JPS5820105Y2 - 脱穀機の排塵装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 従来コンバイン又は自走自脱等に搭載する脱穀機に釦い
て、扱室の後下部に送塵口を設け、扱室内で発生した藁
屑や穂切れ等を上記送塵口からその下方に架設した揺動
選別体上に排出する方式に釦いては、上記送塵口からの
排出物を揺動選別体で直接受けると、穀粒が藁屑に混入
し易く、特に湿潤した殻稈を脱穀した場合は、穀粒の分
離が悪るかった。

また、揺動選別体上にラックを設けて藁屑をラックにて
受ける方式は藁屑等を吸引排出し易くするようにラック
の終端を排塵選別室に付設した吸引風車の吸入口に近付
けるべく後部を高くすると排塵物の移送機能が著しく低
下し、送塵口の下に藁屑等が堆積して詰る欠点を生じこ
れを排除するためにはラックと扱室の間隔を大きくとる
か、またはラックを緩傾斜にすると共に長く形成して移
送機能を向上せしめなければならず、機高が犬となるか
又は機体が前後に長くなりいずれにしても大型となる欠
点を生ずる。

更に、送塵口からの排塵物中の穀粒を二番受樋に落人さ
せる方式のものは穀粒が単粒化されていても二番移送螺
旋で攪拌移送処理されると共に二番還元スロワ−の投擲
羽根で故郷処理されることにより損傷し、上記排塵物中
の穀粒を一番受樋上の選別網上に落人させる方式のもの
は選別網上の藁屑の上に落下するので、上記穀粒が藁屑
と共に選別網の後端１で移行して二番物と共に二番受樋
に投入され前記二番受樋に直接落人せしめる方式と同様
な欠点があった。

本考案は前述の諸欠点を改善することを目的とするもの
であって、扱室１下方から排塵選別室８に亘って、少な
ぐとも選別板１０ａと、その後部に連設されていて一番
受樋１１上に臨む選別網１０ｂとからなる揺動選別体１
０を架設し、前記排塵選別室８に吸引風車９を付設した
脱穀機に釦いて、前記扱室１の後部の下面に送塵口６を
設け、この送塵口６と前記揺動選別体１０との間から排
塵選別室８にわたる部位に、前端が前記揺動選別体１０
の選別板１０ａ上に臨み、後端が前記吸弓風車９に指向
する幅広のコンベアー１２をその後部が高くなるように
張設して送塵口６から排出された排塵物中の藁屑は吸引
風車９に向けて搬送し、コンベアー１２上を転落した穀
粒は前記移送板１０ａに戻して一番選別処理を施すよう
に構成したことを特徴とするものである。

以下図面に示す実施例について本考案を更に詳細に説明
すると、１は扱胴２を軸架して内装した扱室であって、
扱口に沿ってフィードチェーン３と挟板レール４とが併
設してあり、下部から扱口と反対側とにわたって設けた
受網５の後部は開口せしめて送塵口６に形成しである。

また、扱室１の前下部には圧風風車７が設けてあり扱室
１の後方の排塵選別室８のフィードチェーン３側の側壁
には吸引風車９が設けであるので扱室１の下方から排塵
選別室８にわたる空間は選別風路に形成されている。

そして上記選別風路には揺動選別体１０が前後揺動する
ように架設してあり、この揺動選別体１０は受網５の下
方に臨む無孔の段階状をなす選別板１０ａと、その後部
に連設して一番受樋１１上に臨１せた選別網１０ｂと、
該選別網１０ｂの後方上方にあって二番受樋１２′上に
臨むと共に後部が前記吸引風車の吸入口に近接するラッ
ク１０ｃとで構成されそれらは両（ＩＩ酔１１’、 １
１’に取付けられている。

そして、受網５の後端部と選別板１０ａとの間から、ラ
ック１０ｃの前端の間には搬送面が平滑でかつ搬送面に
適当な間隔をおいて多数の突起１２ａ・・・を有する幅
広のベルトコンベアー１２が張設してあり、該ベルトコ
ンベアーには適宜の動力により上面が後方へ移動するよ
うに強制駆動されており、送塵口６から排出されたもの
をラック１０ｃの前端部上に搬送すべくθの傾斜で後方
が高くなっている。

前述の装置に釦いて、扱室内で発生した脱穀物中、穀粒
と小さい藁屑は受網５から選別板１０ａ上に漏下し、穂
切れ、小枝梗及び比較的長い藁屑等は送塵口６からベル
トコンベアー１２上に排出され、４番口１３に落人する
刺粒及び藁屑等も上記ベルトコンベアー１２上に落下す
る。

そして、該ベルトコンベアー１２上に落下した藁屑は突
起１２ａに受は止められて後上方に搬送され、穀粒特に
単粒化されたものはベルトコンベアー１２上を滑ったり
転がったりしながら選別板１０ａ上に戻され、受網５か
らの漏下物と合流して比重選別処理を受ける。

また、穂切れや藁屑等はその後方のラック１０ｃに受は
継がれて移送され、その間に圧風風車７と吸引風車９と
により風選を受け、小さくかつ軽い藁屑は吸引風車から
機外に排出され、大きな藁屑は排塵選別室８の後壁の排
塵口１４から機外に排出される。

更に前記選別板１０ａ上の被選別物は移送されながら比
重選別処理を受け、それが選別網１０ｂに至ると、穀粒
は漏下して風選され一番原板１５を流下して一番受樋１
１に流入し機外に搬出される。

上記選別網１０ｂ上に残ったもの及び前記ラック１０ｃ
から漏れた穂切れや小さい切藁等は風選を受けながら二
番渡板１６上を滑落して二番受樋１２′内に入り、二番
スロワ−１７により二番還元通路１８に還元され、それ
が更に前記選別板１０ａ上に流入し、再選別処理を受け
る。

本考案は前述のように扱室１下方から排塵選別室８に亘
って、少なぐとも選別板１０ａと、その後部に連設され
ていて一番受樋１１上に臨む選別網１０ｂとからなる揺
動選別体１０を架設し、前記排塵選別室８に吸引風車９
を付設した脱穀機に釦いて、前記扱室１の後部の下面に
送塵口６を設け、この送塵口６と前記揺動選別体１０と
の間から排塵選別室８にわたる部位に、前端が前記揺動
選別体１０の選別板１０ａ上に臨み、後端が前記吸引風
車９に指向する幅広のコンベアー１２をその後部が高く
なるように張設して送塵口６がら排出された排塵物中の
藁屑は吸引風車９に向けて搬送し、コンベアー１２上を
転落した穀粒は前記移送板１０ａに戻して一番選別処理
を施すように構成したので、送塵口６からの排出物を、
受網５がら漏下した選別板１０ａによって選別されたも
のに混入させることがなく、生膜殻稈又は高能率な脱穀
を行って藁屑が多量に発生しても受網５からの漏下物を
よどみなくかつ良好に選別することができる。

また、送塵口６からの排出物はコンベアーにより強制的
に搬送されるのでそれを緩傾斜としても吸引風車に向は
的確に搬送することができるので機体の高さを異常に高
くする必要がなく、かつ送塵口６の下方に藁屑や穂切れ
等が堆積するようなことはなく、落下時に屑と穀粒とが
良く分離し穀粒は揺動選別体１０上に落人し藁屑等のみ
を搬送するので選別性能が著しく向上する。

更に、送塵口６から排出された排塵物中の単粒化された
穀粒はコンベアー１２上を前方へ向けて転落して揺動選
別体１０の移送板１０ａ上に戻り、受網５からの漏下物
と合流して比重選別を受けて下層に沈下し、その状態で
選別網１０ｂに移行して篩選別を受け、それにより送塵
口６がらの排塵物中の穀粒が二番受樋１２′に投入され
ることなく、該穀粒を一番穀粒として機外に搬出し得て
二番移送螺旋による移送処理及び二番還元スロワ−１７
による故郷処理を排除し、以って穀粒が損傷するのを防
止することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであって、第１図は
縦断側面図、第２図は一部を破断した平面図である。 １・・・扱室、５・・・受網、６・・・送塵口、７・・
・圧風風車、８・・・排塵選別室、９・・・吸引風車、
１０・・揺動選別体、１０ａ・・・選別板、１０ｂ・・
・選別網。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 扱室１下方から排塵選別室８に亘って、少なくとも選別
   板１０ａと、その後部に連設されていて一番受樋１１上
   に臨む選別網１０ｂとからなる揺動選別体１０を架設し
   、前記排塵選別室８に吸弓風車９を付設した脱穀機にお
   いて、前記扱室１の後部の下面に送塵口６を設け、この
   送塵口６と前記揺動選別体１０との間から排塵選別室８
   にわたる部位に、前端が前記揺動選別体１０の選別板１
   ０ａ上に臨み、後端が前記吸引風車９に指向する幅広の
   コンベアー１２をその後部が高くなるように張設して送
   塵口６から排出された排塵物中の藁屑は吸引風車９に向
   けて搬送し、コンベアー１２を転落した穀粒は前記移送
   板１０ａに戻して一番選別処理を施すように構成したた
   とを特徴とする脱穀機の排塵装置。