JPS5840835Y2 - 脱穀機の選別装置における漏下選別体 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 従来脱穀機の揺動選別体における選別網は脱穀物が載り
、その重量により中だるみ状となった状態で揺動すると
、揺動毎に上方へふくれ上がって網上物を跳ね飛ばすの
で、穀粒が二番受樋に落人し、それが二番還元されて損
傷する欠点があった。

この現象は組立加工中選別網が湾曲した状態で取付けら
れたり、選別網を揺動選別体の側枠に押さえ取付板で取
付ける際に加工間隙が生じたような場合に更に蓄しく発
生する。

本考案は選別網の漏下性能を損なうことな（、しかも選
別網の振動を阻止してその上の穀粒が二番受樋に投入さ
れるのを防止することができる脱穀機の選別装置におけ
る漏下選別体を提供せんとするものであって、扱室下部
の選別風路上に、脱穀物を揺動移送する選別板とその終
端から延設した選別網１５ｄとで構成した揺動選別体を
架設し、前記選別網１５ｄ終端部の横線の直下に沿って
該選別網の横線と略等しい厚さの支持板を板面が上下方
向になるようにして付設し、該支持板の両端部を揺動選
別体の側枠に連結したことを特徴とするものである。

以下、図面に示す実施例について説明すると、１は扱胴
２を扱胴軸２ａにより軸架内装した扱室であって、内周
面にはガイド３・・・を有し、扱口と反対側から下面に
わたって受網４が張設してあり、排稈口５に近接した部
位には送塵口６を設け、扱口の外側にはフィートチエン
Ｔと挟板レール８とが併設されている。

また、扱室１の供給口９ｆｌｔｌの下方に圧風唐箕１０
ａを設けて扱室１の供給口９側の下方から後方の排塵選
別室１１及び排塵口１２にわたる選別風路１３に構成し
、一番受樋１４に付設した分風板１４ａは上記圧風唐箕
１０ａの吐出口の中間に臨んでいるので上記選別風路１
３は一番選別風路１３ａと二番選別風路１３ｂとに分割
されている。

なお、１０ｂは排塵選別室１１の側部に設げた吸引風車
である。

更に、前記選別風路１３上には揺動選別体１５が前後揺
動するように支架されており、該揺動選別体１５は受網
４及び送塵口６並びに４番口１６の下方に臨む階段状の
選別板１５ａと、該選別板１５ａの終端から斜め後上方
の排塵選別室１１に向げて長藁は漏下せずに移送し、穀
粒や短い藁屑等は漏下させるシープ１５ｂと、前記選別
板１５ａの終端からシーブ１５ｂの下方へ突出せる平板
部１５ａに連設されていて単粒化された穀粒は漏下され
るが比較的長い藁屑、切藁及び小枝梗付き穀粒は漏下し
ない細目のシーブ１５ｃと、該シーブ１５ｃの終端に連
設した小枝梗付きの穀粒をも漏下させ得る粗目の選別網
１５ｄと、前記上方のシーブ１５ｂと選別網１５ｄとの
終端より下手側において二番受樋２６上に臨むと共にラ
ック１５ｅを有する大きな目合いのシーブ１５ｆ等で構
成されている。

そして、前記上部のシーブ１５ｂは前後の移送突条の間
に横長の漏下孔１５ｂ・・・を複数列有しており、突条
の後部の下端部を下手側へ向けて折曲し、この折曲した
部分の端縁は下手側の突条の後縁の下方に穀粒等の通過
間隙を隔てて一部ラックしている。

従って上記折曲部の幅は下手側に至るにつれて次第に広
幅となっており、上方から見ると漏下孔は見えないが、
第４図に示す如く下手側へ向けて屈曲しているので切藁
の漏下を可及的に防止すると共に漏下した藁屑はシーブ
１５ｂに邪魔されることなく落下中にシーブ１５ｂと選
別網１５ｄとの間を吹き抜ける選別風により確実に排除
することができる。

該シーブ１５ｂの上面には各孔毎に漏下孔１５ｂ・・・
の横幅を２分割するラック１８ａが設けてあり、ラック
１８ａの始端部には前記選別板１５ａの終端部から次第
に上昇傾斜する複数の仕切誘導板１８ｂ・・・が連設さ
れている。

これらの仕切誘導板１８ｂ・・・の始端部は扱室１の排
稈口５の下方にて扱胴２が下降回動する側から扱口側に
至るにつれて次第に揺動選別体１５の移送方向下手側に
位置している。

更に、前記下位の細目のシーブ１５ｃは、小漏下孔を有
しており、打ち抜きにより上方へ折りまげて下手側を開
口させである。

更にまた、前記選別網１５ｄはその両側を前記揺動選別
体１５の側板１５′、１５′の内側面に溶接されている
受金１５“、１５″の上面又は下面に当接せしめてから
細長い波形板１５″で押さえた上でスポット溶接してあ
り、最終端の横線を引き抜いであるので最終端は櫛状と
なっており、その状態で最終端近傍に位置する横線の下
面には第８図に示す如く折曲げて２枚合せとした状態で
横線の径より薄い支持板１５ｄ″の上級を当接せしめ、
該支持板１５ｄ″の両端をそれぞれ前記側板１５’、１
５’にスポット溶接又はビス止めにより固定されている
。

２０は細目のシーブ１５ｃの始端部下面から被選別物の
移送方向へ向けて下降傾斜せしめた案内渡板であり、シ
ーブ１５ｃの始端部側で漏下した穀粒を分風選別渡板２
１との間に滑落誘導して風選効率を高めるものである。

２２は一番渡板、２３は振分渡板であって、その上端は
選別網１５ｄの終端よりＣだげ高く、Ｂだげ下手側に偏
位し、上方のシーブ１５ｂの終端よりＡだげ下手側に偏
位しＤだげ低くＡ＞Ｂとなっている。

２４は二番渡板２５の下面に摺接しているゴム板、２６
′は二番スワロ−１２７は刺粒を回収すべく排藁を押し
広げる凹凸状の漏下孔である。

前述の装置において受網４かも漏下する小さい藁屑や穀
粒及び送塵口６から排出される藁屑穂切れ等ハ揺動選別
体１５０選別板１５ａの上に落下して比重選別を受けな
がら移送され四番口１６から落人する刺粒及び藁屑等が
その上に合流する。

そして、すべての被選別物は上方のシーブ１５ｂの始端
の無孔部に乗り上げる。

その際、仕切誘導板１８ｂ・・・の始端は扱室１の終端
部下方において扱口側のものが順次下手側へ後退してい
るので、薬類及び一部の穀粒は扱胴風により扱口側へ移
動させられてから仕切誘導板１８ｂ・・・の始端により
仕切誘導され、長い藁屑は仕切誘導板１８ｂに沿って下
手側斜上方へ誘導され、それがラック１８ａに受げ継が
れて移送される。

上記ラック１８ａに引掛らずにその間に入ったもののう
ち単粒化された穀粒や比較的小さい小枝梗の付いた穀粒
及び小さい切り藁等は漏下孔１５ｂ′からその下方の細
目のシーブ１５ｃ上及び粗目の選別網１５ｄ上に漏下す
る。

その間に小さくかつ軽い藁屑は圧風唐箕１０ａと吸引風
車１０ｂとにより発生する選別風により吸引風車１０ｂ
から機外に排出される。

また、長い藁屑はラック１５ｅにより排塵口１２から機
外に排出される。

前記細目のシーブ１５ｃ上に落人したものは篩選別され
単粒化された穀粒とそれに混入せる小さい藁屑が漏下し
、それが前述のようにして風選され穀粒のみが一番受樋
１４に落下し、残った単粒と小枝こうの付いた穀粒（枝
とうに穀粒が付いた所謂穂切れは上方のシーブ１５ｂ又
は選別網１５ｄの終端から二番受樋２６上のシーブ１５
ｆに投擲される）及び切藁は選別網１５ｄから漏下する
。

前記揺動選別体１５が揺動して選別網１５ｄの終端部上
に残留した網上物がシーブ１５ｆ上に投入される時、選
別網１５ｄの終端は支持板１５ｄ“によって支承されて
いるので網上物の重量によって垂れ下がっている状態で
上下振動することがな（、網上物中に混入している穀粒
が二番物と共に投擲されることがない。

その際、被選別物中の穀粒はシーブ１５ｃから漏下して
いるので網上物は少くなっており、一番選別風路１３ａ
の選別風は比較的良く網目を吹き抜げ、混入せる藁屑を
除去することができ、漏下した小さい切藁等は分風選別
渡板２１上にて選別されて吹き上げられ吸引排出される
か二番受樋２６上へと吹き飛ばされ単粒になった穀粒及
び小枝梗の付いた穀粒のみが一番受樋１４へ流入する。

シーブ１５ｆから穂切れ等の二番物が漏下し、それが二
番スロワ−２６′により二番還元通路２６ａを通って選
別板１５ａ上に還元される。

本考案は前述のように扱室下部の選別風路上に、脱穀物
を揺動移送する選別板とその終端から延設した選別網１
５ｄとで構成した揺動選別体を架設し、前記選別網１５
ｄ終端部の横線の直下に沿って該選別網の横線と略等し
い厚さの支持板を板面が上下方向になるようにして付設
し、該支持板の両端部を揺動選別体の側枠に連結したの
で、選別網１５ｄの終端部上に二番物や藁屑等が堆積し
ても選別網１５ｄの終端が垂れ下がって湾曲することが
なく漏下機能の低下を防止することができる。

また、支持板１５ｄ”は選別網１５ｄをその横線の直下
にで支承しており、その板厚は横線と略等しいので、支
持板１５ｄ′／自体何等漏下Ｏ章害となることがなく、
良好な篩選別を行なうことができる。

しかも、揺動選別体１５が揺動した時、従来のもののよ
うに揺動毎に選別網１５ｄが上下振動して網上物を跳ね
上げ、穀粒を藁屑と共に二番受樋上に投擲することがな
く、穀粒の損傷を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであって、第１図は
縦断側面図、第２図は同上平面図、第３図は要部の分解
斜視図、第４図は要部の断面図、第５図は選別網支持部
の斜視図、第６図は同上要部の分解斜視図、第７図は要
部の横断面図、第８図は同上拡大側面図である。 ４・・・・・・受網、６・・・・・・送塵口、１１・・
・・・・排塵選別室、１３・・・・・・選別風路、１４
・・・・・・一番受樋、１５・・・・・・揺動選別体、
１５ａ・・・・・・選別板、１５ｄ・・・・・・選別網
、１５ｄ“・・・・・・支持板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 扱室下部の選別風路上に、脱穀物を揺動移送する選別板
   とその終端から延設した選別網１５ｄとで構成した揺動
   選別体を架設し、前記選別網１５ｄ終端部の横線の直下
   に沿って横線と略等しい厚さの支持板を板面が上下方向
   になるようにして付設し、該支持板の両端部を揺動選別
   体の側枠に連結したことを特徴とする脱穀機の選別装置
   における漏下選別体。