JPS5830443Y2 - 脱穀機の排塵装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 一般に横断流ファンはその長さと略等しい幅全体な略均
−に吸引することができるので、これを脱穀機の排塵排
出に用いると、排塵室の全幅にわたり略均−に吸引でき
るので排塵選別を良好に行うことができる。

そこで本考案者等は最も有効に吸塵すべく横断流ファン
のケーシングの吸引側を該ケーシングの接線方向に延出
せしめて案内板に形成したところ、細まかい排塵物の吸
引排出は良好にできたが、コンバインに搭載した脱穀機
のように排塵室内に比較的長く横断流ファンを通過しな
い藁屑までも送り込まれるものにおいては、横断流ファ
ンの羽根がその回転方向に向けて彎曲しながら傾斜して
いるため、羽根の板面と前記案内板とが鋭角的な楔状を
なすこととなり、前記長い藁屑を前記羽根に引掛けて排
出することができず、結局吸込部に多量の藁屑が挾み込
まれて詰り、横断流ファンが回転不能となることがあっ
た。

前述の欠点を排除すべく更に研究を重ねた結果横断流フ
ァンのケーシングの掻込側に連設した案内板をへ字状に
形成し、該案内板のケーシングに直接続く部分を前記横
断流ファンの略力線方向となすと共に横断流ファンの軸
芯よりもやや低くしたところ、排塵室に送り込まれた前
記長い藁屑は案内板により斜め上方に案内されてから横
断流ファンの軸芯よりやや低い位置で上昇を抑制され、
その法線力向から無理なく誘導供給されることとなり、
相隣る羽根の間隙にスムーズに入って供給されただけ直
ちに掻込んで排出され、吸入部に停滞したり詰ったりす
ることがなく漏れた穀稈を脱穀して多量の藁屑が発生し
てもそれを的確に排出し得て良好な選別を行うことがで
きた。

以下図面に示す実施例について詳述すると、１は扱室２
内に軸架した扱胴であって、扱口に沿って並設したフィ
ートチエン３ａと挟握レール３ｂとによって挟持搬送さ
れる穀稈の種部は供給口４から扱室２内に入り脱穀処理
され、排稈口５から排出された排藁は排藁チェーン６ａ
と排藁ベルト６ｂとにより後送される。

また、扱室２内で発生した脱穀物のうち、穀粒と小さい
藁屑は受網Ｔから揺動選別体８上に漏下し、それが揺動
選別体８−゛により比重選別されながらクリンプ網９に
送り出されると、篩選別と圧風風車１０から主選別風路
ａの選別風による風選とを施され、穀粒は一番受樋１１
に落人して機外に搬出され、小さな軽い藁屑は前記選別
風により吹き分けられ、クリンプ網９上に残ったものは
二番受樋１２に向けて投擲される。

更に扱室２内の長藁や穂切れ等は処理室１３に送り込ま
れるので、処理胴１４は七の動理歯によって処理した後
二香物を含む藁屑をオーガー１５が後送して前記クリン
プ網９の上方から排塵口１６に向けて支架されていて前
後揺動するストロ−ラック１Ｔ上に送塵物として排出す
る。

また、下網１３ａから漏下した穀粒等は揺動流板１３ｂ
を経て揺動選別体８上に流下する。

このストロ−ラック１７の始端部下面には無孔の移送板
１７ａが付設しであるので、前記排出物及び四番口１８
から落人した刺り粒等はクリンプ網９上を過ぎてから風
選及び篩選別され、漏下物は二番受樋１２上へ、また長
藁は後述する横断流ファン２０に向けて移送される。

セして排塵室２１の上部に横架した横断流ファン２０は
周面に軸芯方向と平行な多数の羽根２０ａ・・・を有し
、そのケーシングは下部枠１９と上面を覆った半円筒状
の板からなる上部枠２２とによって構成されており、上
部枠２２の掻込側は、横断流ファン２０の軸２０ｂより
Ａだけ下方まで垂下させてから扱室２に向は水平な法線
Ｂと平行になるように折曲して平板状の案内板２３に形
成してあり、この案内板２３は更に四番漏斗１８ａの下
端部近傍まで延長して全体なへ字状に形成しである。

このように構成した横断流ファン２０を矢印イ方向に回
転させると、排塵室２１内の比較的小さい藁屑は吸引さ
れて羽根２０ａ・・・の間を通り排塵口２４から機外に
排出され、ストロ−ラック１７によって移送されてきた
案内板２３の傾斜分に案内されながら斜め上方に吸引さ
れ藁屑は案内板２３の上部により上昇を抑制されつＳ横
断流ファンの軸間より’ＰＬ低い部位に誘導されて横断
流ファン２０に対しその略法線方向から吸入されるので
、誘導された藁屑は羽根２０ａ、２０ａ間の間隙に直交
した姿勢となって容易に入り、羽根２０ａ・・・に確実
に係止されて排塵口２４に向けて搬出される。

また、扱室２の始端下部に設けた前記圧風風車１０の選
別風は前述の風選を行うべくクリンプ網９とストロ−ラ
ック１７を吹き抜けて横断流ファン２０に向う主選別風
路ａと一番受樋１１の下方を経て排塵口２４に吹き抜け
る副選別風路すとに分配され、二番受樋１２上の副選別
風路す中に支架したチャフシーブ２５は前記ストロ−ラ
ンク１７よりもランク間隔を狭く構成してあり、クリン
プ網９によって投擲された網上物及びストロ−ラック１
７からの漏下物を受けてそれらを移送しながら篩選別し
、軽い藁屑は副選別風路すの選別風により下部枠１９の
下方を経て排塵口２４から機外に排出される。

チャフシーブ２５上に残った長藁はその移送終端から排
塵口２４に故郷され、チャフシーブ２５から漏下した二
番物は二番受樋１２に落人してフィートチエン３ａと反
対側へ移送されてから二番スロワ−２６により前記揺動
選別体８に還元される。

本考案は前述のように排塵室の上部に排塵物を斜め上方
へ吸引して排出する横断流ファンを軸架し、該横断流フ
ァンのケーシングの掻込側に連設した案内板をへ字状に
形成し、該案内板のケーシングに直接続く部分を前記横
断流ファンの略法線方向となすと共に該横断流ファンの
軸芯よりやや低くシたので、排塵室で横断流ファンによ
り斜め上方へ吸引される藁屑をへ字状をなす案内板は略
水平方向へスムーズに方向変換せしめ、横断流ファンの
吸入部では、その軸芯よりやや低い位置にて藁屑の上昇
を抑制しながら略法線方向から誘導供給することができ
る。

従って、藁屑は斜上方に上昇しているにも拘らず羽根間
の間隙にスムーズに侵入し、そレノ一端が確実に羽根に
係止されて直ちに排出されることとなり、ケーシングの
掻込側に藁屑が詰って横断流ファンが止まり、それが破
損したり、伝動機構が損傷するのを防止することができ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであって、第１図は
縦断側面図、第２図は同上平面図、第３図は第２図のＡ
−Ａ断面図、第４図は第２図のＢ−Ｂ断面図である。 ２・・・・・・扱室、７・・・・・・受網、８・・・・
・・揺動選別体、１２・・・・・・二番受樋１．１３・
・・・・・処理室、１７・・・・・・ストロ−ラック、
１９・・・・・・下部枠、２０・・・・・・横断流ファ
ン、２１・・・・・・排塵室、２２・・・・・・上部枠
、２３・・・・・・案内板、２４・・・・・・排塵口、
２５・・・・・・チャフシーブ、Ｂ・・・・・・法線、
ａ・・・・・・主選別風、ｂ・曲・副選別風路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 排塵室の上部に排塵物を斜め上方へ吸引して排出する横
   断流ファンを軸架し、該横断流ファンのケーシングの掻
   込側に連設した案内板をへ字状に形成し、該案内板のケ
   ーシングに直接続く部分を前記横断流ファンの略法線方
   向となすと共に該横断流ファンの軸芯よりやや低くした
   ことを特徴とする脱穀機の排塵装置。