JPS6121963Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はコンバインの脱穀部における扱室下方
の選別構造に関する。

すなわち、扱室の下方から排塵側へ揺動選別体
を延設して構成するコンバインの脱穀部において
扱室から下方へ被脱穀物を良好に分配する状態に
して落下させることができるとともに下方の揺動
選別体によりその被脱穀物をそれぞれ確実良好に
選別することができ、性能良く選別を行なうこと
ができ簡単な構造にして好適に実施できるよう提
供するものである。

次に、図面に示す実施例について説明する。

第１図はコンバインに搭載する脱穀部の側断面
図を示し、１は扱室、１０は扱胴、１１は供給
口、１２は排藁口、１３は選別排塵室、１４は横
断流フアン、１５は３番口、１６は圧風唐箕、１
７は１番コンベア、１８は２番コンベアで、従来
形と略同様に構成する。

前記扱室１の下方には供給口１１側より途中ま
でクリンプ網２を張設するとともに、クリンプ網
２の上面に仕切金１９，１９を装設し、クリンプ
網２の終端側には比較的大きい多数の抜孔３を有
する一定幅の板体４を張設し、該板体４の側部か
ら排藁口１２にかけて扱室１の端部下方には下向
の送塵口５を一定幅にして開口し構成する。

前記扱室１の下方から選別排塵室１３の下方に
かけては揺動選別体Ａを延設するが、前記クリン
プ網２の下方に面する揺動選別体Ａの始端側部分
にはフイードパン７を張設し、揺動選別体Ａの中
央側下部で前記１番コンベア１７の上方側に張設
するグレンシーブ６の始端側にかけてフイードパ
ン７の終端より流下板２０を斜設し、グレンシー
ブ６の上方には傾斜した各フイン８ａを前後方向
に並列して構成する下方チヤフシーブ８を装設す
るとともに、該下方チヤフシーブ８の始端側イを
上方に向けて前記クリンプ網２と板体４の間の下
方にのぞませ、下方チヤフシーブ８の始端部上方
に板体４がのぞむように装設し、下方チヤフシー
ブ８の上方には各フイン９ａを前後方向に傾斜並
列させて構成する上方チヤフシーブ９を装設する
とともに、該上方チヤフシーブ９の始端側ロが前
記送塵口５の下方にのぞむように装設し、上方お
よび下方チヤフシーブ９，８の終端側から揺動選
別体Ａの後部にかけて前記２番コンベア１８の上
方にのぞむ各ストローラツク２１を装設して構成
する。

なお、揺動選別体Ａは従来構造同様に揺動自在
に架設するものである。

しかして、作業時には、扱室１の供給口１１側
内部で殆んどが脱粒されてそれらがクリンプ網２
を漏下するとともにフイードパン７に落下し、フ
イードパン７により送出される被選別物は流下板
２０を流下してグレンシーブ６に送られて選別さ
れる。

また、扱室１で発生する稈切れ等の小さいもの
を含んだ被選別物は板体４の抜孔３から漏下して
下方チヤフシーブ８の始端側イ上方に落下し、そ
のまま下方チヤフシーブ８により送りをかけられ
ながら穀粒は下方のグレンシーブ６上に選別され
て落下し、稈切れ等は後方のストローラツク２１
へ送出される状態となる。

さらには、板体４の抜孔３から漏下しないで扱
室１の終端側まで送られる稈切れ等の大きいもの
を含んだ被選別物はそのまま送塵口５より上方チ
ヤフシーブ９上に落下し、後方に送られる間に該
上方チヤフシーブ９より漏下する稈切れ等は下方
チヤフシーブ８に落下して後方へ送りをかけられ
るとともに、穀粒はさらに下方のグレンシーブ６
上に漏下して選別され、両チヤフシーブ９，８よ
り後方に送り出される排塵物はストローラツク２
１により送りをかけられて２番物は下方の２番コ
ンベア１８に落入し、排塵物は３番口１５より排
出される。

このように本考案は、扱室の下方から排塵側へ
揺動選別体を延設して構成するコンバインの脱穀
部において、扱室の下方における供給側のクリン
プ網の終端側に多数の抜孔を有する板体を連ねて
張設するとともに、該板体に隣接して排藁側の下
方には送塵口を開口形成し、クリンプ網の下方に
おける揺動選別体の端部には下方のグレンシーブ
に連なるフイードパンを張設し、前記板体の下方
にはグレンシーブ上における下方チヤフシーブの
始端側をのぞませ、該下方チヤフシーブの上方に
おける上方チヤフシーブを前記送塵口の下方側に
のぞませて装設し構成したから、脱穀した扱室内
の被選別物をクリンプ網、板体の抜孔、送塵口と
分配するようにして扱室下方に落下させて、揺動
選別体のフイードパン、下方チヤフシーブ、上方
チヤフシーブによりそれぞれを選別して送りをか
けることができ、片寄ることなく扱室の全体にわ
たる下方に落下する被選別物を揺動選別体により
性能良く確実良好に選別することができ、簡単な
構造にして好適に実施できる特長を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は脱穀部
の側断面図、第２図は第１図の一部を示し、第３
図は第２図の一部の斜視図、第４図は揺動選別体
の側断面図である。 １……扱室、Ａ……揺動選別体、２……クリン
プ網、３……抜孔、４……板体、５……送塵口、
６……グレンシーブ、７……フイードパン、８…
…下方チヤフシーブ、イ……始端側、９……上方
チヤフシーブ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 扱室の下方から排塵側へ揺動選別体を延設して
   構成するコンバインの脱穀部において、扱室の下
   方における供給側のクリンプ網の終端側に多数の
   抜孔を有する板体を連ねて張設するとともに、該
   板体に隣接して排藁側の下方に送塵口を開口形成
   し、クリンプ網の下方における揺動選別体の端部
   には下方のグレンシーブに連なるフイードパンを
   張設し、前記板体の下方にはグレンシーブ上にお
   ける下方チヤフシーブの始端側をのぞませ、該下
   方チヤフシーブの上方における上方チヤフシーブ
   を前記送塵口の下方側にのぞませて装設し構成し
   たことを特徴とする扱室下方の選別構造。