JP3187971B2

JP3187971B2 - 脱穀機の揺動選別装置

Info

Publication number: JP3187971B2
Application number: JP24569492A
Authority: JP
Inventors: 等市原
Original assignee: セイレイ工業株式会社
Priority date: 1992-08-20
Filing date: 1992-08-20
Publication date: 2001-07-16
Anticipated expiration: 2016-07-16
Also published as: JPH0662646A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、扱室の下方から後方側
の排塵室にかけて揺動選別体を装架し該揺動選別体によ
り扱室からの扱卸物を選別する脱穀機の揺動選別装置に
関する発明である。

【０００２】

【従来の技術】従来、扱室の下方に選別部を設けて、扱室
の受網から落下する扱卸物を選別部の始端側供給し、扱
室の排稈側に開口する排塵口から落下するものを選別部
の終端側に供給して選別する技術のものは、実公昭５８
−２００９９号公報および実公昭５８−３４９９８号公
報によって公告されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明のものは、扱室
から落下する扱卸物を揺動選別体の始端側に設けるグレ
ンパンで受けて移送しながら比重選別し、この比重選別
したものを揺動選別体のチャフシ−ブなどの篩選別に供
給して選別作用を増進せんとするものであって、扱室か
ら落下する扱卸物がグレンパン上で一旦比重選別されて
移送されるものの上に落下して折角比重選別したものを
混淆状態にするのを回避させるものにするとともに穀粒
層厚を均一にして選別性能を向上させるのを目的として
発明されたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成させるうえで、次のような技術手段を講じたのであ
る。即ち、扱室の下方から後方側の排塵室にかけて揺動
選別体を装架し、該揺動選別体により扱室からの扱卸物
を選別する脱穀機において、揺動選別体の始端側を構成
するグレンパンを前後に分割し、後部がわ(4b)のものの
基端部(ハ)上方の受網(６)の上面に扱胴(５)の回転方向
に弧状の仕切板(13)を設け、該仕切板(13)が設けられた
受網(６)の下面に前記後部がわ(4b)のものの基端部(ハ)
を跨ぐ山形状の分配板(14)を取着して、扱室(１)の始端
側から落下するものと終端側から落下するものを分け
て、グレンパン(４)の前部がわで扱室の始端側から落下
するものを移送し比重選別して揺動選別体の篩選別する
ものの始端部に供給し、後部がわで扱室の終端側から落
下するものを受けて比重選別し前記篩選別するものの中
途部に供給する構成にしたのである。

【０００５】

【作用】このように構成したので、扱室の受網から落下
する扱卸物は揺動選別体上に供給されてその揺動作用と
下方側から吹き上げる選別風によって穀粒と排塵物とに
選別されるのであるが、扱室の受網から落下する扱卸物
は仕切板により仕切り作用を受けて扱室の始端側から落
下する扱卸物はグレンパンの前部がわのものに落下し、
終端部から落下する扱卸物はグレンパンの後部がわのも
のに落下し、仕切板の近くで受網から落下するものは分
配板により前部がわと後部がわとに分流するようになっ
て、前部がわのものと後部がわのものとによってそれぞ
れ移送し層厚を均一にしながら穀粒を下層に沈下させ軽
い塵埃類を上層に浮上させて、例えばチャフシ−ブのよ
うな篩選別するものの始端部と中途部とに供給し、篩選
別によって下層の穀粒を優先して漏下させ、上層の塵埃
類を漏下させることなく後方側の排塵室に送るようにな
って扱卸物が性能よく選別される。

【０００６】

【実施例】以下、本発明による揺動選別装置に関して実
施例図を参照し具体的に説明すると、(１)は扱胴(５)を
内蔵する扱室、(３)は扱室(１)の下方から後方側の排塵
室(２)にかけて装架した揺動選別体で、前後方向に揺動
し扱室(１)の受網(６)から落下する扱卸物と、扱室(１)
の排稈側でアンダ−式のフィ−ドチェン(７)と反対側に
開口する送塵口(８)から送出される未処理物を処理室
(９)内で処理した処理物とを受けて選別するもので、前
方の始端側からグレンパン(４)とチャフシ−ブ(10)を担
設して、このチャフシ−ブ(10)の下側にグレンシ−ブ(1
1)が配設され、チャフシ−ブ(10)の終端部からストロ−
ラック(12)が延設されて、これらのものが一体となって
前後方向に揺動するように構成されている。

【０００７】前記グレンパン(４)は前後に分割されて、
その分割せる前部がわ(4a)のもので扱室(１)の始端側か
ら落下する扱卸物を受けて移送し、後部がわ(4b)のもの
で終端側から落下する扱卸物を受けて移送するようにや
や移送方向下がりに斜設されて、前部がわ(4a)のものの
先端部(イ)はチャフシ−ブ(10)の始端部に、後部がわ(4
b)のものの先端部(ロ)をチャフシ−ブ(10)の前後方向中
途部上にそれぞれ位置されている。

【０００８】また、後部がわ(4b)のものの基端部(ハ)の
上方に相当する受網(６)の上面には扱胴(５)の回転方向
に弧状の仕切板(13)が設けられ、この仕切板(13)が設け
られた受網(６)の下面に前記後部がわ(4b)のものの基端
部(ハ)を跨ぐ山形状の分配板(14)が取着されている。

【０００９】(15)は前記グレンパン(４)の前部がわ(4a)
のものの下方位置に設けた選別風起風用の圧風ファンで
あり、この圧風ファン(15)から吹き出る選別風によって
揺動選別体(３)を下側から吹き上げて風選する選別風路
(16)が形成され、この選別風路(16)の底部に圧風ファン
(15)がわからスクリュ−コンベヤを内装した1番物樋(1
7)と2番物樋(18)が横設されている。(19)は1番物樋(17)
内に集合されたものを機外に取出す揚穀筒、(20)は2番物
樋(18)内のものをグレンパン(４)の前部がわ(4a)のもの
に返す還元筒であり、(21)はフィ−ドチェン(７)の終端
部から脱穀済の排藁を受継して後方に搬出する排藁チェ
ンである。

【００１０】前記処理室(９)はフィ−ドチェン(７)と反
対側で扱室(１)の排稈側に開口する送塵口(８)の側部か
ら扱室(１)と平行に後方に向け延設されているのであっ
て、この処理室(９)内には処理胴(22)が回転自在に内蔵
され、その始端部は送塵口(８)を介して扱室(１)の排稈
側と連通し、終端部には前記揺動選別体(３)のストロ−
ラック(12)の上方に向けて排塵口(23)を開口している。

【００１１】そして、前記揺動選別体(３)の終端側、即
ち、ストロ−ラック(12)の上方には吸引排塵用の横断流
ファン(24)が設けられて揺動選別体(３)を下側から吹き
上げる選別風により排塵室(２)内で浮遊する塵埃を機体
の後方に排塵するところのファンケ−ス(25)に内装され
たもので、(26)はその塵埃吸入口、(27)は塵埃吐出口であ
る。

【００１２】前記処理室(９)と横断流ファン(24)との間
には前後の方向に4番樋(28)の裏面から仕切壁(29)が揺
動選別体(３)の上面近くまで垂設されるとともに、この
仕切壁(29)の前側は前記扱室(１)の排稈口(30)から出る
排藁の通路が確保されるようにその上部側を欠除し下部
側(29a)を扱室(１)の後方側にまで延設して処理室(９)
からの処理物が揺動選別体(３)上に向けて落下するよう
にしている。

【００１３】また、前記処理室(９)の終端部に開口する
排塵口(23)の前側における処理室(９)と仕切壁(29)の間
には4番樋(28)の裏面から垂下して下部側を後方に凹状
に湾曲させた排塵ガイド板(31)が設けられている。な
お、(32)は排塵チェン(21)によって搬出されるものを切
断する藁カッタ−を示してある。

【００１４】したがって、穀稈はフィ−ドチェン(７)に
よって扱室(１)内を横送されて脱穀され脱穀済みの排藁
は排稈口(30)から出て排塵チェン(21)に受継され機体後
方に搬出されて藁カッタ−(32)にとり切断処理されると
ともに、扱室(１)の受網(６)から落下する扱卸物は扱室
(１)内で仕切板(13)により仕切り作用を受けて扱室(１)
の始端側から落下する扱卸物はグレンパン(４)の前部が
わ(4a)のものに落下し、終端部から落下する扱卸物はグ
レンパン(４)の後部がわ(4b)のものに落下し、仕切板(1
3)の近くで受網(６)から落下するものは分配板(14)によ
り前部がわ(4a)と後部がわ(4b)とに分流するようになっ
て、前部がわ(4a)のものと後部がわ(4b)のものとによっ
てそれぞれ移送し層厚を均一にしながら穀粒を下層に沈
下させ軽い塵埃類を上層に浮上させて、前部がわ(4a)の
ものの先端部(イ)からはチャフシ−ブ(10)の始端部に供
給され、後部がわ(4b)のものの先端部(ロ)からチャフシ
−ブ(10)の中途部に供給されて、揺動作用による後方へ
の移送途上において下層の穀粒を優先して漏下させ、上
層の塵埃類を漏下させることなく後方側の排塵室(２)側
に送るようになる。

【００１５】そして、この揺動選別体(３)の揺動運動と
圧風ファン(15)により起風され選別風路(16)を吹流する
選別風によって選別され、揺動選別体(３)上に吹き上げ
られ浮遊する塵埃は横断流ファン(24)により塵埃吸入口
(26)から吸引され塵埃吐出口(27)から後方に排塵される
のである。

【００１６】又、扱室(１)の排稈側に開口する送塵口
(８)から送出される未処理物は処理室(9)内を後方に送
られながら処理されて該室(9)から射出する様に漏下す
る処理物は仕切壁(29)によって遮られ揺動選別体(３)上
の処理室(9)側に落下し揺動運動と風選によって選別さ
れ塵埃は後方に排出され、処理室(9)の終端部に開口する
排塵口(23)から出るものは仕切壁(29)と塵埃ガイド板(3
1)によって案内され機体の後方に排出されるのであっ
て、この様にして選別された１番物は１番物樋(17)に集
合ののち揚穀筒(19)により取出され、２番物は２番物樋
(18)内から還元筒(20)によってグレンパン(４)の前部が
わ(4a)に返されて再選別されるのである。

【００１７】

【発明の効果】本発明による揺動選別装置は以上記載し
たように、扱室(１)の下方から後方側の排塵室(２)にか
けて揺動選別体(３)を装架し該揺動選別体(３)により扱
室(１)からの扱卸物を選別する脱穀機において、揺動選
別体(３)の始端側を構成するグレンパン(４)を前後に分
割し、後部がわ(4b)の基端部(ハ)上方の受網(６)の上面
に仕切板(13)を設け、該仕切板(13)が設けられた受網
(６)の下面に前記後部がわ(4b)の基端部(ハ)を跨ぐ山形
状の分配板(14)を取着して、扱室(１)の始端側から落下
するものと終端側から落下するものを分けて、グレンパ
ン(４)の前部がわ(4a)と後部がわ(4b)で篩選別部の始端
部と中途部に供給する構成にしたことを特徴とするもの
であるから、扱室(１)の受網(６)から落下する扱卸物は
扱室(１)内で仕切板(13)により仕切り作用を受けて、扱
室(１)の始端側から落下する扱卸物はグレンパン(４)の
前部がわ(4a)のものに落下し、終端部から落下する扱卸
物はグレンパン(４)の後部がわ(4b)のものに落下して、
仕切板(13)の近くで受網(６)から落下するものは分配板
(14)により前部がわ(4a)と後部がわ(4b)とに分流するよ
うになって、前部がわ(4a)のものと後部がわ(4b)のもの
とによってそれぞれ移送し層厚を均一にしながら穀粒を
下層に沈下させ軽い塵埃類を上層に浮上させて、篩選別
するものの始端部と中途部とに供給し、篩選別によって
下層の穀粒を優先して漏下させ、上層の塵埃類を漏下さ
せることなく後方側の排塵室(２)に送るようになって、
従来扱室(１)から落下する扱卸物がグレンパン(４)上で
一旦比重選別されて移送されるものの上に落下して、折
角比重選別したものを混淆状態にしていたのを回避で
き、扱卸物の選別性能を向上させることができたのであ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】脱穀機の縦断側面図である。

【図２】同脱穀機の縦断平面図である。

【符号の説明】

１扱室２排塵室３揺動選別体４グレンパン４a 前部がわ４b 後部がわ

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】扱室(１)の下方から後方側の排塵室(２)
にかけて揺動選別体(３)を装架し該揺動選別体(３)によ
り扱室(１)からの扱卸物を選別する脱穀機において、揺
動選別体(３)の始端側を構成するグレンパン(４)を前後
に分割し、後部がわ(4b)の基端部(ハ)上方の受網(６)の
上面に仕切板(13)を設け、該仕切板(13)が設けられた受
網(６)の下面に前記後部がわ(4b)の基端部(ハ)を跨ぐ山
形状の分配板(14)を取着して、扱室(１)の始端側から落
下するものと終端側から落下するものを分けて、グレン
パン(４)の前部がわ(4a)と後部がわ(4b)で篩選別部の始
端部と中途部に供給する構成にしたことを特徴とする脱
穀機の揺動選別装置。