1の電極7
上に集まる。セルの書き換えのタイミングがくるまで、
この電圧設定を保ち、電気泳動粒子2は第1の電極7上
に保持される。
【0044】書き換えのタイミングが来て、第1の電極
7を、例えば、25Vにすると、電気泳動粒子2は第1
の電極上から離れ、このときに第3の電極9に与えられ
る電圧値に応じて移動する。
【0045】つまり、第3の電極9に、例えば、30V
が印加されると、図4に示すように、電気泳動粒子2は
第2の電極8側へ移動する。または、第3の電極9に、
例えば、0Vが印加されると、電気泳動粒子2は、図5
のように、第3の電極9側へ移動する。第3の電極9の
電位は、誘電体層10の色(例えば白)を表示したいと
きは30Vとし、電気泳動粒子2の色(例えば黒)を表
示したいときは0Vとする。
【0046】尚、電気泳動粒子2が所望の位置へ移動す
る途中において、第1の電極7の電位を上昇させ、例え
ば、50Vの電位を与えると、電気泳動粒子2の移動速
度が加速される。
【0047】書き換えが終わった画素、即ち、電気泳動
粒子2が移動し終わった画素では第1の電極7の電圧は
50Vに維持されたままであるが、他の画素列の書き換
え動作中は、第3の電極9の電位は変化する。つまり、
第3の電極9の電圧は、他の列の画素への書き換え信号
のために0Vまたは30V間を変動する。ここでは、第
3の電極9への電圧には各画素列を書き換える時間の中
に、例えば、15Vなる電圧を設けておく。
【0048】すると、第3の電極9の電圧は、0V、1
5V、30Vと変化し得るが、このとき、図4の場合は
図6のように、図5の場合は図7のように電気泳動粒子
2は多少移動する。
【0049】しかし、他の画素列の書き換え終了後に第
3の電極9が15Vになると、電気泳動粒子2は図8及
び図9のように所望の位置に戻る。
【0050】そして、全てのセルの書き換えを終えた最
終動作として、第1の電極へ50V、第3の電極に15
V、第2の電極は15Vの状態を一定時間保つことで、
電気泳動粒子2は所望の位置の電極上へ落ち着く。
【0051】このときのセル断面の電位分布は図10の
ようになる。この計算ではマイクロカプセル4の膜は無
視して計算している。ここでは、第1の電極7が50
V、第2の電極8が15V、第3の電極9が15Vのと
きの等電位面を表している。電気泳動粒子2はセルの両
端では第3の電極9の電位変動によって多少動くが、各
画素列の書き換え後に図10に示す電位分布になるの
で、図5中に矢印の向きに従って第2の電極8もしくは
第3の電極9側へ戻る。
【0052】ところで、電気泳動粒子2が第2の電極8
側に集められたときに、観察者は誘電体層10を見るわ
けだが、図1の構造では第2の電極8上の電気泳動粒子
2も見えてしまい、誘電体層10と電気泳動粒子2の混
色を見ることになる。これを防ぐために、第2の基板5
の表面に、第2の電極8上の電気泳動粒子2を遮蔽する
遮蔽層を設けることも可能である。
【0053】書換え動作は、原則として、図2の紙面左
から行ごとに、第1の電極7−1列の画素、第1の電極
7−2列の画素、…、第1の電極7−8の画素、という
順番で書き換えていく。ただし、第1の電源12−1に
ラッチ回路等を設けることで、適宜1行の同時書き換え
等の制御も可能であることは言うまでも無い。
【0054】図11は、第1乃至第3の電極7,8,9
への電圧印加タイミングチャートの例である。
【0055】図中のタイミング(1)、(2)、…、
(7)、(8)は、図2の第1の電極(7−1)、(7
−2)、…、(7−7)、(7−8)の制御を受ける画
素を左から順に書き換えていくタイミングを示してい
る。
【0056】ここでは、左から2つ目の画素、即ち、第
1の電極7−2、第2の電極8の制御を受ける画素につ
いて、各々の電極へ印加される電圧を図示している。
【0057】最初の動作として、図11のタイミング
(S)のように、全ての第1の電極7−1、7−2、
…、7−8に0V、第3の電極9に15V、第2の電極
8に15Vを印加する。すると、先に説明したように、
正に帯電した電気泳動粒子2は電位の低い第1の電極7
上に集まる。
【0058】タイミング(1)では、左隣の画素(左か
ら1つ目の画素)が制御されており、図示しないが、第
1の電極7−1が変化している。左から1つ目の画素の
制御に応じて、第3の電極9の電位が30Vに上昇する
期間があるが、第1の電極7−2は0Vであり、左から
2つ目の画素内の電気泳動粒子2は第1の電極7−2に
引き寄せられたままである。
【0059】タイミング(2)では、第1の電極7−2
の電位が一旦25Vに上昇し、同時に第3の電極9が0
Vに低下するので、電気泳動粒子2は第3の電極9に引
き寄せられる。この後、第1の電極7−2は50Vとな
り、電気泳動粒子2は第3の電極9に引き寄せられたま
まとなる。
【0060】タイミング(3)以降では、順次第1の電
極7−3、7−4、…、7−8、及び第3の電極9への
電圧が変化して、各画素への書き換えが行なわれている
が、左から2つ目の画素については、第1の電極7−2
が50Vに固定される。
【0061】書き換えが終わった列の第1の電極7で
は、図11のように、50Vになっているが、第3の電
極9の電圧は他の列の画素への信号のために0Vまたは
30V間を変動する。
【0062】本実施形態では、第3の電極9に印加する
電圧を0Vまたは30Vとする時間を約10msec、
15Vとする時間を約10msec設けている。このよ
うにすれば、最初の約10msecの間には、第3の電
極9の電圧値によって電気泳動粒子2が所望の位置とは
異なる方向に少し移動してしまうが、次の約10mse
cの間で再び所望の位置に戻る。このようにして書き換
え後のセルでは電気泳動粒子2が所望の位置付近で往復
運動をすることになるが、結果的には所望の位置に戻
る。
【0063】そして、全てのセルの書き換えを終えた最
終動作として、第1の電極7へ50V、第3の電極9に
15V、第2の電極8は15Vの状態を一定時間保つこ
とで、電気泳動粒子2は所望の位置の電極上へ落ち着
く。本実施形態では、この保持時間を約100msec
とした。
【0064】全列の画素を書き換え後には、各第1乃至
第3の電極7,8,9に図11のタイミング(E)に示
す電圧を印加することで、電気泳動粒子2は第3の電極
9もしくは第2の電極8近傍に保持されて書き換え動作
が終了する。
【0065】このようにすれは、全画面の書き換え中
に、電気泳動粒子2は所望の位置と、中間的な位置の間
を往復し、最終的に、全画面書き換え後所望の位置に落
ち着く。全画面の書き換え中には、電気泳動粒子2は移
動しているので画像は安定しておらず、ぼやけた画像に
なり得るが、書き込み速度を調整することで、動画にも
対応できる。一方で、特に、広告表示板や電子ペーパー
のような静止画を表示することを目的とした表示装置の
場合では問題とならない。
【0066】以上の説明では、樹脂に絶縁性液体と電気
泳動粒子を封入したマイクロカプセルを使用する場合を
説明したが、「マイクロカプセル」の形態はこれには限
らず、例えば、基板上に形成した隔壁内に絶縁性液体と
電気泳動粒子を入れるような形態も考えられる。 (実施形態2)第1の実施形態では、第1及び第2の電
極7、8はジグザグ状のパターンを用い、第3の電極9
と直角となる方向に配置されていたが、本実施形態で
は、図12に示すように、第1及び第2の電極7,8が
第3の電極9に対して、おおよそ斜め方向に設けられて
いる。
【0067】即ち、例えば、図12中の第1の電極7−
6は第1行目から斜め左へ延び、各行のマイクロカプセ
ル4の間を通って、順次左へ左へと配置されている。
【0068】また、第2の電極8も順次上から、左へ左
へと延びるように配置されている。
【0069】第1及び第2の電極7、8を斜めに設けて
いる関係上、第1及び第2の電極7、8は第1の実施形
態より本数が多くなっている。本実施形態では、第1の
電極7は12本となっている。また、図12において
は、第1の電極の電圧印加回路は紙面上方の12−1と
紙面下方の12−4の2つとなっている。
【0070】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明の電気泳動表
示装置では、単純マトリクス駆動で表示色を変化させる
ことが出来るので、低コストな表示装置を提供できる。
また、マイクロカプセルを稠密に配置するので、高精細
な表示媒体を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る表示装置の一画素の断面
構成図。
【図2】第1の実施形態に係る表示装置の上面図。
【図3】電圧印加に伴う電気泳動粒子の移動について説
明するセル断面図。
【図4】。電圧印加に伴う電気泳動粒子の移動について
説明するセル断面図。
【図5】電圧印加に伴う電気泳動粒子の移動について説
明するセル断面図。
【図6】電圧印加に伴う電気泳動粒子の移動について説
明するセル断面図。
【図7】電圧印加に伴う電気泳動粒子の移動について説
明するセル断面図。
【図8】電圧印加に伴う電気泳動粒子の移動について説
明するセル断面図。
【図9】電圧印加に伴う電気泳動粒子の移動について説
明するセル断面図。
【図10】セル内の電位分布を示す図。
【図11】第1の実施の形態に関わる電圧印加シーケン
スを説明する図。
【図12】第2の実施形態における電極配線パターンを
示す図。
【符号の説明】
1…絶縁性液体 2…電気泳動粒子 4…マイクロカプセル 5、6…基板 7、8、9…電極 10、11…誘電体層 12−1、12−2…電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梶浦 貞夫 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 木崎 幸男 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の基板と、第2の基板と、前記第1の
    基板及び前記第2の基板に挟まれ、絶縁性の液体及び電
    気泳動性の粒子を含むマイクロカプセルと、前記第1の
    基板上に設けられ、前記マイクロカプセルを挟む第1の
    電極及び第2の電極と、前記第2の基板上に設けられた
    第3の電極とを備え、前記マイクロカプセルが2次元平
    面上で稠密状態となるように配列されていることを特徴
    とする電気泳動表示装置。
  2. 【請求項2】前記マイクロカプセルの一つは、6つの隣
    り合う前記マイクロカプセルと近接することを特徴とす
    る請求項1記載の電気泳動表示装置。
  3. 【請求項3】隣り合う行の前記マイクロカプセルは、マ
    イクロカプセルの大きさの半分だけ列方向にずれている
    ことを特徴とする請求項1記載の電気泳動装置。
  4. 【請求項4】前記第3の電極は行方向に延び、前記第1
    の電極及び前記第2の電極は列方向に、かつジグザクに
    延びていることを特徴とする請求項1記載の電気泳動装
    置。
  5. 【請求項5】前記第3の電極は行方向に延び、前記第1
    の電極及び前記第2の電極は、行ごとに一定の列方向へ
    ずれていることを特徴とする請求項1記載の電気泳動装
    置。
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