JPS585793Y2 - 天井廻り縁の連結金具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は天井廻り縁の連結金具、詳しくは内壁面に取付
けて天井板側端部を支持する断面路り字形の天井廻り縁
の出隅、入隅の隅角部を被覆するための連結金具に関す
るものである。

従来、ビルその他の建築物の天井に用いられる天井廻り
縁には、種々のものがある。

そのうち、天井板を天井スラブより吊持せしめた複数の
逆子字形野縁のフランジに載置せしめて張設する、いわ
ゆるコンシールド工法、あるいはセミコンシールド工法
と呼ばれる施工法による天井においては、内壁に隣接す
る天井板の端部を支持するために、第１図に示すような
下部フランジ２の基部に階段状折曲部３を設けた断面路
り字形の天井廻り縁１が使用されている。

この天井廻り縁１は壁面に沿ってビス４で固定すると、
上記折曲部３と壁面とで溝部５が形成される為に、内壁
面の凹凸による廻り縁１の不陸が室内側より判明し難い
という利点を有している。

しかし上記廻り縁１を内壁の出隅、入隅に沿って取付施
工する場合は、下部フランジ２及び階段状折曲部３がそ
れぞれ連続するように廻り縁１端部を４５°の角度に切
断して端面同志を留継ぎでつき合わせて施工せねばなら
ず、隅角部の施工に手間を要するという問題がある。

また、施工後においても、温度変化により廻り縁１の伸
縮、または地震等による振動によって隅角部の接合端面
がずれたり、またはすき間を生じて外観を損ない易いと
いう問題があった。

本考案は上記従来の問題点に鑑みてなされたもので、廻
り縁の隅角部における連結作業が容易で、かつ施工時に
おける接合部のずれやすき間の発生の心配がない天井廻
り縁の隅角部用連結金具を提供しようとするものである
。

つぎに、本考案を一実施例である添付図面にしたがって
説明する。

第２図は本考案にかかる天井廻り縁の大隅用連結金具６
を示し、本連結金具６は断面路Ｚ字形の左右連結片７，
７をその下部フランジ８，８が互いに内側に位置するよ
うに直角に接合し、各下部フランジ８，８の先端部に、
上方にＣ字形に折返してなる係止部９，９を一体に形成
せしめたものである。

なお、１０は連結金具６の立上り部、１１は上部フラン
ジで、１２は上記立上り部１０の中央部に、下部フラン
ジ８側に突出せしめて設けた突条である。

次に、上記構成からなる連結金具６の使用方法を説明す
る。

第３図、第４図に示すごとく、壁体１５内面に沿ってビ
ス４で取付けた断面路り字形天井廻り縁１ａ、ｌｂの大
隅部に、本連結金具６の係止部９，９を上記大隅部の両
側に位置する天井廻り縁１ａ、１ｂの下部フランジ２Ａ
、２ｂの先端部に各々係合させ、上記下部フランジ２ａ
、２ｂの表面に密着させて装着固定する。

このとき、連結金具６の立上り部１０および上部フラン
ジ１１の端部が天井廻り縁ｌａ、ｌｂの下部フランジ２
ａ、２ｂの階段状折曲部３ａ、３ｂに嵌着するようにな
っている。

上記立上り部１０および上部フランジ１１の嵌着と、下
部フランジ８先端の係止部９，９の係合とによって、連
結金具６の左右連結片７，７が天井廻り縁１ａ、１ｂの
端部に強固に固着される。

この固着により天井廻り縁１ａ、ｌｂの下部フランジ２
ａ、２ｂと、連結金具６の左右連結片７，７とで一体的
な大隅部が形成される。

なお、連結金具６の立上り部１０中央部に突条１２を設
けておくと、該突条１２が連結金具６の装着時に、天井
廻り縁１ａ、ｌｂの下部フランジ２ａ、２ｂの折曲部３
ａ 、３ ｂの側面を押圧して左右連結片７，７と天
井廻り縁１ａ、ｌｂの下部フランジ部２ａ、２ｂとの保
合を強固に行なうことができ好ましい。

１６は天井板である。第５図は本考案にかかる天井廻り
縁の出隅用連結金具６ａを示し、断面略２字形の左右連
結片７ａ、７ｂをその下部フランジ８ａ、８ｂが互いに
外側に位置するように直角に接合し、各下部フランジ８
ａ、８ａの先端部に上方にＣ字形に折返してなる係止部
９ａ、９ａを一体に形成したものである。

なお、第２図と同一部分には同一番号を付して説明を省
略する。

第６図は本考案の他の実施例である出隅用連結金具６ｂ
を示し、直角に接合した断面略２字形の左右連結片７ｂ
、、７ｂの下部７ランジ８ｂ、８ｂの先端部に、内方に
Ｃ字形に立ち上げた適数の舌片状係止部９ ｂ 、９
ｂを一体に設けたものである。

なお、１３．１３は左右連結片７ｂ、７ｂの上部フラン
ジ１１端部を一部切り起してなる押え片である。

該押え片１３．１３は、第７図に示すごとく、取付は時
にこれを天井廻り縁１ａ、ｌｂの下部フランジ２ａ、２
ｂの折曲部３ ａ 、３ ｂに重ねるようにして折曲げ
ることにより、連結片７ｂ、７ｂの端部と、天井廻り縁
１ａ、ｌｂの端部とを嵌合して連結固定するもので、よ
り強固な接合を得ることができるようにしたものである
。

以上の説明から明らかなように本考案は、下部フランジ
の基部に階段状新曲部を設けた断面路り字形天井廻り縁
の隅角部を被覆する連結金具であって、直角に接合した
断面略２字形の左右連結片の下部フランジ先端部に、天
井廻り縁の下部フランジ先端部と係合する適宜係止部を
一体に設けたことを特徴とする天井廻り縁の連結金具で
あるので、Ｌ字形天井廻り縁の出隅、大隅部に、その左
右連結片を、天井廻り縁の下部フランジに室内側から係
合装着するのみで一体的な出隅、大隅部を形成すること
ができ、従来のごとき天井廻の縁端部の切断加工を省く
ことができ、施工能率が良い。

また、左右連結片の下部フランジ先端部に、天井廻り縁
の下部フランジ先端部と係合する係止部が一体に設けら
れているので、振動等で連結金具が天井廻り縁から脱落
してくる心配がない。

さらに、左右連結片の立上り部に突条等の突出部を設け
ることにより天井廻り縁に、より強固に保合固定するこ
とができる。

さらにまた、左右連結片の端部に、天井廻ｉつ縁の下部
フランジ上面と係合する適宜押え片を設けると、連結金
具の脱落を完全に防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は天井廻り縁の取付状態を示す断面図、第２図は
本考案にかかる天井廻り縁の大隅用連結金具を示す斜視
図、第３図は第２図における大隅用連結金具を天井廻り
縁の大隅部に装着固定した状態を示す斜視図、第４図は
第３図の■■−■Ｖ線断面図、第５図は本考案にかかる
天井廻り縁の出隅用連結金具を示す斜視図、第６図は本
考案の他の実施例である出隅用連結金具を示す斜視図で
、第７図は第６図における出隅用連結金具を天井廻り縁
の出隅部に装着固定した状態を示す斜視図である。 １．１ ａ、１ ｂ・・・・・・天井廻り縁、２，２
ａ 、２ ｂ・・・・・・下部フランジ、３，３ ａ
、３ ｂ・・・・・・折曲部、６・・・・・・入隅用連
結金具、６ａ、６ｂ・・・・・・出隅用連結金具、７，
７ ａ 、７ｂ・・・・・・左右連結片、８・・・・・
・下部フランジ、９・・・・・・係止部、１０・・・・
・・立上り部、１１・・・・・・上部フランジ、１２・
・・・・・突条（突出部）、１３・・・・・・押え片。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）下部フランジの基部に階段状折曲部を設けた断面
   路り字形天井廻り縁の隅角部を被覆する連結金具であっ
   て、直角に接合した断面路Ｚ字形の左右連結片の下部フ
   ランジ先端部に天井廻り縁の下部フランジ先端部と係合
   する適宜係止部を一体に設けたことを特徴とする天井廻
   り縁の連結金具。
2. （２）係止部が左右連結片の下部フランジ先端部を上方
   に略Ｃ字形に折返したものである実用新案登録請求の範
   囲第１項記載の天井廻り縁の連結金具。