JPS5834996Y2 - 自動脱穀機における選別装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 従来の自動脱穀機に釦ける揺動選別装置は、揺動選別瓶
の終端にクリンプ網を延設し、このクリンプ網から漏下
したものを風選しながら直接一番受樋に落人させるか、
又はクリンプ網から漏下したものを揺動選別枠と一体と
なした原板で受けて流下する間にも風選を施すようにし
たものであった。

しかしコンバインにお・ける脱穀装置のように生殻稈を
脱穀処理すると、比重も大きさも略籾のそれと近似した
切藁が発生し、これがクリンプ網から籾と共に漏下して
一番受樋に落人する。

そして、脱穀能率が低くなるとクリンプ網上の層が薄く
なるので、切藁の混入率が高くなり、風選によっては抽
餘し難くクリンプ網のみを穀けたものにネ・いては多く
の切藁が一番受樋に落人する。

また、前記揺動枠にクリンプ網と原板を付設したものに
おいては漏下した切藁が原板上において更に風選され一
部のものは二番受樋上に可けて吹き出されるが切藁の姿
勢によってはそれが一番受樋に転落するものが相当ある
。

更に脱穀能率が高くなると、クリンプ網から漏下する切
藁の混入率は低くなるが終端からの落下物が多くなり前
記原板を並設したものにおいても、上記落下物中に多量
の切藁が混入するばかりでなく、藁屑の混入も多くなり
、これが原因で風選効率が著しく低下し一番受樋及び二
番受樋にも切藁や藁屑が多く落人する。

これを防止するため、選別風の風速を大きくすると、脱
穀能率が低い時及び普通のときに一番穀が機外に飛散し
たり二番受樋に落人して二番還元され、選別物の量が過
大となって選５ＪＩＪｍ能が低下すると共に籾が損傷す
る。

更にオた風選機能を向上させるため選別風を強力にする
と共に選別風路及び原板の上下幅を広くすると、機体の
高さが大となり不安定となるばかりで選別機能はそれ程
向上しない。

本考案は自動脱穀機の選別装置にあ−ける前述の諸欠点
を改善することを目的とするものであって、扱室の下方
から排塵部にわたる選別風路に揺動選８１Ｂを架設し、
該揺動選別体の枠体には扱室下方から一番受樋の上方に
わたる波型の選別板と、その終端部から一番受樋に続く
一番原板の上方にわたる上選別網と該上選別網と上記〒
番原板との中間部にはその間の選別風路を上下に分割す
ると共に終端部が二番受樋の上方でかつ上選別網１７の
後方に臨み始端が低くなるように傾斜して一番受樋上に
臨む中流板と、前記上選別網の下方には終端が中流板の
下端に臨む下選別網とを装着したことを特徴とするもの
である。

以下図面に示す実施例について本考案を更に具体的に説
明すると、１はコンバインの機台ａ上に搭載した脱穀装
置であって、扱室２内には扱胴３が軸架してあり、扱口
に沿ってフィードチェーン４と挟握レール５′とが並設
されており、上記扱室２の扱口と反対側から下面にわた
って受網５が張設されている。

６は供給ロア側の扱室２の下方に設けた唐箕であって、
扱室２の下方から後方の横壁に設けた排塵口８との間は
選別風路９に形成してあり、該選別風路９上には揺動選
別体１０が偏心駆動輪１１ａと揺動腕１１ｂ、１１ｂと
により架設されている。

そして、前記揺動選別体上見は両側に第１図に鎖線で示
すような形状の板状の枠体１０’、１０’を有し、この
枠体ｉｏ’ 、ｉｏ’には受網５の下方から一番受樋１
２上にわたる無孔の波形選別板１３と、その終端から二
番受樋１４上へ延設したストロ−ラック１５と、波形選
別板１３の終端下方に比較的狭い間隙を隔てた前後の長
さの短い波形板１６と、その終端に延設されていてスト
ロ−ラック１５の下面に沿いかつ後端が二番受樋１４の
始端近傍上方に臨む上選別網１７と、該上選別網１７と
前記一番受樋１２から二番受樋１４にわたる一番原板１
８との間に形成される風路を略２分すると共に終端が二
番受樋１４の上方において上選別網１７の終端後方に臨
みかつ始端部が低くなるように傾斜した中流板１９と、
上記上選別網１７の下方に設けられていて終端部が中流
板１９からの流下物を受ける下選別網２０とが装着され
ている。

なむ図面中２１は前記中流板１９の終端から二番受樋１
４上を経て排塵口８にわたるストロ−ラック、２２は二
番受樋１４の扱口と反対側の端部に設けた二番スロワ−
であって、二番移送螺旋１４ａで移送された二番物を扱
口と反対側の横壁と扱室２との間の二番還元通路を経て
波形選別板１３上に還元する。

その際大きな藁屑及び功徳等は扱室に還元する。

２３ａ 、２３ｂは風向板である。

前述の装置において、脱穀物中穀粒と小さい藁屑等は受
網５から波形選別板１３上に落下して比重選別されなが
ら後方へ移送される。

また扱室２中の長い藁や功徳等は扱室２の後部の送塵口
２ａから放出されて波形選別板１３の終端部に合流する
。

そして、波形選別板１３の終端から放出されたａ物は先
ずストロ−ラック１５により粗選別されて大きな藁屑が
除去された状態で穀粒や小さい藁切れ、藁屑等が波形板
１６及び上選別網１７上に漏下し、これが１、上選釘胴
１７により篩選別されて殻稈は漏下し、網上物はその下
手側のストロ−ラック２１上に投擲される。

その際上選別網１７からの漏下物はその落下過程で風選
され、該漏下物中の短かい切藁及び上選別網１７の終端
から中流板１９上に落下した切藁等は中流板１９上で揺
動と風選を受けて吹き上げられ大部分のものはストロ−
ラック２１上に放出される。

而して、上選別網１７から漏下して風選された穀粒及び
中流板１９上を滑落又は転動して落下した穀ね並びに一
部の小さい切藁等は下選別網２０上に落尺して再度篩選
別処理を受け、穀粒は漏下すると共に風選されて一番受
樋１２に落にし、小さい切藁等は一番原板１８の上方に
投擲され、これが選別風により二番受樋１４に移送され
る。

この下選別網２０から移送されてきた二番物及びストロ
−ラック２１から漏下した二番物は二番移送螺旋１４ａ
により移送され、これが二番スロワ−２２により前述の
如く還元される。

捷た、一番受樋１２は脱穀装置１の低板より下方に突出
しかつコンバイン又は自走自脱の機台ａに嵌合装置され
ているため上選別網１７と下選別網２０の間及び下選別
網２０の下方とに充分な上下幅の選別風路をそれぞれ設
けることができ、しかも機体の高さを高くすることもな
い。

なネー脱穀装置１は走行装置を有する機台に搭載するの
で一番受樋１２が下方へ突出していても缶等支障はない
。

本願考案は前述のように扱室の下方から排塵部にわたる
選別風路に揺動選別体を架設し、該揺動選別体の枠体に
は扱室下方から一番受樋の上方にわたる波型の選別板と
、その終端部から一番受樋に続く一番原板の上方にわた
る上選別網と該上選別樋と上記一番原板との中間部には
その間の選別風路を上下に分割すると共に終端部が二番
受樋の上方でかつ上選別網１７の後方に臨み始端が低く
なるように傾斜して一番受樋上に臨む中流板と、前記上
選別網の下方には終端が中流板の下端に臨む下選別網と
を装着したので、脱穀物は上選別網により一旦篩選別さ
れてから更に中流板１９の下部に釦いて更に下選別網２
０により再選別されることとなり、脱穀能率が低く脱穀
物が少ない時でも適度の風力により三番飛散を生ずるこ
となく的確に選別することができ、また脱穀能率が高く
脱穀物の丑が多い場合でも上選別網１７により予選し、
中流板１９によって大部分の切藁及び藁屑を除去してか
ら更に下選別網２０によって更に篩選別すると共にその
都度風選するため切藁が穀粒中に混尺することは極めて
少なく良好な選別を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであって、第１図は
自動脱穀機の縦断側面図、第２図は分解斜視図である。 ２・・・・・・扱室、９・・・・・・選別風路、１０・
・・・・・揺動選別体、１３・・・・・・波形選″ｉｊ
＋瓶、１２・・・・・・一番受樋、１４・・・・・・二
番受樋、１７・・・・・・上選別網、２０・・・・・・
下選別網。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 扱室の下方から排塵部にわたる選別風路に揺動選別体を
   架設し、該揺動選別体の枠体には扱室下方から一番受樋
   の上方にわたる波型の選別板と、その終端部から一番受
   樋に続く一番原板の上方にわたる上選別網と、該上選別
   網と上記一番原板との中間部にはその間の選別風路を上
   下に分割すると共に終端部が二番受樋の上方でかつ上選
   別網の後方に臨み始端が低くなるように傾斜して一番受
   樋上に臨む中流板と、前記上選別網の下方には終端が中
   流板の下端に臨む下選別網とを装着したことを特徴とす
   る自動脱穀機にかける選別装置。