JP3913656B2 - 表示装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は表示装置に係り、特に着色した溶媒と着色粒子からなる分散液をマイクロカプセルに封入した電気泳動表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
低消費電力化、あるいは目への負担軽減などの観点から反射型表示装置である電気泳動表示装置への期待が高まっている。電気泳動表示装置は、電荷を有する電気泳動粒子と絶縁性液体からなる分散液と一組の電極からなり、この電極を介して分散液に電界を印加することによって、電気泳動粒子をその電荷と反対極性の電極上に移動させて表示を行う。広視野角、高コントラスト、低消費電力に加え、構成が簡単で表示パネルを大型化しやすいという利点を備えている。
【0003】
この様な電気泳動表示装置として、例えば、色素を溶解させた絶縁性液体が電気泳動粒子の対比色を担う装置が知られている(例えば、非特許文献1参照。)。より詳細には、電気泳動粒子が観測者に近い第1の電極の表面に付着する場合は、観測者には電気泳動粒子の色が観測され、電気泳動粒子が観測者から遠い第2の電極の表面に付着する場合は、電気泳動粒子の色が絶縁性液体に隠蔽されるため、絶縁性液体の色が観測される。一方、着色した溶媒と着色粒子からなる分散液をマイクロカプセルに封入した電気泳動表示装置もある(例えば、特許文献1参照。)。又、最近では極性の異なる白と黒の粒子を透明溶媒中に分散しマイクロカプセル内に封入し、印加電圧の極性を変えることによって、二色を表示する電気泳動ディスプレイ技術もある(例えば、非特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特許第2551783号公報
【0005】
【非特許文献1】
プロシーディングス・オブSID(Proc. SID),第18巻、第267頁(1977年)
【0006】
【非特許文献2】
ネーチャー(Nature),第394巻,第253頁(1998年)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
一般に電気泳動方式は、印加電圧と表示色特性の間に閾値特性が存在しないため、表示パネルをマトリクス駆動する場合、従来は液晶ディスプレイなどで用いられている薄膜トランジスタ(TFT)マトリクスアレイを用いて各画素電極それぞれをスイッチング駆動していた。しかし、一般に電気泳動粒子が持つ情報保持時間、即ち、電圧印加を切ったときに電気泳動粒子がその場に留まっている時間は短く、表示したい情報を電気泳動粒子が持つ情報保持時間を超えて保持するためには、所定の時間間隔でTFT回路を駆動し情報をリフレッシュする必要があった。
【0008】
本発明の目的は、従来のTFTによる電気泳動表示装置の駆動技術の問題点を解決し、簡単なセル構造で所望のメモリ機能を実現する表示装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の特徴は、(イ)それぞれ電気泳動粒子を分散した分散液を封入し、マトリクス状に配置された複数のマイクロカプセルと、(ロ)マイクロカプセルから画素を構成し、この画素に1対1で対応して配置され、他の画素とは空間的に分離した複数の画素電極と、(ハ)画素が構成するマトリクスのコラム方向にそれぞれ走行する複数の制御配線と、(ニ)制御配線の間に、制御配線と平行にそれぞれ走行する複数の信号配線と、(ホ)マトリクスのロウ方向に平行に走行する複数のゲート配線と、(ヘ)信号配線とゲート配線との交点にそれぞれ配置された選択トランジスタと、(ト)複数の画素電極をキャパシタの一方の電極とし、この一方の電極に対向するキャパシタの他方の電極として機能するように複数の画素電極に対向して配置され、一方の電極と他方の電極の間にそれぞれ複数のマイクロカプセルを挟んでカプセルキャパシタを構成する共通配線と、(チ)信号配線、ゲート配線、制御配線及び共通配線に電圧を供給する電源回路とを備える表示装置であることを要旨とする。
【0010】
本発明の特徴に係る表示装置においては、複数の画素電極内の特定の画素電極の電圧を共通配線の電圧より高くあるいは低く印加して、電気泳動粒子を特定の画素電極側あるいは共通配線側に移動して所望の情報を表示する。そして、情報保持時に特定の画素電極に対応する選択トランジスタをオフにし、制御配線に所定の電圧を印加する。即ち、すべての行のゲート配線の画素書換終了後、すべての制御配線に表示保持電圧を印加することで、マイクロカプセルの画素電極に近い領域あるいはマイクロカプセルの共通配線に近い領域に移動した電気泳動粒子はその領域に保持され、所望のメモリ機能を実現できる。
【0011】
このため、選択トランジスタを常時駆動し、表示した情報を再書き込みする必要がなくなる。したがって、簡単な構造で表示情報を保持できる表示装置を提供することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、図面を参照して、本発明の第1及び第2の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。又、以下に示す第1及び第2の実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
【0013】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係る表示装置は、図1及び図2に示すように、複数のマイクロカプセル4と、このマイクロカプセル4を挟む第1の基板5及び第2の基板6と、第1の基板5上に配置された画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・及び制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・と、制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・と平行にそれぞれ走行する複数の信号配線14j,14j+1,・・・・・と、信号配線14j,14j+1,・・・・・と直交する方向に走行する複数のゲート配線15i,15i+1,・・・・・と、信号配線14j,14j+1,・・・・・とゲート配線15i,15i+1,・・・・・との交点にそれぞれ配置された選択トランジスタと、第2の基板6上に設けられた共通配線9と、信号配線14j,14j+1,・・・・・、ゲート配線15i,15i+1,・・・・・、制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・及び共通配線9に電圧を供給する電源回路16とを備えた電気泳動表示装置である(図1及び図2において、選択トランジスタは図示を省略しているが、図5にはマトリクスのそれぞれの交点の位置に選択トランジスタTi,j,Ti,j+1,Ti+1,j,Ti+1,j+1,・・・・・が示されている。)。
【0014】
マイクロカプセル4は、それぞれ電気泳動粒子2を分散した分散液3を封入している。分散液3は、図2に示すように無色透明の絶縁性液体1と、この絶縁性液体1の内部に分散された複数の電気泳動粒子2とを含有する。例えば、電気泳動粒子2として黒色樹脂トナー(粒径1μm)を、絶縁性液体1としてイソパラフィンを用いる。そして、両者を電気泳動粒子2の混合重量率が10%になるように混合し、更に分散安定性の向上のために微量の界面活性剤を添加し、分散液3を形成すれば良い。この場合、電気泳動粒子2は表面が正に帯電する。
【0015】
具体的には、マイクロカプセル4は、コアセルベーション法で形成すれば良い。例えば、電気泳動粒子2と絶縁性液体1とを含む分散液11重量部を、純水100重量部、乳化剤2重量部と共にホモジナイザーで乳化する。この乳化した混合液を、40℃の5%ゼラチン−アラビアゴム水溶液に滴下し、更に攪拌しながら10%酢酸を滴下し、pH3.5に調整する。その後、温度を5℃まで下げ、37%ホルマリンを滴下し、更に10%NaOH水溶液を滴下しpH8.5に調整し、膜を硬化させる。その後、純水で洗浄し、1μmのフィルターでろ過すれば、透明高分子被膜で包含された平均粒径40μmのマイクロカプセル4が得られる。なお、マイクロカプセル化技術としては、先に説明した方法の他に、界面重合法、インシツ(insitu)重合法、液中硬化被膜法、有機溶液系からの相分離法、融解分散冷却法、気中懸濁法、スプレードライング法などがある。記録媒体の用途、形態などに応じて適宜選択することができる。又、マイクロカプセル4の被膜も、ゼラチン−アラビアゴムの他に、メラニン樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フラン樹脂等の縮合系ポリマー、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、メチルメタクリレート−ビニルアクリレート共重合体などの三次元架橋ビニルポリマーなどの熱硬化性樹脂などを適宜用いることができる。更に、上記の熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂から選択される二種以上を用いて、マイクロカプセル4を構成する多層の被膜を形成しても良い。この場合、マイクロカプセル4の熱安定性を向上させる観点から、被膜の最外殻には熱硬化性樹脂を用いることが望ましい。
【0016】
図1の右上の太線の正方形Qi,jで囲んだところで示すように、第1の実施の形態に係る表示装置においては、これらのマイクロカプセル4の2×2アレイを1画素Qi,j,Qi,j+1,Qi+1,j,Qi+1,j+1,・・・・・としている(図1では、簡単化のため画素Qi,j+1のみを示しているが、図5には他の画素Qi,j,Qi+1,j,Qi+1,j+1,・・・・・も示している。)。即ち、図1に示すように、複数のマイクロカプセル4が2次元平面上にマトリクス状に配列されていると同時に、マイクロカプセル4の2×2アレイからなる画素Qi,j,Qi,j+1,Qi+1,j,Qi+1,j+1,・・・・・が、2次元平面上にマトリクス状に配列されている。そして、第1の基板5及び第2の基板6は、図2に示すように、このマトリクス状に配置された複数の画素Qi,j,Qi,j+1,Qi+1,j,Qi+1,j+1,・・・・・、即ちマイクロカプセル4を挟んでいる。第2の基板6は、図2に示すように、観測者30の側からマイクロカプセル4が観察可能なように、透明な材料からなる透明基板である必要がある。第1の実施の形態に係る表示装置においては、第1の基板5、第2の基板6として、例えば厚み1mmの透明なガラス板を用いることができる。第1の基板5、第2の基板6間の距離は例えば、約40μmに設定すれば良い。
【0017】
画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・は、第1の基板5上において、画素Qi,j,Qi,j+1,Qi+1,j,Qi+1,j+1,・・・・・に1対1で対応し、2×2アレイの中央部にそれぞれ配置され、他の画素Qi,j,Qi,j+1,Qi+1,j,Qi+1,j+1,・・・・・とは空間的に分離している。複数の制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・は、第1の基板5上において、互いに隣接する画素Qi,j,Qi,j+1,Qi+1,j,Qi+1,j+1,・・・・・の間をマトリクスのコラム方向(列方向)に走行している。図1では、コラム方向は、紙面の上下方向に相当する。この結果、画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・、制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・は、紙面上下方向に伸び、画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・と制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・との間の空間にマイクロカプセル4が配置されることになる。逆に言えば、画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・と制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・は、マイクロカプセル4同士の境界部に交互且つ互いに平行に形成されていることになる。画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・及び制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・は、第1の基板5のマイクロカプセル4に面する方の表面に、例えばアルミニウム(Al)をスパッタリングし、その後フォトリソグラフィーで所望のパターンにエッチングして形成すれば良い。
【0018】
複数の信号配線14j,14j+1,・・・・・は、第1の基板5上において、互いに隣接する制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・の間に、制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・と平行にそれぞれ走行している。つまり、信号配線14j,14j+1,・・・・・は、画素Qi,j,Qi,j+1,Qi+1,j,Qi+1,j+1,・・・・・の中心部に位置するマイクロカプセル4相互の境界部において、紙面上下方向に延びている。図1では、信号配線14j,14j+1,・・・・・は、画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・と重なるように延びている。
【0019】
一方、ゲート配線15i,15i+1,・・・・・は、マトリクスのロウ方向(行方向)に配列された複数の画素Qi,j,Qi,j+1,Qi+1,j,Qi+1,j+1,・・・・・に対応し、ロウ方向に平行に走行している。図1では、ロウ方向は、紙面の左右方向に相当する。そして、ゲート配線15i,15i+1,・・・・・は画素中心部に位置するマイクロカプセル4の境界部に配置されている。
【0020】
図2に示すように、第1の基板5のマイクロカプセル4に面した方の表面には、下から、活性素子層13、画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・、制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・、第1の誘電体層10が順次形成されている。図2に示すように、画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・と制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・は、マイクロカプセル4同士の境界部に交互且つ互いに平行に形成されている。第1の誘電体層10は、画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・、制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・への電気泳動粒子2の不可逆な吸着を防止するための層である。又、第1の誘電体層10は電気泳動粒子2の対比色を担うために配置されている。この第1の誘電体層10は、例えば、硫酸バリウム(BaSO4)微粉末をフッ素樹脂に混入したものをスピンコートによって厚さ約0.5μmとなるように形成すれば良い。なお、マイクロカプセル4の殻の材料にそれぞれ、第1の基板5側の第1の誘電体層10と同じ特性を備える周知の材料を選択することで、第1の誘電体層10を省略することが可能である。
【0021】
図3に示すように、選択トランジスタTi,jはゲート配線15iと信号配線14jとの交点に設けられている。図3では、図示を省略しているが、他の選択トランジスタTi,j+1,Ti+1,j,Ti+1,j+1,・・・・・も同様に、ゲート配線15i,15i+1,・・・・・と信号配線14j,14j+1,・・・・・との交点に設けられている(図5の等価回路表示を参照されたい。)。トランジスタTi,jのゲート電極21はゲート配線15iに、ソース電極22は信号配線14jに、そしてドレイン電極23は画素電極7i,jに接続されている。図5のトランジスタマトリクスアレイ27の等価回路表示に明らかなように、各選択トランジスタTi,j,Ti,j+1,Ti+1,j,Ti+1,j+1,・・・・・のドレイン電極23は画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・を介してカプセルキャパシタCi,j,Ci,j+1,Ci+1,j,Ci+1,j+1,・・・・・に接続される。カプセルキャパシタCi,j,Ci,j+1,Ci+1,j,Ci+1,j+1,・・・・・は、画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・と共通配線9との間のマイクロカプセル4の容量である。即ち、共通配線9は、複数の画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・をカプセルキャパシタCi,j,Ci,j+1,Ci+1,j,Ci+1,j+1,・・・・・の一方の電極とし、この一方の電極に対向するキャパシタの他方の電極として機能するように複数の画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・に対向して配置されている。そして、一方の電極と他方の電極の間にそれぞれ複数のマイクロカプセルを挟んでカプセルキャパシタCi,j,Ci,j+1,Ci+1,j,Ci+1,j+1,・・・・・を構成している。
【0022】
図4に示すように、選択トランジスタTi,jは、第1の基板5の上に形成されたゲート電極21と、このゲート電極21上に形成されたゲート絶縁膜24と、ゲート絶縁膜24上に設けられた半導体膜25と、更にその上に設けられたソース電極22とドレイン電極23とを備える逆スタガ構造の薄膜トランジスタである。画素電極7i,jは、樹脂層26の上部に設けられ、樹脂層26に設けられたコンタクトホールを介して、ドレイン電極23に接続されている。そして、画素電極7i,jの上に第1の誘電体層10を介してマイクロカプセル4が配置される。又、図4では、他のトランジスタTi,j+1,Ti+1,j,Ti+1,j+1,・・・・・の図示を省略しているが、図5のトランジスタマトリクスアレイ27の等価回路表示から分かるように、活性素子層13を構成している複数の選択トランジスタTi,j,Ti,j+1,Ti+1,j,Ti+1,j+1,・・・・・のそれぞれのゲート電極21は対応するゲート配線15i,15i+1,・・・・・に、それぞれのソース電極22は対応する信号配線14j,14j+1,・・・・・に、それぞれのドレイン電極23は対応する画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・に接続されていることは勿論である。
【0023】
図2に示すように、第2の基板6のマイクロカプセル4に対向する表面には、全面に透明な共通配線9が形成され、この共通配線9の上にマイクロカプセル4に接する第2の誘電体層11が形成されている。共通配線9は第2の基板6のマイクロカプセル4に面した表面に、例えば透明な酸化インジウム(In2O3)膜を、厚さ約0.1μmに蒸着して形成すれば良い。上述したように、図5の等価回路表示におけるカプセルキャパシタCi,j,Ci,j+1,Ci+1,j,Ci+1,j+1,・・・・・は、画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・と共通配線9との間のマイクロカプセル4の容量である。第2の誘電体層11は、共通配線9への電気泳動粒子2の不可逆な吸着を防止するための層である。第2の誘電体層11は、例えば、透明フッ素樹脂をディップコートによって厚さ0.5μmとなるように形成すれば良い。なお、マイクロカプセル4の殻の材料にそれぞれ、第2の基板6側の第2の誘電体層11と同じ特性を備える周知の材料を選択することで、第2の誘電体層11を省略することが可能である。
【0024】
図2に示すように、制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・、共通配線9、信号配線14j,14j+1,・・・・・、ゲート配線15i,15i+1,・・・・・は、それぞれ電源回路16に接続されている。即ち、電源回路16の制御によって、それぞれ所定の極性、所定の値の電圧が、制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・、共通配線9、信号配線14j,14j+1,・・・・・、ゲート配線15i,15i+1,・・・・に印加される。詳しくは、図5のように、信号配線14j−1,14j,14j+1,・・・・・はドライバやデータの転送部からなるコラムドライバ16aに接続されている。又、ゲート配線15i−1,15i,15i+1,・・・・・は、ドライバやデータの転送部からなるロウドライバ16bに接続されている。制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・、共通配線9は全体的な制御を行っている共通電源回路16cに接続されている。共通電源回路16cは、更にコラムドライバ16a及びロウドライバ16bへのデータの転送や各ドライバのON/OFFタイミングも制御している。
【0025】
本発明の第1の実施形態に係る表示装置によれば、後述するように、複数の画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・内の特定の画素電極Qp,qの電圧を共通配線9の電圧より高くあるいは低く印加して、電気泳動粒子2を特定の画素電極Qp,q側あるいは共通配線9側に移動して所望の情報を表示する。そして、情報保持時に特定の画素電極Qp,qに対応する選択トランジスタTp,qをオフにし、制御配線に所定の電圧を印加する。即ち、すべての行のゲート配線15i,15i+1,・・・・の画素書換終了後、すべての制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・に表示保持電圧を印加することで、マイクロカプセル4の画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・に近い領域あるいはマイクロカプセル4の共通配線9j-1,9j,・・・・・に近い領域に移動した電気泳動粒子2はその領域に保持され、所望のメモリ機能を実現できる。このため、選択トランジスタTi,j+1,Ti,j,Ti,j+1,・・・・・を常時駆動し、表示した情報を再書き込みする必要がなくなる。したがって、簡単な構造で表示情報を保持できる表示装置を提供することができる。
【0026】
次に、図1を参照して、第1の実施の形態に係る表示装置の動作について説明する。ここで、選択トランジスタTi,j+1,Ti,j,Ti,j+1,・・・・・は、nチャネルの薄膜トランジスタであるとする。書換動作は、図1の紙面の上から下へ、ゲート配線15iに沿った行の複数画素Qi,j+1,Qi,j,Qi,j+1,・・・・・、ゲート配線15i+1に沿った行の複数画素Qi+1,j+1,Qi+1,j,Qi+1,j+1,・・・・・、・・・・・、という順番で書き換えていく。
【0027】
(イ)書換の最初の動作として、共通配線9に0V、すべての制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・に中間電圧5Vを、電源回路16を制御して印加する。
【0028】
(ロ)続いて、図5に示したロウドライバ16bからゲート配線15iに50Vを印加し、このゲート配線15iに沿った行のそれぞれの選択トランジスタTi,j+1,Ti,j,Ti,j+1,・・・・・をオン状態にする。そして、コラムドライバ16aから所望の情報に従って、信号配線14j−1,14j,14j+1,・・・・・に、それぞれ+15Vあるいは−15Vを印加する。
【0029】
(ハ)次に、ロウドライバ16bにより、ゲート配線15iに0V、ゲート配線15i+1に50Vを印加し、ゲート配線15iに沿った行のそれぞれの選択トランジスタTi,j+1,Ti,j,Ti,j+1,・・・・・をオフ状態にし、ゲート配線15i+1に沿った行のそれぞれの選択トランジスタTi+1,j+1,Ti+1,j,Ti+1,j+1,・・・・・をオン状態にする。同時に、所望の情報に従って、コラムドライバ16aから信号配線14j−1,14j,14j+1,・・・・・に、それぞれ+15Vあるいは−15Vを印加する。
【0030】
(ニ)以上の動作を最後のゲート配線15n(n行あるとする。)に沿った行まで繰り返す。即ち、全画面情報の書換動作が終了すると、ロウドライバ16bは最後のゲート配線15nに0Vを印加し、すべての選択トランジスタTi,j+1,Ti,j,Ti,j+1,・・・・・,Ti+1,j+1,Ti+1,j,Ti+1,j+1,・・・・・,Tn,j+1,Tn,j,Tn,j+1,・・・・・をオフ状態とし、コラムドライバ16aは、すべての制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・に表示保持電圧15Vを印加する。
【0031】
図6は、図5に示した電気泳動表示装置の表示書換動作を説明するタイミングチャート図である。図6では、ゲート配線15iがオンの時、信号配線14jに+15Vを、信号配線14j+1に−15Vを印加し、ゲート配線15i+1がオンの時に、信号配線14jに−15Vを、信号配線14j+1に+15Vを印加する例を示している。
【0032】
次に、正極性に帯電しているときの電圧印加による電気泳動粒子2の移動について説明する。
【0033】
(イ)ゲート配線15i−1,15i,15i+1,・・・・・のいずれかに50Vを印加し、信号配線14j−1,14j,14j+1,・・・・・のいずれかにプラス15Vが印加されると、この交点の選択トランジスタのドレイン電極23に接続されている画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・の電圧が略15Vとなる。この画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・のいずれかに対応する画素の4個のマイクロカプセル4中の電気泳動粒子2は第2の基板6に形成されている共通配線9側に移動する。
【0034】
(ロ)一方、信号配線14j−1,14j,14j+1,・・・・・のいずれかにマイナス15Vが印加されると、対応する選択トランジスタのドレイン電極23に接続されている画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・の電圧が略−15Vとなり、この画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・に対応する画素の4個のマイクロカプセル4中の電気泳動粒子2はこの画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・領域に移動する。
【0035】
(ハ)そして、すべての行のゲート配線15i−1,15i,15i+1,・・・・・15nの画素書換終了後、すべての制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・に表示保持電圧15Vを印加することで、第1の基板5の画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・に近い領域あるいは第2の基板6の共通配線9に近い領域に移動した電気泳動粒子2はその領域に保持される。
【0036】
書換が終了したゲート配線15i−1,15i,15i+1,・・・・・のそれぞれの行に対応した画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・の電圧は、それぞれの選択トランジスタTi,j,Ti,j+1,Ti+1,j,Ti+1,j+1,・・・・・のドレイン電極23に接続されるマイクロカプセル4の抵抗と容量Ci,j,Ci,j+1,Ci+1,j,Ci+1,j+1,・・・・・で決まる時定数で減衰する。このため、この時定数で決まる時間以上所望の情報を表示するには一定期間で書換動作を繰り返す必要がある。第1の実施の形態に係る表示装置によれば、全画面の情報書換後、すべての制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・に表示保持電圧として15Vを印加し、選択トランジスタTi,j,Ti,j+1,Ti+1,j,Ti+1,j+1,・・・・・を駆動することなく、長時間所望の情報を表示することができる。
【0037】
この様に、本発明の第1の実施形態に係る表示装置によれば、簡単なセル構造で、長時間、所望のメモリ機能を実現する電気泳動表示装置を提供することができる。更に、本発明の表示装置によれば、選択トランジスタTi,j,Ti,j+1,Ti+1,j,Ti+1,j+1,・・・・・の駆動で表示色を変化させることができるので、高速で情報を書き換えることができる。
【0038】
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施の形態に係る表示装置は、図7及び図8に示すように、複数のマイクロカプセル4と、マイクロカプセル4を挟む第1の基板5及び第2の基板6と、第1の基板5上に配置された複数の制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・及び複数の共通配線9j-1,9j,・・・・・と、第2の基板上に配置された複数の画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・,複数の信号配線14j -1,14j,14j+1,・・・・・及び信号配線と直交する方向に平行に走行する複数のゲート配線15i -1,15i,15i+1,・・・・・と、信号配線14j -1,14j,14j+1,・・・・・とゲート配線15i -1,15i,15i+1,・・・・・との交点にそれぞれ配置された選択トランジスタと、信号配線14j -1,14j,14j+1,・・・・・、ゲート配線15i -1,15i,15i+1,・・・・・、制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・及び共通配線9j-1,9j,・・・・・に電圧を供給する電源回路16とを備える電気泳動表示装置である(図7及び図8において、選択トランジスタは図示を省略しているが、第1の実施の形態で説明した図5と同様に、マトリクスのそれぞれの交点の位置に選択トランジスタTi,j,Ti,j+1,Ti+1,j,Ti+1,j+1,・・・・・が示される。)。
【0039】
図8に示すように、複数のマイクロカプセル4は、第1の実施の形態と同様に、電気泳動粒子2を分散した分散液3を封入している。そして、このマイクロカプセル4の2×2アレイを1画素として、この画素Qi,j,Qi,j+1,Qi+1,j,Qi+1,j+1,・・・・・をマトリクス状に配置しているのも第1の実施の形態と同様である(図5参照。)。図8に示すように、第1の基板5及び第2の基板6は、このマトリクス状に配置された複数の画素Qi,j,Qi,j+1,Qi+1,j,Qi+1,j+1,・・・・・を挟んでいる。
【0040】
第2の基板6の上方に位置する観測者30から見通せるように、第2の基板6は、透明基板である。
【0041】
図7から分かるように、複数の制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・は、互いに隣接する画素Qi,j,Qi,j+1,Qi+1,j,Qi+1,j+1,・・・・・の間をマトリクスのコラム方向に走行している。複数の共通配線9j-1,9j,・・・・・は、互いに隣接する制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・の間に、制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・と平行にそれぞれ走行している。画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・は、画素Qi,j,Qi,j+1,Qi+1,j,Qi+1,j+1,・・・・・に1対1で対応してそれぞれ配置され、他の画素Qi,j,Qi,j+1,Qi+1,j,Qi+1,j+1,・・・・・とは空間的に分離している。複数の信号配線14j -1,14j,14j+1,・・・・・は、制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・と平行にそれぞれ走行している。複数のゲート配線15i -1,15i,15i+1,・・・・・は、マトリクスのロウ方向に配列された複数の画素Qi,j,Qi,j+1,Qi+1,j,Qi+1,j+1,・・・・・に対応し、ロウ方向に平行に走行している。
【0042】
第1の実施形態と異なり、第1の実施形態では全面に形成されたプレートとしての単一の共通配線9が、第2の実施形態ではストライプ状のパターン9j-1,9j,・・・・・に分割され、第1の基板5上に制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・と交互に配置されている。そして、第2の実施形態では、複数の共通配線9j-1,9j,・・・・・と制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・が下側の第1の基板5側に、活性素子層13と画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・が上側の第2の基板6側に形成されている点が、第1の実施形態と異なる点である。
【0043】
第1の基板5の上の制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・と複数の共通配線9j-1,9j,・・・・・の上部には、第1の誘電体層10が形成されている。一方、第2の基板6のマイクロカプセル4に面した表面には、図8に示すように、下に向かって、活性素子層13、透明な画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・、第2の誘電体層11が順次形成されている。
【0044】
図 7では、4つの画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1が、それぞれ4つの画素Qi,j,Qi,j+1,Qi+1,j,Qi+1,j+1を構成する4×4個のマイクロカプセル4上方に配置されている状態を示している。活性素子層13は第1の実施形態と同様に、選択トランジスタTi,j,Ti,j+1,Ti+1,j,Ti+1,j+1,・・・・・のゲート電極21、ソース電極22、ドレイン電極23等からなる。それぞれゲート電極21はゲート配線15i−1,15i,15i+1,・・・・・に、ソース電極22は信号配線14j−1,14j,14j+1,・・・・・に、ドレイン電極23は画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・に接続されている。画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・は、図5と同様に、カプセルキャパシタCi,j,Ci,j+1,Ci+1,j,Ci+1,j+1,・・・・・に接続されている。
【0045】
信号配線14j−1,14j,14j+1,・・・・・は図7に示すように、画素中心部のマイクロカプセル4の境界部を紙面の上下方向(コラム方向)に伸びている。一方、ゲート配線15i−1,15i,15i+1,・・・・・は画素中心部のマイクロカプセル4の境界部を紙面の左右方向(ロウ方向)に延びるように配置されている。
【0046】
第2の実施形態においては、選択トランジスタTi,j,Ti,j+1,Ti+1,j,Ti+1,j+1,・・・・・は第2の誘電体層11の近傍に形成されることから、図4において、第1の誘電体層10の代わりに第2の誘電体層11とし、第1の基板5の代わりに、第2の基板6とした構造が選択トランジスタTi,j,Ti,j+1,Ti+1,j,Ti+1,j+1,・・・・・の拡大構成に対応する。
【0047】
第2の実施形態においても各部の部材は第1の実施形態と同様の材料にて形成することができる。又、第2の実施形態においてもマイクロカプセル4の被膜を選択形成することによって、第1の誘電体層10,11を省略することができることは、第1の実施形態と同様である。
【0048】
本発明の第2の実施形態に係る表示装置によれば、複数の画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・内の特定の画素電極Qp,qの電圧を共通配線9j-1,9j,・・・・・の電圧より高くあるいは低く印加して、電気泳動粒子2を特定の画素電極Qp,q側あるいは共通配線側に移動して所望の情報を表示する。そして、情報保持時に特定の画素電極Qp,qに対応する選択トランジスタTp,qをオフにし、制御配線に所定の電圧を印加する。即ち、すべての行のゲート配線の画素書換終了後、すべての制御配線に表示保持電圧を印加することで、マイクロカプセルの画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・に近い領域あるいはマイクロカプセルの共通配線9j-1,9j,・・・・・に近い領域に移動した電気泳動粒子2はその領域に保持され、所望のメモリ機能を実現できる。
【0049】
このため、選択トランジスタを常時駆動し、表示した情報を再書き込みする必要がなくなる。したがって、簡単な構造で表示情報を保持できる表示装置を提供することができる。
【0050】
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明は第1及び第2の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【0051】
【発明の効果】
本発明の表示装置によれば、情報書換後、制御配線に所定の電圧を印加するので、選択トランジスタを常時駆動し、表示した情報を再書き込みする必要がなくなる。
【0052】
つまり、本発明の表示装置によれば、簡単な構造で表示情報を長時間保持できるメモリ機能を実現した表示装置を提供することができる。
【0053】
又、本発明の表示装置によれば、選択トランジスタを駆動して表示色を変化させることができるので、高速で情報を書き換えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る表示装置の各配線及び電極の相対位置を示す模式的平面図である。
【図2】図1のA−A方向から見た断面図で、第1の実施の形態に係る表示装置の隣接した2画素に付いて示す。
【図3】特定の画素におけるの選択トランジスタと画素電極や各配線との接続関係を説明する平面図である。
【図4】図3に対応した、逆スタガ構造を有する薄膜トランジスタ(TFT)の活性素子層の内部における模式的断面構造図である。
【図5】本発明の表示装置の模式的回路ブロック構成図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る表示装置の表示書換動作を説明するタイミングチャート図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る表示装置の各配線及び電極の相対位置を示す模式的平面図である。
【図8】図7のB−B方向から見た断面図で、第2の実施の形態に係る表示装置の隣接した2画素に付いて示す。
【符号の説明】
1 絶縁性液体
2 電気泳動粒子
3 分散液
4 マイクロカプセル
5 第1の基板
6 第2の基板
7i,j,7i,j 画素電極
8j 制御配線
9,9j-1,9j,・・・・・ 共通配線
10 第1の誘電体層
11 第2の誘電体層
12 画素
13 活性素子層
14j−1、14j、14j+1 信号配線
15i−1、15i、15i+1、15n ゲート配線
16 電源回路
16a コラムドライバ
16b ロウドライバ
16c 共通電源回路
21 ゲート電極
22 ソース電極
23 ドレイン電極
24 ゲート絶縁膜
25 半導体膜
26 樹脂層
27 トランジスタマトリクスアレイ
30 観測者
Ci,j,Ci,j+1,Ci+1,j,Ci+1,j+1,・・・・・ カプセルキャパシタ
Ti,j,Ti,j+1,Ti+1,j,Ti+1,j+1,・・・・・ 選択トランジスタ
Qi,j,Qi,j+1,Qi+1,j,Qi+1,j+1,・・・・・ 画素
【発明の属する技術分野】
本発明は表示装置に係り、特に着色した溶媒と着色粒子からなる分散液をマイクロカプセルに封入した電気泳動表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
低消費電力化、あるいは目への負担軽減などの観点から反射型表示装置である電気泳動表示装置への期待が高まっている。電気泳動表示装置は、電荷を有する電気泳動粒子と絶縁性液体からなる分散液と一組の電極からなり、この電極を介して分散液に電界を印加することによって、電気泳動粒子をその電荷と反対極性の電極上に移動させて表示を行う。広視野角、高コントラスト、低消費電力に加え、構成が簡単で表示パネルを大型化しやすいという利点を備えている。
【0003】
この様な電気泳動表示装置として、例えば、色素を溶解させた絶縁性液体が電気泳動粒子の対比色を担う装置が知られている(例えば、非特許文献1参照。)。より詳細には、電気泳動粒子が観測者に近い第1の電極の表面に付着する場合は、観測者には電気泳動粒子の色が観測され、電気泳動粒子が観測者から遠い第2の電極の表面に付着する場合は、電気泳動粒子の色が絶縁性液体に隠蔽されるため、絶縁性液体の色が観測される。一方、着色した溶媒と着色粒子からなる分散液をマイクロカプセルに封入した電気泳動表示装置もある(例えば、特許文献1参照。)。又、最近では極性の異なる白と黒の粒子を透明溶媒中に分散しマイクロカプセル内に封入し、印加電圧の極性を変えることによって、二色を表示する電気泳動ディスプレイ技術もある(例えば、非特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特許第2551783号公報
【0005】
【非特許文献1】
プロシーディングス・オブSID(Proc. SID),第18巻、第267頁(1977年)
【0006】
【非特許文献2】
ネーチャー(Nature),第394巻,第253頁(1998年)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
一般に電気泳動方式は、印加電圧と表示色特性の間に閾値特性が存在しないため、表示パネルをマトリクス駆動する場合、従来は液晶ディスプレイなどで用いられている薄膜トランジスタ(TFT)マトリクスアレイを用いて各画素電極それぞれをスイッチング駆動していた。しかし、一般に電気泳動粒子が持つ情報保持時間、即ち、電圧印加を切ったときに電気泳動粒子がその場に留まっている時間は短く、表示したい情報を電気泳動粒子が持つ情報保持時間を超えて保持するためには、所定の時間間隔でTFT回路を駆動し情報をリフレッシュする必要があった。
【0008】
本発明の目的は、従来のTFTによる電気泳動表示装置の駆動技術の問題点を解決し、簡単なセル構造で所望のメモリ機能を実現する表示装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の特徴は、(イ)それぞれ電気泳動粒子を分散した分散液を封入し、マトリクス状に配置された複数のマイクロカプセルと、(ロ)マイクロカプセルから画素を構成し、この画素に1対1で対応して配置され、他の画素とは空間的に分離した複数の画素電極と、(ハ)画素が構成するマトリクスのコラム方向にそれぞれ走行する複数の制御配線と、(ニ)制御配線の間に、制御配線と平行にそれぞれ走行する複数の信号配線と、(ホ)マトリクスのロウ方向に平行に走行する複数のゲート配線と、(ヘ)信号配線とゲート配線との交点にそれぞれ配置された選択トランジスタと、(ト)複数の画素電極をキャパシタの一方の電極とし、この一方の電極に対向するキャパシタの他方の電極として機能するように複数の画素電極に対向して配置され、一方の電極と他方の電極の間にそれぞれ複数のマイクロカプセルを挟んでカプセルキャパシタを構成する共通配線と、(チ)信号配線、ゲート配線、制御配線及び共通配線に電圧を供給する電源回路とを備える表示装置であることを要旨とする。
【0010】
本発明の特徴に係る表示装置においては、複数の画素電極内の特定の画素電極の電圧を共通配線の電圧より高くあるいは低く印加して、電気泳動粒子を特定の画素電極側あるいは共通配線側に移動して所望の情報を表示する。そして、情報保持時に特定の画素電極に対応する選択トランジスタをオフにし、制御配線に所定の電圧を印加する。即ち、すべての行のゲート配線の画素書換終了後、すべての制御配線に表示保持電圧を印加することで、マイクロカプセルの画素電極に近い領域あるいはマイクロカプセルの共通配線に近い領域に移動した電気泳動粒子はその領域に保持され、所望のメモリ機能を実現できる。
【0011】
このため、選択トランジスタを常時駆動し、表示した情報を再書き込みする必要がなくなる。したがって、簡単な構造で表示情報を保持できる表示装置を提供することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、図面を参照して、本発明の第1及び第2の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。又、以下に示す第1及び第2の実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
【0013】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係る表示装置は、図1及び図2に示すように、複数のマイクロカプセル4と、このマイクロカプセル4を挟む第1の基板5及び第2の基板6と、第1の基板5上に配置された画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・及び制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・と、制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・と平行にそれぞれ走行する複数の信号配線14j,14j+1,・・・・・と、信号配線14j,14j+1,・・・・・と直交する方向に走行する複数のゲート配線15i,15i+1,・・・・・と、信号配線14j,14j+1,・・・・・とゲート配線15i,15i+1,・・・・・との交点にそれぞれ配置された選択トランジスタと、第2の基板6上に設けられた共通配線9と、信号配線14j,14j+1,・・・・・、ゲート配線15i,15i+1,・・・・・、制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・及び共通配線9に電圧を供給する電源回路16とを備えた電気泳動表示装置である(図1及び図2において、選択トランジスタは図示を省略しているが、図5にはマトリクスのそれぞれの交点の位置に選択トランジスタTi,j,Ti,j+1,Ti+1,j,Ti+1,j+1,・・・・・が示されている。)。
【0014】
マイクロカプセル4は、それぞれ電気泳動粒子2を分散した分散液3を封入している。分散液3は、図2に示すように無色透明の絶縁性液体1と、この絶縁性液体1の内部に分散された複数の電気泳動粒子2とを含有する。例えば、電気泳動粒子2として黒色樹脂トナー(粒径1μm)を、絶縁性液体1としてイソパラフィンを用いる。そして、両者を電気泳動粒子2の混合重量率が10%になるように混合し、更に分散安定性の向上のために微量の界面活性剤を添加し、分散液3を形成すれば良い。この場合、電気泳動粒子2は表面が正に帯電する。
【0015】
具体的には、マイクロカプセル4は、コアセルベーション法で形成すれば良い。例えば、電気泳動粒子2と絶縁性液体1とを含む分散液11重量部を、純水100重量部、乳化剤2重量部と共にホモジナイザーで乳化する。この乳化した混合液を、40℃の5%ゼラチン−アラビアゴム水溶液に滴下し、更に攪拌しながら10%酢酸を滴下し、pH3.5に調整する。その後、温度を5℃まで下げ、37%ホルマリンを滴下し、更に10%NaOH水溶液を滴下しpH8.5に調整し、膜を硬化させる。その後、純水で洗浄し、1μmのフィルターでろ過すれば、透明高分子被膜で包含された平均粒径40μmのマイクロカプセル4が得られる。なお、マイクロカプセル化技術としては、先に説明した方法の他に、界面重合法、インシツ(insitu)重合法、液中硬化被膜法、有機溶液系からの相分離法、融解分散冷却法、気中懸濁法、スプレードライング法などがある。記録媒体の用途、形態などに応じて適宜選択することができる。又、マイクロカプセル4の被膜も、ゼラチン−アラビアゴムの他に、メラニン樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フラン樹脂等の縮合系ポリマー、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、メチルメタクリレート−ビニルアクリレート共重合体などの三次元架橋ビニルポリマーなどの熱硬化性樹脂などを適宜用いることができる。更に、上記の熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂から選択される二種以上を用いて、マイクロカプセル4を構成する多層の被膜を形成しても良い。この場合、マイクロカプセル4の熱安定性を向上させる観点から、被膜の最外殻には熱硬化性樹脂を用いることが望ましい。
【0016】
図1の右上の太線の正方形Qi,jで囲んだところで示すように、第1の実施の形態に係る表示装置においては、これらのマイクロカプセル4の2×2アレイを1画素Qi,j,Qi,j+1,Qi+1,j,Qi+1,j+1,・・・・・としている(図1では、簡単化のため画素Qi,j+1のみを示しているが、図5には他の画素Qi,j,Qi+1,j,Qi+1,j+1,・・・・・も示している。)。即ち、図1に示すように、複数のマイクロカプセル4が2次元平面上にマトリクス状に配列されていると同時に、マイクロカプセル4の2×2アレイからなる画素Qi,j,Qi,j+1,Qi+1,j,Qi+1,j+1,・・・・・が、2次元平面上にマトリクス状に配列されている。そして、第1の基板5及び第2の基板6は、図2に示すように、このマトリクス状に配置された複数の画素Qi,j,Qi,j+1,Qi+1,j,Qi+1,j+1,・・・・・、即ちマイクロカプセル4を挟んでいる。第2の基板6は、図2に示すように、観測者30の側からマイクロカプセル4が観察可能なように、透明な材料からなる透明基板である必要がある。第1の実施の形態に係る表示装置においては、第1の基板5、第2の基板6として、例えば厚み1mmの透明なガラス板を用いることができる。第1の基板5、第2の基板6間の距離は例えば、約40μmに設定すれば良い。
【0017】
画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・は、第1の基板5上において、画素Qi,j,Qi,j+1,Qi+1,j,Qi+1,j+1,・・・・・に1対1で対応し、2×2アレイの中央部にそれぞれ配置され、他の画素Qi,j,Qi,j+1,Qi+1,j,Qi+1,j+1,・・・・・とは空間的に分離している。複数の制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・は、第1の基板5上において、互いに隣接する画素Qi,j,Qi,j+1,Qi+1,j,Qi+1,j+1,・・・・・の間をマトリクスのコラム方向(列方向)に走行している。図1では、コラム方向は、紙面の上下方向に相当する。この結果、画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・、制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・は、紙面上下方向に伸び、画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・と制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・との間の空間にマイクロカプセル4が配置されることになる。逆に言えば、画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・と制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・は、マイクロカプセル4同士の境界部に交互且つ互いに平行に形成されていることになる。画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・及び制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・は、第1の基板5のマイクロカプセル4に面する方の表面に、例えばアルミニウム(Al)をスパッタリングし、その後フォトリソグラフィーで所望のパターンにエッチングして形成すれば良い。
【0018】
複数の信号配線14j,14j+1,・・・・・は、第1の基板5上において、互いに隣接する制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・の間に、制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・と平行にそれぞれ走行している。つまり、信号配線14j,14j+1,・・・・・は、画素Qi,j,Qi,j+1,Qi+1,j,Qi+1,j+1,・・・・・の中心部に位置するマイクロカプセル4相互の境界部において、紙面上下方向に延びている。図1では、信号配線14j,14j+1,・・・・・は、画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・と重なるように延びている。
【0019】
一方、ゲート配線15i,15i+1,・・・・・は、マトリクスのロウ方向(行方向)に配列された複数の画素Qi,j,Qi,j+1,Qi+1,j,Qi+1,j+1,・・・・・に対応し、ロウ方向に平行に走行している。図1では、ロウ方向は、紙面の左右方向に相当する。そして、ゲート配線15i,15i+1,・・・・・は画素中心部に位置するマイクロカプセル4の境界部に配置されている。
【0020】
図2に示すように、第1の基板5のマイクロカプセル4に面した方の表面には、下から、活性素子層13、画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・、制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・、第1の誘電体層10が順次形成されている。図2に示すように、画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・と制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・は、マイクロカプセル4同士の境界部に交互且つ互いに平行に形成されている。第1の誘電体層10は、画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・、制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・への電気泳動粒子2の不可逆な吸着を防止するための層である。又、第1の誘電体層10は電気泳動粒子2の対比色を担うために配置されている。この第1の誘電体層10は、例えば、硫酸バリウム(BaSO4)微粉末をフッ素樹脂に混入したものをスピンコートによって厚さ約0.5μmとなるように形成すれば良い。なお、マイクロカプセル4の殻の材料にそれぞれ、第1の基板5側の第1の誘電体層10と同じ特性を備える周知の材料を選択することで、第1の誘電体層10を省略することが可能である。
【0021】
図3に示すように、選択トランジスタTi,jはゲート配線15iと信号配線14jとの交点に設けられている。図3では、図示を省略しているが、他の選択トランジスタTi,j+1,Ti+1,j,Ti+1,j+1,・・・・・も同様に、ゲート配線15i,15i+1,・・・・・と信号配線14j,14j+1,・・・・・との交点に設けられている(図5の等価回路表示を参照されたい。)。トランジスタTi,jのゲート電極21はゲート配線15iに、ソース電極22は信号配線14jに、そしてドレイン電極23は画素電極7i,jに接続されている。図5のトランジスタマトリクスアレイ27の等価回路表示に明らかなように、各選択トランジスタTi,j,Ti,j+1,Ti+1,j,Ti+1,j+1,・・・・・のドレイン電極23は画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・を介してカプセルキャパシタCi,j,Ci,j+1,Ci+1,j,Ci+1,j+1,・・・・・に接続される。カプセルキャパシタCi,j,Ci,j+1,Ci+1,j,Ci+1,j+1,・・・・・は、画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・と共通配線9との間のマイクロカプセル4の容量である。即ち、共通配線9は、複数の画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・をカプセルキャパシタCi,j,Ci,j+1,Ci+1,j,Ci+1,j+1,・・・・・の一方の電極とし、この一方の電極に対向するキャパシタの他方の電極として機能するように複数の画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・に対向して配置されている。そして、一方の電極と他方の電極の間にそれぞれ複数のマイクロカプセルを挟んでカプセルキャパシタCi,j,Ci,j+1,Ci+1,j,Ci+1,j+1,・・・・・を構成している。
【0022】
図4に示すように、選択トランジスタTi,jは、第1の基板5の上に形成されたゲート電極21と、このゲート電極21上に形成されたゲート絶縁膜24と、ゲート絶縁膜24上に設けられた半導体膜25と、更にその上に設けられたソース電極22とドレイン電極23とを備える逆スタガ構造の薄膜トランジスタである。画素電極7i,jは、樹脂層26の上部に設けられ、樹脂層26に設けられたコンタクトホールを介して、ドレイン電極23に接続されている。そして、画素電極7i,jの上に第1の誘電体層10を介してマイクロカプセル4が配置される。又、図4では、他のトランジスタTi,j+1,Ti+1,j,Ti+1,j+1,・・・・・の図示を省略しているが、図5のトランジスタマトリクスアレイ27の等価回路表示から分かるように、活性素子層13を構成している複数の選択トランジスタTi,j,Ti,j+1,Ti+1,j,Ti+1,j+1,・・・・・のそれぞれのゲート電極21は対応するゲート配線15i,15i+1,・・・・・に、それぞれのソース電極22は対応する信号配線14j,14j+1,・・・・・に、それぞれのドレイン電極23は対応する画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・に接続されていることは勿論である。
【0023】
図2に示すように、第2の基板6のマイクロカプセル4に対向する表面には、全面に透明な共通配線9が形成され、この共通配線9の上にマイクロカプセル4に接する第2の誘電体層11が形成されている。共通配線9は第2の基板6のマイクロカプセル4に面した表面に、例えば透明な酸化インジウム(In2O3)膜を、厚さ約0.1μmに蒸着して形成すれば良い。上述したように、図5の等価回路表示におけるカプセルキャパシタCi,j,Ci,j+1,Ci+1,j,Ci+1,j+1,・・・・・は、画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・と共通配線9との間のマイクロカプセル4の容量である。第2の誘電体層11は、共通配線9への電気泳動粒子2の不可逆な吸着を防止するための層である。第2の誘電体層11は、例えば、透明フッ素樹脂をディップコートによって厚さ0.5μmとなるように形成すれば良い。なお、マイクロカプセル4の殻の材料にそれぞれ、第2の基板6側の第2の誘電体層11と同じ特性を備える周知の材料を選択することで、第2の誘電体層11を省略することが可能である。
【0024】
図2に示すように、制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・、共通配線9、信号配線14j,14j+1,・・・・・、ゲート配線15i,15i+1,・・・・・は、それぞれ電源回路16に接続されている。即ち、電源回路16の制御によって、それぞれ所定の極性、所定の値の電圧が、制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・、共通配線9、信号配線14j,14j+1,・・・・・、ゲート配線15i,15i+1,・・・・に印加される。詳しくは、図5のように、信号配線14j−1,14j,14j+1,・・・・・はドライバやデータの転送部からなるコラムドライバ16aに接続されている。又、ゲート配線15i−1,15i,15i+1,・・・・・は、ドライバやデータの転送部からなるロウドライバ16bに接続されている。制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・、共通配線9は全体的な制御を行っている共通電源回路16cに接続されている。共通電源回路16cは、更にコラムドライバ16a及びロウドライバ16bへのデータの転送や各ドライバのON/OFFタイミングも制御している。
【0025】
本発明の第1の実施形態に係る表示装置によれば、後述するように、複数の画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・内の特定の画素電極Qp,qの電圧を共通配線9の電圧より高くあるいは低く印加して、電気泳動粒子2を特定の画素電極Qp,q側あるいは共通配線9側に移動して所望の情報を表示する。そして、情報保持時に特定の画素電極Qp,qに対応する選択トランジスタTp,qをオフにし、制御配線に所定の電圧を印加する。即ち、すべての行のゲート配線15i,15i+1,・・・・の画素書換終了後、すべての制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・に表示保持電圧を印加することで、マイクロカプセル4の画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・に近い領域あるいはマイクロカプセル4の共通配線9j-1,9j,・・・・・に近い領域に移動した電気泳動粒子2はその領域に保持され、所望のメモリ機能を実現できる。このため、選択トランジスタTi,j+1,Ti,j,Ti,j+1,・・・・・を常時駆動し、表示した情報を再書き込みする必要がなくなる。したがって、簡単な構造で表示情報を保持できる表示装置を提供することができる。
【0026】
次に、図1を参照して、第1の実施の形態に係る表示装置の動作について説明する。ここで、選択トランジスタTi,j+1,Ti,j,Ti,j+1,・・・・・は、nチャネルの薄膜トランジスタであるとする。書換動作は、図1の紙面の上から下へ、ゲート配線15iに沿った行の複数画素Qi,j+1,Qi,j,Qi,j+1,・・・・・、ゲート配線15i+1に沿った行の複数画素Qi+1,j+1,Qi+1,j,Qi+1,j+1,・・・・・、・・・・・、という順番で書き換えていく。
【0027】
(イ)書換の最初の動作として、共通配線9に0V、すべての制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・に中間電圧5Vを、電源回路16を制御して印加する。
【0028】
(ロ)続いて、図5に示したロウドライバ16bからゲート配線15iに50Vを印加し、このゲート配線15iに沿った行のそれぞれの選択トランジスタTi,j+1,Ti,j,Ti,j+1,・・・・・をオン状態にする。そして、コラムドライバ16aから所望の情報に従って、信号配線14j−1,14j,14j+1,・・・・・に、それぞれ+15Vあるいは−15Vを印加する。
【0029】
(ハ)次に、ロウドライバ16bにより、ゲート配線15iに0V、ゲート配線15i+1に50Vを印加し、ゲート配線15iに沿った行のそれぞれの選択トランジスタTi,j+1,Ti,j,Ti,j+1,・・・・・をオフ状態にし、ゲート配線15i+1に沿った行のそれぞれの選択トランジスタTi+1,j+1,Ti+1,j,Ti+1,j+1,・・・・・をオン状態にする。同時に、所望の情報に従って、コラムドライバ16aから信号配線14j−1,14j,14j+1,・・・・・に、それぞれ+15Vあるいは−15Vを印加する。
【0030】
(ニ)以上の動作を最後のゲート配線15n(n行あるとする。)に沿った行まで繰り返す。即ち、全画面情報の書換動作が終了すると、ロウドライバ16bは最後のゲート配線15nに0Vを印加し、すべての選択トランジスタTi,j+1,Ti,j,Ti,j+1,・・・・・,Ti+1,j+1,Ti+1,j,Ti+1,j+1,・・・・・,Tn,j+1,Tn,j,Tn,j+1,・・・・・をオフ状態とし、コラムドライバ16aは、すべての制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・に表示保持電圧15Vを印加する。
【0031】
図6は、図5に示した電気泳動表示装置の表示書換動作を説明するタイミングチャート図である。図6では、ゲート配線15iがオンの時、信号配線14jに+15Vを、信号配線14j+1に−15Vを印加し、ゲート配線15i+1がオンの時に、信号配線14jに−15Vを、信号配線14j+1に+15Vを印加する例を示している。
【0032】
次に、正極性に帯電しているときの電圧印加による電気泳動粒子2の移動について説明する。
【0033】
(イ)ゲート配線15i−1,15i,15i+1,・・・・・のいずれかに50Vを印加し、信号配線14j−1,14j,14j+1,・・・・・のいずれかにプラス15Vが印加されると、この交点の選択トランジスタのドレイン電極23に接続されている画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・の電圧が略15Vとなる。この画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・のいずれかに対応する画素の4個のマイクロカプセル4中の電気泳動粒子2は第2の基板6に形成されている共通配線9側に移動する。
【0034】
(ロ)一方、信号配線14j−1,14j,14j+1,・・・・・のいずれかにマイナス15Vが印加されると、対応する選択トランジスタのドレイン電極23に接続されている画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・の電圧が略−15Vとなり、この画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・に対応する画素の4個のマイクロカプセル4中の電気泳動粒子2はこの画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・領域に移動する。
【0035】
(ハ)そして、すべての行のゲート配線15i−1,15i,15i+1,・・・・・15nの画素書換終了後、すべての制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・に表示保持電圧15Vを印加することで、第1の基板5の画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・に近い領域あるいは第2の基板6の共通配線9に近い領域に移動した電気泳動粒子2はその領域に保持される。
【0036】
書換が終了したゲート配線15i−1,15i,15i+1,・・・・・のそれぞれの行に対応した画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・の電圧は、それぞれの選択トランジスタTi,j,Ti,j+1,Ti+1,j,Ti+1,j+1,・・・・・のドレイン電極23に接続されるマイクロカプセル4の抵抗と容量Ci,j,Ci,j+1,Ci+1,j,Ci+1,j+1,・・・・・で決まる時定数で減衰する。このため、この時定数で決まる時間以上所望の情報を表示するには一定期間で書換動作を繰り返す必要がある。第1の実施の形態に係る表示装置によれば、全画面の情報書換後、すべての制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・に表示保持電圧として15Vを印加し、選択トランジスタTi,j,Ti,j+1,Ti+1,j,Ti+1,j+1,・・・・・を駆動することなく、長時間所望の情報を表示することができる。
【0037】
この様に、本発明の第1の実施形態に係る表示装置によれば、簡単なセル構造で、長時間、所望のメモリ機能を実現する電気泳動表示装置を提供することができる。更に、本発明の表示装置によれば、選択トランジスタTi,j,Ti,j+1,Ti+1,j,Ti+1,j+1,・・・・・の駆動で表示色を変化させることができるので、高速で情報を書き換えることができる。
【0038】
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施の形態に係る表示装置は、図7及び図8に示すように、複数のマイクロカプセル4と、マイクロカプセル4を挟む第1の基板5及び第2の基板6と、第1の基板5上に配置された複数の制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・及び複数の共通配線9j-1,9j,・・・・・と、第2の基板上に配置された複数の画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・,複数の信号配線14j -1,14j,14j+1,・・・・・及び信号配線と直交する方向に平行に走行する複数のゲート配線15i -1,15i,15i+1,・・・・・と、信号配線14j -1,14j,14j+1,・・・・・とゲート配線15i -1,15i,15i+1,・・・・・との交点にそれぞれ配置された選択トランジスタと、信号配線14j -1,14j,14j+1,・・・・・、ゲート配線15i -1,15i,15i+1,・・・・・、制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・及び共通配線9j-1,9j,・・・・・に電圧を供給する電源回路16とを備える電気泳動表示装置である(図7及び図8において、選択トランジスタは図示を省略しているが、第1の実施の形態で説明した図5と同様に、マトリクスのそれぞれの交点の位置に選択トランジスタTi,j,Ti,j+1,Ti+1,j,Ti+1,j+1,・・・・・が示される。)。
【0039】
図8に示すように、複数のマイクロカプセル4は、第1の実施の形態と同様に、電気泳動粒子2を分散した分散液3を封入している。そして、このマイクロカプセル4の2×2アレイを1画素として、この画素Qi,j,Qi,j+1,Qi+1,j,Qi+1,j+1,・・・・・をマトリクス状に配置しているのも第1の実施の形態と同様である(図5参照。)。図8に示すように、第1の基板5及び第2の基板6は、このマトリクス状に配置された複数の画素Qi,j,Qi,j+1,Qi+1,j,Qi+1,j+1,・・・・・を挟んでいる。
【0040】
第2の基板6の上方に位置する観測者30から見通せるように、第2の基板6は、透明基板である。
【0041】
図7から分かるように、複数の制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・は、互いに隣接する画素Qi,j,Qi,j+1,Qi+1,j,Qi+1,j+1,・・・・・の間をマトリクスのコラム方向に走行している。複数の共通配線9j-1,9j,・・・・・は、互いに隣接する制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・の間に、制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・と平行にそれぞれ走行している。画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・は、画素Qi,j,Qi,j+1,Qi+1,j,Qi+1,j+1,・・・・・に1対1で対応してそれぞれ配置され、他の画素Qi,j,Qi,j+1,Qi+1,j,Qi+1,j+1,・・・・・とは空間的に分離している。複数の信号配線14j -1,14j,14j+1,・・・・・は、制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・と平行にそれぞれ走行している。複数のゲート配線15i -1,15i,15i+1,・・・・・は、マトリクスのロウ方向に配列された複数の画素Qi,j,Qi,j+1,Qi+1,j,Qi+1,j+1,・・・・・に対応し、ロウ方向に平行に走行している。
【0042】
第1の実施形態と異なり、第1の実施形態では全面に形成されたプレートとしての単一の共通配線9が、第2の実施形態ではストライプ状のパターン9j-1,9j,・・・・・に分割され、第1の基板5上に制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・と交互に配置されている。そして、第2の実施形態では、複数の共通配線9j-1,9j,・・・・・と制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・が下側の第1の基板5側に、活性素子層13と画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・が上側の第2の基板6側に形成されている点が、第1の実施形態と異なる点である。
【0043】
第1の基板5の上の制御配線8j-1,8j,8j+1,・・・・・と複数の共通配線9j-1,9j,・・・・・の上部には、第1の誘電体層10が形成されている。一方、第2の基板6のマイクロカプセル4に面した表面には、図8に示すように、下に向かって、活性素子層13、透明な画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・、第2の誘電体層11が順次形成されている。
【0044】
図 7では、4つの画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1が、それぞれ4つの画素Qi,j,Qi,j+1,Qi+1,j,Qi+1,j+1を構成する4×4個のマイクロカプセル4上方に配置されている状態を示している。活性素子層13は第1の実施形態と同様に、選択トランジスタTi,j,Ti,j+1,Ti+1,j,Ti+1,j+1,・・・・・のゲート電極21、ソース電極22、ドレイン電極23等からなる。それぞれゲート電極21はゲート配線15i−1,15i,15i+1,・・・・・に、ソース電極22は信号配線14j−1,14j,14j+1,・・・・・に、ドレイン電極23は画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・に接続されている。画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・は、図5と同様に、カプセルキャパシタCi,j,Ci,j+1,Ci+1,j,Ci+1,j+1,・・・・・に接続されている。
【0045】
信号配線14j−1,14j,14j+1,・・・・・は図7に示すように、画素中心部のマイクロカプセル4の境界部を紙面の上下方向(コラム方向)に伸びている。一方、ゲート配線15i−1,15i,15i+1,・・・・・は画素中心部のマイクロカプセル4の境界部を紙面の左右方向(ロウ方向)に延びるように配置されている。
【0046】
第2の実施形態においては、選択トランジスタTi,j,Ti,j+1,Ti+1,j,Ti+1,j+1,・・・・・は第2の誘電体層11の近傍に形成されることから、図4において、第1の誘電体層10の代わりに第2の誘電体層11とし、第1の基板5の代わりに、第2の基板6とした構造が選択トランジスタTi,j,Ti,j+1,Ti+1,j,Ti+1,j+1,・・・・・の拡大構成に対応する。
【0047】
第2の実施形態においても各部の部材は第1の実施形態と同様の材料にて形成することができる。又、第2の実施形態においてもマイクロカプセル4の被膜を選択形成することによって、第1の誘電体層10,11を省略することができることは、第1の実施形態と同様である。
【0048】
本発明の第2の実施形態に係る表示装置によれば、複数の画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・内の特定の画素電極Qp,qの電圧を共通配線9j-1,9j,・・・・・の電圧より高くあるいは低く印加して、電気泳動粒子2を特定の画素電極Qp,q側あるいは共通配線側に移動して所望の情報を表示する。そして、情報保持時に特定の画素電極Qp,qに対応する選択トランジスタTp,qをオフにし、制御配線に所定の電圧を印加する。即ち、すべての行のゲート配線の画素書換終了後、すべての制御配線に表示保持電圧を印加することで、マイクロカプセルの画素電極7i,j,7i,j+1,7i+1,j,7i+1,j+1,・・・・・に近い領域あるいはマイクロカプセルの共通配線9j-1,9j,・・・・・に近い領域に移動した電気泳動粒子2はその領域に保持され、所望のメモリ機能を実現できる。
【0049】
このため、選択トランジスタを常時駆動し、表示した情報を再書き込みする必要がなくなる。したがって、簡単な構造で表示情報を保持できる表示装置を提供することができる。
【0050】
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明は第1及び第2の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【0051】
【発明の効果】
本発明の表示装置によれば、情報書換後、制御配線に所定の電圧を印加するので、選択トランジスタを常時駆動し、表示した情報を再書き込みする必要がなくなる。
【0052】
つまり、本発明の表示装置によれば、簡単な構造で表示情報を長時間保持できるメモリ機能を実現した表示装置を提供することができる。
【0053】
又、本発明の表示装置によれば、選択トランジスタを駆動して表示色を変化させることができるので、高速で情報を書き換えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る表示装置の各配線及び電極の相対位置を示す模式的平面図である。
【図2】図1のA−A方向から見た断面図で、第1の実施の形態に係る表示装置の隣接した2画素に付いて示す。
【図3】特定の画素におけるの選択トランジスタと画素電極や各配線との接続関係を説明する平面図である。
【図4】図3に対応した、逆スタガ構造を有する薄膜トランジスタ(TFT)の活性素子層の内部における模式的断面構造図である。
【図5】本発明の表示装置の模式的回路ブロック構成図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る表示装置の表示書換動作を説明するタイミングチャート図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る表示装置の各配線及び電極の相対位置を示す模式的平面図である。
【図8】図7のB−B方向から見た断面図で、第2の実施の形態に係る表示装置の隣接した2画素に付いて示す。
【符号の説明】
1 絶縁性液体
2 電気泳動粒子
3 分散液
4 マイクロカプセル
5 第1の基板
6 第2の基板
7i,j,7i,j 画素電極
8j 制御配線
9,9j-1,9j,・・・・・ 共通配線
10 第1の誘電体層
11 第2の誘電体層
12 画素
13 活性素子層
14j−1、14j、14j+1 信号配線
15i−1、15i、15i+1、15n ゲート配線
16 電源回路
16a コラムドライバ
16b ロウドライバ
16c 共通電源回路
21 ゲート電極
22 ソース電極
23 ドレイン電極
24 ゲート絶縁膜
25 半導体膜
26 樹脂層
27 トランジスタマトリクスアレイ
30 観測者
Ci,j,Ci,j+1,Ci+1,j,Ci+1,j+1,・・・・・ カプセルキャパシタ
Ti,j,Ti,j+1,Ti+1,j,Ti+1,j+1,・・・・・ 選択トランジスタ
Qi,j,Qi,j+1,Qi+1,j,Qi+1,j+1,・・・・・ 画素
Claims (5)
- それぞれ電気泳動粒子を分散した分散液を封入し、マトリクス状に配置された複数のマイクロカプセルと、
前記複数のマイクロカプセルをそれぞれ挟む第1及び第2の基板と、
前記マイクロカプセルの2×2アレイを1画素とし、前記マトリクスのコラム方向に長辺を有する長方形として、前記2×2アレイの中央部にそれぞれ他の画素とは空間的に分離して前記第1の基板上に配置された複数の画素電極と、
前記画素が構成するマトリクスのコラム方向にそれぞれ走行するように前記第1の基板上に配置された複数の制御配線と、
前記制御配線の間に、前記制御配線と平行にそれぞれ走行するように前記第1の基板上に配置された複数の信号配線と、
前記マトリクスのロウ方向に平行に走行するように前記第1の基板上に配置された複数のゲート配線と、
前記信号配線と前記ゲート配線とのそれぞれの交点において、前記信号配線にソース電極を、前記ゲート配線にゲート電極を、前記画素電極にドレイン電極をそれぞれ接続されて、前記第1の基板上にそれぞれ配置された選択トランジスタと、
前記複数のマイクロカプセルを挟んでカプセルキャパシタを構成するように、前記複数の画素電極のそれぞれに対向して前記第2の基板上の前記マトリクスが構成する領域の全面に配置された共通配線と、
前記複数の画素電極内の特定の画素電極の電圧を前記共通配線の電圧より高くあるいは低く印加して、前記電気泳動粒子を前記特定の画素電極側あるいは前記共通配線側に移動して所望の情報を表示し、情報保持時に前記特定の画素電極に対応する前記選択トランジスタをオフにし、前記制御配線に所定の電圧を印加するように、前記信号配線、前記ゲート配線、前記制御配線及び前記共通配線に電圧を供給する電源回路
とを備えることを特徴とする表示装置。 - それぞれ電気泳動粒子を分散した分散液を封入し、マトリクス状に配置された複数のマイクロカプセルと、
前記複数のマイクロカプセルをそれぞれ挟む第1及び第2の基板と、
前記マイクロカプセルの2×2アレイを1画素とし、該画素に1対1で対応し、他の画素とは空間的に分離して前記第2の基板上に配置された複数の画素電極と、
前記画素が構成するマトリクスのコラム方向にそれぞれ走行するように前記第1の基板上に配置された複数の制御配線と、
前記制御配線の間に、前記制御配線と平行にそれぞれ走行するように前記第2の基板上に配置された複数の信号配線と、
前記マトリクスのロウ方向に平行に走行するように前記第2の基板上に配置された複数のゲート配線と、
前記信号配線と前記ゲート配線とのそれぞれの交点において、前記信号配線にソース電極を、前記ゲート配線にゲート電極を、前記画素電極にドレイン電極をそれぞれ接続されて、前記第2の基板上にそれぞれ配置された選択トランジスタと、
前記複数のマイクロカプセルを挟んでカプセルキャパシタを構成するように、前記複数の画素電極のそれぞれに対向して前記第1の基板上に前記制御配線と交互に配置された複数の共通配線と、
前記複数の画素電極内の特定の画素電極の電圧を前記共通配線の電圧より高くあるいは低く印加して、前記電気泳動粒子を前記特定の画素電極側あるいは前記共通配線側に移動して所望の情報を表示し、情報保持時に前記特定の画素電極に対応する前記選択トランジスタをオフにし、前記制御配線に所定の電圧を印加するように、前記信号配線、前記ゲート配線、前記制御配線及び前記共通配線に電圧を供給する電源回路
とを備えることを特徴とする表示装置。 - 前記複数の制御配線は、互いに隣接する前記画素と画素との間を前記マトリクスのコラム方向に走行することを特徴とする請求項1又は2に記載の表示装置。
- 前記複数の信号配線は、前記2×2アレイの中央部の前記マイクロカプセルとマイクロカプセルとの境界部を走行していることを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
- 前記複数のゲート配線は、前記2×2アレイの中央部の前記マイクロカプセルとマイクロカプセルとの境界部を走行していることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
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