JPH0350192Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、ベランダ、バルコニー等に使用して
好適な床に関し、特に長尺の床材を複数個並列に
並べて、床下地材に取着する床に関するものであ
る。

（従来の技術） 従来、このような床として、例えば、実公昭58
−17076号公報に記載されているように、床下地
材上に並列的に取着された床材の上表面の両側端
に長手方向に沿つて凹溝が夫々設けられて、隣合
う床材に跨るジヨイナの２条の脚片を夫々凹溝に
嵌め込むものが知られている。

（考案が解決しようとする問題点） この種の床では、ジヨイナの２条の脚片を隣合
う床材の各々凹溝に嵌め込む為には、隣合う床材
の凹溝同士の間隔が正確な寸法となるように床材
が床下地材に取着されていなければならない。

しかしながら、このように隣合う床材の凹溝同
士の間隔が正確な寸法となるように取着すること
は容易でなく、熟練を要する。

更に、この種の床材は全体として若干上方に彎
曲している場合が多く、このような場合は施工が
一層困難である。

又、この種の床材は屋外で長期間使用される場
合は成形時の歪や昼夜間の温度差による伸縮によ
り、若干変形することは避けられず、ジヨイナの
脚片が破損するか、凹溝から離脱することがあ
る。

（問題点を解決するための手段） 本考案は上記欠点を解消するためになされたも
ので、床材の設置間隔寸法に若干の誤差が生じて
も、これを吸収することができるものであつて、
その要旨は、側部の上部外側方に突出する突部が
長手方向に沿つて設けられた長尺の床材の複数個
が、床下地材上に並列に間隙をあけて取着され、
この間隙に長尺の板体よりなる天板の下面のはぼ
中央部に、一条もしくは僅かの間隙をおいて略平
行に垂下する複数条の突条からなる突条部が、長
手方向に沿つて設けられ、この突条部の下端両側
部から斜上方に向かう係止片が各々設けられた目
地部材が挿入され、天板と係止片とにより、上記
床材の突部が挟持されている床に存する。

（作用） 隣り合う床材同士の間隙を目地部材の天板で覆
うと共に両床材の対向する両突部を天板と両係止
片によつて各々挟持する。

（実施例） 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第１図は本考案床の一例を示す一部切欠いた断
面図であり、第２図は第１図に示した床材の一部
切欠いた斜視図、第３図は第１図に示した目地部
材の斜視図である。

これらの図において、１は、床材であつて、硬
質塩化ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂を押出成形し
て中空の偏平な長尺の筒状に形成されており、床
材１の略中央には表面側に開口した凹溝１３が長
手方向に沿つて設けられ、両側端には脚部１１が
設けられ、この脚部１１の上部に外側方に突出す
るほぼ角形の突条１２が長手方向に沿つて設けら
れ、この突条１２の上面部が僅か凹陥されて段部
１４が長手方向に沿つて設けられている。

又、突条１２の外側下端部に下方に僅か突出し
た止片１２１が設けられている。

３は根太材等からなる床下地材であつて、複数
の床材１，１…が床下地材３の上面に並列的に載
置され、隣り合う床材同士間隙の間隙が、ほぼ一
定寸法となされている。

床材１に設けられた凹溝１３の底面に通孔を設
け、木ネジ４等で床下地材３に取着され、凹溝１
３に断面溝形のカバー材１５が嵌入されて木ネジ
４を隠蔽している。

２は目地部材であつて、床材１と同様に硬質塩
化ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂の押出成形により
形成された長尺体であり、その天板２１は帯状の
板体が彎曲され上方に突出する円弧状とされ、こ
の天板２１の下面のほぼ中央部に長手方向に沿つ
て垂下する一条の突条からなる突条部２２が設け
られ、この突条部２２の下端両側部から、斜上方
に向けて各々係止片２３，２３が設けられてい
る。

天板２１及び係止片２３は弾性に富む材料によ
り一体に製されるのが好ましく、又、係止片２３
の先端部の位置は、天板２１の側端のほぼ直下
で、係止片２３の先端部と天板２１の側端裏面と
の間隔は床材１の突部１２の高さより若干小さく
なされていることが好ましい。

この目地部材２，２…が床下地材３に一定間隔
をあけて取着された複数の床材１，１…間の間隙
に挿入され、目地部材２の天板２１の先端部と係
止片２３の先端部で、隣合う床材１の突条１２を
上下から挟持している。

第４図及び第５図は、本考案床の他の例を示す
ものであつて、第５図に示した目地部材２′は、
天板２１′の下面のほぼ中央部に僅かの間隙をお
いて略平行に長手方向に沿つて垂下する２条の突
条２２１′及び２２２′が設けられ、此等突条２２
１′及び２２２′により突条部２２′が形成されて
いる。而して該突条２２１′及び２２２′の各下端
部から外方の斜上方、即ち突条部２２′の下端両
側部から斜上方に向けて、夫々係止片２３′，２
３′が設けられており、このようにして形成され
た目地部材２′，２′…が、第４図に示す如く前記
実施例と同様に複数の床材１，１…間の間隙に挿
入されている。

（効果） 本考案床においては、床材の突部を目地部材の
天板の先端部と係止片の先端とで挟持しているの
で、隣合う床材同士間の間隙寸法が多少異なつて
いても差支えないものであり、又、施工後に床材
が温度差による伸縮等の変形が生じても目地部材
の離脱や破損が起こることはない。

尚、図示のように目地部材の天板が上方に突出
する弧状とされている場合は、目地部材を床材同
士間の間隙に挿入する際、弧状の天板を平板状に
変形するように押圧することにより、係止片がよ
り奥部に挿入されるので、床材の突部との係止が
容易に又確実に行い得る、とともに天板の弧状へ
の復元により、天板と係止片とにる突部への挟持
がより強力となる。

又、本考案に於ける突条部が複数条の突条から
なる場合は、目地部材を床材同士の間の間〓に挿
入する際に、２条の突条の間に間〓が設けてある
ので、係止片が硬質塩化ビニル樹脂等の比較的鋼
性の大きい材料で成形されたものであつても、両
突条の間の間隙が縮まるように変形されるので、
挿入がより容易である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す一部切欠断面
図であり、第２図は第１図に示した床材の一部切
欠斜視図、第３図は第１図に示した目地部材の一
部切欠斜視図、第４図は本考案の他の実施例を示
す一部切欠断面図であり、第５図は第４図に示し
た目地部材の一部切欠斜視図である。 符号の説明、１……床材、１２……突部、２，
２′……目地部材、２１，２１′……天板、２２，
２２′……突条部、２３，２３′……係止片、３…
…床下地材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 側部の上部外側方に突出する突部が長手方向
   に沿つて設けられた長尺の床材の複数個が、床
   下地材上に並列に間隙をあけて取着され、この
   間隙に、長尺の板体よりなる天板の下面のほぼ
   中央部に、一条もしくは僅かの間隙をおいて略
   平行に垂下する複数条の突条からなる突条部が
   長手方向に沿つて設けられ、この突条部の下端
   両側部から斜上方に向かう係止片が各々設けら
   れた目地部材が挿入され、天板と係止片とによ
   り、上記床材の突部が挟持されている床。 ２ 目地部材の天板が上方に突出する弧状にされ
   ている実用新案登録請求の範囲第１項記載の
   床。