JPS5852540B2 - 異方性磁石の製造法 - Google Patents

異方性磁石の製造法

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JPS5852540B2
JPS5852540B2 JP54008356A JP835679A JPS5852540B2 JP S5852540 B2 JPS5852540 B2 JP S5852540B2 JP 54008356 A JP54008356 A JP 54008356A JP 835679 A JP835679 A JP 835679A JP S5852540 B2 JPS5852540 B2 JP S5852540B2
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magnet
magnets
anisotropic
manganese
manufacturing
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渡 大輪
輝明 北森
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、すでに異方性化された磁石、例えばマンガン
・アルミニウム・炭素系合金磁石を粉体化し、任意の形
状・大きさに再成形してなる異方性磁石の製造法に釦い
て、前記異方性磁石の製造コストをきわめて安価にする
ことを可能にし、かつ粉砕に効果的な形状・寸法のもの
を提供することを目的とするものである。
周知のごとく磁石には等方性磁石と異方性磁石があり、
一定方向に特に強い磁力をもつように方向性を与えた異
方性磁石は同一材料からなる持方性磁石よりかなり強い
磁気特性を有するものである。
現在最も一般的で、また多く用いられている磁石は、粉
末冶金法で製造する酸化物磁石である通称フェライト磁
石である。
フェライト磁石は、主材料が酸化バリウムと酸化鉄とか
らなるバリウムフェライト磁石と、酸化ストロンチウム
と酸化鉄からなるストロンチウムフェライト磁石がある
その製造法は、酸化鉄にバリウムあるいはス)aンチウ
ムの粉末を混合し、空気中で加熱してBad。
6F203あるいは5rO−nFe203の化合物をつ
く9.これを単磁区粒子以下に微粉砕し、所望の形に圧
縮成形したのち再び加熱、焼結して得られる。
これらの結晶構造はマグネットブランバイト形六方晶系
構造のためC軸方向に結晶磁気異方性が生じ、磁界中で
成形し、方向性を与えると強い異方性磁石をつくること
ができる。
このようにフェライト磁石はすでに製造工程中にて粉末
成形により任意の形状、大きさのものを作成することが
でき1寸た同時に異方性化することもできる。
また、最近希土類コバルト磁石が開発され、きわだって
すぐれた磁気特性のため、各方面にも徐徐に使われ始め
てきた。
現在のところ希土類元素自身のコスト高のため現在磁石
そのものの価格もかなり高価であるが、使用量が増大す
るにつれ価格も下がってきた。
この希土類コバルト磁石も結晶磁気異方性であり、製造
法は前述のフェライト磁石と同様に溶融合金化したもの
を微粉砕し、磁場中圧縮成形して異方性磁石を製造する
ことができる。
以上のようにフェライト磁石、希土類コバルト磁石の共
通している点は結晶磁気異方性であり、製造工程中に粉
砕過程があり、任意の形状、大きさにすることができ、
かつすぐれた異方性磁石を製造できることである。
一方、アルニコ磁石は前述のフェライト磁石とならんで
現在最も広く用いられている高性能磁石の一つである。
その製造法l/′i1アルニコ磁石合金の変態を利用し
て製造された典型的な単磁区粒子磁石で、その保磁力は
合金中に析出した細長い強磁性微粒子の形状異方性によ
るもので通常砂型lたはシェル造型法で鋳造してつくら
れる。
アルニコ磁石は、その製造工程には前述の結晶磁気異方
性であるフェライト磁石、希土類コバルト磁石のように
微粉砕工程がなく鋳造によって異方性化された強磁性材
料を得ることが出来る。
近年にな9アルニコ磁石に匹敵する異方性マンガン・ア
ルミニウム・炭素系合金磁石が開発された。
その代表的特性は残留磁束密度Br=5200〜600
0 Gauss、保磁力Hc=2000〜26000e
、最大エネルギ積(BH)max=5〜MGOeと云わ
れ、この値はエネルギ積では、はぼアルニコ5に等しく
、主材料がマンガン・アルミニウムと云う材料的メリッ
トのため将来アルニコ磁石に置きかわる可能性もででき
た。
当初、マンガン・アルミニウム磁石は特性向上および異
方性化のためいろいろな方法が試みられた。
例えば種々の元素を添加してその特性向上をはかったシ
、冷間スェージング加工などの方法が試みられた。
しかし。これらはいずれも性能が低かったり、得られた
磁石が粉砕されたものであったジして実用化するには至
らなかった。
最近に至り、このマンガン・アルミニウム合金に炭素を
添加することにより準安定相の強磁性相の安定性が増す
とともに、磁気特性と機械的強度が大巾に改善された。
また、マンガン・アルミニウム合金の異方性化機構も詳
細に究明され、特定範囲の結晶軸方向での加圧による応
力化変態によって結晶構造がε−ε′−τに変態し、さ
らにτ相に応力を加えた場合はε′−τマルテンサイト
変態に釦ける原子時動面(もとのε相の0面に対応)に
沿って原子移動をおこし、τ相のC軸が容易に転換する
ことがわかった。
そしてこれは成る温度中で塑性加工することによって多
結晶体の異方性化法が開発され、現在では温間連続押出
方式による異方性マンガン・アルミニウム・炭素系合金
磁石が開発されるに至った。
この磁石の特徴は切削加工が可能で1機械的強度が大き
い1重量あたりのエネルギーが大きい。
高保磁力であることなどのすぐれた特徴を有している。
しかも最も大きな特徴は従来の高級磁石である希土類コ
バルト磁石、アルニコ磁石にはすべて高価なコバルトを
多く使用しているが、このマンガン・アルミニウム・炭
素系合金磁石はコバルトは全く使用せず、資源的に豊富
なマンガンとアルミニウムの材料から戒っている。
この方式による異方性マンガン・アルミニウム・炭素系
合金磁石は、磁化容易方向が押出棒の軸方向であるため
スピーカ用などの平型磁石および複写用マグネットロー
ルなどに使われる外径の小さい柱状めものには最適であ
る。
しかし、径方向に磁化力をもち、或は径の比較的大きい
磁石用には上記の異方性化機構と構造方式から考えて適
用はむずかしく、大きな特徴を有しながら用途範囲がか
ぎられていた。
か\る欠点を除去する有力な方法として、いったん異方
性化した磁石を微粉砕し、再成形する方法が考えられた
粉砕することにより、各粒子は従来の磁石特性を失わず
、任意の形状、大きさに再成形できる大きなメリットが
生れるわけである。
一般に粉砕に際して、粒子の大きさはおのずから適当な
値があう、再整形するときのバインダー等との配合比の
関係から数μオーダの細かい粒子に粉砕されることが望
ましいとされている。
本磁石についても当然微粉砕することが望lしいが、と
1かく砕くことはそれだけ機械にかける時間が長くなり
、tた特殊な装置、方法を用いなければならずその分だ
けコスト高になる。
一方、粉砕粒子が大きければ、再成形の際、配合が十分
に密に至らず1体積当シの磁石量が少なくなり、十分な
特性を発揮することが出来なくなる。
また、磁石を微粉砕することは1機械的応力を加えるこ
とになシ、応力変形による磁石の結晶構造にひずみを与
え、しいては磁気特性を劣化させることになる。
したがって、おのずからコスト粒子径と磁気特性との間
に最適な条件があるべきである。
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、本発明で特
徴とするところは、異方性化された磁石を粉砕して出来
た粒子はそれ自身すでに異方性化された磁石粒子であり
、磁場成形の際、前述せるようなフェライト磁石、希土
類コバルト磁石のように単磁区粒子に近いlμ程度の微
粒子に粉砕しなくても容易に同一方向に磁場方向が配列
され異方性化されることができる。
しかも成形される場合、各粒子は同一方向性をもつため
その際粒子自身が相互吸引し合って結合度を強くシ、密
に凝縮し合ってそれだけ効率よくつめこむことが出来る
すなわち1粒子の大きさの決定はこれを成形する際バイ
ンダーとの配合比にのみ関係してくるだけである。
かかる観点から粒径と磁気特性(磁束密度)との関係を
実験的にしらべたところ、約100μ程度に砕くことが
粉砕に要する時間、装置の規模等からみて最も効果的で
あることがわかった。
以下、実施例を示す。
1ず、原材料は温間塑性加工によって得られたマンガン
・アルミニウム・炭素系合金磁石で、その成分ばMn
= 69.6重量係C以下単に係と云う)、AI=30
.1係、C=0.4係からな9、その磁気特性は、残留
磁束密度Br=6500 Gauss、保磁力Hc=2
600Gauss最犬エネルギ積(BH)m ax =
7.0 MGOeのものである。
上記原材料を振動ミルにて30分〜60分かけ粒径約1
00μ程度に粉砕し、これをアセトンで溶かしたエポキ
シ樹脂をバインダーとして磁界中で加圧配向して固化さ
せた。
この時のプレス圧力は約200〜400に9/CIrL
2で充填率は54係であった。
なお、バインダーとしては熱可塑性のポリアミド6など
があシ、加熱溶融状態にして同様に磁界中で加圧・配向
させ冷却固化したところほぼ同様な特性が得られた。
その特性はBr =4000G。Hc =26000e
、 (BH)max= 3.5 MGOeである。
磁気特性が劣化するのはバインダとして用いた樹脂の配
合比が約50係のため、特性的にもその体積に比例して
約半分におちる。
成形方法と1、ては種々の方法が考えられ、適当なバイ
ンダを使用し、体積配合比を効果的に選ぶことにより。
同一体積で、もとの磁石と同程度の特性を得ることが可
能である。
このようにきわめて応用面が広く、かつ経済的にも安価
にできる異方性マグネットの粉体化方式をさらに効率的
に製造するには、そのもとになる異方性マグネットの最
適な製造法も検討する必要がある。
マンガン・アルミニウム・炭素系合金磁石の異方性化製
造方式はビレットを約1000℃以上で約1時間層体化
熱処理したのち、600℃以下1で空冷する。
このビレットに潤滑剤を塗布して約700℃の温度で油
圧プレスにより温間塑性加工(押出加工)を行なうこと
によって異方性化され、磁化容易方向は押出棒の軸方向
となる。
この温間押出加工の際、油圧プレスを用いるが、その容
量は完成品の柱状磁石径の大きさに比例して油圧プレス
の容量も大きくなる。
スピーカ用磁石は軸方向に磁化方向があり、通常20〜
40gmψの大きさのものが用いられる。
これらを温間連続押出方式にて製造する場合、加工率と
の関係もあり、1ステツプ式ば2ステツプに分けて押出
加工する。
また押出金型も700℃付近の高温と高い圧力のため、
金型製造に際してその特性・寿命等に考慮が必要となシ
製造コストも高くなる。
このように外径の大きい柱状磁石を塑性加工することは
プレス容量が大きくな9.またプレス金型の維持に柱意
を払わねばならず当然設備コストが高くなう、結果的に
は製品コストにはねかえってくる。
また、製造する磁石の品種が多くなれば、その形状、寸
法の異なったものがあられれ、その都度プレス金型を作
成する必要がある。
また、極端に磁石外径が大きくなれば改めてプレス容量
もアップさせなければならず、現用プレスで不十分な場
合改めて新設を検討しなければならないことも生じてく
る。
すなわち、温間押出加工は磁石の外径寸法により、その
プレス図備規模も異なり、プレス金型等の保守にも費用
がか\つてくる。
しかも得られた磁石は径方向には磁化方向がなく、軸方
向のみのため、その応用面はおのずから限られてくる。
本磁石の異方性化機構は温間押出加工の際、塑性加工に
よって督こる結晶構造の変態であるため。
プレス圧力の大きさだけではなく、塑性加工する際の加
工率によって決まるものである。
本発明の意図とするところは、すでに異方性化されたも
のを粉砕するため、粉砕される原材料が大きくてはかえ
って不都合であ#)、また不経済である。
その大きさはおのずから粉砕しやすい大きさ、形状があ
り、この場合の外径はむしろ5111ilψ以下の小さ
い方或は板状のものが望ましい。
このことはすなわち、温間押出加工にはそれほど大きな
プレス設備を必要とせず、またプレス金型も小さくてす
み、プレス圧も低いため、破損度合も少なく、それだけ
設備の寿命も伸び維持費が少なくなることにほかならな
い。
すなわち、この考えに基づいて異方性磁石を粉体化して
使用する場合は温間押出加工装置は外径の大きな柱状磁
石を製造する場合とは全く異なった考え方になってくる
かくして温間押出加工によって得られた比較的小径或は
板状の異方性化された磁石を粉砕して、それを再成形し
た磁石はコスト的メリットがきわめて大きく、かつ形状
、大きさは所望のものが得られ、また、その磁化方向も
自由に選択することができるので、用途もきわめて広し
ものになる。
また、その製造プロセスも小規模なもので十分であり、
簡略化されてくる。
加えて構成元素であるマンガン・アルミニウムの潜在的
にもつ材料的メリ:ットから今後広く工業界全般に用い
られる可能性が強く、その工業的価値はきわめて大きな
ものがある。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 温間塑性加工によってマンガン・アルミニウム・炭
    素系合金磁石より異方性磁石を得る製造法にかいて、温
    間連続押出方式にて製造された5inψ以下の線状のも
    の釦よび板状のものを粉体化し。 所望の形状に再成形してなることを特徴とする異方性磁
    石の製造法。
JP54008356A 1979-01-26 1979-01-26 異方性磁石の製造法 Expired JPS5852540B2 (ja)

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