JPS6121968Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 脱穀機からの扱下し物を揺動選別体に移行させ
て、一番穀粒は選別網から一番受樋に漏下させ、
二番物はストローラツク等で移送する間に二番受
樋に落入させ、ストローラツク上に残つた藁屑等
をそのまゝ又は吸引風車により機外に排出するよ
うにした脱穀機は既に知られている。

そして、前記吸引風車を横断流フアンとして排
塵室をその略全幅にわたつて吸引するようにする
と排塵室全体を均等に吸引し得て排塵効果を高め
ることはできる。しかしストローラツク等により
移送される被選別物中の穂切れ、単粒の一部が藁
屑に混入した状態で横断流フアンにより吸引され
て機外に排出された。

本考案は前記横断流フアンの羽根によつて持ち
回られて機体に排出されんとする穀粒を回収せん
とするものであつて、排塵室の上部に横断流フア
ンを設けて排塵物を機外に吸引排出するようにし
た脱穀機において、前記横断流フアンの上部に設
けたケーシングの吸入側に多数の孔を設けて横断
流フアンにより持ち回られる穀粒を前記孔からケ
ーシング外に出し選別室内に回収するようにした
ことを特徴とするものである。

以下図面に示す実施例について説明すると、１
は扱室２内に軸架した扱胴であつて、扱室２の側
部には処理胴３を内装してなる処理室４が設けて
あり、扱室２の受網５の下方から排塵室６にわた
つて揺動選別体７が揺動アーム８，８により前後
揺動するように架設されており、該揺動選別体７
は受網５に臨む移送選別体７ａと、その終端に延
設されていて一番受樋９上に臨む選別網７ｂと、
一番流板１０の上部から後方へ向けて突設したチ
ヤフシーブ７ｃと、前記扱室２の後方でかつ選別
網７ｂ及びチヤフシーブ７ｃ上に臨ませたストロ
ーラツク７ｄ等で構成されている。

また、扱室２の前部下方に設けた送風フアン１
１の選別風は一番受樋９の上方を経て選別網７ｂ
及びその前方を吹き抜けてストローラツク７ｄに
向う主選別風路１２ａと一番受樋９の下方から二
番受樋１３上を経てチヤフシーブ７ｃを吹き抜
け、更に排塵口１４へ吹き出す副選別風路１２ｂ
とに分風される。

更に、前記排塵室６の上部には該排塵室６の幅
全体にたる横断流フアン１５が軸支してあり、そ
の上面はケーシング１６により覆われており、下
面には隔壁体１７が設けてある。

そして、前記ケーシング１６の前部には横断流
フアン１５の回転方向に沿う多数の長孔１８……
が穿設されており、ケーシング１６の前部は斜め
前下方に向けて延出せしめてある。

前述の装置において、フイードチエーン１９と
挾持レール２０とによつて挾持搬送される穀桿は
扱室２内で扱胴１により脱穀処理され、単粒化さ
れた穀粒及び小さな藁屑は受網５から移送選別板
７ａ上に漏下して移送され、一番穀粒は選別網７
ｂから一番受樋９中に風選されながら落入する。

また扱室２から処理室４に入つた長藁や穂切れ
等は処理胴３により処理されてからオーガー３ａ
により後送され、それが排出羽根３ｂにより開口
部４ａからストローラツク７ｄ上に排出され、該
ストローラツク７ｄは上記排出物を後方へ移送
し、その間に穂切れや単粒を漏下させ、この漏下
物と前記選別網７ｂ上の網上物はチヤフシーブ７
ｃに受け継がれるので二番物はチヤフシーブ７ｃ
から二番受樋１３に落入し、藁屑はそのまゝ後送
されて排塵口１４から機外に排出される。

更に排塵室６中の塵埃及びストローラツク７ｄ
上の藁屑は第１図において反時計方向に回転する
横断流フアン１５羽根によつて吸引され、藁屑等
に混入する単粒化された穀粒及び穂切れは横断流
フアン１５の羽根で叩打されて或程度藁屑と分離
されつゝその遠心力により投擲されて多数の長孔
１８……からケーシング１６外に飛び出し、それ
がケーシング１６の前部の延出部を流下してスト
ローラツク７ｄ上に回収され、藁屑は前記排塵口
１４から機外に排出される。

なお、図面中２１は可撓板、２２は排藁搬送
体、２３は２番還元スロワーである。また前記長
孔１８は千鳥状等適宜配列した丸孔又は網等で構
成しても良い。

本考案は前述のように排塵室の上部に横断流フ
アンを設けて排塵物を機外に吸引排出するように
した脱穀機において、前記横断流フアンの上部に
設けたケーシングの吸入側に多数の孔を設けたの
で、横断流フアンにより藁屑に混入した状態でケ
ーシング内に吸入された穀粒は該横断流フアンの
羽根にたゝかれ、その遠心力によりケーシングの
多数の孔から跳ね出されることにより機内に回収
することができる。

特にコンバイン等の脱穀機において、濡れた穀
桿を脱穀処理して扱室の受網が目詰りした時、穀
粒が藁屑に混入し易くかつ付着し易いため三番飛
散となることが多いが、そのよな場合吸入された
穀粒を的確に回収して三番飛散を著しく減小させ
ることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであつて、
第１図は脱穀機の縦断面図、第２図は排塵部の横
断面図、第３図はケーシングの斜視図である。 ２……扱室、７……揺動選別体、７ｄ……スト
ローラツク、１５……横断流フアン、１６……ケ
ーシング、１８……長孔。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 排塵室の上部に横断流フアンを設けて排塵物
   を機外に吸引排出するようにした脱穀機におい
   て、前記横断流フアンの上部に設けたケーシン
   グの吸入側に多数の孔を設けたことを特徴とす
   る脱穀機の三番穀粒回収装置。 (2) 前記ケーシングの吸入側を排塵方向上手側下
   方に向けて延出せしめた実用新案登録請求の範
   囲第１項記載の脱穀機の三番穀粒回収装置。