JPH0932268A - 化粧枠固定構造および化粧枠固定具 - Google Patents

化粧枠固定構造および化粧枠固定具

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JPH0932268A
JPH0932268A JP18146495A JP18146495A JPH0932268A JP H0932268 A JPH0932268 A JP H0932268A JP 18146495 A JP18146495 A JP 18146495A JP 18146495 A JP18146495 A JP 18146495A JP H0932268 A JPH0932268 A JP H0932268A
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frame fixing
engaging
fixing tool
frame
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JP18146495A
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Yasushi Matsushita
康士 松下
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Misawa Homes Co Ltd
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Misawa Homes Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接着剤を用いなくても固定できるとともに種
々の化粧枠の寸法や形状に合わせて対応することができ
て部品数の低減が可能な化粧枠固定構造および化粧枠固
定具を提供する。 【解決手段】 前記化粧枠固定具(90)は、その室内側の
表面に化粧枠(30)を係合可能な係合手段(94)と、化粧枠
固定具(90)の両端にそれぞれ位置して他の化粧枠固定具
(90)と連結可能な連結手段(91)とを有し、一の化粧枠固
定具(90)における連結手段(91)は、他の化粧枠固定具(9
0)に係合するための係合部(71)と、他の化粧枠固定具(9
0)の前記係合部(71)が係合可能な被係合部(51)とのうち
のいずれかを備え、前記係合部(71)と前記被係合部(51)
とを係合させることによって、化粧枠固定具(90)同士が
連結されて、化粧枠固定具(90)を建物躯体(14)の室内側
の表面に連続して形成可能としたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、化粧枠を建物内
の室内側の表面に固定するために、建物内の室内側の表
面に固定されるとともに化粧枠と係合する化粧枠固定具
および化粧枠固定構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、玄関の上がり框や側板、若しくは
窓台等の固定を確実なものとするため、釘を用いずに接
着剤を用いたり、釘と接着剤とを併用するなどして固定
する技術が提供されている。そこで本出願人は、日本特
許情報機構(JAPIO)の先行技術調査(パトリス)
の利用により、以下の検索式で昭和55年以後の特許出
願、実用新案登録出願を調査した。
【0003】検索式 : E04F19/00 その中から抽出した実開昭57−125863号に記載
された「玄関框の取付構造」によって提供された技術
は、その実用新案登録請求の範囲に示すように、踏み板
に屈成された蹴込板の裏面に水平方向に突条を設け、根
太を支える支持台の前面に上記突条を挟持する挟持金具
を間隔をおいて取り付け、この挟持金具で突条を挟持す
るとともに踏み板を根太上に載設したことを特徴とする
玄関框の取付構造である。
【0004】この技術によれば、玄関框(上がり框)と
その玄関框に連続するフローリング床材を嵌合させると
ともに、釘や接着剤を用いなくても部分的には嵌合させ
ることによって玄関框を固定することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上がり框や
側板、若しくは窓台等における接着剤を用いた固定手段
には、以下のような問題点があった。即ち、接着剤を用
いた場合、その接着剤が乾燥するまで養生させなければ
ならなかった。また、実開昭57−125863号に開
示された技術にあっては、上がり框に嵌合するフローリ
ング材を形成する必要がある。ところが、フローリング
材には様々な種類のものがあるので、それらすべてに対
して上がり框に嵌合する部分を設けるのは大変である。
【0006】一方、接着剤を使用しないために、化粧枠
と建物表面との間に固定具を介在させて、固定具を建物
表面に釘等で簡易に固定し、化粧枠と固定具とははめ込
み式のものを使用することも可能である。しかし、化粧
枠が種々の寸法や形状のものがあるため、その寸法や形
状に合わせて固定具を形成しなければならず、寸法や形
状の異なる多種類の固定具が必要になった。
【0007】上記のような従来技術の欠点は、玄関の上
がり框に限られず、建物内の床面を形成する床仕上げ材
とその床仕上げ材の段差に固定される框体、例えば床の
間の框部材、階段やスキップフロアの段板などにすべて
共通したものであった。さらに、玄関の側板や窓台等の
建物内の室内側の表面に化粧材を取り付ける場合に共通
したものであった。
【0008】そこで、請求項1記載の発明は、上記した
従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたものであ
り、その目的とするところは、接着剤を用いなくても固
定できるとともに種々の化粧枠の寸法や形状に合わせ
て、共通した化粧枠固定具を適宜組み合わせることによ
り対応することができて部品数の低減が可能な化粧枠固
定構造を提供しようとするものである。
【0009】請求項2記載の発明は、更に、寸法や形状
が種々の異なる逆L字状の角部又は平面状の平面部に取
り付け可能な化粧枠固定構造を提供しようとするもので
ある。請求項3記載の発明は、更に、現場での取付を簡
易なものとした化粧枠固定構造を提供しようとするもの
である。
【0010】請求項4記載の発明は、請求項1、請求項
2または請求項3記載の化粧枠固定構造において使用可
能な化粧枠固定具であって、角部状の建物躯体に固定可
能な化粧枠固定具を提供しようとするものである。請求
項5記載の発明は、請求項1、請求項2または請求項3
記載の化粧枠固定構造において使用可能な化粧枠固定具
であって、平面状の建物躯体に固定可能な化粧枠固定具
を提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記した目的
を達成するためのものである。請求項1記載の発明は、
建物躯体(例えば框固定用芯材14)と、その室内側の表
面を化粧する化粧枠(例えば上がり框30)と、建物躯体
(14)と化粧枠(30)との間に位置して建物躯体(14)の室内
側の表面に化粧枠(30)を固定させる化粧枠固定具(90)と
を備えた化粧枠固定構造であって、前記化粧枠固定具(9
0)は、その室内側の表面に化粧枠(30)を係合可能な係合
手段(94)と、化粧枠固定具(90)の両端にそれぞれ位置し
て他の化粧枠固定具(90)と連結可能な連結手段(91)とを
有し、一の化粧枠固定具(90)における連結手段(91)は、
他の化粧枠固定具(90)に係合するための係合部(71)と、
他の化粧枠固定具(90)の前記係合部(71)が係合可能な被
係合部(51)とのうちのいずれかを備え、前記係合部(71)
と前記被係合部(51)とを係合させることによって、化粧
枠固定具(90)同士が連結されて、化粧枠固定具(90)を建
物躯体(14)の室内側の表面に連続して形成可能とし、前
記化粧枠(30)は、化粧枠固定具(90)の係合手段(94)に係
合可能な被係合手段(95)を備えたことを特徴とする。
【0012】化粧枠固定具(90)は、一の化粧枠固定具(9
0)の連結手段(91)に形成された係合部(71)を、他の化粧
枠固定具(90)の連結手段(91)に形成された被係合部(51)
の内部にはめ込むことにより化粧枠固定具(90)同士を連
結することができる。そして、更に他の化粧枠固定具(9
0)を連続して連結することにより、複数の化粧枠固定具
(90)を連続して室内側の表面に固定することができる。
このようにして形成された化粧枠固定具(90)の係合手段
(94)に化粧枠(30)の被係合手段(95)を係合することによ
りいかなる寸法や形状の異なる化粧枠(30)にも対応する
ことができる。すなわち、化粧枠(30)が使用される場所
や、建物の設計の違いにより、化粧枠(30)の寸法や形状
が種々の異なるものとなっても、その寸法形状に合わせ
て複数の化粧枠固定具(90)を連結して対応することがで
きる。これにより、部品の共通化を図ることができて、
製造コストの低減、現場作業の容易化を進めることがで
きるものである。なお、化粧枠(30)の寸法が小さい場
合、化粧枠固定具(90)は1個だけでも使用することがで
きる。
【0013】ここで、「室内側の表面を化粧する化粧枠
(例えば上がり框30)」とは、玄関の上がり框(30)、床
の間の框部材、階段やスキップフロアの階段に使用する
框部材、玄関等の側板又は窓台等を含む概念である。な
お、「建物躯体(14)と化粧枠(30)との間に位置して建物
躯体(14)の室内側の表面に化粧枠(30)を固定させる」と
は、化粧枠固定具(90)が建物躯体(14)にねじ等により固
定され、この化粧枠固定具(90)に化粧枠(30)が係合され
ることにより、化粧枠(30)が化粧枠固定具(90)を介して
建物躯体(14)に固定されることを意味する。
【0014】なお、「その室内側の表面に化粧枠(30)を
係合可能な係合手段(94)」とは、例えば化粧枠固定具(9
0)から化粧枠(30)側に向かって突出する係合突起(52)で
あって、この係合突起(52)の先端が例えばアンカー状に
形成されているものをいう。そして、この係合突起(52)
が化粧枠(30)に開口する溝状の係合溝(35)と係合するこ
とにより化粧枠(30)を化粧枠固定具(90)に係合すること
ができるものである。
【0015】なお、「係合部(71)」とは、例えば化粧枠
固定具(90)の外方に向かって突出するとともに先端側が
基端側より幅広に形成されているようなものをいう。ま
た、「被係合部(51)」とは、例えば外方に向かって開口
するとともに入口側が奥側より狭い溝状に形成されてい
るようなものをいう。ここで、係合部(71)の先端側の幅
が、被係合部(51)の入口側の幅より大きく設定されてい
ると、一旦係合部(71)が被係合部(51)を押し拡げて内部
に入り込むと容易に外れることはなく、化粧枠固定具(9
0)同士を連結することができる。
【0016】請求項2記載の発明は、化粧枠固定具(90)
は、建物内の水平面及び垂直面からなる逆L字状の角部
に固定される縦断面形状が逆L字状の逆L状化粧枠固定
具(92)と、建物内の室内側の平面状の平面部に固定され
る平面状化粧枠固定具(93)とを備え、前記逆L状化粧枠
固定具(92)は、前記角部の水平面に沿って固定される固
定具水平部(56)と、この固定具水平部(56)に連続して形
成されるとともに前記角部の垂直面に沿って固定される
固定具垂直部(57)とを備えていることを特徴とする。
【0017】化粧枠固定具(90)は、逆L状化粧枠固定具
(92)及び平面状化粧枠固定具(93)を備えているため、逆
L状化粧枠固定具(92)の固定具垂直部(57)の端部の連結
手段(91)に平面状化粧枠固定具(93)を連結すると、逆L
状化粧枠固定具(92)の垂直方向に化粧枠固定具(90)を延
設することができる。また、逆L状化粧枠固定具(92)の
固定具水平部(56)の端部の連結手段(91)に平面状化粧枠
固定具(92)を連結すると逆L状化粧枠固定具(92)の水平
方向に化粧枠固定具(90)を延設することができる。さら
に、連結した平面状化粧枠固定具(93)の先端端部に別の
平面状化粧枠固定具(93)を連続して取り付けることによ
り、逆L状化粧枠固定具(92)の水平方向及び垂直方向の
いずれにも任意の個数の平面状化粧枠固定具(93)を取り
付けることができて、逆L状化粧枠固定具(92)の水平方
向及び垂直方向の長さを適宜延長することができる。す
なわち、寸法形状が異なる複数種類の化粧枠(30)に対し
て、共通の化粧枠固定具(90)を組み合わせることにより
対応可能な化粧枠固定具(90)を提供することができる。
【0018】さらに、逆L状化粧枠固定具(92)を使用せ
ずに、平面状化粧枠固定具(93)同士のみを互いに連結す
れば、建物内の室内表面の平面状の平面部に取り付ける
平面状の化粧枠(30)を建物内の室内表面に取り付けるこ
とができる。そして、この場合においても、平面上の化
粧枠(30)の寸法が変化しても、その寸法に合わせて複数
個の平面状化粧枠固定具(93)同士を連結することによ
り、対応することができる。
【0019】上述したように、逆L状化粧枠固定具(92)
及び平面状化粧枠固定具(93)を適宜組み合わせることに
より、寸法の異なる種々の化粧枠(30)を取付可能な化粧
枠固定具(90)を提供することができる。請求項3記載の
発明は、化粧枠固定具(90)の係合手段(94)は、同一方向
に向かって突出する係合突起(52)と、その係合突起(52)
が同時に係合可能な係合溝(35)とのいずれか一方から形
成され、化粧枠(30)の被係合手段(95)は、同一方向に向
かって突出する係合突起(52)と、その係合突起(52)が同
時に係合可能な係合溝(35)とのいずれか他方から形成さ
れていることを特徴とする。
【0020】化粧枠固定具(90)の係合手段(94)と、化粧
枠(30)の被係合手段(95)とには、一方に係合突起(52)が
形成される場合、他方には係合溝(35)が形成されること
となる。そして、係合突起(52)は同一方向に向かって突
出しているため、係合溝(35)を係合突起(52)が突出する
方向に沿って係合突起(52)に向かって押し込むだけで、
全ての係合突起(52)を同時に係合溝(35)に係合すること
ができる。これにより、化粧枠固定具(90)の係合手段(9
4)と、化粧枠(30)の被係合手段(95)とを係合することが
できて、化粧枠(30)を化粧枠固定具(90)に容易に固定す
ることができる。
【0021】ここで、「同一方向に向かって突出する係
合突起(52)」とは、係合手段(94)から突出する係合突起
(52)の突出する方向を全て一致させているものをいう。
後述する発明の実施の形態では、係合突起(52)を全て垂
直上方に向かって突出させているが、水平方向又は斜め
方向に突出させることも可能である。また、「前記係合
突起(52)が同時に係合可能な係合溝(35)」とは、例えば
上述したように係合突起(52)の突出方向を全て垂直上方
に一致させ、その突出長さを所定の長さに設定すること
により、化粧枠(30)を化粧枠固定具(90)に向かって垂直
下方に向かって移動させることにより同時に係合するこ
とができるようなものである。
【0022】請求項4記載の発明は、建物躯体(例えば
框固定用芯材14)と、その室内側の表面を化粧する化粧
枠(例えば上がり框30)との間に位置して建物躯体(14)
の室内側の角部表面に化粧枠(30)を固定させる化粧枠固
定具(例えば逆L状化粧枠固定具92)であって、前記角
部の水平面に固定される固定具水平部(56)と、前記角部
の垂直面に固定される固定具垂直部(57)とからなる縦断
面形状が逆L字状に形成され、この固定具水平部(56)お
よび固定具垂直部(57)は、化粧枠(30)を係合可能な係合
手段(94)を室内側の表面に備え、固定具水平部(56)の先
端と固定具垂直部(57)の下端とには、他の化粧枠固定具
(例えば平面状化粧枠固定具93)と連結可能な連結手段
(91)を備えたことを特徴とする。
【0023】ここで、「化粧枠固定具(92)」は、その固
定具水平部(56)の先端と固定具垂直部(57)の下端とに形
成された連結手段(91)に、他の化粧枠固定具(93)を連結
すると、逆L字状に形成された本化粧枠固定具(92)の水
平方向または垂直方向のいずれにも延長することができ
る。これにより、共通の化粧枠固定具(92)を使用して任
意の寸法の化粧枠(30)を固定可能な化粧枠固定具(92)を
提供することができる。
【0024】請求項5記載の発明は、建物躯体(例えば
芯材13)と、その室内側の表面を化粧する化粧枠(例え
ば側板40)との間に位置して建物躯体(13)の室内側の平
面状の表面に化粧枠(40)を固定させる化粧枠固定具(例
えば平面状化粧枠固定具93)であって、化粧枠(93)を係
合可能な係合手段(94)を室内側の表面に備えるととも
に、化粧枠固定具(93)の両端に位置して他の化粧枠固定
具(93)と連結可能な連結手段(91)を備えたことを特徴と
する。
【0025】ここで、「化粧枠固定具(93)」は、その両
端に形成された連結手段(91)に他の化粧枠固定具(93)を
連結すると、任意の長さの幅に延長することができる。
これにより、共通の化粧枠固定具(93)を使用して任意の
幅寸法の化粧枠(30)を固定可能な化粧枠固定具(93)を提
供することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例及び図面に
基づいて、更に詳しく説明する。図1乃至図3は、本発
明の第1の実施例を示すものであり、図1は玄関の上が
り框に適用した化粧枠固定構造の縦断面図、図2は逆L
状化粧枠固定具の縦断面図、図3は平面状化粧枠固定具
の縦断面図をそれぞれ示す。
【0027】まず、本実施例の構成について説明する。
本実施例に係る化粧枠固定構造は、玄関の建物躯体と、
その玄関の入口側の表面を化粧する上がり框30と、建物
躯体と上がり框30との間に位置して建物躯体の室内側の
表面に上がり框30を固定させる化粧枠固定具90とを備え
ている。玄関には、土間の上面から立ち上がる立ち上が
り芯材11と、この立ち上がり芯材11の上面に形成される
板状の中間材12と、この中間材12の上に固定される芯材
13と、この芯材13の上面にあって一階の床面を形成する
フローリング床材15と備えている。そして、玄関上がり
口であって前記芯材13の土間側には框固定用芯材14が固
定されている。
【0028】前記化粧枠固定具90は、前記框固定用芯材
14の室内側の表面に固定されている。この化粧枠固定具
90は、框固定用芯材14の水平上面及び玄関入口側の垂直
前面からなる逆L字状の角部に固定される縦断面形状が
逆L字状の逆L状化粧枠固定具92と、この逆L状化粧枠
固定具92の垂直下端に連結されるとともに框固定用芯材
14の垂直前面の平面状の平面部に固定される平面状化粧
枠固定具93とを備えている。そして、前記逆L状化粧枠
固定具92及び平面状化粧枠固定具93の室内側を覆うよう
に縦断面形状が逆L字状の上がり框30が係合されてい
る。
【0029】前記逆L状化粧枠固定具92は、前記角部の
水平上面に沿って固定される固定具水平部56と、この固
定具水平部56に連続して形成されるとともに前記角部の
垂直面に沿って固定される角部垂直部57とを備えてい
る。前記逆L状化粧枠固定具92及び平面状化粧枠固定具
93には、その室内側の表面に化粧枠30を係合可能な係合
手段94と、化粧枠固定具90の長手方向と直交する方向の
両端にそれぞれ位置して他の化粧枠固定具90と連結可能
な連結手段91とを有している。
【0030】前記逆L状化粧枠固定具92の係合手段94
は、固定具水平部56の水平方向の先端及び中央付近から
垂直上方に向かって突出する係合突起52と、固定具垂直
部57の高さ方向の途中から水平横方向に延びる張出部55
と、この張出部55の先端から垂直上方に向かって突出す
る係合突起52とから形成されている。また、平面状化粧
枠固定具93の係合手段94は、平面状化粧枠固定具93の高
さ方向の途中から水平横方向に延びる張出部55と、この
張出部55の途中から垂直上方に向かって突出する係合突
起52とから形成されている。
【0031】そして、前記係合突起52の先端には、その
一方の側に向かって突出する引っかけ片53が形成されて
いる。また、連結手段91は、外方に向かって突出する突
状の係合部71と、この係合部71がはめ込み可能であって
外方に向かって開口する溝状の被係合部51とを備えてい
る。そして、逆L状化粧枠固定具92には、固定具水平部
56の水平横方向の先端と、固定具垂直部57の垂直方向の
下端とに被係合部51が形成されている。また、平面状化
粧枠固定具93の上端には係合部71が形成され、平面状化
粧枠固定具93の下端には被係合部51が形成されている。
【0032】この係合部71の外観形状は、化粧枠固定具
90の外方に向かって突出するとともに先端側が基端側よ
り幅広に形成されているものである。また、被係合部51
の外観形状は、外方に向かって開口するとともに入口側
が奥側より狭い溝状に形成されているものである。従っ
て、一旦係合部71が被係合部51の入口を押し拡げて内部
に入り込むと容易に外れることはなく、化粧枠固定具90
同士を強固に連結することができるものである。そし
て、平面状化粧枠固定具93の係合部71が逆L状化粧枠固
定具92の被係合部51の内部にはめ込まれることにより、
逆L状化粧枠固定具92と平面状化粧枠固定具93とを連結
して、逆L状化粧枠固定具92及び平面状化粧枠固定具93
を框固定用芯材14の室内側の表面に連続して形成してい
る。
【0033】前記上がり框30は、框固定用芯材14の水平
上面を覆う化粧枠水平部31と、框固定用芯材14の垂直前
面を覆う化粧枠垂直部32とからなる縦断面形状が逆L字
状に形成されている。そして、この化粧枠水平部31の下
面と、化粧枠垂直部32の框固定用芯材14側の側面には、
化粧枠固定具90の係合手段94に係合可能な被係合手段95
が形成されている。この被係合手段95は、前記係合手段
94の係合突起52を係合するために下方に向かって開口す
るとともに上がり框30の長手方向に平行に形成された溝
状の係合溝35である。この係合溝35の周縁の前記係合突
起52に面する側には、側方に向かって突出する引っかけ
片36が形成されている。この係合溝35の引っかけ片36
は、係合突起52の引っかけ片53と噛み合うことにより、
両者の結合を強固なものとするものである。
【0034】また、上がり框30の室内側の角部には、軟
質材からなる軟質角部34が形成されている。この軟質角
部34は、それに誤って足等が衝撃的にぶつかっても、そ
の衝撃を抑えることができるようにしたものである。次
に、本発明の実施の形態における作用及び効果について
説明する。本化粧枠固定構造に係る化粧枠固定具90は、
両端に連結手段91が形成された逆L状化粧枠固定具92及
び平面状化粧枠固定具93を備えているため、逆L状化粧
枠固定具92の固定具垂直部57の端部の連結手段91である
被係合部51に平面状化粧枠固定具93の端部の連結手段91
である係合部71を連結して、逆L状化粧枠固定具92の垂
直方向に化粧枠固定具90を延設することができる。しか
も、係合部71の先端側の幅が、被係合部51の入口側の幅
より大きく設定されているため、一旦係合部71が被係合
部51を押し拡げて内部に入り込むと容易に外れることは
なく、化粧枠固定具90同士を強固に連結することができ
る。
【0035】さらに、図示していないが、連結した平面
状化粧枠固定具93の下端端部に別の平面状化粧枠固定具
93を連続して取り付けることにより、逆L状化粧枠固定
具92の垂直方向に任意の個数の平面状化粧枠固定具93を
取り付けることができて、逆L状化粧枠固定具92の垂直
方向の長さを適宜延長することができる。すなわち、寸
法形状が異なる複数種類の化粧枠30に対して、共通の化
粧枠固定具90を適宜、組み合わせることにより対応可能
な化粧枠固定具90を提供することができる。
【0036】また、図示していないが、逆L状化粧枠固
定具92の固定具水平部56の端部の連結手段91に垂直方向
に係合突起52を形成した他の平面状化粧枠固定具を連結
すると逆L状化粧枠固定具92の水平方向にも化粧枠固定
具90を適宜、延設することができる。すなわち、上がり
框30が使用される場所や、建物の設計の違いにより、上
がり框30の寸法や形状が種々の異なるものとなっても、
その寸法形状に合わせて複数の化粧枠固定具90を連結し
て対応することができる。これにより、部品の共通化を
図ることができて、製造コストの低減、現場作業の容易
化を進めることができる。もちろん、化粧枠30の寸法が
小さい場合、化粧枠固定具90は1個だけでも使用するこ
とができる。
【0037】また、化粧枠固定具90に上がり框30を取り
付ける場合には、上述したように框固定用芯材14の角部
に取り付けた化粧枠固定具90の上方から、化粧枠固定具
90の係合突起52が上がり框30の係合溝35に入り込むよう
に上がり框30を化粧枠固定具90に向かって押し込む。化
粧枠固定具90の全ての係合突起52は垂直上方に向かって
突出して形成されているため、上がり框30を下方に押し
込むだけで、全ての係合突起52を同時に係合溝35に係合
することができる。これにより、化粧枠固定具90の係合
手段94と、化粧枠30の被係合手段95とを係合することが
できて、接着剤を使用することなく化粧枠30を化粧枠固
定具90に容易に固定することができる。したがって、接
着剤を使用する場合に必要な養生時間が不要となり、現
場での取付時間を短縮することができる。
【0038】つぎに、本発明の第2の実施の形態につい
て説明する。図4は、本発明の第2の実施の形態に係る
側板の縦断面図を示すものである。本実施の形態は、第
1の実施の形態で示した上がり框の周囲に連続して形成
される玄関の側板に適用したものである。第1の実施の
形態における上がり框30は、縦断面形状が逆L字状であ
ったが、図4に示すように、側板40は前記上がり框30の
化粧枠垂直部32のみからなるほぼ平板状に形成されてい
るものである。そして、上がり框30は芯材13に調整材14
を取り付けて調整材14の角部に取り付けてあるが、本側
板40は、芯材13の室内側の前面に取り付けてある。
【0039】また、第1の実施の形態においては、逆L
状化粧枠固定具92と平面状化粧枠固定具93との二個の化
粧枠固定具90を連結して使用していたが、本実施の形態
は二個の平面状化粧枠固定具93を互いに連結して使用し
ているものである。そして、この化粧枠固定具90に係合
するために側板40にも上がり框30と同様な係合溝35が形
成されている。その他の構成は、第1の実施の形態とほ
ぼ同様であって、同一の構成には同一の部品番号を付与
して説明を省略する。
【0040】上述したように、第1の実施の形態におけ
る逆L状化粧枠固定具92を使用せずに、平面状化粧枠固
定具93同士のみを互いに連結すれば、建物内の室内表面
の平面状の平面部に取り付ける平面状の側板40を建物内
の室内表面に取り付けることができる。そして、この場
合においても、異なる寸法の平面状の側板40にも、その
寸法に合わせて共通の複数個の平面状化粧枠固定具93同
士を連結することにより、対応することができる。
【0041】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成されている
ので、以下に記載されるような効果を奏する。請求項1
記載の発明によれば、接着剤を用いなくても固定できる
とともに種々の化粧枠の寸法や形状に合わせて、共通し
た化粧枠固定具を適宜組み合わせることにより対応する
ことができて部品数の低減が可能な化粧枠固定構造を提
供することができる。
【0042】請求項2記載の発明によれば、更に、寸法
や形状が種々の異なる逆L字状の角部又は平面状の平面
部に取り付け可能な化粧枠固定構造を提供することがで
きる。請求項3記載の発明によれば、更に、現場での取
付を簡易なものとした化粧枠固定構造を提供することが
できる。
【0043】請求項4記載の発明によれば、角部状の建
物躯体に固定可能な化粧枠固定具を提供することができ
る。請求項5記載の発明によれば、平面状の建物躯体に
固定可能な化粧枠固定具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示すものであり、
玄関の上がり框を示す縦断面図である。
【図2】逆L状化粧枠固定具を示す縦断面図である。
【図3】平面状化粧枠固定具を示す縦断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態を示すものであり、
側板を示す縦断面図ものである。
【符号の説明】
11 立ち上がり芯材 12 中間材 13 芯材 14 框固定用芯材 15 フローリング床材 30 上がり框 31 化粧枠水平部 32 化粧枠垂直部 33 滑り止め突条 34 軟質角部 35 係合溝 36 引っかけ片 40 側板 51 被係合部 52 係合突起 53 引っかけ片 55 張出部 56 固定具水平部 57 固定具垂直部 70 垂直固定具 71 係合部 74 張出部 90 化粧枠固定具 91 連結手段 92 逆L状化粧枠固定具 93 平面状化粧枠
固定具 94 係合手段 95 被係合手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物躯体と、その室内側の表面を化粧す
    る化粧枠と、建物躯体と化粧枠との間に位置して建物躯
    体の室内側の表面に化粧枠を固定させる化粧枠固定具と
    を備えた化粧枠固定構造であって、 前記化粧枠固定具は、その室内側の表面に化粧枠を係合
    可能な係合手段と、化粧枠固定具の両端にそれぞれ位置
    して他の化粧枠固定具と連結可能な連結手段とを有し、 一の化粧枠固定具における連結手段は、他の化粧枠固定
    具に係合するための係合部と、他の化粧枠固定具の前記
    係合部が係合可能な被係合部とのうちのいずれかを備
    え、 前記係合部と前記被係合部とを係合させることによっ
    て、化粧枠固定具同士が連結されて、化粧枠固定具を建
    物躯体の室内側の表面に連続して形成可能とし、 前記化粧枠は、化粧枠固定具の係合手段に係合可能な被
    係合手段を備えたことを特徴とする化粧枠固定構造。
  2. 【請求項2】 化粧枠固定具は、建物内の水平面及び垂
    直面からなる逆L字状の角部に固定される縦断面形状が
    逆L字状の逆L状化粧枠固定具と、建物内の室内側の平
    面状の平面部に固定される平面状化粧枠固定具とを備
    え、 前記逆L状化粧枠固定具は、前記角部の水平面に沿って
    固定される固定具水平部と、この固定具水平部に連続し
    て形成されるとともに前記角部の垂直面に沿って固定さ
    れる固定具垂直部とを備えていることを特徴とする請求
    項1記載の化粧枠固定構造。
  3. 【請求項3】 化粧枠固定具の係合手段は、同一方向に
    向かって突出する係合突起と、その係合突起が同時に係
    合可能な係合溝とのいずれか一方から形成され、 化粧枠の被係合手段は、同一方向に向かって突出する係
    合突起と、その係合突起が同時に係合可能な係合溝との
    いずれか他方から形成されていることを特徴とする請求
    項1又は請求項2記載の化粧枠固定構造。
  4. 【請求項4】 建物躯体と、その室内側の表面を化粧す
    る化粧枠との間に位置して建物躯体の室内側の角部表面
    に化粧枠を固定させる化粧枠固定具であって、 前記角部の水平面に固定される固定具水平部と、前記角
    部の垂直面に固定される固定具垂直部とからなる縦断面
    形状が逆L字状に形成され、 この固定具水平部および固定具垂直部は、化粧枠を係合
    可能な係合手段を室内側の表面に備え、 固定具水平部の先端と固定具垂直部の下端とには、他の
    化粧枠固定具と連結可能な連結手段を備えたことを特徴
    とする化粧枠固定具。
  5. 【請求項5】 建物躯体と、その室内側の表面を化粧す
    る化粧枠との間に位置して建物躯体の室内側の平面状の
    表面に化粧枠を固定させる化粧枠固定具であって、 化粧枠を係合可能な係合手段を室内側の表面に備えると
    ともに、化粧枠固定具の両端に位置して他の化粧枠固定
    具と連結可能な連結手段を備えたことを特徴とする化粧
    枠固定具。
JP18146495A 1995-07-18 1995-07-18 化粧枠固定構造および化粧枠固定具 Pending JPH0932268A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010144435A (ja) * 2008-12-19 2010-07-01 Naka Ind Ltd 玄関用框の固定構造
CN107874501A (zh) * 2017-12-07 2018-04-06 清远欧派集成家居有限公司 装饰框与柜体
JP2019148077A (ja) * 2018-02-26 2019-09-05 株式会社Lixil 床構造体

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