JPS5844202Y2 - ガラス板の保持構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、例えば階段の手摺あるいはカウンター上の間
仕切等として、支持枠にガラス板の縁部を取付は固定す
る構造に関するものである。

従来のかかる取付構造としては、例えば支持枠の溝底に
セツテングブロッグを敷き、該溝内にガラス板を挿入し
てその縁端部をセツテングブロックにより支承させたの
ち、その溝内側面とガラス板縁部の間に楔を圧入し、ガ
ラス板の面方向の位置を調整してガラス板を固定してい
た。

しかしながら、かかる構造ではガラス板の位置の調整に
際し、ガラス板端はセッテングブロック上をガラス板の
面方向に可成移動自在であるがら、ガラス板両側の楔の
差込量を繰返し加減しなけれは゛ならないのできわめて
手間がががり、また楔がガラス面に直接接するのでガラ
ス板を破損させるおそれがあった。

また他の構造として、実開昭５４−５８８４１号に示さ
れているように支持枠の溝に挿入されたガラス板縁部を
、支持枠の側板を貫通して螺入されたボルトにより当板
を介して締め付は固定する構造が知られているが、これ
とてもガラス板の位置の調整を調整するに際してはガラ
ス板両側のボルトを繰返し進退させなければならず、さ
らにボルトの頭部が支持枠の外に突出しており、床に埋
設した支持枠の溝にガラス板を装着するときには適用す
ることができないという不利が′ある。

本考案は従来のかかる欠点を克服したものであり、支持
枠の溝にガラス板の縁部をきわめて容易にしかも正確、
堅牢に固定しうるようにしたものである。

本考案の実施例を図面について説明すると、第１図は平
坦面に設けた支持枠１にガラス板２を並べて立設したガ
ラスフェンスを示し、第２図は階段３の両側に斜に設け
た支持枠１にガラス板２を立設して手摺としたものであ
る。

これらのガラス板２の下縁部には、第３図、第４図の斜
視図に示すようにこれに跨がる駒４が装着されて、支持
枠１の溝５に挿入しその溝底で支承され、該駒４の一側
部６の厚さはガラス板２の下端方向に次第に大きく形成
されてその側面は斜面７となっており、支持枠１の内側
面とわづかな間隙を有するようになされている。

また、駒４の他側部８は均一な厚さに形成され、その外
側面は支持枠１の内側面に当接されている。

隣接するガラス板２の間の下縁部に装着された駒９およ
び端部のガラス板２の下隅部に装着された駒１０はいず
れも駒４と同様の側面を有しガラス板の下縁を支承して
いるが、第５図、第７図に示すように駒９には隣接する
ガラス板２間の隙間１１を一定に保持させるためこの隙
間１１の下部に嵌入する突片１２が１体に設けられ、第
６図に示すように駒１０には端部のガラス板２の外側下
隅部に当接して保護するとともに、施工の際に最初の基
準点となるところの突条１３が゛設けられている。

これらの駒４，９および１０の外側斜面７と支持枠の溝
５の内側面との間には、図示されるように楔１５が嵌入
され、該楔１５上部の溝内には充填材１６が施されてガ
ラス板２の縁部は支持枠１に対し前記駒、楔および充填
材により固定されている。

かかる本考案の施工は、まず最外端のガラス板２に駒１
０，４および９を装着し支持枠１の溝内に挿入する。

ついでにこれに隣接するガラス板２に駒４および外端に
駒９を装着して支持枠１の溝内に装入し、その隣接端を
さきに挿入されている駒９の未だガラス板が挿入されて
いない溝部に挿入する。

以下同様に次のガラス板を駒を付して支持枠に挿入する
。

しかるのち、各ガラス板の面が揃うように楔１５を打込
み調整する。

その後充填材１６を圧入したのち支持枠１の化粧板１７
を装着し、ガラス板２との間に受材１８を挿入し、その
上に密封材１９を施す。

また、ガラス板間の隙間１１の目地にも密封材を施し、
ガラス板の上縁には笠木２０を被着して完成する。

なお、支持枠１は本実施例のように水平又は斜方向に設
けたもののみならず、壁面等に垂直に、あるいは天井面
に下向きに取付けたもの、また、平面上に設けたものお
よび埋設されたもの、さらに曲面ガラスを固定するよう
に屈曲した支持枠についても本考案を適用することがで
きる。

また、駒は力゛ラス板に当接するので、その材質は硬質
のゴム、プラスチック等であり、ガラス板縁部には接着
剤を介して装着すれば一層堅牢であり、駒の外側面は多
くの突起を有する粗面とすれば楔を確実に係止すること
ができる。

駒はプラスチック等により一体に成形してもよいが第７
図に示すように、条溝２１を有する板状の成形体とし、
その条溝から折曲げて使用するようになし、その新曲部
が可撓性を有するようにすれば種々の厚さのガラス板に
装着することができる。

駒はガラス板の大きさに応じてその縁部に適宜個数装着
する。

楔１５は打込嵌入に耐えるように木材、金属、硬質プラ
スチック等から成り、第８図のごとき形状の化第９図の
ごとく上方に平坦部を有するように形成すれば支持枠の
溝５が深いときに打込む場合に好都合である。

充填材１６は圧入により緊締する糸状鉛の集合体あるい
は流入させて固化するプラスチック系接着材などを使用
する。

なお、化粧板とガラス板間およびガラス板相互間の目地
に施す密封材１９は固化して弾性を有する珪素樹脂系充
填材などが好ましい。

本考案によれば、ガラス板の縁部に駒を装着し、ついで
楔を嵌入することにより、従来支持枠の溝底に敷き込ん
でいたセツテングブロックが不要となり、また、楔によ
る集中応力がガラス板に及ばないので安全であり、楔に
よりガラス板が緊締され、充填材により駒は振動などで
ゆるみを生じないとともに駒と相まってガラス板を支持
枠に対し固定する。

また、本考案によれば、例えば支持枠の片側において施
工の際の足場がなく、あるいは足場を設は難いようなと
きに、その側に駒の均一な厚さの側部を置くようにすれ
ば安全に作業を行なうことができる。

従って、本考案により施工をきわめて容易かつ正確に行
うことができるとともに、ガラス板を支持枠に強固に自
立させることができるととの著効を期することができる
。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すものであり、第１図は正面
図、第２図は他の例を示す正面図、第３図は第１図およ
び゛第２図の■−■線の断面斜視図、第４図乃至第９図
は種々の駒および楔の態様を示す斜視図である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数枚のガラス板を隣接して支持枠内に立設させるガラ
   ス板の保持構造において、端部に位置するガラス板の外
   側下隅部には該ガラス板の縁部に跨がりその一側部は該
   ガラス板の端縁に向い次第に厚く形威し、他側部は均一
   な厚さに形威し、がつその端部は前記外側下隅部を保護
   する突条を有する駒を装着し、隣接するガラス板間には
   該ガラス板の隙間を一定に保持する突条をその中央部に
   有し、該両ガラス板の縁部に跨がりその一側部は該ガラ
   ス板の端縁に向い次第に厚く形威し、他側部は均一な厚
   さに形威した駒を装着し、他のガラス板の縁部には該縁
   部に跨がり、その−側部は該ガラス板の端縁に向い次第
   に厚く形威し、他側部は均一な厚さに形成した駒を装着
   して、前記支持枠の溝底で支承させ、該複数個の一側部
   の斜面と支持枠の溝の内面との間隙に楔を嵌入し、また
   他側部の面を支持枠の溝の内側面に当接させ該楔上部の
   支持枠溝内に充填材を装入してガラス板縁部を支持枠に
   固定してなるガラス板の保持構造。