JPH11219135A - 電気泳動表示装置 - Google Patents

電気泳動表示装置

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JPH11219135A
JPH11219135A JP10021914A JP2191498A JPH11219135A JP H11219135 A JPH11219135 A JP H11219135A JP 10021914 A JP10021914 A JP 10021914A JP 2191498 A JP2191498 A JP 2191498A JP H11219135 A JPH11219135 A JP H11219135A
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JP
Japan
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electrode
substrate
colored
display device
electrophoretic particles
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JP10021914A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Matsuda
宏 松田
Tsutomu Ikeda
勉 池田
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の電気泳動表示装置では、電気泳動粒子
を隠蔽するために、遮蔽層を設けているので、表示領域
が低減する。よって、表示装置のコントラストが低減す
る問題がある。 【解決手段】 本発明は、前記課題を解決するために以
下の電気泳動表示装置を採用した。第1電極と第2電極
の間を移動する複数の着色帯電泳動粒子と、第1基板と
第2基板の間に満たされ且つ該複数の着色帯電泳動粒子
を保持する透明絶縁性液体と、を備えたセルを有する電
気泳動表示装置において、第1電極と第2電極は、第2
基板と水平な方向に位置をずらして、第2基板上に積層
され、且つ、第1電極と第2電極は、可視領域内に配置
され、且つ、第1基板側から見た第1電極の表面積が第
1基板側から見た第2電極の表面積よりも大きく、且
つ、第1基板側から見た第2電極上にある前記着色帯電
泳動粒子が吸着する表面が曲面形状である、構成をと
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、着色帯電泳動粒子
を移動させて表示を行う電気泳動表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、情報機器の発達に伴い、各種情報
のデータ量は拡大の一途をたどり、情報の出力も様々な
形態を持ってなされている。一般に、情報の出力は、ブ
ラウン管や液晶などを用いたディスプレイ表示とプリン
タなどによる紙へのハードコピー表示とに大別できる。
ディスプレイ表示においては、低消費電力且つ薄型の表
示装置のニーズが増しており、中でも液晶表示装置は、
こうしたニーズに対応できる表示装置として活発な開発
が行われ商品化さてれいる。しかしながら、現在の液晶
表示装置には、画面を見る角度や、反射光により、画面
上の文字が見ずらく、また光源のちらつき・低輝度等か
ら生じる視覚へ負担が、未だ十分に解決されていない。
またブラウン管を用いたディスプレイ表示では、コント
ラストや輝度は液晶表示と比較して十分あるものの、ち
らつきが発生するなど後述するハードコピー表示と比較
して十分な表示品位があるとはいえない。また装置が大
きく重いため携帯性が極めて低い。
【0003】一方、ハードコピー表示は情報の電子化に
より不要になるものと考えられていたが、実際には依然
膨大な量のハードコピー出力が行われている。その理由
として、情報をディスプレイ表示した場合、前述した表
示品位に係わる問題点に加えて、その解像度も一般的に
は最大でも120dpi程度と紙へのプリント・アウト
(通常300dpi以上)と比較して相当に低い。従っ
て、ディスプレイ表示ではハードコピー表示と比較して
視覚への負担が大きくなる。その結果、ディスプレイ上
で確認可能であっても、一旦ハードコピー出力すること
がしばしば行われることになる。また、ハードコピーさ
れた情報は、ディスプレイ表示のように表示領域がディ
スプレイのサイズに制限されることなく多数並べたり、
また複雑な機器操作を行わずに並べ替えたり、順に確認
していくことができることも、ディスプレイ表示可能で
あってもハードコピー表示が併用される大きな理由であ
る。さらには、ハードコピー表示は、表示を保持するた
めのエネルギーは不要であり、情報量が極端に大きくな
い限り、何時でもどこでも情報を確認することが可能で
あるという優れた携帯性を有する。
【0004】このように動画表示や頻繁な書き換えなど
が要求されない限り、ハードコピー表示はディスプレイ
表示と異なる様々な利点を有するが、紙を大量に消費す
るという欠点がある。そこで、近年においては、リライ
タブル記録媒体(視認性の高い画像の記録・消去サイク
ルが多数回可能でり、表示の保持にエネルギーを必要と
しない記録媒体)の開発が盛んに進められている。こう
したハードコピーの持つ特性を継承した書き換え可能な
弟3の表示方式をペーパーディスプレイと呼ぶことにす
る。
【0005】ペーパーディスプレイの必要条件は、書き
換え可能であること、表示の保持にエネルギーを要さな
いか若しくは十分に小さいこと(メモリー性)、携帯性
に優れること、表示品位が優れていること、などであ
る。現在、ペーパーディスプレイとみなせる表示方式と
しては、例えば、サーマルプリンターヘッドで記録・消
去する有機低分子・高分子樹脂マトリックス系(例え
ば、特開昭55−154198、特開昭57−8208
6)を用いた可逆表示媒体を挙げることができる。この
系は一部プリペイドカードの表示部分として利用されて
いるが、コントラストが余り高くないことや、記録・消
去の繰り返し回数が150〜500回程度と比較的少な
いなどの課題を有している。
【0006】また、別のペーパーディスプレイとして利
用可能な表示方式として、Harold D.Lees等により発明
された電気泳動表示装置(米国特許USP3612758公報)が
知られている。他にも、特開平9−185087号公報
に電気泳動表示装置が開示されている。
【0007】図5を用いて従来の電気泳動表示装置の動
作原理を示す。この表示装置は、絶縁性液体501中に
着色帯電粒子502を分散させてなる分散系とこの分散
系を挟んで対峙する一対の電極505および506から
なっている。電極を介して分散系に電界を印加すること
により、着色帯電粒子502の電気泳動性を利用して、
該着色帯電粒子502を粒子自身が持つ電荷と反対極性
の電極側にクーロン力により吸着させるものである。表
示はこの着色帯電粒子の色と染色された絶縁性液体50
1の色の違いを利用して行われる。つまり、着色帯電粒
子502が観測者に近い光透過性の第1の電極505表
面に吸着させた場合(図5(a))には、着色帯電粒子
502の色が観察され、逆に観測者から遠い第2の電極
506表面に吸着させた場合(図5(b))には、着色
帯電粒子502と光学的特性が異なるように染色された
絶縁性液体501の色が観察される。
【0008】例えば、着色帯電粒子502が負に帯電し
ている場合、第1電極505をアース接地し、第2電極
506に負の電圧を印加すると、第1電極505は、負
極に、第2電極506は、正極になる。よって、着色帯
電粒子502は、第1電極505表面に吸着する(図5
(a))。第2電極506に印加する電圧の極性を反転
して、第2電極506に正の電圧を印加すると、第1電
極505は、正極に、第2電極506は、負極になる。
よって、着色帯電粒子502は、第2電極506表面に
吸着する(図5(b))。
【0009】このような電気泳動表示方法は、応答速度
が数十ms以下と比較的速く、書き換え回数も108回
以上可能である。また、電圧印加により電極上に堆積さ
れた着色帯電粒子は駆動電圧を取り除いても長期にわた
って安定に存在するので表示中に電力を必要としない。
即ちメモリ性を有する。さらに、反射型のディスプレイ
装置であるので、光源のちらつき等にて起こる眼疲労を
抑えることができる。
【0010】しかしながら、従来の図5の電気泳動装置
は次のような問題点を抱えていた。
【0011】絶縁性液体を着色或いは不透明化させるこ
とが不可欠であった。このため絶縁性液体を単一成分で
構成することが困難であり、絶縁性液体に染料やイオン
などの発色材を混合しなくてはならなかった。このよう
な発色材の存在は、新たな電荷の授受をもたらすために
電気泳動動作において不安定要因として作用しやすく、
表示装置としての性能や寿命、安定性を著しく低下させ
るという欠点があった。
【0012】また、表示が着色帯電粒子及び絶縁性液体
の持つ色の2色に限られてしまい、多色表示が困難であ
った。
【0013】また、通常2値表示であり、中間色を表示
するいわゆる階調表示が困難であった。
【0014】更に、別のペーパーディスプレイとして、
特公平6−52358号公報、特開平9−211499
号公報に、透明な絶縁性液体中に帯電着色粒子を分散さ
せて、帯電着色粒子が電極間を移動することにより表示
を行う電気泳動表示装置が開示されている。
【0015】図6を用いて、特公平6−52358号公
報に開示された電気泳動表示装置を説明する。
【0016】図6において、分離部材102,封止部材
101により構成されるセル107中には透明な絶縁性
液体105を封入する。
【0017】これを動作するには、表示信号に応じて所
望の個別透明電極103に数10V程度の帯電着色粒子
106の帯電極性と逆の電位を与える。すると、電位を
与えられた個別透明電極103に対応する位置のセル1
07中の帯電着色粒子106は電気泳動現象により個別
透明電極103側に移動し、電位を加えられなかった個
別透明電極103に対応する位置のセル107中の帯電
着色粒子106は共通電極104側に残ったままであ
る。各セル107は、個別透明電極103側から共通電
極104側に向って断面積の小さくなる円すい形として
あるため、共通電極104側に帯電着色粒子106が集
まった場合は個別透明電極103側に集まった場合より
も表示面側から見た帯電着色粒子106の覆う面積が小
さくなる。したがって、個別透明電極103側に帯電着
色粒子106の集まったセル107は帯電着色粒子10
6の色が支配的に見え、共通電極104側に帯電着色粒
子106の集まったセル107は帯電着色粒子106以
外の分離部材102または共通電極104の色が支配的
に見えることになり、この変化を利用して表示を行う。
【0018】セル107中の絶縁性液体105は透明で
あるから、染料等を含まないで構成することができ、染
料等を含む絶縁性液体と比較して絶縁性液体5中での帯
電着色粒子106の電気泳動現象の安定性および寿命が
大幅に改善される。
【0019】図7を用いて、特開平9−211499号
公報に開示された電気泳動表示装置を説明する。
【0020】この電気泳動表示装置は、ある色を有する
電気泳動粒子208と透明流体209とからなる分散層
を有し、この分散層が、第1の基板201と第2の基板
202及び二つの基板間を支持、封止するためのスペー
サ基板203に挟まれた空間に保持されている。図7に
示す構成を有する電気泳動表示装置の場合、観測者は第
2の基板202の外側から第1の基板201に向かって
表示装置を見ることになるため、第2の基板202は透
明である必要がある。第1の基板201の分散層側表面
には第1の電極204が設けられている。スペーサ基板
203に沿って、第2の電極205が配置されている。
第2の基板202の外表面すなわち第2の基板202表
面のうち該分散層と反対側の表面には、スペーサ基板2
03及び第2の電極205を十分に隠蔽し得る遮蔽層2
11が設けられている。第1の電極204及び第2の電
極205の表面は、各々誘電体層206、207により
被覆されている。電気泳動粒子208の対比色は、誘電
体層206、第1の電極204、第1の基板201の少
なくとも一つの部材が担っている。電気回路210は第
1の電極204、第2の電極205、誘電体層206及
び誘電体層207を介して分散層に電圧を印加するため
のものであり、印加電圧の大きさ、極性などを自由に設
定できる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
図7の電気泳動装置は次のような問題点を抱えていた。
第2の電極205側に吸着された状態の電気泳動粒子2
08が直接観察者から見えないように遮蔽層211を設
けている。よって、表示領域が狭められ、コントラスト
が低減される問題が発生する。
【0022】また、遮蔽層211を設けることにより、
視野角が狭くなってしまう問題が発生する。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を
解決するためになされたものであり、コントラストの向
上を可能にした電気泳動表示装置を提供することを目的
としている。
【0024】この目的は以下によって達成される。
【0025】本発明の電気泳動表示装置は、第1電極
と、第1電極と異なる電圧が印加される第2電極と、第
1電極と第2電極の間を移動する複数の着色帯電泳動粒
子と、第1基板と、第1基板と対向して配置された第2
基板と、第1基板と第2基板の間に満たされ且つ該複数
の着色帯電泳動粒子を保持する透明絶縁性液体と、を備
えたセルを有する電気泳動表示装置において、第1電極
と第2電極は、第2基板と水平な方向に位置をずらし
て、第2基板上に積層され、且つ、第1電極と第2電極
は、可視領域内に配置され、且つ、第1基板側から見た
第1電極の表面積が第1基板側から見た第2電極の表面
積よりも大きく、且つ、第1基板側から見た第2電極上
にある前記着色帯電泳動粒子が吸着する表面が曲面形状
である、構成をとる。
【0026】好ましくは、上記構成に加えて、前記曲面
形状が凹形状或いは凸形状或いは凹凸形状である、構成
をとる。
【0027】好ましくは、上記構成に加えて、前記曲面
形状が多孔性である、構成をとる。
【0028】好ましくは、上記構成に加えて、前記第2
電極上にある着色帯電泳動粒子が吸着する表面が第2電
極表面である、構成をとる。
【0029】好ましくは、上記構成に加えて、前記第2
電極上にある着色帯電泳動粒子が吸着する表面が絶縁層
表面である、構成をとる。
【0030】好ましくは、上記構成に加えて、前記第1
基板側から見た第2電極上にある着色帯電泳動粒子が吸
着する表面の表面積が、前記第1基板側から見た第1電
極上にある着色帯電泳動粒子が吸着する表面の表面積と
等しい、構成をとる。
【0031】好ましくは、上記構成に加えて、前記第2
基板が前記着色帯電泳動粒子と異なる色に着色されてい
る、構成をとる。
【0032】好ましくは、上記構成に加えて、前記第2
基板表面に着色帯電泳動粒子と異なる色に着色された着
色層または光反射層が積層されている、構成をとる。
【0033】好ましくは、上記構成に加えて、前記光反
射層が着色されている、構成をとる。
【0034】好ましくは、上記構成に加えて、前記第1
基板及び前記第2基板がポリマーフイルムである、構成
をとる。
【0035】本発明の電気泳動表示装置は、第1基板
と、第1基板上に積層された第1電極と、第1基板と対
向して配置された第2基板と、第2基板上に積層され且
つ第1電極と異なる電圧が印加される第2電極と、第1
電極と第2電極の間を移動する複数の着色帯電泳動粒子
と、第1基板と第2基板の間に満たされ且つ該複数の着
色帯電泳動粒子を保持する透明絶縁性液体と、を備えた
セルを有する電気泳動表示装置において、第1電極と第
2電極は、可視領域内に配置され、且つ、第1基板側か
ら見た第1電極の表面積が第1基板側から見た第2電極
の表面積よりも大きく、且つ、第1基板側から見た第2
電極上にある前記着色帯電泳動粒子が吸着する表面が曲
面形状である、構成をとる。
【0036】好ましくは、上記構成に加えて、前記曲面
形状が凹形状或いは凸形状或いは凹凸形状である、構成
をとる。
【0037】好ましくは、上記構成に加えて、前記曲面
形状が多孔性である、構成をとる。
【0038】好ましくは、上記構成に加えて、前記第2
電極上にある着色帯電泳動粒子が吸着する表面が第2電
極表面である、構成をとる。
【0039】好ましくは、上記構成に加えて、前記第2
電極上にある着色帯電泳動粒子が吸着する表面が絶縁層
表面である、構成をとる。
【0040】好ましくは、上記構成に加えて、前記第1
基板側から見た第2電極上にある着色帯電泳動粒子が吸
着する表面の表面積が、前記第1基板側から見た第1電
極上にある着色帯電泳動粒子が吸着する表面の表面積と
等しい、構成をとる。
【0041】好ましくは、上記構成に加えて、前記第2
基板が前記着色帯電泳動粒子と異なる色に着色されてい
る、構成をとる。
【0042】
【発明の実施の形態】図1に本発明の電気泳動表示装置
を構成する画素(セル)9の断面図を示す。透明な絶縁
性液体1及び着色帯電泳動粒子2は、光透過性の第1基
板3、第2基板4上の絶縁層7、及び隔壁8によって囲
まれた空間内に保持される。絶縁層7の下には第1電極
5が一部に形成され、さらに絶縁層4を介して第2電極
6が形成されている。本実施形態の表示装置は、絶縁性
液体1中で着色帯電泳動粒子2の電気泳動特性を利用し
て、着色帯電泳動粒子2を第2基板4面と水平に上記第
1電極5面上及び第2電極6面上間を移動させることによ
って表示を行うものである。
【0043】次に、着色帯電泳動粒子2の帯電のメカニ
ズムを説明する。
【0044】透明な絶縁性液体1中の着色泳動粒子は、
着色泳動粒子と絶縁性液体の間で電荷の授受が行われ電
気二重層が形成され、着色泳動粒子は正または負に帯電
することが知られている。つまり、絶縁性液体から着色
泳動粒子の表面に正イオン粒子又は負イオン粒子が特異
吸着して、着色泳動粒子は、正電荷又は負電荷に帯電す
る。
【0045】ここで、第1基板3側から見て第1電極5
の見かけの表面積が第2電極6の表面積と比較して大き
くなるように構成されている。更に、第1基板3側から
見た第2電極6上に配置された絶縁層7の表面を曲面形
状にしている。よって、第2電極6上に配置された絶縁
層7に吸着する着色帯電泳動粒子2の吸着面積を大きく
することができ、着色帯電泳動粒子2が第1電極5上の
絶縁層7に吸着している状態と着色帯電泳動粒子2が第
2電極6上の絶縁層7に吸着されている状態の2つの状
態において、はっきりとした表示コントラストを実現で
きる。
【0046】つまり、第1基板3側から見た第2電極6
の見かけの表面積を第1電極5の見かけの表面積に比べ
て、小さくすればするほど、前記2つの状態において、
表示コントラストは向上するが、着色帯電泳動粒子2の
吸着面積が小さくなり、第2電極6上の絶縁層7に着色
帯電泳動粒子2が吸着した時、第1電極5上の絶縁層7
に着色帯電泳動粒子2がはみ出し、着色帯電泳動粒子2
の重なりすぎによる吸着不良や移動不良が発生してしま
う問題が生じる。それを解決するために、第1基板3側
から見た第2電極6上に配置された絶縁層7の表面を曲
面形状にし、はみ出し、吸着不良、移動不良を防止しつ
つ、表示コントラストの良い表示装置を実現するもので
ある。
【0047】透明な絶縁性液体1中の着色帯電泳動粒子
2を着色帯電泳動粒子2の持つ電荷とは反対極性の電位
を第1電極5へ印加し、着色帯電泳動粒子2の持つ電荷
と同極性の電位を第2電極6に印加することにより、着
色帯電泳動粒子2を第1電極5上に静電的に吸着させる
と、絶縁層7が光透過性である場合、観測者(第1基板
3側)からは着色帯電泳動粒子2と第2電極6の色が観
察(表示)される(図1(a))。
【0048】一方、印加電圧の極性を変え、第1電極5
に着色帯電泳動粒子2の持つ電荷と同極性の電位を印加
し、第2電極6に着色帯電泳動粒子2の持つ電荷と逆極
性の電位を印加すると、着色帯電泳動粒子2は、静電引
力により第2電極6上へと引き寄せられるので、着色帯
電泳動粒子2と第1電極5の色が観察される(図1
(b))。
【0049】従って、例えば、着色帯電泳動粒子2およ
び第2電極6を共に黒色にし、第1電極5を白色とすれ
ば、白黒表示が可能となる。但し、第1基板3、絶縁層
7は、透明とする。
【0050】また、着色帯電泳動粒子2、着色帯電泳動
粒子2と光学的特性(色相、反射率、等)が異なる第1
電極5、絶縁層7、第2基板4の色をカラー化(例え
ば、イエロー、シアン、マゼンタ、等)すれば、カラー
表示も可能となる。
【0051】更に、本実施態様では、第1電極5及び第
2電極6は、第2基板4と水平な方向に重なる領域を有
する。
【0052】図1を用いて説明すると、第1電極5と第2
電極6が絶縁層7を介して面で接するため、静電容量を
広い面積で均一に非常に多くとることができる。つま
り、キャパシター形成面積を構造的に大きく取れるの
で、メモリー保持力を強く維持できる効果も有する。
【0053】本実施形態では、着色帯電泳動粒子2を表
示面に対して横方向に、面から面に水平移動させるた
め、構造的に表示色の階調表現が可能となる。
【0054】階調表現は、図1に示したように着色帯電
泳動粒子2を電極から他方の電極へ一部移動させること
によって達成できる。例えば、パルス幅変調により階調
表現をする場合、着色帯電泳動粒子2の一部を移動させ
る方法としては、電圧印加時間を短くする、印加電圧を
小さくする、帯電能の異なる着色帯電泳動粒子2を混合
して用いる、大きさの異なる着色帯電泳動粒子2を混合
して用いる等がある。
【0055】つまり、電極に印加する電圧の大きさ、電
極に印加する電圧印加時間の長さ、等を調節して、移動
する着色帯電泳動粒子2の移動量を制御する。つまり、
第1電極5及び第2電極6を覆う着色帯電泳動粒子2の
面積を制御して、面積階調を実現している。
【0056】更に、上記構成に加えて、帯電能の異なる
着色帯電泳動粒子2を混合して用いる、大きさの異なる
着色帯電泳動粒子2を混合して用いることにより、階調
表示の特性を向上させることができる。
【0057】また、上記説明において第1電極5が着色
帯電泳動粒子2と光学的特性が異なるように着色されて
いる場合を例にしたが、第1電極5を透明にし、第2基
板4を着色帯電泳動粒子2と光学的特性が異なる色で着
色してもよい。その時、絶縁層7は、透明とする。
【0058】また、これらの色は黒または白に限定され
ることなく、必要に応じて、シアン、マゼンタ、イエロ
ー等の別の色を用いても差し支えない。
【0059】また、着色帯電泳動粒子2、第1電極5、
第2電極6、絶縁層7、第2基板4は、材料自身の色で
もよく、それらの材料表面に他の材料を積層したり、混
合したりしたものでもよい。
【0060】着色帯電泳動粒子2は1種類或いは2種類
以上の材料で構成されていてもよい。
【0061】(本発明の別の実施形態)また、図1にお
いて、第1電極5及び第2電極6上を絶縁層7で被覆す
る理由は、第1電極5及び第2電極6と透明な絶縁性液
体1との間で電気化学反応が起きてしまい、絶縁性液体
1が劣化してしまうのを防止するためである。また、着
色帯電泳動粒子2の電極上への焼き付きを防止するため
である。
【0062】しかし、着色帯電泳動粒子2及び第1電極
5及び第2電極6の材料を選択することにより、絶縁性
液体1が劣化するのを防止することができる。
【0063】また、絶縁性液体自身を改良して電気化学
的劣化を低減させることも可能である。よって、図1に
おいて、第1電極5及び第2電極6の何れか一方、又
は、両方を露出させて、着色帯電泳動粒子2が直接第1
電極5又は第2電極6に付着する形態をとっても良い。
尚、第2電極6を露出させる場合、以下(第2の実施形
態)に述べるように、第2電極6の着色帯電泳動粒子の
吸着に係わる部分の表面形状を凹状、凸状、或いは凹凸
状にしておくことが望ましい。
【0064】次に、本発明の第2の実施形態を図2を用
いて説明する。
【0065】第2電極6の着色帯電泳動粒子2の吸着に
係わる部分の表面形状を凹状、凸状、或いは凹凸状にす
ることにより、着色帯電泳動粒子2の吸着面積を見かけ
の表面積よりも大きくするものである。そして、絶縁層
7の表面形状を第2電極6の表面形状と等しくする。係
る構成により、第2電極6上に着色帯電泳動粒子2が吸
着する場合、観察者(第1基板3側)からの着色帯電泳
動粒子2の可視領域を狭めつつ、実効的な吸着面積の減
少を押さえることができる効果を有する。
【0066】表示動作(駆動)の安定性の面から最も好
ましい形態は、着色帯電泳動粒子2の吸着面積が、第1
電極5側に吸着させた時と第2電極6側に吸着させた時
との間で等しい場合である。従って第2電極6側に吸着
させた着色帯電泳動粒子2の吸着面積が見かけの表面積
と比較して大きいほど、表示動作の安定性を維持しなが
ら表示コントラストの向上を図ることができる。
【0067】また、別の実施形態として、係る観点か
ら、図3(a)、(b)に示すように、第2電極6及び
それを覆う絶縁層7に孔21を多数空け、第2電極6上
にある着色帯電泳動粒子2が吸着する表面を多孔性にし
てもよい。
【0068】また、別の本実施形態を図8を用いて説明
する。図8において、図1で用いられている符号と同一
の符号は、図1で用いられている符号と同じ部材を示
す。第1電極5と第2電極6とが第2基板4の水平方向
にのみ位置をずらして配置されている。つまり、第1電
極5と第2電極6とが並設して配置され、各電極への配
線部を除いて、第2基板4の水平方向に重なる領域を持
たない構成とする。図8の構成をとっても、図1の表示
装置と同様な効果を得ることができる。
【0069】図10を用いて本発明の別の実施形態の電
気泳動表示装置を示す。
【0070】第1基板71上に第1電極73が配置さ
れ、第1電極73を覆うように絶縁層75が積層されて
いる。また、第2基板72上に第2電極74が配置さ
れ、第2電極74を覆うように絶縁層76が積層されて
いる。そして、第1基板71及び第2基板72及び隔壁
78で密封された画素(セル)79内に透明な絶縁性液
体77と着色帯電泳動粒子76が充填されている。そし
て、第1電極73の表面積が第2電極74の表面積より
も小さい構成をとっており、そのため、第1電極73上
の絶縁層75は、複数の孔70が形成されている。
【0071】次に、図10の電気泳動表示装置の表示原
理の1例を示す。
【0072】第2基板72及び第2電極74及び絶縁層
76は、透明とする。また、着色帯電泳動粒子76は、
正に帯電しているとし、黒色粒子とする。また、絶縁層
75は白色層とする。
【0073】第1電極73を正極とし、第2電極74を
負極とする場合、静電引力により、着色帯電泳動粒子7
6は、負極である第2電極74に吸着する。よって、観
測者(第2基板72側)から.見ると着色帯電泳動粒子
2の黒色が観察される(図10(a))。
【0074】電極に印加する電圧の極性を反転して、第
1電極73を負極とし、第2電極74を正極とする場
合、静電引力により、着色帯電泳動粒子76は、負極で
ある第1電極73に吸着する。よって、観測者(第2基
板72側)から.見ると着色帯電泳動粒子2の黒色と絶
縁層75の白色が混合された灰色が観察される(図10
(b))。
【0075】第2基板72側から見た第1電極73上に
配置された絶縁層75の表面を多孔性としているため、
着色帯電泳動粒子2のはみ出し、吸着不良、移動不良を
防止しつつ、表示コントラストの良い表示装置を実現で
きる。
【0076】また、第1電極73上の絶縁層75は、凹
形状或いは凸形状或いは凹凸形状である、曲面形状の構
成をとっても良い。
【0077】また、第1電極73表面が凹形状或いは凸
形状或いは凹凸形状である、構成をとっても良い。
【0078】また、第2基板72側から見た第1電極7
3上にある着色帯電泳動粒子2が吸着する表面の表面積
が、第2基板72側から見た第2電極74上にある着色
帯電泳動粒子2が吸着する表面の表面積と等しい、構成
をとっても良い。
【0079】(本発明の実施態様の製造方法)以下に、
本発明の実施態様の製造方法の1例を示す。
【0080】図4に製造プロセスの断面図を示す。ま
ず、第2基板4上に第2電極6を形成する(図4
(a))。第2基板4の材料としては、ポリエチレンテ
レフタレート(PET)、ポリエーテルサルフォン(P
ES)等のポリマーフィルム或いはガラス、石英等の無
機材料を使用することができる。第2電極6は、パター
ニング可能な導電性材料ならどのようなものを用いても
よく、構成上、透明性が要求されるならば、酸化インジ
ウムすず(ITO)などを用いる。
【0081】次に、必要に応じて、第2電極6表面の少
なくとも表示時において着色帯電泳動粒子2を吸着させ
る領域に、凹状、凸状、凹凸状、孔状等の構造を付与
し、着色帯電泳動粒子2を吸着する表面積を大きくする
(図4(b))。係る表面構造を形成する手段として
は、ドライまたはウエットエッチング、プレス、切削、
陽極酸化、レーザー加工などの手法を用いることができ
る。図4(b)では、第2電極6表面全面に凹凸構造を
形成している。また第2電極6を形成する時にマスクパ
ターンを介して形成するなどして、最初から上記表面形
状を有する電極を形成してもよい。
【0082】次に、第2電極6上に絶縁層42を形成
し、さらに第1電極5を形成する。この際、第1電極5
と第2電極6との間で見かけの表面積の比が所望の値に
なるように構成する。絶縁層7を形成する絶縁性材料と
しては薄膜でピンホールが形成しづらいものがよく、例
えば高透明性ポリイミド、PET等を使用できる。この
際、第2電極6表面に形成した表面構造を完全に埋めて
しまわないように、適度な膜厚を選択する。第1電極5
の材料は、第2電極6と同様である。第1電極5上には
さらに絶縁層41を形成する(図4(c))。
【0083】次に、第2基板4上に隔壁8を形成する。
隔壁材料としては、例えば、ポリマー樹脂を使用する。
隔壁形成はどのような方法を用いてもよい。例えば、光
感光性樹脂層を塗布した後露光及びウエット現像を行う
方法、又は別に作製した隔壁を接着する方法、或いは第
2基板4表面にモールドによって形成しておく方法等を
用いることができる。
【0084】次に、隔壁8上の第1基板3との接合面に
接着層44を形成し、隔壁8内に絶縁性液体1及び着色
帯電泳動粒子2を充填する(図4(d))。絶縁性液体
1としては、シリコーンオイル、トルエン、キシレン、
高純度石油等の無色透明液体を使用する。着色帯電泳動
粒子2としては、絶縁性液体1中で帯電しうる材料を用
いる。例えばポリエチレン、ポリスチレン等の樹脂にカ
ーボンなどを混ぜたものを使用する。粒子の大きさとし
ては、通常は0.1μm〜50μm位のものを使用する。
【0085】表示用の色は電極材料、絶縁層材料そのも
のの色を利用してもよく、又は所望の色の材料層を電極
上、絶縁層上、基板面上に形成してもよい。また、絶縁
層などに着色材料を混ぜ込んでもよい。
【0086】次に、第1基板3の隔壁8との接合面に接
着層43を形成した後(図4(e))、第1基板3及び
第2基板4の位置合わせを行い、熱をかけて接着する。
これに、電圧印加手段(図示せず)を設けて電気泳動表
示装置を得る(図4(f))。
【0087】以上の方法によって、作製された電気泳動
表示装置は、2色表示、カラー表示、さらに階調表現も
可能であり、高視野角、高コントラストを実現できる。
上記説明は一つの画素(セル)区画9で行ったが、表示
装置としては、係る画素(セル)9を必要な数だけ2次
元方向に連続的に複数配置した構造を有していることは
いうまでもない。
【0088】図10の電気泳動表示装置で用いられる構
成部材2、71、72、73、74、75、76、7
7、78、の材料は、図4の説明で使用された材料と同
様な材料を使用することができる。
【0089】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いて説明する。
【0090】(実施例1)図4を用いて説明する。
【0091】厚さ200μmのPETフィルムからなる
第2基板4に第2電極6として暗黒色の炭化チタンを成
膜、フォトリソグラフィー及びドライエッチングにより
ライン幅50μm、スペース幅1μmになるようパター
ニングした(図4(a))。
【0092】次に、ドライエッチングにより係る第2電
極6表面を局所的に削って凹凸形状を形成し、その上に
ポリイミドからなる透明絶縁層42を形成した(図4
(b))。
【0093】次に、第1電極5としてITOを成膜し、
第2電極6のライン方向とは直交する方向にライン幅1
0μm、スペース幅40μmとなるようパターニングし
た。この結果、第1電極5と第2電極6との間で、見か
けの表面積の比が4:1となった。
【0094】次に、酸化チタン微粒子を混合して白色化
したPETを用いて白色絶縁層41を第1電極5上に形
成した(図4(c))。さらに第2基板4上に隔壁8を
形成した。隔壁8は、光感光性ポリイミドワニスを塗布
した後露光及びウエット現像を行うことによって形成し
た。これを3回繰り返すことにより、50μmの高さの
隔壁8を形成した。厚さ200μmのPETフィルムか
らなる第1基板3との接合面に熱融着性の接着層44を
形成した後、隔壁8内に絶縁性液体1及び着色帯電泳動
粒子2を充填した(図4(d))。絶縁性液体1として
は、シリコーンオイルを使用した。着色帯電泳動粒子2
としては、ポリスチレンとカーボンの混合物で、粒子の
大きさが、1μm〜2μm位のものを使用した。次に、第
1基板3上、第2基板4上の隔壁8との接着面に熱融着
性の接着層43のパターンを形成し(図4(e))、隔
壁8と第1基板3の接着層44の位置を合わせて、熱を
かけて張り合わせた。これに電圧印加回路(図示せず)
を設置して表示装置とした(図4(f))。
【0095】作製した表示装置を用いて表示を行った。
印加電圧は±50Vとした。本実施例で用いた着色帯電
泳動粒子2はシリコーンオイル中で正に帯電していたた
め、係る電圧印加により負の電圧が印加された電極上に
移動した。これにより、第1電極5を負極とし、第2電
極6を正極とした場合、白色絶縁層41上に黒色の着色
帯電泳動粒子2が移動したため、表示は黒色表示となっ
た。
【0096】一方、電極に印加する電圧の極性を反転し
て、第1電極5を正極とし、第2電極6を負極とした場
合、暗黒色の第2電極6上に黒色の着色帯電泳動粒子2
が移動するため、白色絶縁層41が露出して、観測者
(第1基板3側)からは灰色がかった白色が観察でき
た。応答速度は30ms以下で、コントラスト比は約
1:5であった。
【0097】上記図4に基づく本実施例1の電気泳動表
示装置では、絶縁層41を白色としたが、絶縁層41を
透明とし、また、第1電極5及び絶縁層42及び第2電
極6及び第1基板3を透明とし、第1基板裏面の全面に
白色層を形成し、その白色層上に酸化チタン微粒子を含
んだ光反射層を形成する形態としても良い。また、光反
射層自身が着色される形態をとっても良い。このような
構成をとっても、白黒表示、等を実現できる。
【0098】(比較例1)実施例1において、第2電極
6表面に凹凸形状を付与する工程を省略した他は全く同
様にして表示素子を作製した。実施例1と同様の手法に
より、表示素子の駆動特性を調べたところ、コントラス
ト比は約1:5であったが、白色表示後に電圧印加を中
止すると、機械的振動等に伴って脱着してしまう着色帯
電泳動粒子2が一部存在した。
【0099】(実施例2)実施例1において、第1電極
をライン幅5μm、スペース幅45μmとなるようパタ
ーニングした他は全く同様にして表示素子を作製した。
作製された表示素子は、第1電極5と第2電極6との間
で、見かけの表面積の比が9:1となった。実施例1と
同様の手法により、表示素子の駆動特性を調べたとこ
ろ、コントラスト比は約1:10であった。
【0100】(比較例2)実施例2において、第2電極
6表面に凹凸形状を付与する工程を省略した他は全く同
様にして表示素子を作製した。実施例1と同様の手法に
より、表示素子の駆動特性を調べたところ、白色表示時
に一部の着色帯電泳動粒子2の移動が第2電極6側への
不完全であり、コントラスト比は約1:8となった。ま
た白色表示後に電圧印加を中止すると、機械的振動等に
伴って脱着してしまう着色帯電泳動粒子2が一部存在し
た。
【0101】(実施例3)図9は、実施例1を利用した
表示装置の1例の概略構成を示すものである。図9
(a)は、本実施例の表示装置82の断面図(図9
(b)の破線A−A' に沿う断面図)で、図9(b)
は、その平面図である。
【0102】PETフィルムからなる第2基板4の表面
の全面に灰色の顔料層を形成した。
【0103】その後、実施例1と同様に第1電極5、絶
縁層7、第2電極6、着色帯電泳動粒子2、透明な絶縁
性液体1、凹状構造の第2基板2を有するセル83を形
成した。
【0104】その後、第1基板1の表面に透明な隔壁8
1を図10(b)のように形成した。
【0105】その後、パルス発生器84を第1電極5に
接続して、表示装置82とした。また、第2電極6は、
アース接地する。セル83の形状・サイズは、所望の解
像度に合わせて選択する必要があるが、本実施例では、
簡単にするため、7つのセル83が8の字形状に配置さ
れた7セグメント・タイプを用いた。
【0106】作製した表示装置82を用いて表示を行っ
た。全第1電極5に、波高値マイナス50V、パルス幅
10msの矩形波を印加した。本実施例で用いた着色帯
電泳動粒子2は、シリコンオイル中で正に帯電していた
ため、電圧印加により負電圧マイナス50Vが印加され
た黒色の第2電極6上に移動した。これにより、第1基
板3(観測側)から見た全セル83内を灰色がかった白
色状態とした。一方、第1電極5のうち、任意のものを
スイッチ(図示せず)で選択した上で、第1電極5に逆
極性のパルス、波高値プラス50V、パルス幅10ms
の矩形波を印加したところ、白色の絶縁層7上に着色帯
電泳動粒子2が移動するため、選択されたセル83内
は,黒色状態となり、セグメント形状の組み合わせを利
用した表示(0〜9までの数字表示やアルファベットの
一部表示)が可能であることを確認した。応答速度は3
0msec以下であった。
【0107】例えば、全部の第1電極5をスイッチで選
択して、第1電極5に逆極性のパルス、波高値プラス5
0V、パルス幅10msの矩形波を印加した場合、全セ
ル83内は,黒色状態となり、黒色で数字の8を表示で
きる。
【0108】
【発明の効果】以上、詳細に述べたように、本発明は次
のような作用効果を持つ。
【0109】本発明の構成をとると、はみ出し、吸着不
良、移動不良を防止しつつ、表示コントラストの良い表
示装置を実現するものである。また、駆動特性や表示安
定性を損なわないで。コントラスト向上を図ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気泳動表示装置の表示原理の図を示
す。
【図2】本発明の電気泳動表示装置の電極形状の一例を
模式的に示す図である。
【図3】本発明の電気泳動表示装置の電極形状の一例を
模式的に示す図である。
【図4】本発明の電気泳動表示装置の製造方法を示す図
である。
【図5】従来の電気泳動型表示装置の表示原理を示す図
である。
【図6】従来の電気泳動型表示装置の表示原理を示す図
である。
【図7】従来の電気泳動型表示装置の表示原理を示す図
である。
【図8】本発明の別の電気泳動表示装置を示す図であ
る。
【図9】本実施例3の電気泳動表示装置を示す図であ
る。
【図10】本発明の別の電気泳動表示装置を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 絶縁性液体 2 着色帯電泳動粒子 3 第1基板 4 第2基板 5 第1電極 6 第2電極 7 絶縁層 8 隔壁 9 画素(セル) 10 電源 21 孔 41 絶縁層 42 絶縁層 43 絶縁層 44 接着層

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1電極と、第1電極と異なる電圧が印
    加される第2電極と、第1電極と第2電極の間を移動す
    る複数の着色帯電泳動粒子と、第1基板と、第1基板と
    対向して配置された第2基板と、第1基板と第2基板の
    間に満たされ且つ該複数の着色帯電泳動粒子を保持する
    透明絶縁性液体と、を備えたセルを有する電気泳動表示
    装置において、 第1電極と第2電極は、第2基板と水平な方向に位置を
    ずらして、第2基板上に積層され、且つ、第1電極と第
    2電極は、可視領域内に配置され、且つ、第1基板側か
    ら見た第1電極の表面積が第1基板側から見た第2電極
    の表面積よりも大きく、且つ、第1基板側から見た第2
    電極上にある前記着色帯電泳動粒子が吸着する表面が曲
    面形状であることを特徴とする電気泳動表示装置。
  2. 【請求項2】 前記曲面形状が凹形状或いは凸形状或い
    は凹凸形状である請求項1に記載の電気泳動表示装置。
  3. 【請求項3】 前記曲面形状が多孔性である請求項1に
    記載の電気泳動表示装置。
  4. 【請求項4】 前記第2電極上にある着色帯電泳動粒子
    が吸着する表面が第2電極表面である請求項1〜3に記
    載の電気泳動表示装置。
  5. 【請求項5】 前記第2電極上にある着色帯電泳動粒子
    が吸着する表面が絶縁層表面である請求項1〜3に記載
    の電気泳動表示装置。
  6. 【請求項6】 前記第1基板側から見た第2電極上にあ
    る着色帯電泳動粒子が吸着する表面の表面積が、前記第
    1基板側から見た第1電極上にある着色帯電泳動粒子が
    吸着する表面の表面積と等しい請求項1〜5に記載の電
    気泳動表示装置。
  7. 【請求項7】 前記第2基板が前記着色帯電泳動粒子と
    異なる色に着色されている請求項1〜6に記載の電気泳
    動表示装置。
  8. 【請求項8】 前記第2基板表面に着色帯電泳動粒子と
    異なる色に着色された着色層または光反射層が積層され
    ている請求項1〜6に記載の電気泳動表示装置。
  9. 【請求項9】 前記光反射層が着色されている請求項8
    に記載の電気泳動表示装置。
  10. 【請求項10】 前記第1基板及び前記第2基板がポリマ
    ーフイルムである請求項1〜9に記載の電気泳動表示装
    置。
  11. 【請求項11】 第1基板と、第1基板上に積層された
    第1電極と、第1基板と対向して配置された第2基板
    と、第2基板上に積層され且つ第1電極と異なる電圧が
    印加される第2電極と、第1電極と第2電極の間を移動
    する複数の着色帯電泳動粒子と、第1基板と第2基板の
    間に満たされ且つ該複数の着色帯電泳動粒子を保持する
    透明絶縁性液体と、を備えたセルを有する電気泳動表示
    装置において、 第1電極と第2電極は、可視領域内に配置され、且つ、
    第1基板側から見た第1電極の表面積が第1基板側から
    見た第2電極の表面積よりも大きく、且つ、第1基板側
    から見た第2電極上にある前記着色帯電泳動粒子が吸着
    する表面が曲面形状であることを特徴とする電気泳動表
    示装置。
  12. 【請求項12】 前記曲面形状が凹形状或いは凸形状或
    いは凹凸形状である請求項11に記載の電気泳動表示装
    置。
  13. 【請求項13】 前記曲面形状が多孔性である請求項1
    1に記載の電気泳動表示装置。
  14. 【請求項14】 前記第2電極上にある着色帯電泳動粒
    子が吸着する表面が第2電極表面である請求項11〜1
    3に記載の電気泳動表示装置。
  15. 【請求項15】 前記第2電極上にある着色帯電泳動粒
    子が吸着する表面が絶縁層表面である請求項11〜13
    に記載の電気泳動表示装置。
  16. 【請求項16】 前記第1基板側から見た第2電極上に
    ある着色帯電泳動粒子が吸着する表面の表面積が、前記
    第1基板側から見た第1電極上にある着色帯電泳動粒子
    が吸着する表面の表面積と等しい請求項11〜15に記
    載の電気泳動表示装置。
  17. 【請求項17】 前記第2基板が前記着色帯電泳動粒子
    と異なる色に着色されている請求項11〜16に記載の
    電気泳動表示装置。
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