JPS5829801Y2 - 空気調和機の室内フアンモ−タ制御装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は制御部品を簡略化した空気調和機の室内ファ
ンモータ制御装置に関する。

周知の如く、ヒートポンプ式空気調和機は冷凍サイクル
の冷媒切換弁を切換えることにより冷房サイクル、また
は暖房サイクルにして室内の冷暖房を行うものであり、
冷暖房時には室内ファンを運転する。

また、暖房時、室外側熱交換器の除霜を行うため冷凍サ
イクルを暖房サイクルから除霜サイクルに切換えた場合
には、室内への冷風の吹き出しを防止するため室内ファ
ンを停止させるようにしている。

このような室内ファンモータの制御を第１図および第２
図に示す従来例について説明する。

第１図において１は室内ファンモータで、このファンモ
ータ１は制御電源母線２，３間に室内ファンサーモ４、
強弱切換スイッチ５と共に直列に接続されている。

しかして前記ファンサーモ４はその感温部が室内側熱交
換器に設けられており、暖房時この室内側熱交換器が凝
縮器として作用するときのみ閉成（例えば２４℃以上）
シ、冷房時にはこの室内側熱交換器が蒸発器として作用
するためファンサーモ４は開放されてしまう。

このため冷暖スイッチ６を冷房側接点６ａに切換えたと
き（図示の場合）これと連動して閉成する切換スイッチ
７が前記ファンサーモ４と並列に設けられている。

また暖房時、除霜が行なわれるときには前記切換スイッ
チ７はすべに開放されており、ファンサーモ４も開放さ
れるので室内ファンモータ１は停止する。

また第２図において、１１は室内ファンモータで、この
室内ファンモータ１１は制御電源母線１２゜１３間に後
述する第１のリレーのｂ接点１４ｂと第２のリレーのａ
接点１５ ａとの並列回路と共に直列に接続されている
。

しかしてこの第１および第２のリレーのｂ接点１４ｂ、
ａ接点１５ ａは冷暖スイッチ１６が冷房側接点１６Ａ
にあるときは図示の状態にあり、ファンモータ１１は運
転される。

次に冷暖スイッチ１６を暖房側接点１６Ｂに切換えると
第１および第２のリレー１４．１５か゛付勢され、第１
のリレーのｂ接点１４ｂは開放、第２のリレーのａ接点
１５ ａは閉成されて室内ファンモータ１１は運転され
る。

次に室外側熱交換器に着霜し、図示しない感温部の温度
が下がり除霜スイッチ１７が開放すると、第２のリレー
１５は消勢され第２のリレーのａ接点１５ ａが開放さ
れて室内ファンモータ１１は停止する。

なお、第１図および゛第２図において符号８および１８
で示すものは室内サーモスタットである。

この第１図および゛第２図に示すように、いずれの場合
でも室内ファンモータを制御するために必ず複数のスイ
ッチを使用しており、従ってこれら各スイッチへの電気
配線が複雑になったり、取付位置の関係から回り回路が
生じたり、リレーが必要になるなどの問題があり、室内
ファンモータを制御するスイッチの簡略化が要望されて
いた。

この考案は、上記事情にもとすきなされたもので゛、そ
の目的とするところは、室内ファンモータの運転回路に
直列に低圧スイッチを接続することによって必要なファ
ンモータの制御を行うと共に上記要望を満足した空気調
和機の室内ファンモータ制御装置を提供しようとするも
のである。

以下、この考案の一実施例を第３図に示す電気制御回路
図にもとすいて説明する。

２１．２２は制御電源母線、２３はロータリスイッチ、
２４は室内ファンモータで゛、この室内ファンモータ２
４は制御電源の一方の母線２１．ロータリスイッチ２３
、高圧スイッチ２５を経て接続された第１のコモンライ
ン２６と、制御電源の他方の母線２２間にロータリスイ
ッチ２３を介して低圧スイッチ２７と共に直列に接続さ
れている。

この低圧スイッチ２７は図示しない圧縮機の吸込管の圧
力によって作動するもので、例えば３．３ ｋｇ／ｃｍ
２ＧでＯＮ 、２ 、５ ｋｇ／ｃｍ２ＧでＯＦＦする
ようになっている。

２８は室内サーモスタットで、冷房側接点２８Ａ、暖房
側接点２８Ｂ、切換接点２８Ｃを有し、冬期には図の如
く暖房側接点２８ Ｂに、また夏期には冷房側接点２８
Ａにと室温により自動的に切換わる。

しかしてこの室内サーモスタット２８の切換接点２８Ｃ
と前記第１のコモンライン２６間には図示しない圧縮機
用電磁接触器のコイル２９がインナーオーバロードリレ
ー３０、サーマルリレー３１と共に直列に、また図示し
ない補助電気ヒータ用電磁接触器のコイル３２が電気ヒ
ータ用安全器（サーモスタット）３３、後述する第１の
リレーのａ接点３５ａｌ、３５ａ２と共に直列にそれぞ
れ接続されている。

３４は前記暖房側接点２８ Ｂ側に接続された第２のコ
モンラインで、この第２のコモンライン３４と前記第１
のコモンライン２６間には前記ａ接点３５ ａ １，３
５ ａ ２を有する第１のリレー３５が接続されている
。

また図示しない冷媒切換弁の電磁コイル３６が室外側熱
交換器の着霜状態を感知して作動する除霜スイッチ３７
と共に直列に接続されている。

しかしてこの除霜スイッチ３７にはこれと並列に図示し
ない室外ファンモータの運転回路に接続されたｂ接点を
有する第２のリレー３８か゛、また後述する第３のリレ
ーのａ接点４１ ａが、さらに詳細を後述するタイマー
スイッチ３９がそれぞれ接続されている。

前記タイマースイッチ３９は前記除霜スイッチ３７に並
列に接続された切換接片３９ Ｄを有する切換固定接点
３９Ｃ１暖房側固定接点３９Ａ、除霜側固定接点３９
Ｂおよび前記第１および第２のコモンライン２６．３４
間に接続されたタイマー４０とから構成されている。

４１は前記除霜側固定３９ Ｂと第２のコモンライン３
４間に接続された前記ａ接点４１ ａを有する第３のリ
レーである。

しかして前記タイマースイッチ３９は、タイマー４０に
より切換接片３９ Ｄが所定時間毎（例えば暖房側５５
分、除霜側１０分）に暖房側接点３９Ａ−、−除霜側接
点３９ Ｂへと切換わるようになっている。

また除霜の条件としては、除霜スイッチ３７が先きに開
放されていて、次いで切換接片３９Ｄが除霜側接点３９
Ｂに切換わったときにのみ除霜が行なわれる。

次に本考案の作用を説明する。

図において、ロータリスイッチ２３を停止→送風→暖房
へと回転することにより、室内ファンモータ２４は運転
され、次いで圧縮機用電磁接触器のコイル２９が付勢さ
れて図示しない圧縮機が運転される。

同時に電磁コイル３６が付勢されて図示しない冷媒切換
弁が切換わり、室内側熱交換器が凝縮器として作用する
周知の暖房サイクルが形成され室内の暖房が行なわれる
。

なお、この暖房運転時における圧縮機の吸込圧力は最低
負荷時でも３．３ ｋｇ／ｃｍ２Ｇ前後であり、前述し
たＯＮ圧力３．３ ｋｇ／ｃｒｎ２Ｇ以上であり低圧ス
イッチ２７が作動することはない。

次に、暖房運転中、外気温が下がり室外側熱交換器に着
霜すると除霜スイッチ３７が開放される。

ついでタイマースイッチ３９の切換接片３９Ｄが除霜側
接点３９ Ｂに切換わると第２のリレー３８が付勢され
て室外ファンモータは停止すると共に電磁コイルは消勢
されて冷媒切換弁が切換わり室内側熱交換器は蒸発器と
して作用する除霜サイクルが形成される。

しかしてこの時の圧縮機の吸込圧力は１．４ ｋｇ／’
ｃｍ２Ｇ前後となり、前述したＯＦＦ圧力２．５ ｋｇ
／ｃｍ２Ｇ以下となり低圧スイッチ２７は開放され、室
内ファンモータ２４は停止するので、除霜時冷風が室内
に吹き出されるようなことはない。

除霜が進み圧縮機の吸込圧力が上昇し、その圧力が３．
３ ｋｇ／ｃｍ２Ｇになると低圧スイッチ２７は閉成さ
れ室内ファンモータ２４は運転され暖房運転に入る（こ
のときすでに除霜スイッチ３７は閉成されている） なお、除霜未了の状態で、低圧スイッチ２７が開放され
ているときに再度暖房運転に入ると低圧は急速に上昇し
低圧スイッチ２７は閉成されて室内ファンモータ２４は
直ちに運転される。

次にロータリスイッチ２３を停止→送風→冷房に回転す
ると圧縮機用電磁接触器のコイル２９が付勢され圧縮機
は運転され室内側熱交換器は蒸発器として作用する周知
の冷房サイクルが形成され室内の冷房が行なわれる。

この場合の圧縮機の吸込圧力は前記暖房時の場合とほぼ
同様であり、低圧スイッチ２７は作動しない。

なお、上記実施例では室内ファンモータに直列に低圧ス
イッチを接続したものについて説明したが、室内ファン
モータが三相電源で付勢されるものである場合には、こ
の回路に設けられた電磁接触器のコイルを低圧スイッチ
と共に直列にして制御電源に接続するようにしてもよい
。

この考案は以上説明したように、室内ファンモータの運
転回路に直列に低圧スイッチを接続したことにより、こ
の低圧スイッチの特性を利用して冷暖房時には室内ファ
ンを運転し、除霜時には運転を停止するようにできるの
で、従来の如く複数のスイッチを使用し、冷暖房時、ま
たは除霜時にこれらスイッチを制御する必要はなく、従
って室内ファンモータを制御するスイッチの簡略化がは
かれると共に作業性の改善、さらには制御装置全体のコ
ストダウンがはかれるなど、実用上すぐれた効果を奏す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は従来における室内ファンモータの
電気制御回路、第３図は本考案による電気制御回路図で
ある。 １．１１．２４・・・・・・室内ファンモータ、４・・
・・・・ファンサーモ、７・・・・・・切換スイッチ、
８，１８，２８・・・・・・室内サーモスタット、１４
．１５・・・・・・リレー、１４ ａ 、１５ ｂ・・
・・・・リレー接点、２３・・・・・・ロータリスイッ
チ、２７・・・・・・低圧スイッチ、２９・・・・・・
圧縮機用電磁接触器コイル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 冷房および暖房運転を可能とするヒートポンプ式空気調
   和機において、冷凍サイクルの低圧側冷媒圧力に応動す
   ることにより除霜時に開放作動する低圧スイッチを室内
   ファンモータの通電路に直列に接続したことを特徴とす
   る空気調和機の室内ファンモータ制御装置。