JPS5845216Y2 - 組立式紙箱 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は組立式紙箱に関するもので、その目的とする
ところは蓋体と箱本体とがら成り、蓋体はほぼ扁平で、
箱本体上縁が内方にすは゛まった極めて特異な外形形状
を有し、かつ外形形状が特異であるにもかかわらず、所
定形状に予め裁断しておけば、組立の際糊付けを要せず
単に折り曲げるだけで容易に組立てられ、またいったん
組立てられた後はむやみにくずれることなく堅牢で、不
用時には扁平に折り畳むことができ、場所をとらず保管
、運搬に便利な組立式紙箱を提供するものである。

以下この考案の一実施例を図について説明する。

まず第１図から第４図までに示す箱本体Ａについて説明
する。

なお第１図における左右方向は左右、上下方向は前後と
称する。

１は四辺形の底板、２はこの底板１の左右外側縁外方に
折り目を介して設けた左右外側板、３はこの左右外側板
２夫々の左右外側縁外方に折り目を介して設けた左右外
側上縁板で、この左右外側上縁板３は夫々左右外側板２
との境の折り目を底辺とする台形状に形成されている。

４はこの左右外側上縁板３夫々の左右外側縁外方に折り
目を介して設けた左右内側板、５はこの左右内側板４夫
々の左右外側縁外方に折り目を介して設けた左右内側傾
斜板で、この左右内側傾斜板５は上記左右内側板４との
境の折り目を上辺とする台形状に形成されている。

６はこの左右内側傾斜板５夫々の左右外側縁外方に折り
目を介して設けた左右押え片、７は上記左右外側板２の
前後外側縁外方に折り目を介して設けた折込片、８は上
記左右上縁板３の前後傾斜縁外方に設けた三角片、９は
上記左右内側板４の前後外側縁外方に折り目を介して設
けた帯状片で、この帯状片９は左右内側板４の左右中よ
り大きい巾を有している。

１０はこの各帯状片９の外端に設けられた係止鍵片、１
１は上記底板１の前後外側縁外方に折り目を介して設け
た前後外側板、１２はこの前後外側板１１夫々の前後外
側縁外方に折り目を介して設けた前後外側上縁板で、こ
の前後外側上縁板１２は前後外側板１１との境の折り目
を底辺とする台形状に形成されている。

１３はこの前後外側上縁板１２の前後外側縁外方に折り
目を介して設けた前後内側板、１４はこの前後内側板１
３の前後外側縁外方に折り目を介して設けた前後押え片
、１５は上記前後内側板１３の前後押え片との境の折り
目に接した左右外側縁外方に折り目を介して設けた係止
突片である。

そして上記各折り目を折って底板１に対して左右外側板
２を直角に起立せしめ、この左右外側板２の両側の折込
片７を直角に折り曲げ、左右外側板２の上縁から左右外
側上縁板３を底板１内方に向けて傾斜せしめ、この左右
外側上縁板３上縁から左右内側板４を底板１に向けて垂
下せしめ、この左右内側板４下縁がら左右内側傾斜板５
を左右外側板２内側下縁に向けて傾斜せしめ、この左右
内側傾斜板５の下縁を上記左右外側板２下縁に当接せし
めて該個所がら左右押え片６を折り曲げて底板１上に重
ねる。

そして第２図に示す如く左右内側板４両端がら帯状片９
を直角に折り曲げ、相対する帯状片９を夫々の係止鍵片
１０を係止せしめて連結する。

また左右外側上縁３両側の三角片８を下方へ傾ける。

次に前後外側板１１を底板１に対して直角に起立せしめ
、この前後外側板１１の上縁から前後外側上縁板１２を
内方へ傾斜せしめ、前後外側上縁板１２の両側を前記三
角片８上に載せる。

そして前後外側上縁板１２の上縁から前後内側板１３を
垂下せしめ、前後押え片１４を直角に折り曲げて底板１
上に重ね合わせ、前後内側板１３両側の係止突片１５を
左右内側傾斜板５と左右押え片とによって形成された断
面三角状の溝に挿入したものである。

次に第５図及び第６図に示す蓋体Ｂについて説明する。

なお第５図における左右方向は左右、上下方向は前後と
称する。

１６は四辺形の天板で、この天板１６は上記箱本体Ａの
底板１と略同形同大である。

１７はこの天板１６の左右外側縁外方に折り目を介して
設けた重合板で、これらの重合板１７の一方は他方より
左右巾が大きくなっている。

１８はこれらの各重合板１７の前後外側縁及び天板１６
との境の折り目に接して、該折り目と平行に設けた切り
込みで、この切り込み１８の一側にはガイド用の円弧状
切り込み１８ ａが設けられている。

１つは上記天板１６の前後外側縁外方に折り目を介して
設けられた縁板で、この縁板１９は天板１６との境の折
り目を底辺とする台形状に形成されている。

２０はこの縁板１９夫々の前後外側縁外方に折り目を介
して設けられた内枠板、２１はこの内枠板２０の左右外
側縁外方に折り目を介して設けた内枠補助片、２２はこ
の内枠補助片２１の内側縁から折り目を介して、上記縁
板１９両側に隣接して設けた差込片である。

そして左右の重合板１７を折り畳んで天板１６上に重ね
、左右巾の大きい重合板１７を上にする。

そして縁板１９を折り曲げてこれらの重合板１７上に重
ね、内枠板２０を重合板１７上に直角に起立せしめ、内
枠板２０の両側の内枠補助片２１を内枠板２０に対して
直角に折り曲げて、さらに差込片２２をこれらの外方へ
折り曲げる。

この差込片２２を上記重合板１７の切り込み１８から重
合板１７と天板１６との間に挿入したものである。

この考案は以上の構造であり、蓋体Ｂの内枠板２０を下
にして箱本体Ａの開口部に被せることができる。

この際蓋体Ｂの内枠板２０及び内枠補助片２１が左右内
側板４及び前後内側板１３に当接し、蓋体Ｂは係止され
むやみに箱本体Ａがら外れることがない。

また箱本体Ａは左右外側板２上縁から箱本体Ａ内方に傾
斜した左右外側上縁板３と前後外側板１１上縁から箱本
体Ａ内方に傾斜した前後外側上縁板１２とによって箱本
体Ａの開口部縁が内方へすぼまった形状であり、また蓋
体Ｂはほは゛扁平な板体で、その大きさが、箱本体Ａの
底板１と同形同大であり、従ってその外周縁は箱本体Ａ
の開口部上縁より外方に突出した極めて特異な形状であ
る。

しかも蓋体Ｂを取り外すには、蓋体Ｂが板状のもので把
手等が付いていないが、上述の如く蓋体Ｂの外周縁が箱
本体Ａの上縁より外方へ突出しているため、蓋体Ｂ下面
外周縁に指をかけて極めて容易に蓋体Ｂを箱本体Ａから
外すことができる。

またこの考案の箱本体Ａ及び蓋体Ｂともに予め所定形状
に台紙を裁断しておけば、組立の際何等糊付けすること
なく、折り曲げるだけで簡単に組立てられる。

しかも箱本体Ａは各左右内側板４の両側から直角に折り
曲げて相対する帯状片９を、その先端の係止鍵片１０で
相互に係止して、連結せしめているため、左右内外側板
２，４はむやみに倒れることがない。

さらにこの帯状片９を被う前後内側板１３が左右内側板
４間に挾まれているため左右内側板４は強固に支持され
ている。

またこの前後内側板１３はその下縁に連設された前後押
え片１４を折り曲げて底板１に重ね合せ、しかも両側か
ら突出した係止突片１５も左右内側板４下方の断面三角
状の溝内に挿入係止せしめているため、底板１から浮き
上がったりすることがない。

この様に箱本体Ａの四側板は相互に係止されており、い
ったん組立てられると強固であり、むやみに外れたり、
くずれたりすることがない。

また蓋体Ｂについても天板１６に重ねた重合板１７上に
内枠板２０を起立せしめてこの内枠板２０両側にこれと
直角に内枠補助片２１を設け、この内枠補助片２１から
直角に折り曲げられた差込片２２を切り込み１８を通し
て重合板１７と天板１６との間に挿入しているため内枠
補助片２１と内枠板２０とは相互に起立状態を保持し、
従って倒れるおそれがなく、極めて強固に組立てられて
いる。

さらに箱本体Ａ及び蓋体Ｂともに第１図、第５図に示す
如く扁平に折り畳み展開することができ、不用時には場
所をとらず、従って保管、運搬にも便利である。

なお上記実施例に代えて、箱本体Ａの左右押え片６を底
板１上に重合し、さらにこれらを糊付けしても、上記と
同様の効果を有し、不用時には左右外側板２及び左右外
側上縁板３と左右内側板４及び左右内側傾斜板５と−を
扁平に重ね合わせることができる。

また蓋体Ｂの重合板１７相互を重合して糊付けし、さら
に縁板１９をこれらに重合して糊付けしても上記実施例
と同様に不用時には扁平にすることができること勿論で
ある。

以上の如くこの考案は箱本体の開口部縁が内方へすぼま
り、その上に板状の蓋体が被さった極めて特異な形状で
あり、しかもこの様に特異な形状にもかかわらず予め所
定形状に裁断しておけば、糊付けすることなく折り曲げ
だけで極めて簡単に組立てられ、組立後はむやみにくず
れることがなく、不用時には扁平に折り畳むことができ
る極めて便利な組立式紙箱である。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の一実施例を示し、第１図はこの考案の箱
本体の展開図、第２図は同組立途中の斜視図、第３図は
同組立後の斜視図、第４図は第３図のＸ−Ｘ線断面図、
第５図はこの考案の蓋体の展開図、第６図は同組立後の
斜視図、第７図はこの考案の斜視図、第８図は同側面図
である。 なお図中 １は底板、２は左右外側板、３は左右外側上
縁板、４は左右内側板、５は左右内側傾斜板、６は左右
押え片、９は帯状片、１１は前後外側板、１２は前後外
側上縁板、１３は前後内側板、１４は前後押え片、１５
は係止突片、１６は天板、１８は切り込み、２０は内枠
板、２１は内枠補助片、２２は差込片である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 四辺形の底板１の左右外側縁に左右外側板２を起立せし
   め、その上縁から台形状の左右外側上縁板３を内方へ傾
   斜せしめ、この左右外側上縁板３の上縁から左右内側板
   ４を垂下せしめ、左右内側板４下縁から上記左右外側板
   ２下縁に向けて左右内側傾斜板５を折り曲げ、この左右
   内側傾斜板５下縁から折り曲げた左右押え片６を底板１
   上に重ね、上記左右内側板４両端から直角に折り曲げて
   相対する帯状片９の先端を相互に係止せしめ、上記底板
   １の前後外側縁に前後外側板１１を起立せしめ、その上
   縁から台形状の前後外側上縁板１２を内方へ傾斜せしめ
   、この前後外側上縁板１２の上縁から上記帯状片９内側
   に前後内側板１３を垂下せしめ、前後押え片１４を底板
   １上に重ね、前後内側板１３両側の係止突片１５を左右
   内側傾斜板５と左右押え片６とによって形成された溝内
   に挿入係止した箱本体Ａと天板１６下面に相互に平行な
   内枠板２０を突設し、箱本体Ａの開口部を天板１６で被
   った際内枠板２０が箱本体Ａの左右内側板４又は前後内
   側板１３内側に接する蓋体Ｂとがら構成されたことを特
   徴とする組立式紙箱。