JPS6118102Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は壁パネル連結構造に関するものであ
つて、構造が簡単でかつ壁パネル同士を直線状に
連結できる壁パネル連結構造を提供することを目
的とする。

この考案の一実施例を第１図〜第３図に示す。
すなわち、この壁パネル連結構造は、それぞれ側
面を隙間６をもつて対向させ床３上に載置並設す
るとともに少なくとも側面下部に凹部２を有する
一対の壁パネル１，１と、この一対の壁パネル
１，１の各凹部２，２内にこれらの凹部２，２間
にまたがつてかつ凹部２，２内面に接触した状態
で床３上に載置した連結材５と、前記一対の壁パ
ネル１，１間の隙間６から露出した前記連結材５
の露出面に打ち込まれ連結材５を前記一対の壁パ
ネル１，１の各凹部２，２内面にそれぞれ固定し
連結材５を介して一対の壁パネル１，１を連結し
た第１の固着具７（釘など）と、この第１の固着
具７とともに前記連結材５の露出面に打ち込まれ
前記連結材５を床３上に固定した第２の固着具８
（釘など）とを備えたものである。

このように、一対の壁パネル１，１の各凹部
２，２にまたがつて連結材５を配設し、壁パネル
１，１間の隙間から第１および第２の固着具７，
８を打ち込んで壁パネル１，１を固定するので、
壁パネル１，１の連結構造が非常に簡単になり、
施工性が向上する。また、前記連結材５によつて
壁パネル１，１の直線性が確保され、壁パネル
１，１を直線状に連結することができる。

前記壁パネルの側面下部に設けた凹部は、溝部
を外向きにした溝形パネル枠１ａの溝部内におけ
る幅方向の片側内面に、溝部の断面積よりも小さ
い面積の芯材４をあらかじめ密接固定して形成さ
れたものである。しかし、壁パネル１，１の凹部
のみで連結材を固定できるときは、芯材４は必要
ではない。

つぎに、この実施例における壁パネル１，１の
連結手順を説明する。すなわち、一対の壁パネル
１を床３上に並設載置する。ついで、第２図に示
す連結材５を垂直姿勢にして壁パネル１，１間の
隙間６から凹部２内に挿入し、さらに連結材５を
回転して水平姿勢にし床３上に載置する。しかる
のち、連結材５の両端を第１の固着具７によりそ
れぞれ一対の芯材４に固定して壁パネル１，１相
互を連結する。ついで、第１図に示すように第２
の固着具８である釘を途中まで打ち込んで連結材
５を床３上に仮固定する。所定位置から離脱して
いる壁パネル１については、第２の取付具８を床
３から引き抜き、その位置を修正し、再度第２の
固着具８で仮固定する。このようにして、壁パネ
ル１の位置決め調節のための床３への仮置きを安
定に行うことができる。

こうしてすべての壁パネル１，１を所定位置に
位置決めした後、第２の固着具８を床３に完全に
打ち込んで壁パネル１，１を本固定する。このよ
うに、壁パネル１の床３への仮置きを第２の固着
具８により仮固定して行うため、壁パネル１の仮
置きがより一層安定する。なお、壁パネル１，１
の本固定後、隙間６は目地板９により塞ぐ。

また、一対の壁パネル１，１と天井（図示せ
ず）との接合部においても、連結材５を用いて壁
パネル１を天井に連結固定するようにしてもよ
く、これによつて壁パネル１，１の仮置きがより
一層安定化するという利点がある。

さらに、壁パネル１，１の上下端以外の部分に
ついても、連結材５を鉛直方向に間欠的に取付け
て壁パネル１，１間の連結補強を行う。

またこの実施例では、壁パネル１の連結作業を
室内側から行うため、隣接建物が近接している場
合にも支障なく施工を行うことができ、また２
階、３階などにおける壁パネルの連結に使用する
ときは、外部足場が不要となる。

なお、第２図に示すような角材の連結材５に代
えて第４図に示すようなＬ形の連結材１０を用い
てもよい。この場合、連結材１０の各片にはそれ
ぞれ取付具挿通用の孔１０ａを設けておく。ま
た、前記芯材４は溝形パネル枠１ａの内面に密接
固定したが、必ずしも固定する必要はなく、単に
密接しているだけでもよい。その場合は、壁パネ
ル１の床３への仮置き時に芯材４を凹部２内の片
側内面に配設し圧接した状態で連結材５を芯材４
に固定すればよい。

この考案の他の実施例を第５図に示す。すなわ
ち、この壁パネル連結構造は、前述の実施例が壁
パネル１の片面で連結施工するためのものであつ
たのに対して、この実施例は壁パネル１′の両面
から連結するようにしたものである。すなわち、
この実施例においては、壁パネル１′のパネル枠
として水平断面Ｅ形のパネル枠１′ａを用い、こ
のＥ形パネル枠１′ａの中央片１′ｂが前述の実施
例における芯材４と同様の機能を果たすようにし
たものである。すなわち、壁パネル１′，１′を固
定するには、また連結材５′，５′をＥ形パネル枠
１′ａの側面両側の凹部に嵌入し、この連結材
５′を第１の固着具７′により中央片１′ｂに固定
して壁パネル１′，１′相互を連結し、さらに第２
の固着具８′により床３に仮固定して壁パネル
１′の位置を修正したのち、第２の固着具８′を床
３に打ち込んで壁パネル１′を本固定する。その
他の構成は前述の実施例と同一であるので、同一
符号を付して説明を省略する。

以上のように、この考案の壁パネル連結構造
は、それぞれ側面を隙間をもつて対向させ床上に
載置並設するとともに少なくとも側面下部に凹部
を有する一対の壁パネルと、この一対の壁パネル
の各凹部内にこれらの凹部間にまたがつてかつ凹
部内面に接触した状態で床上に載置した連結材
と、前記一対の壁パネル間の隙間から露出した前
記連結材の露出面に打ち込まれ連結材を前記一対
の壁パネルの各凹部内面にそれぞれ固定し連結材
を介して一対の壁パネルを連結した第１の固着具
と、この第１の固着具とともに前記連結材の露出
面に打ち込まれ前記連結材を床上に固定した第２
の固着具とを備えるため、壁パネルの連結構造が
簡単になり、かつパネル同士を直線状に連結する
ことができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例の斜視図、第２図
は連結材の斜視図、第３図は連結状態の水平断面
図、第４図は他の連結材を示す斜視図、第５図は
この考案の他の実施例における連結状態を示す水
平断面図である。 １，１′……壁パネル、２……凹部、３……
床、５，５′，１０……連結材、６……隙間、
７，７′……第１の固着具、８，８′……第２の固
着具。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) それぞれ側面を隙間をもつて対向させ床上に
   載置並設するとともに少なくとも側面下部に凹
   部を有する一対の壁パネルと、 この一対の壁パネルの各凹部内にこれらの凹
   部間にまたがつてかつ凹部内面に接触した状態
   で床上に載置した連結材と、 前記一対の壁パネル間の隙間から露出した前
   記連結材の露出面に打ち込まれ連結材を前記一
   対の壁パネルの各凹部内面にそれぞれ固定し連
   結材を介して一対の壁パネルを連結した第１の
   固着具と、 この第１の固着具とともに前記連結材の露出
   面に打ち込まれ前記連結材を床上に固定した第
   ２の固着具とを備えた壁パネル連結構造。 (2) 前記壁パネルの側面下面に設けた凹部が、溝
   部を外向きにした溝形パネル枠の溝部内におけ
   る幅方向の片側内面に、溝部の断面積よりも小
   さい面積の芯材を密接して形成されたものであ
   る実用新案登録請求の範囲第１項記載の壁パネ
   ル連結構造。 (3) 前記壁パネルの側面下部に設けた凹部が、水
   平断面Ｅ形のパネル枠の側面両側に形成された
   一対の溝部である実用新案登録請求の範囲第１
   項記載の壁パネル連結構造。