JP6613730B2 - 希土類磁石の製造方法 - Google Patents

希土類磁石の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6613730B2
JP6613730B2 JP2015172371A JP2015172371A JP6613730B2 JP 6613730 B2 JP6613730 B2 JP 6613730B2 JP 2015172371 A JP2015172371 A JP 2015172371A JP 2015172371 A JP2015172371 A JP 2015172371A JP 6613730 B2 JP6613730 B2 JP 6613730B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hot
rare earth
powder
earth magnet
producing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015172371A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017050396A (ja
Inventor
亮介 塩井
隆弘 山本
貴司 及川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daido Steel Co Ltd filed Critical Daido Steel Co Ltd
Priority to JP2015172371A priority Critical patent/JP6613730B2/ja
Publication of JP2017050396A publication Critical patent/JP2017050396A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6613730B2 publication Critical patent/JP6613730B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、希土類磁石の製造方法に関し、さらに詳しくは、磁化容易軸が一方向に配向した希土類磁石の製造方法に関する。
ネオジムやサマリウムなどの希土類元素を含んだ磁石(希土類磁石)は、磁気特性に優れているため、モータや発電機などに使用されている。特に、Nd−Fe−B系磁石は、現在、最強の磁気特性を示す。また、Nd−Fe−B系磁石の構成元素の一部を他の希土類元素(R)や他の遷移金属元素(T)などで置換した磁石、あるいは、これらに添加元素(M)をさらに添加した磁石もまた、高い磁気特性を示すことが知られている。以下、Nd−Fe−B系磁石(合金)及びその派生物を総称して、「R−T−B系磁石(合金)」ともいう。
R−T−B系磁石の組織は、主相(R214B三元金属間化合物である磁石相)と、主相を取り囲むように存在する粒界相(非磁石相)から構成されている。R214B結晶(2−14−1結晶)の結晶構造は、正方晶であり、c軸が磁化容易軸である。そのため、主相の体積率が高く、かつ、磁気的に高配向であるほど、高磁力磁石となる。一般に、配向度が高くなるほど、最大エネルギー積(BH)maxが高くなる。また、主相の結晶粒が途切れなく粒界相に覆われており、かつ、微細組織であるほど、保磁力iHc(反磁界・高温に対する耐性)が高くなる(非特許文献1)。
このような高い磁気特性を示すR−T−B系磁石の製造方法に関し、従来から種々の提案がなされている。例えば、特許文献1には、
(a)希土類磁石合金の超急冷リボンを粉砕して粉末を作製し、
(b)粉末をコールドプレス及びホットプレスすることにより柱状体を作製し、
(c)ダイ、パンチ及びマンドレルを用いて柱状体を筒状体に押出加工する
方法が開示されている。
特許文献2には、
(a)磁石合金の超急冷リボンを粉砕して粉末を作製し、
(b)粉末を冷間プレス及び熱間プレスすることにより予備成形体を作製し、
(c)予備成形体のX方向の寸法を絞ると同時に、X方向と直交するY方向の寸法を拡げるように、予備成形体を押出加工する
方法が開示されている。
特許文献3には、
(a)希土類元素を含む鉄系合金を溶解、鋳造し、
(b)鋳造インゴットを熱間加工(押出加工、圧延加工、又は、スタンプ加工)する
希土類−鉄系永久磁石の製造方法が開示されている。
特許文献4には、
(a)希土類元素、遷移金属及びホウ素を含む原料合金粉末を磁場中成形し、
(b)成形体を放電プラズマ焼結する
希土類焼結磁石の製造方法が開示されている。
特許文献5には、
(a)希土類元素を含む原料を冷間成形し、
(b)冷間成形体を熱間成形(ホットプレス)し、さらに、
(c)熱間成形体を後方押出し加工し、円筒状の希土類磁石を得る
希土類磁石の製造方法が開示されている。
特許文献6には、
(a)急冷凝固により得られたフレーク状の合金粉末を冷間成形し、
(b)冷間成形体を予備加熱した後、熱間成形(ホットプレス)し、
(c)熱間成形体を熱間押出し加工する
磁気異方性磁石素材の製造方法が開示されている。
特許文献7には、
(a)キャビティ内に磁性粉末を充填し、磁性粉末にラジアル配向磁場を印加しながら、キャビティ内の磁性粉末を軸方向から加圧して、リング状磁石成形体を成形し、
(b)リング状磁石成形体を焼結させる
リング状焼結磁石の製造方法が開示されている。
特許文献8には、
(a)合金組成(質量%):31Nd−3Co−1B−0.4Ga−残部Feからなる原料を急冷凝固することにより得られる合金薄片を粉砕して合金粉末を作製し、
(b)合金粉末を成形(ホットプレス)してバルク体を作製し、
(c)成形とは異なる加工方向にバルク体の熱間据え込み加工又は熱間圧延加工を行う
R−T−B系希土類磁石の製造方法が開示されている。
同文献には、成形とは90°異なる加工方向に熱間据え込み加工又は熱間圧延加工を行うことにより、磁化が向上すると同時に、高い保持力を確保することができる点が記載されている。
さらに、特許文献9には、
(a)希土類元素を含む粉末を加圧成形し、
(b)成形体を押出し加工することによって板状の中間体を製造し、
(c)中間体の厚み方向に据え込み加工する
希土類磁石の製造方法が開示されている。
超急冷法により得られたR−T−B系合金の粉末は、薄片状の形状を有している。また、個々の粉末は、等軸形状の微細(粒径:数十nm)な主相粒子の集合体からなり、かつ、個々の主相粒子がランダムな方向を向いた無配向組織を呈している。このような粉末を冷間成形及び熱間成形すると、個々の粉末内部において主相粒子がc軸に対して垂直方向に異方成長し、板状の異方形状粒となる。この時、成形体内部では、異方形状粒がランダムな方向を向いた無配向組織になっている。
さらに、無配向の異方形状粒を含む成形体を熱間塑性加工すると、粒界相が液相化して粒界滑りが起きる。その結果、c軸方向(板状の異方形状粒の厚さ方向)が圧縮方向に揃うように、異方形状粒が回転する。
熱間塑性加工法は、主相粒子の結晶粒を小さくすること、及び、c軸の配向度を高くすることが可能である。そのため、熱間塑性加工法は、保磁力が高く、かつ、最大エネルギー積(又は、残留磁束密度)が高い磁石を製造する方法として有効である。しかしながら、使用環境がより厳しい用途に使用するためには、磁石の磁気特性をさらに向上させることが望まれる。
特開平09−129463号公報 特開2008−091867号公報 特開平08−250312号公報 特開2005−197298号公報 特開2010−263172号公報 特開2011−042837号公報 特開2006−093301号公報 特開2012−174986号公報 特開2014−103386号公報
日置 敬子他、素形材、第52巻(2011年)、第8号、第19頁〜第24頁
本発明が解決しようとする課題は、保磁力が高く、かつ、残留磁束密度(又は、最大エネルギー積)が高い希土類磁石の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る希土類磁石の製造方法は、以下の構成を備えていることを要旨とする。
(1)前記希土類磁石の製造方法は、
希土類元素(R)を含む磁性材料からなる薄片状の粉末であって、磁気異方性を有する異方形状粒と、非磁性の粒界相とを含む前記希土類磁石を製造するための粉末を成形し、成形体を得る成形工程と、
前記成形体の熱間押出加工を行い、前記異方形状粒の磁化容易軸を配向させる熱間押出加工工程と
を備えている。
(2)前記成型工程は、冷間成形と熱間成形の双方を行い、該冷間成形で得られる冷間成形体は、前記熱間成形の過程で一軸方向に圧縮され、該熱間成形時の圧縮方向が該冷間成形時の圧縮方向と平行でない。
(3)前記冷間成形工程における圧縮方向と、前記熱間押出加工工程における圧縮方向とのなす角が5°以下となっている。
(削除)
特許文献8には、希土類磁石の原料粉末を成形し、成形体を熱間据え込み加工又は熱間圧延加工を行う場合において、成形方向とは90°異なる方向に熱間据え込み加工又は熱間圧延加工を行うと、磁気特性が向上すると記載されている。
これに対し、成形体を熱間押出加工する場合、成形時の圧縮方向と熱間押出加工時の圧縮方向とをほぼ平行にすると、高い保持力と高い残留磁束密度(又は、最大エネルギー積)とを両立させることができる。
熱間塑性加工の方法が異なることによって、全く逆の結果が得られる理由の詳細は不明であるが、おそらく、熱間塑性加工時における塑性ひずみの大きさや分布、塑性変形が生じていない領域の応力状態などが関係していると考えられる。
本発明に係る希土類磁石の製造方法の工程図である。 板磁石の製造方法の模式図である。 リング磁石の製造方法の模式図である。 希土類磁石の配向メカニズムの模式図である。 図5(a)は、押出加工時の角度差が5°以下である押出加工材の断面の顕微鏡写真である。図5(b)は、図5(a)の四角で囲んだ領域の拡大写真である。図5(c)は、押出加工時の角度差が90°である押出加工材の断面顕微鏡写真である。図5(d)は、図5(c)の四角で囲んだ領域の拡大写真である。 種々の条件下で熱間押出加工することにより得られた磁石の磁気特性を示す図である。
以下に、本発明の一実施の形態について詳細に説明する。
[1. 希土類磁石の製造方法]
図1に、本発明に係る希土類磁石の製造方法の工程図を示す。図1において、希土類磁石の製造方法は、原料粉末製造工程と、成形工程と、熱間押出加工工程とを備えている。
[1.1. 原料粉末製造工程]
まず、希土類元素(R)を含む磁性材料からなる薄片状の粉末であって、磁気異方性を有する異方形状粒と、非磁性の粒界相とを含む希土類磁石を製造するための粉末を製造する(原料粉末製造工程)。
[1.1.1. 原料粉末の組成]
原料粉末は、希土類元素(R)を含む磁性材料からなり、かつ、磁気異方性を有する異方形状粒と、非磁性の粒界相とを含む希土類磁石を製造可能なものであれば良い。
すなわち、原料粉末は、
(a)初めから、異方形状粒と、粒界相とを含むもの、又は、
(b)加熱により、異方形状粒と、粒界相とを生成可能なもの、
のいずれであっても良く、例えば、アモルファス及び/又は磁化容易軸を有する結晶粒を含むものとすることができる。なお、前記結晶粒を含む場合には、さらに非磁性の粒界相を含む。
このような条件を満たす限りにおいて、原料粉末の組成、すなわち、磁性材料の組成は、特に限定されない。
前記磁性材料は、特に、少なくとも希土類元素(R)、元素T(Tは、Fe又はFe+Co)、及びBを含むR−T−B系合金からなるものが好ましい。R−T−B系合金を適切な条件下で成形及び加工すると、R214B相を主相とする異方形状粒と、異方形状粒の周囲を取り囲む粒界相とを有する希土類磁石が得られる。この場合、元素Rの種類及び量、Feを置換するCoの量、他の添加元素(M)の種類及び量は、特に限定されるものではなく、目的に応じて最適なものを選択することができる。
R−T−B系合金は、特に、
12.5≦R≦15.0at%、
4.5≦B≦6.5at%、
0.1≦Ga≦0.7at%、
0≦Co≦6.0at%、及び、
0≦Cu+Al≦2.0at%
を含み、残部がFe及び不可避的不純物からなるものが好ましい。
本発明において、「希土類元素(R)」とは、Y、及び、LaからLuまでの元素(ランタノイド元素)をいう。元素(R)は、元素(T)及びBと共にR214B結晶(2−14−1結晶)の構成元素である。磁性材料は、いずれか1種の元素(R)を含むものでも良く、あるいは、2種以上を含むものでも良い。元素(R)は、特に、Nd、Pr、Dy、及び、Tbからなる群から選ばれるいずれか1種以上の元素が好ましい。
Gaは、R−T−B系合金に添加される添加元素(M)であり、粒界相を低融点化し、保磁力を向上させる作用がある。
Coは、Feの一部を置換する元素(T)であり、耐食性及び熱安定性を向上させる作用がある。Coは、必要に応じて添加される。
Cu及びAlは、R−T−B−系合金に添加される添加元素(M)であり、いずれも粒界相を低融点化し、保磁力を向上させる作用がある。Cu及びAlは、それぞれ、必要に応じて添加される。また、Cu及びAlは、いずれか一方を添加しても良く、あるいは、双方を添加しても良い。
[1.1.2. 原料粉末の組織]
原料粉末は、初めから異方形状粒と、粒界相とを含むものでも良い。しかしながら、異方形状粒を含む粉末を用いて熱間押出加工を行うと、熱間押出加工時に異方形状粒の異方成長が過度に進行し、保磁力が低下する場合がある。
主相の粒径を微細化し、高い保持力を得るためには、原料粉末は、主相からなる微細な等軸形状粒を含むもの(すなわち、加熱により異方形状粒及び粒界相を生成可能なもの)が好ましい。また、微細な異方形状粒を生成させるためには、等軸形状粒の粒径は小さいほどよい。
例えば、後述する超急冷法を用いると、アモルファス、及び/又は、粒径が数十nmの等軸形状粒からなる薄片状の粉末が得られる(図1(d)参照)。これを適切な温度に加熱すると、等軸形状粒がc軸に対して垂直方向に優先的に成長(異方成長)する。その結果、直径:数百nm×厚さ:数十nm程度の板状の異方形状粒が生成する(図1(e)参照)。
[1.1.3. 原料粉末の形状]
本発明において、原料粉末は、薄片状の形状を持つ。「薄片状」とは、厚さ(t)に対する、面積が最も大きい面(最大面)の最小寸法(D)の比(=D/t)が2以上であることをいう。具体的な寸法については、特に限定されないが、厚さ(t)は5〜25μmとすることができ、最小寸法(D)は50〜300μmとすることができる。なお、各寸法は、光学顕微鏡又はSEM(走査型電子顕微鏡)を用いて測定することができる。また、最小寸法(D)及び厚さ(t)は、複数箇所の測定値の平均値として良い。
熱間押出加工後の材料中には、原料粉末の粒界(粉末粒界)が残存している。この粉末粒界の形状は、原料粉末の形状、成形条件、熱間押出加工条件などにより大きく変化する。特に、原料粉末の形状が薄片状である場合、加工条件の相違によって、粉末粒界の形状が大きく異なる。
ミクロレベルで見た時に、粉末粒界の内部に存在する主相粒子の大きさや配向度に大きな差が無いにもかかわらず、加工条件の相違によって材料全体の磁気特性は大きく変化する。これは、熱間押出加工後の粉末粒界の形状が磁気特性に影響しているためと考えられる。そのため、薄片状の原料粉末に対して本発明を適用すると、高い効果が得られる。
[1.1.4. 原料粉末の製造方法]
原料粉末の製造方法は、上述した条件を満たす原料粉末が得られる限りにおいて、特に限定されない。原料粉末の製造方法は、特に、磁性材料の溶湯を超急冷することにより薄帯を製造する方法(超急冷法)が好ましい。
図1(a)に、超急冷法の模式図を示す。磁性材料の溶湯を回転する金属ロールに吹き付けると、金属ロール表面において溶湯が超急冷され、薄帯が得られる。この薄帯を粉砕すると、薄片状の粉末が得られる。粉末の大きさは、製造条件にもよるが、通常、粒径:150μm程度、厚さ:20μm程度である。図1(d)に、超急冷法により得られた粉末の断面のSEM写真を示す。図1(d)より、粉末の内部には、粒径:数十nm程度の微細な等軸形状粒が含まれていることが分かる。
[1.2. 成形工程]
次に、得られた粉末を成形し、成形体を得る(成形工程)。成形は、(a)冷間成形のみ、(b)熱間成形のみ、又は、(c)冷間成形と熱間成形の組み合わせ、のいずれであっても良い。
[1.2.1. 冷間成形]
「冷間成形」とは、室温近傍(20℃±15℃、好ましくは、25℃±5℃)の温度で行う成形をいう。本発明において、冷間成形の方法は、特に限定されるものではなく、目的に応じて最適な方法を選択することができる。
例えば、図1(b)に示すように、ダイのキャビティ内に粉末を充填し、パンチを用いて粉末を一軸加圧すると、ブロック状の成形体が得られる。この場合、圧縮方向は、パンチによる加圧方向となる。
あるいは、図示はしないが、円筒状のゴム容器の中心にマンドレルを配置し、ゴム容器とマンドレルの隙間に粉末を充填し、CIP処理すると、円筒状の成形体を得ることができる。この場合、圧縮方向は、ラジアル方向となる。
冷間成形条件は、ハンドリングが可能な程度の強度を持つ成形体を得ることが可能な条件であれば良い。一般に、成形体の密度が高くなるほど、成形体の強度が高くなる。ハンドリングに耐える強度を得るためには、成形体の相対密度は、60%以上が好ましい。相対密度は、さらに好ましくは、70%以上、さらに好ましくは、80%以上である。
冷間成形時の雰囲気は、特に限定されない。通常、冷間成形は、大気中で行われる。
本発明における相対密度とは、理論密度に対する実測密度の比率を意味する。
[1.2.2. 熱間成形]
「熱間成形」とは、成形体の緻密化が進行する温度域で行う成形をいう。熱間成形は、粉末に対して直接行っても良く、あるいは、冷間成形体に対して行っても良い。緻密な成形体を得ることが可能な限りにおいて、熱間成形方法は、特に限定されない。熱間成形方法としては、例えば、ホットプレス法、HIP処理法、放電プラズマ焼結法などがある。
熱間成形工程で得られた成形体(熱間成形体)に多量の気孔が残存している場合、熱間押出加工後の材料(押出加工材)中に気孔が残存する場合がある。気孔は、押出加工材の磁気特性を低下させる原因となる。そのため、熱間成形体の相対密度は、高いほど良い。具体的には、熱間成形体の相対密度は、90%以上が好ましい。相対密度は、さらに好ましくは、95%以上、さらに好ましくは、99%以上である。
一般に、熱間成形温度が高くなるほど、熱間成形体の相対密度は高くなる。一方、熱間成形温度が高くなりすぎると、熱間成形時に結晶粒(主相粒子)の成長が過度に進行し、保磁力が低下する。従って、熱間成形温度は、熱間成形体の相対密度が高くなり、かつ、主相粒子の成長が過度に進行しないように、最適な温度を選択するのが好ましい。最適な熱間成形温度は、熱間成形方法や磁性材料の組成により異なる。熱間成形温度は、通常、500〜900℃、好ましくは、700〜850℃である。
熱間成形は、成形体の酸化を防ぐために、非酸化雰囲気下(例えば、Ar中、真空中など)で行うのが好ましい。
なお、冷間成形と熱間成形の双方を行う場合において、熱間成形方法としてホットプレス法や放電プラズマ焼結法を用いるときには、冷間成形体は、熱間成形過程で一軸方向に圧縮される。この場合、熱間押出加工と異なり、熱間成形時の圧縮方向は、必ずしも冷間成形時の圧縮方向と平行である必要はない。これは、熱間成形加工は、熱間押出加工と比べて、加工中に生じる材料の塑性流動が格段に少ないためである。
また、熱間押出加工に用いられるダイの形状を最適化すると、冷間成形体の緻密化と、緻密化した成形体(熱間成形体)の熱間押出加工とを同時に行うこともできる。このような場合には、独立した熱間成形工程を省略することができる。
[1.3. 熱間押出加工工程]
次に、成形体の熱間押出加工を行う(熱間押出加工工程)。「熱間押出加工」とは、結晶粒が固相であり、かつ、粒界相が液相化する温度域で行う押出加工をいう。
図1(c)に示すように、成形体を熱間押出加工する。これにより、成形体中において異方形状粒の生成及び/又は異方成長が起こると同時に、磁化容易軸(c軸)が圧縮方向と平行になるように、異方形状粒が回転する。また、ダイの形状を最適化すると、成形体の緻密化も同時に進行する。その結果、緻密であり、かつ、異方形状粒の磁化容易軸が一方向に配向した押出加工材が得られる。図1(e)に、押出加工材の断面のSEM写真を示す。
得られた押出加工材は、必要に応じて、切断、研削、面取などの後加工に供される。
[1.3.1. 加工条件]
[A. 加工温度及び加工雰囲気]
熱間押出加工は、異方形状粒が固相であり、かつ、粒界相のみが液相化する温度域で行われる。これは、熱間押出加工時に粒界滑りを生じさせるためである。最適な加工温度は、押出加工方法や磁性材料の組成により異なる。加工温度は、通常、500〜900℃、好ましくは、700〜850℃である。
熱間押出加工は、成形体の酸化を防ぐために、非酸化雰囲気下(例えば、Ar中、真空中など)で行うのが好ましい。
[B. 圧縮方向]
熱間押出加工は、成形時の圧縮方向とほぼ平行に成形体が圧縮されるように行う。具体的には、成形工程における圧縮方向と、熱間押出加工工程における圧縮方向とのなす角(以下、「角度差」という)が5°以下となるように行う。角度差は、好ましくは、3°以下、より好ましくは、1°以下である。
上述のように熱間押出加工を行うことで、熱間押出加工工程における圧縮方向に最小主ひずみが導入され、その方向に磁化容易軸が配向する。そして、熱間押出加工工程における圧縮方向を着磁方向とすることで、優れた異方性希土類磁石とすることができる。
ここで、「成形時の圧縮方向」とは、
(a)冷間成形のみが行われた場合には、冷間成形時の圧縮方向、
(b)熱間成形のみが行われた場合には、熱間成形時の圧縮方向、
(c)冷間成形及び熱間成形の双方が行われた場合には、冷間成形時の圧縮方向
をいう。
原料粉末の形状が薄片状である場合、冷間成形体は、圧縮方向に薄片が積層した組織を持つ。このような冷間成形体を熱間押出加工する場合において、熱間押出加工時の角度差が90°であるときには、薄片状粉末が最大面に対して平行方向に圧縮される。その結果、粉末粒界が折れ曲がり、あるいは、波形に湾曲し、粉末粒界が複雑に入り組んだ押出加工材が得られる。
これに対し、角度差が所定の値以下であるときには、粉末粒界がほぼ平行に並んだ押出加工材が得られる。この点は、熱間成形のみを行った場合、並びに、冷間成形及び熱間成形の双方を行った場合も同様である。
[C. 圧縮ひずみ]
熱間押出加工は、粒界滑りにより異方形状粒を回転させ、c軸を一方向に揃えるために行われる。そのため、熱間押出加工時の圧縮ひずみが小さすぎると、異方形状粒の回転が不十分となる。その結果、押出加工材の磁気配向度が低下する。
高い磁気配向度を得るためには、圧縮ひずみは、1.0以上が好ましく、1.1以上がより好ましく、1.2以上が一層好ましい。
ここで、「圧縮ひずみ」とは、熱間押出加工前後において、熱間押出加工時の圧縮方向の寸法を、それぞれt0及びtとした場合に、ln(t0/t)として定義される。
[1.3.2. 加工方法]
上述した条件を満たす限りにおいて、熱間押出加工の方法は、特に限定されない。例えば、熱間押出加工は、前方押出加工であっても良く、あるいは、後方押出加工であっても良い。また、熱間押出加工は、板状に押出加工するものでも良く、あるいは、円筒状に押出加工するものでも良い。
[A. 板磁石の製造方法]
図2に、板磁石の製造方法の模式図を示す。板磁石を製造する場合、まず、図2(a)に示すように、直方体状の成形体10を作製する。図2に示す例の場合、X方向が成形時の圧縮方向である。
次に、図2(b)に示すように、キャビティ14aを有するダイ14と、キャビティ14aの上部に挿入可能なパンチ16とを備えた押出加工装置12を用意する。
キャビティ14aは、
(a)上方から成形体10を挿入可能であり、かつ、
(b)成形体10を下方に押し出す際に、X方向の寸法を絞ると同時に、X方向と直交するY方向の寸法を拡げるような塑性変形が可能となる
ような形状を持っている。
なお、図2(b)の中央図は、成形体10の平面図(Z方向から見た図)である。
ダイ14のキャビティ14aの上部に成形体10を挿入し、パンチ16で成形体10を押圧する。これにより、キャビティ14aの上部において成形体10が緻密化(熱間成形)されると同時に、キャビティ14aの下部において緻密化された成形体10がダイ14の下方に押し出される。
この時、図2(c)に示すように、成形時の圧縮方向(X方向)の寸法が絞られると同時に、X方向と直交するY方向の寸法が拡がる。その結果、図2(d)に示すような形状を有する押出加工材18が得られる。
なお、図2(c)の中央図は、加工途中の押出加工材18の平面図(Z方向から見た図)である。
[B. リング磁石の製造方法]
図3に、リング磁石の製造方法の模式図を示す。リング磁石を製造する場合、まず、図3(a)に示すように、円筒状の成形体20を作製する。図3に示す例の場合、ラジアル方向(r方向)が成形時の圧縮方向である。
次に、図3(b)に示すように、円筒状のキャビティ24aを有するダイ24と、マンドレル26と、パンチ28とを備えた押出加工装置22を用意する。
マンドレル26は、一様の直径を有する小径部26aと、一様の直径を有する大径部26bとを備えている。大径部26bの直径は、小径部26aの直径より大きくなっている。
パンチ28は、円筒状になっている。パンチ28の外径は、ダイ24のキャビティ24aの内径より小さくなっている。また、パンチ28の内径は、マンドレル26の小径部26aの外径より大きくなっている。
小径部26aが上になるように、ダイ24の中心部にマンドレル26を挿入する。次いで、ダイ24のキャビティ24aと、マンドレル26の小径部26aとの間に成形体20を挿入し、パンチ28で成形体20を押圧する。これにより、キャビティ24aの上部において成形体20が緻密化(熱間成形)されると同時に、成形体20がダイ24の下方に押し出される。
この時、図3(c)に示すように、成形体20は、キャビティ24aと大径部26bとの間でラジアル方向に圧縮される。その結果、図3(d)に示すような形状を有する押出加工材30が得られる。
[2. 希土類磁石]
本発明に係る希土類磁石は、本発明に係る方法により得られたものからなる。
[2.1. 組成]
本発明に係る希土類磁石は、希土類元素(R)を含む磁性材料からなる。磁性材料の組成の詳細については、上述した通りであるので、説明を省略する。
[2.2. 組織]
[2.2.1. 結晶粒径]
本発明に係る希土類磁石は、磁気異方性を有する異方形状粒(磁石相)と、異方形状粒の周囲に存在する粒界相(非磁石相)とを含む。希土類磁石の残留磁束密度(又は、最大エネルギー積)は、主として磁性材料の組成及び異方形状粒の配向度に依存し、保磁力は、主として異方形状粒の粒径に依存する。高い保持力を得るためには、異方形状粒の粒径は、小さいほど良い。ここで、「異方形状粒の粒径」とは、異方形状粒の最大面の大きさをいう。
本発明に係る方法を用いる場合において、製造条件を最適化すると、異方形状粒の粒径が150〜500nmである希土類磁石が得られる。
[2.2.2. 磁気配向度]
異方形状粒は、板状を呈しており、厚さ方向が磁化容易軸(c軸)である。本発明に係る希土類磁石は、熱間押出加工により製造されるため、磁化容易軸が一方向に配向している。磁化容易軸の配向の程度(磁気配向度)は、飽和磁束密度(Js)に対する残留磁束密度(Br)の比(=Br/Js)で表すことができる。
本発明に係る方法を用いる場合において、製造条件を最適化すると、磁気配向度が0.9以上である希土類磁石が得られる。
[2.2.3. 粉末粒界]
「粉末粒界」とは、薄片状の原料粉末同士の界面をいい、結晶粒(主相)よりも希土類元素(R)リッチな領域となっており、希土類元素(R)の酸化物が主として含まれる。また、粉末粒界は、光学顕微鏡で確認できる程度の厚みがある。
本発明に係る希土類磁石は、成形時の圧縮方向と熱間押出加工時の圧縮方向がほぼ平行になるように、熱間押出加工することにより得られる。そのため、本発明に係る希土類磁石は、従来の方法により得られる希土類磁石に比べて、粉末粒界の形状の乱れが少ない。
粉末粒界の形状の乱れの程度は、熱間押出加工時の圧縮方向と、粉末の最大長さ方向とのなす角θの平均値θmにより表すことができる。θmは、無作為に選んだ50個以上の粉末のθから求める。
「粉末の最大長さ方向」とは、熱間押出加工の圧縮方向に対して平行な断面(その面の法線方向と、圧縮方向とのなす角が90°である面)において、粉末の長さが最も長くなる方向をいう。
本発明に係る方法を用いる場合において、製造条件を最適化すると、θmが70〜90°である希土類磁石が得られる。
[3. 作用]
[3.1. 配向メカニズム]
図4に、希土類磁石の配向メカニズムの模式図を示す。超急冷法により製造された原料粉末は、微細な等軸形状粒からなる主相を含んでおり、個々の主相の磁化容易軸がランダムな方向を向いた無配向組織を呈している。このような粉末を冷間成形すると、無配向組織の冷間成形体が得られる(図4(a))。
このような冷間成形体を熱間成形すると、主相粒子(2−14−1結晶)がc軸に対して優先的に成長し、主相からなる異方形状粒が生成すると同時に、成形体が緻密化する。この時、成形体に加えられる塑性ひずみは相対的に小さいので、異方形状粒は無配向なままである(図4(b))。
次に、緻密化した熱間成形体を高温で圧縮すると、異方形状粒の成長が進行すると同時に、粒界相が液相化し、粒界滑りが起きる。この時、異方形状粒は、その形状の異方性によって、c軸が圧縮方向に平行となるように回転する(図4(c))。その結果、微細な異方形状粒を含み、かつ、異方形状粒の磁化容易軸が一方向に配向した希土類磁石が得られる(図4(d))。
薄片状の原料粉末を成形すると、成形体の組織は、成形時の圧縮方向に薄片が積層された構造を持つ。この積層方向と、熱間押出加工時の圧縮方向との角度差が大きくなると、薄片を折り曲げたり、あるいは、湾曲させるような力が働く。その結果、局所的に意図しない方向に最小主ひずみが導入され、配向度が低下する。
これに対し、薄片が積層している成形体を熱間押出加工する場合において、成形時の圧縮方向と熱間押出加工時の圧縮方向とを一致させると、薄片の最大面の法線方向に均等に応力がかかる。そのため、局所的なひずみ方向のバラツキや、磁化容易軸の配向の乱れが生じにくい。本発明に係る希土類磁石が従来の希土類磁石に比べて、高保磁力かつ高残留磁束密度であるのは、このような局所的な乱れが影響していると考えられる。
[3.2. 熱間塑性加工方法の相違による磁気特性の変化]
特許文献8には、希土類磁石の原料粉末を成形し、成形体を熱間据え込み加工又は熱間圧延加工を行う場合において、成形方向とは90°異なる方向に熱間据え込み加工又は熱間圧延加工を行うと、磁気特性が向上すると記載されている。
これに対し、成形体を熱間押出加工する場合、成形時の圧縮方向と熱間押出加工時の圧縮方向とをほぼ平行にすると、高い保持力と高い残留磁束密度(又は、最大エネルギー積)とを両立させることができる。
熱間塑性加工の方法が異なることによって、全く逆の結果が得られる理由の詳細は不明であるが、おそらく、熱間塑性加工時における塑性ひずみの大きさや分布、塑性変形が生じていない領域の応力状態などが関係していると考えられる。
(実施例1、比較例1)
[1. 試料の作製]
超急冷法を用いて、組成の異なる2種類の粉末を作製した。各粉末の希土類元素(R)の総量は、14.0at%、又は、14.2at%とした。各粉末を、それぞれ、室温において冷間成形(一軸加圧)し、直方体状の成形体を得た。
次に、図2に示す押出成形装置12を用いて、熱間押出加工を行った。押出加工の温度は、750℃とし、圧縮ひずみが1.3となるように、ひずみ速度は、0.03〜0.08s-1の範囲で変化させた。また、熱間押出加工時の角度差は、5°以下(実施例1)、又は、90°(比較例1)とした。
[2. 試験方法]
[2.1. 組織]
SEMを用いて、押出加工材の断面組織を観察した。
[2.2. 磁気特性]
磁気特性の測定は、閉磁回路式及びパルス励磁式のB−Hトレーサーにより行った。閉磁回路式B−Hトレーサーは、東英工業株式会社製の直流自記磁束計TRF−5BH−25、パルス励磁式B−Hトレーサーは、東英工業株式会社製のパルス励磁型磁気特性測定装置TPM−2−08s−25VTを使用した。
閉磁回路式B−Hトレーサーは、反磁界の影響を受けないために残留磁束密度の測定に、パルス励磁式B−Hトレーサーは、磁極の飽和の影響を受けないために、本発明対象のような高保磁力磁石の保磁力の測定に適している。
残留磁束密度は、閉磁路式B−Hトレーサーでの測定値、保磁力はパルス励磁式B−Hトレーサーの測定値を採用した。
[3. 結果]
[3.1. 組織]
図5(a)及び図5(b)に、それぞれ、押出加工時の角度差が5°以下である押出加工材の断面の顕微鏡写真及びその拡大写真を示す。図5(c)及び図5(d)に、それぞれ、押出加工時の角度差が90°である押出加工材の断面顕微鏡写真及びその拡大写真を示す。図5より、角度差の相違により、粉末粒界の形状が大きく異なることがわかる。
[3.2. 磁気特性]
表1に、種々の条件下で熱間押出加工することにより得られた磁石の磁気特性を示す。なお、表1には、粉末組成及び押出加工条件も併せて示した。また、図6に、種々の条件下で熱間押出加工することにより得られた磁石の磁気特性を示す。表1及び図6より、以下のことがわかる。
Figure 0006613730
(1)いずれの試料も、角度差が5°以下(‖)である押出加工材の磁気特性は、角度差が90°(⊥)である押出加工材の磁気特性より向上した。これは、冷間成形の圧縮方向と押出加工時の圧縮方向をほぼ平行にすることにより、粉末粒界近傍における局所的なひずみ方向のバラツキや、磁化容易軸の配向の乱れが低減されたためと考えられる。
(2)いずれの試料も、ひずみ速度が小さくなるほど、保磁力が低下した。これは、熱間加工時間が長時間化することで結晶粒が成長したためと考えられる。
(3)いずれの試料も、あるひずみ速度で残留磁束密度が極大となった。これは、高ひずみ速度(短時間)では結晶粒の異方成長が不十分となったために配向が進まず、一方、低ひずみ速度(長時間)では等軸形状の異常粒成長が生じたため周囲の配向が乱れたためと考えられる。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
本発明に係る希土類磁石及びその製造方法は、モータ、スピーカ、マイクロホン、発電機などに用いられる磁石及びその製造方法として利用することができる。
10 成形体
12 押出加工装置
14 ダイ
14a キャビティ
16 パンチ
18 押出加工材

Claims (6)

  1. 以下の構成を備えた希土類磁石の製造方法。
    (1)前記希土類磁石の製造方法は、
    希土類元素(R)を含む磁性材料からなる薄片状の粉末であって、磁気異方性を有する異方形状粒と、非磁性の粒界相とを含む前記希土類磁石を製造するための粉末を成形し、成形体を得る成形工程と、
    前記成形体の熱間押出加工を行い、前記異方形状粒の磁化容易軸を配向させる熱間押出加工工程と
    を備えている。
    (2)前記成型工程は、冷間成形と熱間成形の双方を行い、該冷間成形で得られる冷間成形体は、前記熱間成形の過程で一軸方向に圧縮され、該熱間成形時の圧縮方向が該冷間成形時の圧縮方向と平行でない。
    (3)前記冷間成形工程における圧縮方向と、前記熱間押出加工工程における圧縮方向とのなす角が5°以下となっている。
  2. 前記熱間押出加工工程は、さらに、圧縮ひずみが1.0以上となるように、前記成形体を熱間押出加工するものからなる請求項1に記載の希土類磁石の製造方法。
  3. 前記熱間押出加工工程は、前記成形時の圧縮方向(X方向)の寸法を絞ると同時に、X方向と直交するY方向の寸法を拡げるように、前記成形体を熱間押出加工するものからなる請求項1又は2に記載の希土類磁石の製造方法。
  4. 前記粉末は、前記磁性材料の溶湯を超急冷することにより薄帯を製造し、前記薄帯を粉砕することにより得られるものからなる請求項1から3までのいずれか1項に記載の希土類磁石の製造方法。
  5. 前記磁性材料は、少なくとも前記希土類元素(R)、元素T(Tは、Fe又はFe+Co)、及びBを含むR−T−B系合金からなる請求項1から4までのいずれか1項に記載の希土類磁石の製造方法。
  6. 前記R−T−B系合金は、
    12.5≦R≦15.0at%、
    4.5≦B≦6.5at%、
    0.1≦Ga≦0.7at%、
    0≦Co≦6.0at%、及び、
    0≦Cu+Al≦2.0at%
    を含み、残部がFe及び不可避的不純物からなる請求項5に記載の希土類磁石の製造方法。
JP2015172371A 2015-09-01 2015-09-01 希土類磁石の製造方法 Active JP6613730B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015172371A JP6613730B2 (ja) 2015-09-01 2015-09-01 希土類磁石の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015172371A JP6613730B2 (ja) 2015-09-01 2015-09-01 希土類磁石の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017050396A JP2017050396A (ja) 2017-03-09
JP6613730B2 true JP6613730B2 (ja) 2019-12-04

Family

ID=58280243

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015172371A Active JP6613730B2 (ja) 2015-09-01 2015-09-01 希土類磁石の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6613730B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102347739B1 (ko) * 2017-12-11 2022-01-06 현대자동차주식회사 강자계 방식 열간 압출 영구자석 제조공법 및 ipm 모터
JP7155971B2 (ja) * 2018-12-05 2022-10-19 大同特殊鋼株式会社 円弧状永久磁石およびその製造方法
JP7342706B2 (ja) 2020-01-10 2023-09-12 大同特殊鋼株式会社 永久磁石およびその製造方法
JP2022098987A (ja) 2020-12-22 2022-07-04 Tdk株式会社 R‐t‐b系永久磁石
US20230405673A1 (en) * 2021-06-16 2023-12-21 Iowa State Unversity Research Foundation, Inc. Near net shape fabrication of anisotropic magnest using hot roll method

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6477102A (en) * 1987-09-18 1989-03-23 Hitachi Metals Ltd Magnet for disc rotor type brushless motor
JP2000150215A (ja) * 1998-09-02 2000-05-30 Alps Electric Co Ltd 硬磁性合金圧密成形体及びその製造方法
JP3618648B2 (ja) * 2000-08-11 2005-02-09 日産自動車株式会社 異方性磁石とその製造方法およびこれを用いたモータ
JP4957415B2 (ja) * 2006-09-06 2012-06-20 大同特殊鋼株式会社 永久磁石の製造方法および永久磁石
JP5130941B2 (ja) * 2007-03-13 2013-01-30 大同特殊鋼株式会社 永久磁石素材の製造方法
JP5532745B2 (ja) * 2009-08-21 2014-06-25 大同特殊鋼株式会社 磁気異方性磁石及びその製造方法
JP5413383B2 (ja) * 2011-02-23 2014-02-12 トヨタ自動車株式会社 希土類磁石の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017050396A (ja) 2017-03-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6330813B2 (ja) R−t−b系焼結磁石、および、モータ
JP5754232B2 (ja) 高保磁力NdFeB磁石の製法
JP6204434B2 (ja) 磁気特性が向上したMnBiを含む異方性複合焼結磁石及びその製造方法
JP6613730B2 (ja) 希土類磁石の製造方法
JP6330907B2 (ja) 希土類磁石成形体の製造方法
JP5532745B2 (ja) 磁気異方性磁石及びその製造方法
US10741314B2 (en) Anisotropic complex sintered magnet comprising MnBi and atmospheric sintering process for preparing the same
JPWO2015020183A1 (ja) R−t−b系焼結磁石、および、モータ
CN103839640B (zh) 永磁体、以及使用该永磁体的电动机和发电机
JP6447380B2 (ja) 比抵抗が大きいSmFeN系のメタルボンド磁石成形体
CN102365142A (zh) R-t-b系稀土类永久磁铁用合金材料、r-t-b系稀土类永久磁铁的制造方法和电动机
JP2018157197A (ja) 高熱安定性の希土類永久磁石材料、その製造方法及びそれを含む磁石
US20150279529A1 (en) Rare earth magnet and method for producing same
JP2596835B2 (ja) 希土類系異方性粉末および希土類系異方性磁石
JP2007266038A (ja) 希土類永久磁石の製造方法
KR20150033423A (ko) 열간가압성형 공정을 이용한 이방성 열간가압성형 자석의 제조방법 및 이 방법으로 제조된 열간가압성형 자석
WO2013027592A1 (ja) 磁石用圧粉成形体の製造方法、磁石用圧粉成形体、及び焼結体
JP6105046B2 (ja) 永久磁石、モータ、発電機、車、および永久磁石の製造方法
JP7358989B2 (ja) 永久磁石
JP6691666B2 (ja) R−t−b系磁石の製造方法
JP2018174314A (ja) R−t−b系焼結磁石
JP5743458B2 (ja) R−t−b系希土類永久磁石用合金材料、r−t−b系希土類永久磁石の製造方法およびモーター
JP6691667B2 (ja) R−t−b系磁石の製造方法
JP2020031145A (ja) RFeB系焼結磁石及びその製造方法
KR900006533B1 (ko) 이방성 자성분말과 이의 자석 및 이의 제조방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180725

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190320

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190507

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190701

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191008

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191021

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6613730

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150